3 / 56
3. 家族の憤慨
しおりを挟む
「王女殿下の……専属護衛騎士候補、ですか?」
「ああ」
私が問い返すと、ルパート様は誇らしげに胸を張り、目を輝かせて頷いた。
「入学式の二日後、恐れ多くも王女殿下がこの僕にお声をかけてくださったんだ。あなたは騎士科の生徒なのかと。さようでございますと答えると、王女殿下はおっしゃった。ご自身が信頼できる専属護衛騎士を、在学中に見つけておきたいと思っていると。必ずと約束できるわけではないが、見どころがある者から前向きに登用を検討していく。その予行演習だと思い、学園にいる間、王女殿下のおそばで仕えてみないか、と」
「ご自身が信頼できる、専属護衛騎士……ですか」
「な? すごいことだろう? 王女殿下からそのように直々にお声をかけていただくなど……。この機を逃したくはない。僕は在学中、可能な限り王女殿下のおそばに侍り、その御身をお守りしようと思う」
「……」
嬉々として語るルパート様のお顔を見ながら、私は考えた。王女殿下の専属ともあらば、学園を卒業したての経験の浅い人たちではなく、熟練の騎士たちの中から選抜すべきではないのかと。なぜわざわざご自分と同じくらい年若い令息を……?
(……ううん。それを王家が考えていないはずがないわよね。熟練の騎士たちの中からももちろんおそばに仕える人たちはいるはず。それとは別に、より多くの将来有望な人員を学園でも見繕っておく……というようなことなのかしら)
そう自分を納得させていると、突如ルパート様が眉をひそめた。
「ただし、ここからが厄介なところなんだ。……エメライン王女殿下は、華やかで美しい婚約者がいる令息はご自分のそばに置きたくないと、そのようにお考えなのだ」
「……? 華やかでも美しくなくても、未婚の王女殿下なのですから、婚約者のいる令息たちを始終おそばに置いておくのはよろしくないのではありませんか? 妙な噂でも立てば、令息たちの婚約関係に亀裂が生じる可能性も出てくるでしょうし。そうなれば、貴族家同士の軋轢にも……」
「ローズ! そういう話じゃない! 黙って最後まで聞いてくれるか」
「……も、申し訳ございません……」
なぜだか急に苛立ちを見せたルパート様に大声で叱咤され、私は口を閉じた。彼は大きくため息をつく。
「まったく……。純真無垢な王女殿下に対してそのような邪推、不敬の極みだぞ。王女殿下はただ、安心して学園生活を送りたいとお考えなんだ。さらに、数ヶ月前の突然の婚約解消。お心が不安定になるのも当然のことだ。あのお方はとても繊細でか弱い方だから」
「……」
「エメライン王女殿下は今、美しく華やかな令嬢たちを見るだけで落ち込んでしまわれる。そのような見目の女にご婚約者を奪われたからなのだろう。だが、敬愛し尊敬する王女殿下には常に笑顔で、お心健やかに学園生活をお過ごしいただきたい。……お前もベルミーア王国の民として、俺と同じように考えるだろう?」
「…………はい」
繊細でか弱い十六歳の王女が、婚約者のいる令息に自ら声をかけて学園で自分のそばにいろなどと言うものだろうか。
そう思ったけれど、この流れでエメライン王女を否定するような発言をすれば、ルパート様がどれほどお怒りになるか分からない。なんだか知らないけれど、彼はもうすっかり王女に心酔してしまっているように見えた。
(私だってまだ王女殿下のことを何も知らないんだもの。学園生活が始まってこの目で王女殿下のご様子を見れば、理解できることもいろいろとあるのかもしれないし)
自分にそう言い聞かせ、言葉を飲み込む。ルパート様は「そういうことだから」と前置きし、改めて宣言した。
「ベルミーア王国の誇りであるエメライン王女殿下の穏やかな学園生活のため、そしてお前の婚約者であるこの僕の立身出世のため、お前は来週から必ずこのかつらと眼鏡を身に着け、決して目立つ行動はしないようにしてくれ。謙虚な王女殿下のことだ、お前の存在が気にかかればきっと劣等感を覚え、この僕を遠ざけておしまいになるからな。……念には念を入れ、他にも禁止事項を全て記した一覧表を作成してきた。ここにあるから、登校までに熟読しておいてくれ。頼むぞ、ローズ」
ルパート様は言いたいことだけ言うとさっと立ち上がり、そのまま帰っていってしまった。
