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4人の結末
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その後の道中は、割と愉快な物だった。ミアさんがカラオケ大会を開催しだしたり、途中一旦下道に降りてお夕飯を食べたりと色々あった。そして午後11時、現在位置は秋田の辺り。そろそろ寝た方が安全かもしれないので、俺はサービスエリアにまた寄った。
「そろそろ寝ますか? 皆さん」
俺がそう尋ねると、カイトさんが言った。
「大丈夫なんでしょうか、女子中学生と男3人が同じ車の中で寝て」
「別に私は大丈夫ですよ」
ならいいのだが。ちなみにいうと、ジンさんは既に寝ている。カップル揃って寝つきが良い。というか、目を離した隙にミアさんも寝てるし。寝つきの良さだけで意気投合した可能性がある。
現実世界に取り残された俺とカイトさん……ダメだ。カイトさんも既に寝ている。じゃあ俺も寝るか。
「……とんでもねぇ1日だったな」
そんなことを思っていたら眠たくなってきた……俺は瞼を閉じて、寝ようとした。今は秋田にいるし、多分明日の朝には青森に着くだろうな……
それから数時間ほど経ったのだろうか。俺は何かの音で目が覚めた。ドアが開く音だった。俺は外を見る。
「……え?」
俺の車から少女と男が出ていく。覚悟の表情をして。え、なんで俺の車に女の子が……夢か、これ? そんなことを考えつつ、後部座席に座るカイトさんを見た俺はさっきまでのことを思いだす。あぁそうだ。俺は散々なヒッチハイクをしていたんだ。冬の寒さのおかげで、段々頭もはっきりしてきた。
女子中学生を最初に乗せて、不安になったから別の男を乗せたら、そいつが女子中学生の元カレで。宗教のヤバイ奴も乗せたんだ。それで、俺は2人の裏事情を知るはめになったんだ。あぁ、うん……
「ジンさん、ミアさん……?」
あの2人は何をする気なんだろう。という疑問が浮かんだ。一応ジンさんは成人男性だ。ガタイもいい。ミアさんより圧倒的に力は強いだろう。それでトラブルになったら、俺もただじゃすまない……よし。
「行くか」
俺も車から降りて、2人を追跡する。あくまで、2人が揉めそうになったら介入するだけだ。そんな風に言い訳してみるが、結局自分の心に嘘は付けない。俺は2人がどういう風に決着を付けるつもりなのか、気になるんだ。
サービスエリアの屋外に設置してあるベンチ。2人はそこに隣り合わせで座った。俺はベンチ近くの自販機に体を隠す。最初に喋ったのはミアさんだ。
「色々言い訳してきたけど、やっぱり私はあなたのことが好きです」
ジンさんは目を見開いた。だけど、ミアさんは言葉を続ける。
「だけど、今までの『好き』とは意味が違います」
「……意味が、違う?」
ミアさんはしばらく黙り込んでしまう。ジンさんは待った。1分ほど後、ミアさんは言った。
「親はろくでなし、友達もいない。あなたさえ世界にいたなら、私はそれでよかった。今までは」
「……」
「今回の青森行き、実は結構楽しかったんです。誰かと同じ車に乗って、誰かと話して。美味しい物も食べました。そして……」
微笑むミアさん。ミアさんは話を続けた。
「この世界も案外悪くない。あなただけに依存しなくても大丈夫かもしれない。ちょっとだけ、そう思えたんです」
「……」
「だから、私は後3年、このちょっとだけ悪くない世界で頑張ります。そして、3年後にあなたのところへ行きます」
ミアさんとジンさんは目を合わせた。
「3年後、成人して何の問題もなくなった私を、愛してくれますか?」
ジンさんはひと呼吸おいた後、その問いに答えた。
「……もちろんだ。だって俺は、お前のことを最高に愛してるんだから」
「ブラボー!」
瞬間聞き覚えのある宗教信者の声。ブラボー、なんて言うのはあいつしかいない。
「……宗教小僧!?」
「申し訳ございません。どうしてもおふたりの結末を見届けたくて、ここで見ておりました」
ベンチの下からぬるりと出てくるカイトさん。驚く2人。どうやら、散々なことになっているらしい。
「藍さんも出てきたらどうですか?」
「……バレてましたか」
