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十三話
王都防衛戦 ⑺スメハラは許せない男
しおりを挟むコクピット内のロキが呼びかける。
「オヤマダ社長、見てたかい?」
「んん、はいーこちらオヤマダでーす、感度良好ですぅ、見てましたよぉ、良い戦いでしたー」
オヤマダの声がコクピット内のスピーカーから聞こえた。
「別に良くはない、しょっぱい戦いだ。早く終わらせたかっただけだよ。それよりさ、あの船良いだろ?」
「ええ、ええ、こっちでは戦列艦に分類される豪勢な戦闘艦ですよ?それを15隻とは大漁でしたなぁー」
「いや、1隻と船を動かせる人員だけで良かったんだけど、なんか野蛮そうな奴らをまるごと面倒見る事になってなぁ」
「ロキ様、私嫌ですよ?あの人達と同じフロアで暮らすのは。知らないでしょうけど、私めちゃくちゃいやらしい目で見られてたんですから!」
「やっぱり、あいつら全員殺してくるか……」
「ロキ様、それがよろしいかと!」
オヤマダが何故か同調した。
黒龍も物凄い声で咆哮した。
「それは後で考えるとしてだ、なんやかんや終わったらアイちゃんとあの船でクルーズ旅行に出たいから改造頼むと思う」
「はいー、そう仰ると思いまして当グループの船舶部門に手配を始めたところですよぉ、はいー。甲板にプールつけて、バーカウター等も欲しいところですな」
「うわぁ……素敵ですねぇ!私、船旅なんてした事ないので楽しみだなぁ!あ、あ、黒龍が休める場所も必要ですね、ロキ様?」
「黒龍……船沈みそうだが……」
黒龍がまた大きく咆哮して不満を表した。
「あはは、冗談だよ、黒龍。それでは、オヤマダ社長、忘れかけてたけど、今戦争中だから、また連絡する、そっちの本業もちゃんと頑張れよ」
「勿論です、アイーシャ様にも一度こちらに来ていただきたいものですなぁ」
「はい、是非一度お伺いしたいです」
「…………」
「…………」
「オヤマダ?」
「いや、こーいう通信ってどのタイミングで切るのか、難しいですよねー!オンライン会議でも速攻で切る人いるじゃないですか?凄いなぁっていつも……あ、もう良いですね。はい、では、失礼しまぁーーーー……」プツっと音がして通信が切れた。
「あははは、オヤマダ社長ってホント面白い!」
「ふん、まぁ付き合ってて飽きないおじさんだよ」
俺だって面白いだろ?とは言わないロキであった。
「さて、そろそろ城壁上空だが……」
上空から見渡すとさらに状況がはっきりとしてくる。
丘陵から海岸線に伸びる西側はトレントの大群でまるで森が果てしなく広がっている様だ。
丘陵地帯が続く東側は不死の群勢、そしてメインの街道が伸びる北側は主力だろうか、トロール、オーガ、サイクロプス、果てはワイバーンまで上空を飛んでいる様だ。
問題なのは、ロキの張った結界に触れて消滅し、取り込まれ続けているにもかかわらず、一向に数が減る様子が無い事である。
「まるで、湧水だな。キリが無い」
そう、何処かで魔族や魔獣が湧いて出現している様だ。
「まずは、アンデットからだな。アイツらは臭くて耐えられん。戦い終わるといつも偏頭痛になる」
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