一人取り残された私は、目の前のかつらを見つめながらしばし呆然とする。
(……昼食……ご一緒しましょうなんて言う間もなかったわね……)
その後重い気持ちで食事をし、家族の帰りを待った。
母は昼過ぎに帰宅し、父と兄は夕方戻ってきた。全員が揃ったところで、私は今日のルパート様の訪問と話の内容について説明した。来週から突然かつらと妙な黒縁伊達眼鏡を着用して登校するのだ。私の姿を見て驚愕する前に、家族にも心の準備をしておいてもらいたい。そう思った。
けれど、私の話を聞いた父と兄は激怒した。
「どれほどうちを下に見ているんだ、ルパート殿は……! そんな妙な変装をして登校しろだと!? 俺の可愛い妹をこけにして……!」
立ち上がり握りしめた拳を震わせる兄の言葉に、父も同意を示す。
「聞く必要はない、ローズ。あんなに楽しみにしていた学園生活なんだ。ルパート殿に文句を言われたら、私がちゃんと話してやるから」
母も心配でたまらないという顔で私のことを見つめている。けれど私は、あえて笑顔を見せた。
「大丈夫よ、お父様、お兄様。そんなに深刻に考えないで。婚約者として、ルパート様のおっしゃることをひとまず受け入れるわ。ルパート様だって、エメライン王女殿下のことを心配なさってのご判断のようだし。それに彼が王女殿下に気に入られれば、王族の専属護衛騎士への道も開けるのよ。とても名誉なことだわ」
「……だが……」
家族は皆不納得な様子だけれど、私はこの数時間のうちにもう腹を括っていた。ルパート様のご実家フラフィントン侯爵家は、我がハートリー伯爵家よりもかなり格上。しかもルパート様はその侯爵家の嫡男なのだ。そんなフラフィントン侯爵家嫡男と私との婚約がなぜ成立したのか。それは我がハートリー伯爵領が豊かな穀倉地帯であり、対するフラフィントン侯爵領は鉱山資源に恵まれた土地だから。つまりこの婚約は、両領の豊富な農作物と鉱山資源を互いに安定して供給し合うための、いわば経済的契約のようなもの。
両家の間に余計な亀裂を生じさせるべきではない。ハートリー伯爵家の今後ためにも、ここはひとまず彼に従っておいた方がいい。そう結論付けたのだ。
「……そんな顔しないで、皆。やっぱり嫌だと思ったら、ちゃんと相談するから。ね?」
私が何度かそう伝えると、家族は渋々納得してくれた。けれど。
「……本当に約束してちょうだいね、ローズ。あんなにも頑張って勉強して、楽しみに準備を進めてきたのに。あなた自身が楽しくない学園生活なんて、過ごさせたくないわ」
「ルパート殿に何か理不尽なことを命じられたら、ちゃんと俺に相談するんだ。もう同じ屋敷に住んでいるのだから、何かあればすぐに動いてやれる」
「一人で抱え込むんじゃないぞ。万が一誰かに虐められたりしたら……」
母、兄、父が代わる代わる私に念を押し続ける。私は場の空気を変えるように、努めて明るい声で話を切り上げた。
「分かってるってば。ありがとうお父様、お母様、お兄様。そんなに深く考えないで。見た目が多少地味になったって友達はきっと作れるし、他にも楽しみにしていることはたくさんありますもの! ふふ。学園でどんなことがあったか、毎日報告するわね」
「ああ」
私が問い返すと、ルパート様は誇らしげに胸を張り、目を輝かせて頷いた。
「入学式の二日後、恐れ多くも王女殿下がこの僕にお声をかけてくださったんだ。あなたは騎士科の生徒なのかと。さようでございますと答えると、王女殿下はおっしゃった。ご自身が信頼できる専属護衛騎士を、在学中に見つけておきたいと思っていると。必ずと約束できるわけではないが、見どころがある者から前向きに登用を検討していく。その予行演習だと思い、学園にいる間、王女殿下のおそばで仕えてみないか、と」
「ご自身が信頼できる、専属護衛騎士……ですか」
「な? すごいことだろう? 王女殿下からそのように直々にお声をかけていただくなど……。この機を逃したくはない。僕は在学中、可能な限り王女殿下のおそばに侍り、その御身をお守りしようと思う」
「……」
嬉々として語るルパート様のお顔を見ながら、私は考えた。王女殿下の専属ともあらば、学園を卒業したての経験の浅い人たちではなく、熟練の騎士たちの中から選抜すべきではないのかと。なぜわざわざご自分と同じくらい年若い令息を……?
