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最終Episode 星に願いを
星に願いを②
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その日は、珍しく昼休みが重なった柏木と、カフェテリアで昼食のラーメンを食べていた。
友人の中で柏木はなんやかんやで馬が合った。彼自身が凄く真面目だし、本当に優しいから。
俺と成宮先生のことを心底心配してくれる柏木は、本当に大切な存在だった。
余程お腹が空いていたのか、ラーメンを黙々と食べる姿が可笑しくなってくる。まるで子供みたいだ。
「ん? なんだよ?」
あまりにもジロジロ見てしまったせいか、顔を赤くする柏木を見てやっぱり可笑しくて笑ってしまった。
そんな俺を見て、
「俺は、成宮先生じゃねーからな!」
なんて、ムキになって怒ってる。
成宮先生と柏木はタイプが全然違う。でも俺は、柏木と一緒にいるのが心地よかった。
「次のニュースに移ります」
カフェテリアに置いてあるテレビは、いつの間にか昼ドラが終わってニュースになっていた。偶然流れたその内容に、俺は心を鷲掴みにされる。
「男性の精子から卵子を作り、雄のマウスの妊娠に成功しました」
アナウンサーは何気なく原稿を読んでいるんだろうけど、俺にしてみたら、自分の人生がひっくり返るくらいの重大事件だった。
「今後、この研究が進めば男性同士のカップルにも、子供を授かれるチャンスが来るのかもしれません。」
思わず、口に入れていたラーメンをすすることすら忘れてテレビに釘付けになっていた。
男同士でも、子供を授かれる将来が、もしかしたらあるのかもしれない……。
俺の心臓が、バクンバクンと拍動を打つのがわかる。
体が小刻みに震えて、何だか脱力してしまった。
本当に、そんな将来があるのだろうか……。
「……せ、水瀬!」
「んあ?」
柏木に呼ばれていることに気付き、咄嗟に変な声をあげてしまう。
「そのラーメン、とりあえずすすれば?」
「あ、うん。ごめん」
俺は慌ててラーメンを思いきり吸い込んだ。
「グハッ! ゴホゴホ!」
「お、おい! 大丈夫か!?」
慌てて食べたら激しくムセ込んでしまい、そんな俺の背中を心配そうに柏木が擦ってくれる。
「ごめん……ごめんな……はぁはぁ……」
荒い呼吸を何とか整えていれば、柏木が俺の顔を真剣に覗き込んでくる。
「さっきの、ニュース……気になったのか?」
「え?」
「男同士でも、子供ができるかも……ってやつ」
あまりにも鋭い柏木の指摘に、思わず目を見開いた。
「気になる?」
確認するかのようにもう一度聞かれたから、コクンと素直に頷いた。
「俺さ、ぶっちゃけ、成宮先生にとっては女だから……あの人に抱かれることはできる。でも……子供を産んであげることはできない」
あまりにも、俺の告白がショッキングだったのか、柏木が顔を真っ赤にする。
そんな柏木が可笑しくて、思わず頬が緩んでしまった。
「俺、成宮先生の子供を産みたい! 成宮先生も俺も、小児科医になるくらい子供が大好きだから……今のニュースが現実になるなら、俺達の子供が欲しい」
「水瀬……」
話しているうちに目頭が熱くなってきたから、俺は白衣の袖でそれを拭った。
「ごめん。こんなバカみたいな話して。本当にごめん! 今のは忘れてくれ!」
柏木の前で手を合わせる。
本当に情けない、こんな夢物語みたいな話をして。
「バカじゃないよ」
「え?」
「全然バカじゃない」
柏木が俺の頭をそっと撫でてくれる。
「好き合ってる者同士なら、子供が欲しいって思うのは至極当然のことだ。水瀬はそんだけ成宮先生が好きなんだろ?」
普段はふざけきってるのに、こういう時はアホみたいに真面目な柏木の言葉に、思わず頬が熱くなる。
「好きなんだろう?」
ニヤリと悪戯っ子のように笑うから、俺もつい本音を吐露してしまう。
「死ぬ程好きだ……」
「はいはい、ご馳走さま」
「自分から聞いといて、そりゃねーだろうが」
苦情を言えば、ケラケラ声を出して笑っている。
そんな柏木を見て、大きく溜め息をついてしまった。
「でもさ……」
柏木がにっこり微笑んだ。
「いつか医学がもっともっと進歩して、お前達みたいなカップルが社会的に当たり前の存在になって……子供が授かれる世界になったらいいな……」
「……柏木………」
真剣なその表情に、胸が熱くなった。
「でも、お前の彼氏の精子メチャクチャ勢いありそうだから、現状でも数打ってればいつか妊娠しそうじゃないか?」
