人妻六英雄は自ら股を開く

どらごんまじっく

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大聖堂院へと

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大聖堂院へ出発するのは私とアリナ、それにシュヴァルツとラーオークの六英雄の四人であった。

六英雄が四人とも王都を離れるのには懸念もあったが、王都の守りは聖騎士たちに任せて、少数精鋭で機動力が優先された。これはアリナの提案で、他の六英雄も同意した。

「あれ、アリナもそれを渡されたの」
アリナの持っていたのは、出発する時に私がルーカスに渡された遠距離対話水晶と同じものであった。

「エルレーンも渡されたの? そうか、ヒュレルとルーカスで共同で作ったって言ってたもんね」
ヒュレルもアリナと離れるのが心配で仕方ないのね……

それにしても二人とも良い物を作ってくれた……これで離れてても毎日ルーカスと話しができる……それだけで大聖堂院への旅も寂しいと感じなくなっていた。

しかし、アリナは私とは違ったことを考えているようで、その水晶を良く思ってないようだった……
「どうしたの、あまり嬉しそうじゃないけど……」

アリナにそう聞くと、彼女はちょっと微笑みながらこう言った。
「ううん、嬉しくないわけじゃないけど……ヒュレルに毎日監視されてるみたいでちょっと……」

監視か……私はそんな風には考えられなかった。


「早く乗りな、六英雄だろうが、この馬車の上では私の指示に従ってもらうよ」
そう強く言ってきたのは王室従者のデミリアという女性であった……私やアリナより多分年上で、三十代くらいだと思う。

今回の旅の重要性から、王が特別に自分の馬車の一つを貸し出してくれたのだが、その従者がデミリアであった。

噂では彼女は馬車の中では王にもズケズケと指示を出すらしく、ここは大人しく従うのが吉だと全員の意見が一致していた。

「デミリア、ご家族とかいるのですか」
馬車を走らせてしばらくすると、私はそう聞いてみた……少しでも早く仲良くなりたいと思っての質問である。
「家族、そうだな、子供が三人におまけで旦那を飼っている」
「お子さんがいるんですね……」
私がそう寂しそうに言うと、デミリアはすぐにこう聞いてきた。
「子供が欲しいのかい?」
「はい……ですがなかなか……」
「はははっ、まあ、子供は神からの授かりものだ、変に焦らないのが一番だよ」

年長者の言葉には重みがある……私にはデミリアのその言葉が心に沁みた。
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