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最終Episode 星に願いを
星に願いを①
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「葵、今日は寒いな。昼間はあんなに暖かったのに」
少し前を歩いていた成宮先生が、突然俺を振り返り笑った。
振り返った成宮先生の鼻が、クリスマスの歌に出てくるトナカイみたいに真っ赤で……思わず笑ってしまう。
「千歳さん、鼻真っ赤ですよ」
「だってメチャクチャ寒いんだもん」
照れたように唇を尖らせる成宮先生は、子供みたいで本当に可愛い。
「ほら」
ぶっきらぼうに手を差し出してきた。そんな仕草が愛しくて、心がくすぐったくなる。
黙って成宮先生と手を繋げば、ニコッと優しく微笑んだ。
「帰ったらカボチャのポタージュ作って?」
「また? あれ、そんなに美味しかったですか?」
「すげぇ旨かった! 葵は、やっぱり料理上手だな」
珍しく素直に誉めてくれるから、つい嬉しくなってしまう。
槍でも降るのでは……不安になった。
この根っからの甘えん坊気質を兼ね備えた成宮先生には、本当に勝てない。
甘えん坊で、ワガママで。負けず嫌いで……時々、俺でさえ手に負えない時もある。
でも、ベッドの上では……途端にその表情が豹変するんだ。
色情を孕んだその瞳は、細められ。目の前で舌舐めずりをされれば、身動きすら取れなくなる。
荒い呼吸に、俺を抱き締める腕は力強くて。その動きに翻弄されてしまう。
呼吸をするのもやっとで、何度名前を呼んでも手加減してもらうことなんかできない。
何度も絶頂に追い込まれ、毎回抱き潰される。
同じ男なのに、不思議だね……いつしか、貴方に抱かれたいって思うようになっていた。
どっちが男役で、どっちか女役……なんて決めたわけじゃないけど、いつの間にか決まっていた役割分担。
俺は、それを抵抗もなく受け入れた。
そして、俺は成宮先生に抱かれ続けている。
いつまでも変わることのない俺達の関係に役割分担。
全然文句なんかない。だって、俺は時々怖くなるくらい成宮先生に愛されているし、大事に大事にされているから。
でも、俺の心の中で、たった一つだけ芽生えた思いがあるんだ。
唯一の心の変化。
俺自身も、この変化に強い戸惑いを感じていて……。
「あ、流れ星だ」
成宮先生が嬉しそうに、星空を指差した。
「あ、本当だ!」
シュッと蒼白い尾を引いて、瞬く間に流れ星は暗闇に消えて行ってしまった。
昔から流れ星に願いを託せば、その願いは叶うというジンクスがある。
そんなの、子供騙しかもしれないし、ただの言い伝えかもしれない。でも、俺は今、その子供騙しを心の底から信じたいって思う。
だって、それくらい叶えて欲しい願い事があるから。
瞬きをする程の刹那の時間、星空を駆け抜ける流れ星。そんな星達にきっと太古の時代から人々は願いを託してきたんだろう。
流れ落ちる、その一瞬しか存在価値のない星にさえ、願わずにはいられない大切な思いを……そっと心の中で唱えたのだろう。
どうか、この願いが叶いますように……って。
そして、俺も今流れ星に願いを託すんだ。
お願いします。
これからも仕事だって頑張るし、早寝早起きも努力します。職場のスタッフとも仲良くするし、家族だって大切にするから。
どうかお願いします。
繋いだ手に力を籠める。
そんな俺を、成宮先生が不思議そうな顔をして眺めた。
お願いです。
俺は、大好きな成宮先生の子供を産みたいです。
少し前を歩いていた成宮先生が、突然俺を振り返り笑った。
振り返った成宮先生の鼻が、クリスマスの歌に出てくるトナカイみたいに真っ赤で……思わず笑ってしまう。
「千歳さん、鼻真っ赤ですよ」
「だってメチャクチャ寒いんだもん」
照れたように唇を尖らせる成宮先生は、子供みたいで本当に可愛い。
「ほら」
ぶっきらぼうに手を差し出してきた。そんな仕草が愛しくて、心がくすぐったくなる。
黙って成宮先生と手を繋げば、ニコッと優しく微笑んだ。
「帰ったらカボチャのポタージュ作って?」
「また? あれ、そんなに美味しかったですか?」
「すげぇ旨かった! 葵は、やっぱり料理上手だな」
珍しく素直に誉めてくれるから、つい嬉しくなってしまう。
槍でも降るのでは……不安になった。
この根っからの甘えん坊気質を兼ね備えた成宮先生には、本当に勝てない。
甘えん坊で、ワガママで。負けず嫌いで……時々、俺でさえ手に負えない時もある。
でも、ベッドの上では……途端にその表情が豹変するんだ。
色情を孕んだその瞳は、細められ。目の前で舌舐めずりをされれば、身動きすら取れなくなる。
荒い呼吸に、俺を抱き締める腕は力強くて。その動きに翻弄されてしまう。
呼吸をするのもやっとで、何度名前を呼んでも手加減してもらうことなんかできない。
何度も絶頂に追い込まれ、毎回抱き潰される。
同じ男なのに、不思議だね……いつしか、貴方に抱かれたいって思うようになっていた。
どっちが男役で、どっちか女役……なんて決めたわけじゃないけど、いつの間にか決まっていた役割分担。
俺は、それを抵抗もなく受け入れた。
そして、俺は成宮先生に抱かれ続けている。
いつまでも変わることのない俺達の関係に役割分担。
全然文句なんかない。だって、俺は時々怖くなるくらい成宮先生に愛されているし、大事に大事にされているから。
でも、俺の心の中で、たった一つだけ芽生えた思いがあるんだ。
唯一の心の変化。
俺自身も、この変化に強い戸惑いを感じていて……。
「あ、流れ星だ」
成宮先生が嬉しそうに、星空を指差した。
「あ、本当だ!」
シュッと蒼白い尾を引いて、瞬く間に流れ星は暗闇に消えて行ってしまった。
昔から流れ星に願いを託せば、その願いは叶うというジンクスがある。
そんなの、子供騙しかもしれないし、ただの言い伝えかもしれない。でも、俺は今、その子供騙しを心の底から信じたいって思う。
だって、それくらい叶えて欲しい願い事があるから。
瞬きをする程の刹那の時間、星空を駆け抜ける流れ星。そんな星達にきっと太古の時代から人々は願いを託してきたんだろう。
流れ落ちる、その一瞬しか存在価値のない星にさえ、願わずにはいられない大切な思いを……そっと心の中で唱えたのだろう。
どうか、この願いが叶いますように……って。
そして、俺も今流れ星に願いを託すんだ。
お願いします。
これからも仕事だって頑張るし、早寝早起きも努力します。職場のスタッフとも仲良くするし、家族だって大切にするから。
どうかお願いします。
繋いだ手に力を籠める。
そんな俺を、成宮先生が不思議そうな顔をして眺めた。
お願いです。
俺は、大好きな成宮先生の子供を産みたいです。
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