「はぁ?」
「性欲、メチャクチャ強そうだしな」
この瞬間、少しでも柏木の言葉に感動してしまった自分を呪ったのだった。
友人の中で柏木はなんやかんやで馬が合った。彼自身が凄く真面目だし、本当に優しいから。
俺と成宮先生のことを心底心配してくれる柏木は、本当に大切な存在だった。
余程お腹が空いていたのか、ラーメンを黙々と食べる姿が可笑しくなってくる。まるで子供みたいだ。
「ん? なんだよ?」
あまりにもジロジロ見てしまったせいか、顔を赤くする柏木を見てやっぱり可笑しくて笑ってしまった。
そんな俺を見て、
「俺は、成宮先生じゃねーからな!」
なんて、ムキになって怒ってる。
成宮先生と柏木はタイプが全然違う。でも俺は、柏木と一緒にいるのが心地よかった。
「次のニュースに移ります」
カフェテリアに置いてあるテレビは、いつの間にか昼ドラが終わってニュースになっていた。偶然流れたその内容に、俺は心を鷲掴みにされる。
「男性の精子から卵子を作り、雄のマウスの妊娠に成功しました」
アナウンサーは何気なく原稿を読んでいるんだろうけど、俺にしてみたら、自分の人生がひっくり返るくらいの重大事件だった。
「今後、この研究が進めば男性同士のカップルにも、子供を授かれるチャンスが来るのかもしれません。」
思わず、口に入れていたラーメンをすすることすら忘れてテレビに釘付けになっていた。
男同士でも、子供を授かれる将来が、もしかしたらあるのかもしれない……。
俺の心臓が、バクンバクンと拍動を打つのがわかる。
体が小刻みに震えて、何だか脱力してしまった。
本当に、そんな将来があるのだろうか……。
「……せ、水瀬!」
「んあ?」
柏木に呼ばれていることに気付き、咄嗟に変な声をあげてしまう。
「そのラーメン、とりあえずすすれば?」
「あ、うん。ごめん」
俺は慌ててラーメンを思いきり吸い込んだ。
「グハッ! ゴホゴホ!」
「お、おい! 大丈夫か!?」
慌てて食べたら激しくムセ込んでしまい、そんな俺の背中を心配そうに柏木が擦ってくれる。
「ごめん……ごめんな……はぁはぁ……」
荒い呼吸を何とか整えていれば、柏木が俺の顔を真剣に覗き込んでくる。
「さっきの、ニュース……気になったのか?」
「え?」
「男同士でも、子供ができるかも……ってやつ」
あまりにも鋭い柏木の指摘に、思わず目を見開いた。
「気になる?」
確認するかのようにもう一度聞かれたから、コクンと素直に頷いた。
「俺さ、ぶっちゃけ、成宮先生にとっては女だから……あの人に抱かれることはできる。でも……子供を産んであげることはできない」
あまりにも、俺の告白がショッキングだったのか、柏木が顔を真っ赤にする。
そんな柏木が可笑しくて、思わず頬が緩んでしまった。
「俺、成宮先生の子供を産みたい! 成宮先生も俺も、小児科医になるくらい子供が大好きだから……今のニュースが現実になるなら、俺達の子供が欲しい」
「水瀬……」
話しているうちに目頭が熱くなってきたから、俺は白衣の袖でそれを拭った。
「ごめん。こんなバカみたいな話して。本当にごめん! 今のは忘れてくれ!」
柏木の前で手を合わせる。
本当に情けない、こんな夢物語みたいな話をして。
「バカじゃないよ」
「え?」
「全然バカじゃない」
柏木が俺の頭をそっと撫でてくれる。
「好き合ってる者同士なら、子供が欲しいって思うのは至極当然のことだ。水瀬はそんだけ成宮先生が好きなんだろ?」
普段はふざけきってるのに、こういう時はアホみたいに真面目な柏木の言葉に、思わず頬が熱くなる。
「好きなんだろう?」
ニヤリと悪戯っ子のように笑うから、俺もつい本音を吐露してしまう。
「死ぬ程好きだ……」
「はいはい、ご馳走さま」
「自分から聞いといて、そりゃねーだろうが」
苦情を言えば、ケラケラ声を出して笑っている。
そんな柏木を見て、大きく溜め息をついてしまった。
「でもさ……」
柏木がにっこり微笑んだ。
「いつか医学がもっともっと進歩して、お前達みたいなカップルが社会的に当たり前の存在になって……子供が授かれる世界になったらいいな……」
「……柏木………」
真剣なその表情に、胸が熱くなった。
「でも、お前の彼氏の精子メチャクチャ勢いありそうだから、現状でも数打ってればいつか妊娠しそうじゃないか?」
「はぁ?」
「性欲、メチャクチャ強そうだしな」
この瞬間、少しでも柏木の言葉に感動してしまった自分を呪ったのだった。
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