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一日目
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「酒も高えのが揃ってんな、ほら、お前らも飲めよ」
言われるまでもなく、俺たちも豊富に用意された高級酒を遠慮なくいただく……これくらいのご褒美がないとやってられないのが本音であった。
「荒川さんは大丈夫なんですか、今日のポイントの変動は……」
「なんだよ、情報取集か、そんな手には乗らねえぜ」
「まあ……大丈夫ならいいんですが、目の前で射殺されても嫌ですからね」
「そんなヘマはしねえよ、俺はコンプリートを狙ってるからよ、ヘヘヘッ」
コンプリートということは参加者全ての異性とセックスするということだ……妙な笑いはお前の奥さんも抱くぞと宣言したことから出たのだろう。しかし、愛菜がこんな小太りおじさんに体を許すわけがない……馬鹿げた妄想だ。
軽い夜の宴は続いたが、夜の22時が近づいた……部屋に戻らなければ危険な時間になったので、宴はお開きとなる……
部屋に戻ると、俺はシャワーを浴びる……そしてベッドに横になってスマホを見て、ゲームのルールを確認した……
なるほど……ポイントを消費すれば、いろいろとできるみたいだな……
ポイント消費による特別行動……
チャットで他の参加者にメッセージを送る 1ポイント
ランダムで監視カメラ映像を使って誰かの行動を見る 2ポイント
ランダムで、誰かの性行為の一部を確認する 3ポイント
ランダムで偽のポイントを加算する 3ポイント
ランダムで参加者の秘密の情報を得る 5ポイント
※偽ポイントは最終日に消去されます
秘密の情報……秘密の情報ってなんだ……それに偽のポイントって……こんなことされたら予測するのが難しくなるな……
時計を見ると、既に22時を過ぎていた……今日は荒川さんたち以外はポイントの変動が済んでいるので、この時間に誰かが性行為している可能性は低いだろう……
そう思ってたのだけど……
1時になり、スマホでポイントを確認する……ほとんど4ポイントだと思ったが……
A 3
B 4
C 4
D 4
E 5
F 17
G 17
H 4
I 4
J 5
…………ポイントの高さから、FとGは間違いなくセックスをしている……EとJの5ポイントってどう言うことだ……二人とキスしてるか……またはキスと手コキってことかな……Aの3ポイントも意味がわからない……キスでポイントを稼いで、1ポイント消費したってことか……それとも変動できなくて……銃声は聞こえてないけど……
さて、まだ情報が少なすぎるから予想もできないけど……FとGのどちらかは荒川さんか真由美さんのどちらなんだろうか……そうなると相手は誰だろ……
とりあえず初日でこれ以上は予想もできないので、今日は眠ることにした……
次の日の朝、ゲーム二日目……
「見たか、ポイントの変動……」
俺がそう言うと、瑠璃が恥ずかしそうにこう言った。
「見たよ……誰かエッチなことしてたね……」
「誰ですかね……一番怪しいのは真由美さんだとは思いますけど……」
宏光くんが言うように、セックス宣言した真由美さんが一番怪しいのは間違いない……そうなると相手の男は誰なんだ……
「まさか、お兄ちゃんが真由美さんの相手じゃないよね?」
「ば……バカ、そんなわけないだろ」
「そうよ、瑠璃ちゃん、陽廉さんはそんなことしないから」
愛菜も瑠璃に反論するようにそう言う。
「わかってるよ、冗談でしょ、お兄ちゃんたち夫婦はそんなことするなんて考えてないよ」
「まあ、真由美さんのパートナーの荒川さんと、俺、宏光くんじゃないのは間違いない……そうなると……」
「プロレスラーさんとあの大学生の……」
「釧路さんと梨田くんだね、どちらも誠実そうだけど……見た目だけなら釧路さんが怪しいかな」
「逆にセックスしたのが、荒川さんだったら、女性の方は誰かな……」
瑠璃が妙な予想をした……あの荒川さんが他のパートナーの女性と……そんなことありえるのか……」
「私と瑠璃ちゃん、それとパートナーの真由美さんを除けば女子大生の、結衣ちゃんだっけ、あと女子プロレスラーの明日香さん……これも明日香さんならありえそうだけど……」
「明日香さんならどうしてありえそうなんだ?」
俺が愛菜にそう聞くと、愛菜は恥ずかしそうにこう答えた。
