妻は六英雄だが俺はしがない道具屋です

どらごんまじっく

文字の大きさ
49 / 90

戦いの開始 アリナ視点

しおりを挟む
再封印に向けて、私とゼロスは結界と罠のチェックをしていた……
「どうやら今回も大きな罠が仕掛けてるみたいだな……」
ゼロスが魔神法印の痕跡を見つけてそう言ってくる。
「そうね……これは相当厄介のね……二つの魔神法印がお互いの発動と連想して設置されている……一つづつ片付けるのも無理そうだし……」

「まあ、いい、魔神二体ぐらいならどうにかなるだろ……バルティ、フリージア、お前たちも今回は手伝えよ」
「はい!」
二人は元気よく返事をした……聖騎士と六英雄の戦力比は10対1だ、聖騎士二人なら、六英雄の三分の一の戦力は期待できる。

再封印をおこなう前に、罠である魔神法印を発動させる……二つの魔神法印は連動して、全く同時に発動した。

魔法陣から魔神が降臨してくる……

「くそっ! やばいぞ……魔神はどっちもアルカディアだ!」
ゼロスがそう叫ぶ……アルカディア……現存する魔神の中では五指に入る強力な存在で、通常の魔神の数倍の戦闘力を持っている……一体でも厄介な相手が、同時に二体召喚された……

「くっ……ゼロス、一つは私がなんとかする! もう一つをバルティとフリージアと一緒に止めていて!」
「わかった、無理するなよ!」
ゼロスは、なぜかこう言う時には気遣いのある言葉を使える……

私は魔神に向かって神剣ジュランディアを振るった……炎属性のアルカディアに効果的な、氷結と光の属性の複合技であるブリザード・タナトスを放つ……
「グジャー!」
強烈な氷結と光の渦に、片腕を吹き飛ばされて叫び声をあげる……しかし、そんな苦痛の叫びと同時に、アルカディアも強力な炎の波を私に向けて放つ……

私は神剣ジュランディアの防御方陣を発動する……全ての属性攻撃の九割の力を防ぐ、最強の防御方陣が私の前に現れた。

アルカディアの炎の波は、防御方陣の前に消し飛ばされる。
「よし、このまま一気に!」
アルカディアが攻撃によって魔力ダウンを起こしている今の瞬間を待っていた……私は必殺の奥義を発動しようとした……だが、視界にフリージアがもう一つのアルカディアに、その炎の腕によって貫かれそうになっている姿が目に入った……

私は必殺の奥義の発動ターゲットを変更する──
「天命翔破斬!」
発現した光の帯が、フリージアを貫こうとしたアルカディアを吹き飛ばす……油断していたアルカディアは、再生方陣をしようする前にその体を四散させた……


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...