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番外編
熱と温もり
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長いようで短かった2年の婚約期間が終わり、私とアルト様は結婚することになった。
公爵家同士の結婚ということもあって、王都にある大聖堂で私達も式を挙げることになっている。
代々の王族が式を挙げてきたという神聖な場所で挙げられるのは嬉しいのだけど、少し私の身に余るような気もしている。
「緊張しているのかな?」
「ええ。こんなにも沢山の方に注目されるのは初めてですから……」
招待者の一覧を見て、言葉を失ったのはついさっきの話。
でも、時間が経っても緊張が和らぐことはなくて、むしろ少しずつ増していっている。
そんな私だけれど、今は最高級のシルクで仕立てられたウェディングドレスを身に纏い、今までの人生で一番輝かしい装いをしている。
アクセサリーも全て高級品で、今の私が身に着けているものだけで伯爵家の屋敷が買えてしまうというのだから驚きしかない。
きっと、その重みも緊張の原因になっている。
それでも宝石やドレスそのものの重さはあまり感じていない。アクセサリーの一部に重さを軽くする効果のある魔導具が混ざっているから。
「大丈夫、ソフィアは世界で一番綺麗だよ。注目されても恥なんてかかないさ。それに、何かあっても俺が助ける」
「一番は言い過ぎですわ」
「謙遜しなくてもいい。本当に今すぐ抱きしめたいくらいだ」
冗談を言っている様子もなく、そんなことを口にするアルト様。
その言葉は毎日のように言われているけれど、久しぶりに赤面してしまった。
「アルト様。ドレスが乱れてしまうので抱きしめないでくださいね?」
そんな時、侍女さんがアルトにこんなことを注意していた。
「分かっている。だが口付けくらいは良いだろう?」
「式の最中にされるのですから、問題ありません」
口付けくらい? そっちの方が恥ずかしいのだけど?
でも、式の時に大勢の前で……。
想像してみたら、恥ずかしさや私が知らない気持ちで胸が熱くなってしまう。
そういえば、恥ずかしい時は自分から行動を起こすと良いってアリスが言っていたわね……。
ええ、覚悟を決めました。
「アルト様、少し屈んで頂けますか?」
「これでいい?」
「ありがとうございます」
お礼を言ってから、不意を突くように彼の頬に口付ける私。
少ししてから離れると、アルト様は驚いたような表情をしていた。でも、赤面はしていない。
けれども、その直後。
「ソフィアのせいで心臓がバクバク言ってるんだけど? これはお返し」
「えっ……?」
私が戸惑っていると、慣れた様子で顔を寄せられ、唇を重ねられてしまった。
不意打ちに不意打ちで返すのは良くないと思うのだけど!?
心の中で抗議してみてもアルト様が離れる気配は無くて。
しばらくして彼が離れた時には、すっかり私の顔は茹だってしまっていた。
「やぱっり可愛い」
「もう、追い打ちをかけるのは止めてください!」
「式の時に赤面する方が恥ずかしいと思うから、今のうちに慣らしておかないとね」
アルト様なりの配慮だったのか、それとも言葉通りに私に対するお返しだったのか、それとも両方なのかは分からない。
でも、そんな彼の配慮が嬉しくて。
胸の熱は心地よい温かさに変わっていた。
公爵家同士の結婚ということもあって、王都にある大聖堂で私達も式を挙げることになっている。
代々の王族が式を挙げてきたという神聖な場所で挙げられるのは嬉しいのだけど、少し私の身に余るような気もしている。
「緊張しているのかな?」
「ええ。こんなにも沢山の方に注目されるのは初めてですから……」
招待者の一覧を見て、言葉を失ったのはついさっきの話。
でも、時間が経っても緊張が和らぐことはなくて、むしろ少しずつ増していっている。
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それでも宝石やドレスそのものの重さはあまり感じていない。アクセサリーの一部に重さを軽くする効果のある魔導具が混ざっているから。
「大丈夫、ソフィアは世界で一番綺麗だよ。注目されても恥なんてかかないさ。それに、何かあっても俺が助ける」
「一番は言い過ぎですわ」
「謙遜しなくてもいい。本当に今すぐ抱きしめたいくらいだ」
冗談を言っている様子もなく、そんなことを口にするアルト様。
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「式の最中にされるのですから、問題ありません」
口付けくらい? そっちの方が恥ずかしいのだけど?
でも、式の時に大勢の前で……。
想像してみたら、恥ずかしさや私が知らない気持ちで胸が熱くなってしまう。
そういえば、恥ずかしい時は自分から行動を起こすと良いってアリスが言っていたわね……。
ええ、覚悟を決めました。
「アルト様、少し屈んで頂けますか?」
「これでいい?」
「ありがとうございます」
お礼を言ってから、不意を突くように彼の頬に口付ける私。
少ししてから離れると、アルト様は驚いたような表情をしていた。でも、赤面はしていない。
けれども、その直後。
「ソフィアのせいで心臓がバクバク言ってるんだけど? これはお返し」
「えっ……?」
私が戸惑っていると、慣れた様子で顔を寄せられ、唇を重ねられてしまった。
不意打ちに不意打ちで返すのは良くないと思うのだけど!?
心の中で抗議してみてもアルト様が離れる気配は無くて。
しばらくして彼が離れた時には、すっかり私の顔は茹だってしまっていた。
「やぱっり可愛い」
「もう、追い打ちをかけるのは止めてください!」
「式の時に赤面する方が恥ずかしいと思うから、今のうちに慣らしておかないとね」
アルト様なりの配慮だったのか、それとも言葉通りに私に対するお返しだったのか、それとも両方なのかは分からない。
でも、そんな彼の配慮が嬉しくて。
胸の熱は心地よい温かさに変わっていた。
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