(……ううん。それを王家が考えていないはずがないわよね。熟練の騎士たちの中からももちろんおそばに仕える人たちはいるはず。それとは別に、より多くの将来有望な人員を学園でも見繕っておく……というようなことなのかしら)
そう自分を納得させていると、突如ルパート様が眉をひそめた。
「ただし、ここからが厄介なところなんだ。……エメライン王女殿下は、華やかで美しい婚約者がいる令息はご自分のそばに置きたくないと、そのようにお考えなのだ」
「……? 華やかでも美しくなくても、未婚の王女殿下なのですから、婚約者のいる令息たちを始終おそばに置いておくのはよろしくないのではありませんか? 妙な噂でも立てば、令息たちの婚約関係に亀裂が生じる可能性も出てくるでしょうし。そうなれば、貴族家同士の軋轢にも……」
「ローズ! そういう話じゃない! 黙って最後まで聞いてくれるか」
「……も、申し訳ございません……」
なぜだか急に苛立ちを見せたルパート様に大声で叱咤され、私は口を閉じた。彼は大きくため息をつく。
「まったく……。純真無垢な王女殿下に対してそのような邪推、不敬の極みだぞ。王女殿下はただ、安心して学園生活を送りたいとお考えなんだ。さらに、数ヶ月前の突然の婚約解消。お心が不安定になるのも当然のことだ。あのお方はとても繊細でか弱い方だから」
「……」
「エメライン王女殿下は今、美しく華やかな令嬢たちを見るだけで落ち込んでしまわれる。そのような見目の女にご婚約者を奪われたからなのだろう。だが、敬愛し尊敬する王女殿下には常に笑顔で、お心健やかに学園生活をお過ごしいただきたい。……お前もベルミーア王国の民として、俺と同じように考えるだろう?」
「…………はい」
繊細でか弱い十六歳の王女が、婚約者のいる令息に自ら声をかけて学園で自分のそばにいろなどと言うものだろうか。
そう思ったけれど、この流れでエメライン王女を否定するような発言をすれば、ルパート様がどれほどお怒りになるか分からない。なんだか知らないけれど、彼はもうすっかり王女に心酔してしまっているように見えた。
(私だってまだ王女殿下のことを何も知らないんだもの。学園生活が始まってこの目で王女殿下のご様子を見れば、理解できることもいろいろとあるのかもしれないし)
自分にそう言い聞かせ、言葉を飲み込む。ルパート様は「そういうことだから」と前置きし、改めて宣言した。
「ベルミーア王国の誇りであるエメライン王女殿下の穏やかな学園生活のため、そしてお前の婚約者であるこの僕の立身出世のため、お前は来週から必ずこのかつらと眼鏡を身に着け、決して目立つ行動はしないようにしてくれ。謙虚な王女殿下のことだ、お前の存在が気にかかればきっと劣等感を覚え、この僕を遠ざけておしまいになるからな。……念には念を入れ、他にも禁止事項を全て記した一覧表を作成してきた。ここにあるから、登校までに熟読しておいてくれ。頼むぞ、ローズ」
ルパート様は言いたいことだけ言うとさっと立ち上がり、そのまま帰っていってしまった。
一人取り残された私は、目の前のかつらを見つめながらしばし呆然とする。
(……昼食……ご一緒しましょうなんて言う間もなかったわね……)
その後重い気持ちで食事をし、家族の帰りを待った。
母は昼過ぎに帰宅し、父と兄は夕方戻ってきた。全員が揃ったところで、私は今日のルパート様の訪問と話の内容について説明した。来週から突然かつらと妙な黒縁伊達眼鏡を着用して登校するのだ。私の姿を見て驚愕する前に、家族にも心の準備をしておいてもらいたい。そう思った。
けれど、私の話を聞いた父と兄は激怒した。
「どれほどうちを下に見ているんだ、ルパート殿は……! そんな妙な変装をして登校しろだと!? 俺の可愛い妹をこけにして……!」
立ち上がり握りしめた拳を震わせる兄の言葉に、父も同意を示す。
「聞く必要はない、ローズ。あんなに楽しみにしていた学園生活なんだ。ルパート殿に文句を言われたら、私がちゃんと話してやるから」
母も心配でたまらないという顔で私のことを見つめている。けれど私は、あえて笑顔を見せた。