「だって……女子プロレスラーって性欲が強いって聞くから……」
確かにそんな話を聞いたことあるな……荒川さんと明日香さん……この組み合わせも考えられるか……
四人での話が終わると、俺はプラプラと施設内を探索することにした、愛菜も誘ったが、瑠璃と話をするからと断られた。
娯楽室に行くと、そこには女子大生の結衣さんとプロレスラーの釧路さんがいた……変な組み合わせだな……
「あっ綾川さんも一緒にどうですか、このゲーム面白いですよ」
二人はどうやらゲームを一緒にプレイしているようだ……ゲームには興味ないが、情報収集の為に輪に入ってみることにした。
「いいですね、ちょっとだけ仲間に入れてください」
ゲームをプレイしながら、何気なく話を聞いてみた。
「釧路さんたちは昨日のポイント見ましたか」
「見ましたよ、誰か行為をしたみたいですね」
釧路さんはあまり興味ないのか素っ気なく答えた。結衣さんは黙ったまま何も言わない……
「それより、お二人のパートナーはどうしたんですか」
「ああ、恥ずかしいことですが明日香は部屋でまだ寝てます」
「光一さんもまだ寝てるみたいで……」
もう10時になるのにまだ起きてこないって……明日香さんと光一くん……夜遅くまで何かしてたのかな……
ゲームはほどほどに、俺は施設内の探索を再開させる……
「よう、綾川くん、どうだ、真由美とはもうヤったのか」
廊下で出会った荒川さんがニタニタしながらそう聞いてきた。
「いえ……」
「ポイント見たら誰かやったみたいだからよう、真由美と誰かかなと思ったんだが、あんたじゃなかったか、真由美の一番好みだと思ったんだがな~」
「もし誘われても、俺には妻がいますので……」
「ヘヘヘッ……まだ、そんな甘っちょろいこと言ってんのかよ……十億だぞ、一生遊んで暮らせる額が入るかもしれねえってのに、変な意地はってどうするんだよ」
「お金の問題じゃない!」
少し憤りを感じ、大人気なく声を荒げた。
「ヘヘヘッ……まあ、いいや、あんたはそうやって頑なに真面目ぶってても、奥さんの方はどうなのかね……意外に昨日やったのはあんたの奥さんじゃないのかい?」
「うちの妻に限ってそんなことは絶対にない!」
「ヘヘヘッ……女は怖いぜ……まだそれがわかってないようだな……」
こいつと話をしてるとイライラしてくる……俺は返事もせずにその場から立ち去った。
言われるまでもなく、俺たちも豊富に用意された高級酒を遠慮なくいただく……これくらいのご褒美がないとやってられないのが本音であった。
「荒川さんは大丈夫なんですか、今日のポイントの変動は……」
「なんだよ、情報取集か、そんな手には乗らねえぜ」
「まあ……大丈夫ならいいんですが、目の前で射殺されても嫌ですからね」
「そんなヘマはしねえよ、俺はコンプリートを狙ってるからよ、ヘヘヘッ」
コンプリートということは参加者全ての異性とセックスするということだ……妙な笑いはお前の奥さんも抱くぞと宣言したことから出たのだろう。しかし、愛菜がこんな小太りおじさんに体を許すわけがない……馬鹿げた妄想だ。
軽い夜の宴は続いたが、夜の22時が近づいた……部屋に戻らなければ危険な時間になったので、宴はお開きとなる……
部屋に戻ると、俺はシャワーを浴びる……そしてベッドに横になってスマホを見て、ゲームのルールを確認した……
なるほど……ポイントを消費すれば、いろいろとできるみたいだな……
ポイント消費による特別行動……
チャットで他の参加者にメッセージを送る 1ポイント
ランダムで監視カメラ映像を使って誰かの行動を見る 2ポイント
ランダムで、誰かの性行為の一部を確認する 3ポイント
ランダムで偽のポイントを加算する 3ポイント
ランダムで参加者の秘密の情報を得る 5ポイント
※偽ポイントは最終日に消去されます
秘密の情報……秘密の情報ってなんだ……それに偽のポイントって……こんなことされたら予測するのが難しくなるな……
時計を見ると、既に22時を過ぎていた……今日は荒川さんたち以外はポイントの変動が済んでいるので、この時間に誰かが性行為している可能性は低いだろう……
そう思ってたのだけど……
1時になり、スマホでポイントを確認する……ほとんど4ポイントだと思ったが……
A 3
B 4
C 4
D 4
E 5
F 17
G 17
H 4
I 4
J 5