俺も自販機の陰から出ていく。さらに驚く2人に対し、俺はポケットからクレジットカードを出して答えた。
「なんかいい雰囲気なので、記念に奢ります。明日」
深夜のサービスエリアで騒ぎながら、夜は更けていった。
「そろそろ寝ますか? 皆さん」
俺がそう尋ねると、カイトさんが言った。
「大丈夫なんでしょうか、女子中学生と男3人が同じ車の中で寝て」
「別に私は大丈夫ですよ」
ならいいのだが。ちなみにいうと、ジンさんは既に寝ている。カップル揃って寝つきが良い。というか、目を離した隙にミアさんも寝てるし。寝つきの良さだけで意気投合した可能性がある。
現実世界に取り残された俺とカイトさん……ダメだ。カイトさんも既に寝ている。じゃあ俺も寝るか。
「……とんでもねぇ1日だったな」
そんなことを思っていたら眠たくなってきた……俺は瞼を閉じて、寝ようとした。今は秋田にいるし、多分明日の朝には青森に着くだろうな……
それから数時間ほど経ったのだろうか。俺は何かの音で目が覚めた。ドアが開く音だった。俺は外を見る。
「……え?」
俺の車から少女と男が出ていく。覚悟の表情をして。え、なんで俺の車に女の子が……夢か、これ? そんなことを考えつつ、後部座席に座るカイトさんを見た俺はさっきまでのことを思いだす。あぁそうだ。俺は散々なヒッチハイクをしていたんだ。冬の寒さのおかげで、段々頭もはっきりしてきた。
女子中学生を最初に乗せて、不安になったから別の男を乗せたら、そいつが女子中学生の元カレで。宗教のヤバイ奴も乗せたんだ。それで、俺は2人の裏事情を知るはめになったんだ。あぁ、うん……
「ジンさん、ミアさん……?」
あの2人は何をする気なんだろう。という疑問が浮かんだ。一応ジンさんは成人男性だ。ガタイもいい。ミアさんより圧倒的に力は強いだろう。それでトラブルになったら、俺もただじゃすまない……よし。
「行くか」
俺も車から降りて、2人を追跡する。あくまで、2人が揉めそうになったら介入するだけだ。そんな風に言い訳してみるが、結局自分の心に嘘は付けない。俺は2人がどういう風に決着を付けるつもりなのか、気になるんだ。
サービスエリアの屋外に設置してあるベンチ。2人はそこに隣り合わせで座った。俺はベンチ近くの自販機に体を隠す。最初に喋ったのはミアさんだ。
「色々言い訳してきたけど、やっぱり私はあなたのことが好きです」
ジンさんは目を見開いた。だけど、ミアさんは言葉を続ける。
「だけど、今までの『好き』とは意味が違います」
「……意味が、違う?」
ミアさんはしばらく黙り込んでしまう。ジンさんは待った。1分ほど後、ミアさんは言った。
「親はろくでなし、友達もいない。あなたさえ世界にいたなら、私はそれでよかった。今までは」
「……」
「今回の青森行き、実は結構楽しかったんです。誰かと同じ車に乗って、誰かと話して。美味しい物も食べました。そして……」
微笑むミアさん。ミアさんは話を続けた。
「この世界も案外悪くない。あなただけに依存しなくても大丈夫かもしれない。ちょっとだけ、そう思えたんです」
「……」
「だから、私は後3年、このちょっとだけ悪くない世界で頑張ります。そして、3年後にあなたのところへ行きます」
ミアさんとジンさんは目を合わせた。
「3年後、成人して何の問題もなくなった私を、愛してくれますか?」
ジンさんはひと呼吸おいた後、その問いに答えた。
「……もちろんだ。だって俺は、お前のことを最高に愛してるんだから」
「ブラボー!」
瞬間聞き覚えのある宗教信者の声。ブラボー、なんて言うのはあいつしかいない。
「……宗教小僧!?」
「申し訳ございません。どうしてもおふたりの結末を見届けたくて、ここで見ておりました」
ベンチの下からぬるりと出てくるカイトさん。驚く2人。どうやら、散々なことになっているらしい。
「藍さんも出てきたらどうですか?」
「……バレてましたか」
俺も自販機の陰から出ていく。さらに驚く2人に対し、俺はポケットからクレジットカードを出して答えた。
「なんかいい雰囲気なので、記念に奢ります。明日」
深夜のサービスエリアで騒ぎながら、夜は更けていった。
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