「大丈夫よ、お父様、お兄様。そんなに深刻に考えないで。婚約者として、ルパート様のおっしゃることをひとまず受け入れるわ。ルパート様だって、エメライン王女殿下のことを心配なさってのご判断のようだし。それに彼が王女殿下に気に入られれば、王族の専属護衛騎士への道も開けるのよ。とても名誉なことだわ」
「……だが……」
家族は皆不納得な様子だけれど、私はこの数時間のうちにもう腹を括っていた。ルパート様のご実家フラフィントン侯爵家は、我がハートリー伯爵家よりもかなり格上。しかもルパート様はその侯爵家の嫡男なのだ。そんなフラフィントン侯爵家嫡男と私との婚約がなぜ成立したのか。それは我がハートリー伯爵領が豊かな穀倉地帯であり、対するフラフィントン侯爵領は鉱山資源に恵まれた土地だから。つまりこの婚約は、両領の豊富な農作物と鉱山資源を互いに安定して供給し合うための、いわば経済的契約のようなもの。
両家の間に余計な亀裂を生じさせるべきではない。ハートリー伯爵家の今後ためにも、ここはひとまず彼に従っておいた方がいい。そう結論付けたのだ。
「……そんな顔しないで、皆。やっぱり嫌だと思ったら、ちゃんと相談するから。ね?」
私が何度かそう伝えると、家族は渋々納得してくれた。けれど。
「……本当に約束してちょうだいね、ローズ。あんなにも頑張って勉強して、楽しみに準備を進めてきたのに。あなた自身が楽しくない学園生活なんて、過ごさせたくないわ」
「ルパート殿に何か理不尽なことを命じられたら、ちゃんと俺に相談するんだ。もう同じ屋敷に住んでいるのだから、何かあればすぐに動いてやれる」
「一人で抱え込むんじゃないぞ。万が一誰かに虐められたりしたら……」
母、兄、父が代わる代わる私に念を押し続ける。私は場の空気を変えるように、努めて明るい声で話を切り上げた。
「分かってるってば。ありがとうお父様、お母様、お兄様。そんなに深く考えないで。見た目が多少地味になったって友達はきっと作れるし、他にも楽しみにしていることはたくさんありますもの! ふふ。学園でどんなことがあったか、毎日報告するわね」
1,612
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄されたので北の港を発展させたら
ふわふわ
恋愛
王立学園の卒業舞踏会。
公爵令嬢アリアベルは、王太子カルディオンから突然の婚約破棄を告げられる。
「真実の愛を見つけた」
そう言って王太子が選んだのは、涙を流す義妹ヴィオレッタだった。
王都から追い出され、すべてを失った――
はずだった。
アリアベルが向かったのは、王国の北にある小さな港町。
しかし彼女の手腕によって港は急速に発展し、やがて王国最大の交易港へと変わっていく。
一方その頃、王太子と義妹は王都で好き勝手に振る舞っていたが――
やがてすべてが崩れ始める。
王太子は国外追放。
義妹は社交界から追放され修道院送り。
そして気づいた頃には、北の港こそが王国の中心になっていた。
「私はもう誰のものでもありません」
これは、婚約破棄された令嬢が自分の人生を取り戻し、
王国の未来を変えていく物語。
そして――
彼女の隣には、いつしか新しい王太子の姿があった。
婚約破棄から始まる、逆転ざまぁロマンス。✨
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
七年目の裏切り 〜赴任先の夫から届く愛の手紙は、愛人の代筆でした〜
恋せよ恋
恋愛
「君は僕の最愛だ。もう二度と、君を危険に晒したくない」
命懸けの出産後、涙を流して私を抱きしめた夫ジュリアン。
その言葉通り、彼は「私を大切にするため」に夜の営みを断った。
私は、女としての寂しさを「愛されている誇り」に変え、
隣国へ赴任した夫を信じて二人の子供と家を守り続けていた。
毎週届く、情熱的な愛の手紙。タイプライターで綴られた
その愛の言葉を、私は宝物のように抱きしめていた。
……しかし、その手紙は「裏切り」だった。