…………ポイントの高さから、FとGは間違いなくセックスをしている……EとJの5ポイントってどう言うことだ……二人とキスしてるか……またはキスと手コキってことかな……Aの3ポイントも意味がわからない……キスでポイントを稼いで、1ポイント消費したってことか……それとも変動できなくて……銃声は聞こえてないけど……
さて、まだ情報が少なすぎるから予想もできないけど……FとGのどちらかは荒川さんか真由美さんのどちらなんだろうか……そうなると相手は誰だろ……
とりあえず初日でこれ以上は予想もできないので、今日は眠ることにした……
次の日の朝、ゲーム二日目……
「見たか、ポイントの変動……」
俺がそう言うと、瑠璃が恥ずかしそうにこう言った。
「見たよ……誰かエッチなことしてたね……」
「誰ですかね……一番怪しいのは真由美さんだとは思いますけど……」
宏光くんが言うように、セックス宣言した真由美さんが一番怪しいのは間違いない……そうなると相手の男は誰なんだ……
「まさか、お兄ちゃんが真由美さんの相手じゃないよね?」
「ば……バカ、そんなわけないだろ」
「そうよ、瑠璃ちゃん、陽廉さんはそんなことしないから」
愛菜も瑠璃に反論するようにそう言う。
「わかってるよ、冗談でしょ、お兄ちゃんたち夫婦はそんなことするなんて考えてないよ」
「まあ、真由美さんのパートナーの荒川さんと、俺、宏光くんじゃないのは間違いない……そうなると……」
「プロレスラーさんとあの大学生の……」
「釧路さんと梨田くんだね、どちらも誠実そうだけど……見た目だけなら釧路さんが怪しいかな」
「逆にセックスしたのが、荒川さんだったら、女性の方は誰かな……」
瑠璃が妙な予想をした……あの荒川さんが他のパートナーの女性と……そんなことありえるのか……」
「私と瑠璃ちゃん、それとパートナーの真由美さんを除けば女子大生の、結衣ちゃんだっけ、あと女子プロレスラーの明日香さん……これも明日香さんならありえそうだけど……」
「明日香さんならどうしてありえそうなんだ?」
俺が愛菜にそう聞くと、愛菜は恥ずかしそうにこう答えた。
「だって……女子プロレスラーって性欲が強いって聞くから……」
確かにそんな話を聞いたことあるな……荒川さんと明日香さん……この組み合わせも考えられるか……
四人での話が終わると、俺はプラプラと施設内を探索することにした、愛菜も誘ったが、瑠璃と話をするからと断られた。
娯楽室に行くと、そこには女子大生の結衣さんとプロレスラーの釧路さんがいた……変な組み合わせだな……
「あっ綾川さんも一緒にどうですか、このゲーム面白いですよ」
二人はどうやらゲームを一緒にプレイしているようだ……ゲームには興味ないが、情報収集の為に輪に入ってみることにした。
「いいですね、ちょっとだけ仲間に入れてください」
ゲームをプレイしながら、何気なく話を聞いてみた。
「釧路さんたちは昨日のポイント見ましたか」
「見ましたよ、誰か行為をしたみたいですね」
釧路さんはあまり興味ないのか素っ気なく答えた。結衣さんは黙ったまま何も言わない……
「それより、お二人のパートナーはどうしたんですか」
「ああ、恥ずかしいことですが明日香は部屋でまだ寝てます」
「光一さんもまだ寝てるみたいで……」
もう10時になるのにまだ起きてこないって……明日香さんと光一くん……夜遅くまで何かしてたのかな……
ゲームはほどほどに、俺は施設内の探索を再開させる……
「よう、綾川くん、どうだ、真由美とはもうヤったのか」
廊下で出会った荒川さんがニタニタしながらそう聞いてきた。
「いえ……」
「ポイント見たら誰かやったみたいだからよう、真由美と誰かかなと思ったんだが、あんたじゃなかったか、真由美の一番好みだと思ったんだがな~」
「もし誘われても、俺には妻がいますので……」
「ヘヘヘッ……まだ、そんな甘っちょろいこと言ってんのかよ……十億だぞ、一生遊んで暮らせる額が入るかもしれねえってのに、変な意地はってどうするんだよ」
「お金の問題じゃない!」
少し憤りを感じ、大人気なく声を荒げた。
「ヘヘヘッ……まあ、いいや、あんたはそうやって頑なに真面目ぶってても、奥さんの方はどうなのかね……意外に昨日やったのはあんたの奥さんじゃないのかい?」
「うちの妻に限ってそんなことは絶対にない!」
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