夫が異国の地で、愛人と肌を重ねながら綴らせていた「偽りの愛」。
身分を隠して夫の赴任先の隣国へと向かった私が見たのは……。
果たして、貞淑な妻・メラニアが選んだ結論は……。
子供たちのため結婚生活の継続か、それとも……。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
婚約破棄されたので頑張るのをやめました 〜昼寝と紅茶だけの公爵令嬢なのに、なぜか全部うまくいきます〜あ
鍛高譚
恋愛
王太子から婚約破棄された衝撃で階段から落ちた公爵令嬢シャル・ド・ネ・アルベール。
目覚めた彼女は、なんと前世の記憶——ブラック企業で働き詰めだったOL・佐伯ゆかりとしての人生を思い出してしまう。
無理して働いた末に過労死した前世の反省から、シャルは決意する。
「もう頑張らない。今度の人生は“好き”と“昼寝”だけで満たしますわ!」
貴族としての特権をフル活用し、ワイン造りやスイーツ作りなど“趣味”の延長でゆるゆる領地改革。
気づけば国王にも称賛され、周囲の評価はうなぎのぼり!?
一方、彼女を見下していた王太子と“真実の愛()”の令嬢は社交界で大炎上。
誰もざまぁされろなんて言ってないのに……勝手に転がり落ちていく元関係者たち。
本人はただ紅茶とスコーンを楽しんでいるだけなのに――
そんな“努力しない系”令嬢が、理想の白い結婚相手と出会い、
甘くてふわふわ、そしてちょっぴり痛快な自由ライフを満喫する
ざまぁ(他力本願)×スローライフ×ちょっと恋愛な物語です♪
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
白い結婚で結構ですわ。愛人持ちの夫に興味はありません
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢ルチアーナは、王太子アルベルトとの政略結婚を命じられた。だが彼にはすでに愛する女性がいた。そこでルチアーナは、夫婦の義務を果たさない“白い結婚”を提案し、お互いに干渉しない関係を築くことに成功する。
「夫婦としての役目を求めないでくださいませ。その代わり、わたくしも自由にさせていただきますわ」
そうして始まった王太子妃としての優雅な生活。社交界では完璧な妃を演じつつ、裏では趣味の読書やお茶会を存分に楽しみ、面倒ごととは距離を置くつもりだった。
——だが、夫は次第にルチアーナを気にし始める。
「最近、おまえが気になるんだ」
「もっと夫婦としての時間を持たないか?」
今さらそんなことを言われても、もう遅いのですわ。
愛人を優先しておいて、後になって本妻に興味を持つなんて、そんな都合の良い話はお断り。
わたくしは、自由を守るために、今日も紅茶を嗜みながら優雅に過ごしますわ——。
政略結婚から始まる痛快ざまぁ! 夫の後悔なんて知りませんわ
“白い結婚”を謳歌する令嬢の、自由気ままなラブ&ざまぁストーリー!
婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました
鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。
けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。
華やかな王宮。
厳しい王妃許育。
揺らぐ王家の威信。
そして――王子の重大な過ち。
王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。
離縁を望んでも叶わない義妹。
肩書きを失ってなお歩き直す王子。
そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。
ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。
婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる