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第49話 ぷりてぃできゅあきゅあです
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都内某所の録音スタジオ・・・その控室でマユミは先輩の声優に囲まれながら座っていた。
ブースにはマイクスタンドが4本、蜘蛛を思わせる形をした衝撃吸収用のサスペンションに仰々しく設置され存在感を放っている。
『sm』と刻印がされたそれらのマイクは一本が数十万円もする高性能なマイクだ・・・さすがヒット曲のレコーディングも行わる本格的なスタジオである。
今日は大人気アニメ『プリティキュアーズ』のレコーディングがここで行われる・・・マユミはその主役とも言うべき白キュア役であった。
「おはようございます!」
予期せぬ人物のスタジオ入りに、マユミは慌てて席から立ち上がって挨拶をする。
新たに控室に入ってきたその人物は、マユミもよく知るベテラン声優のK氏・・・今や大御所と呼ばれ存在だ。
全力で挨拶したマユミの声に勝るとも劣らない声量で挨拶が返ってくる。
「おはようございます!君、なかなか良い声だね」
「あ、ありがとうございます!」
かつてはヒーローの役を多くこなしてきたK氏だ、これまでにマイクを何本壊してきたと言われるその声量には定評がある。
しかし今や彼のギャラは簡単に起用出来る額ではなくなっている・・・今回限りのゲストキャラとしての友情出演だった。
「君の声量なら僕もがんばって声を出してみようかな、今日はよろしくお願いします」
「きょ、恐縮です、よよよろしくおねがいします!」
マユミはすっかり緊張しきっていた・・・なにしろ憧れの大先輩との共演だ、無理もない。
「マスミ、硬くなってる・・・落ち着いて・・・」
「大丈夫ダヨ、リラックス、シテルヨ」
「全然リラックス出来てない・・・よ?」
この作品におけるマユミの相方、黒キュア役は金髪の少女だ、最近増えてきた外国人の声優である。
必死に日本語を勉強したのだろう、日本語がとても綺麗だった。
一方、マユミは片言になっていて、これではどちらが外国人かわからない。
「そろそろテスト始めます、皆さんよろしくお願いします」
音響助手・・・アフレコにおけるAD的立ち位置の人物が収録の開始を告げる。
主役であるマユミ達は最初に指定されたマイク前に立つ・・・この作品ではマイクを占有出来るので、芝居に集中出来て助かっていた。
テストではまず声優陣が各々、台本から読み取って解釈した芝居を演じる、それを聞いて音響監督や演出が指示を出す流れだ・・・台本の解釈の違いを修正したり各人の演技のバランスを整えるのだ。
特に今回はK氏の演じる敵キャラとの戦闘シーンでの声量差が危ぶまれたが、マユミはなんとか食いついていけるだろうと判断されたようで、K氏に対して声を抑えるような指示はなかった。
そして一通りの指示が終わると、本テスが始まる・・・ここからは音声の録音が始まるのだ。
テストという事にはなっているが、本番と変わらない。
プリティキュアーズ 第15話『熱血教師の悩み』
「皆さん初めまして、教育実習でこの学校に来ました森川です、短い間ですが皆さんとたくさんの事を学んでいこうと思います、よろしくお願いします!」
主人公たちの通う学校にやって来た教育実習生、森川・・・新人教師として情熱に燃える彼だが、初めて味わう教育の現場はなかなか大変なようで・・・
「森川先生っていくつなんですか?」
「どこに住んでるんですか?」
「彼女いますか?」
「ええと21歳、D市から通ってるんだ、彼女は残念ながらいないね」
さっそく生徒たちの質問攻めにあう彼だが、その一つ一つにしっかりと答えている。
まっすぐに生徒たちに向き合う良い教師といった感じで主人公達とも打ち解けていく、だが・・・
「森川先生、生徒の相手もいいですが・・・あまりくだけた言葉遣いはしないでください、教師は生徒達の模範にならないといけないですから」
「あ・・・はい・・・すいません」
「授業のレポートもまだ全然書けてないみたいですけど、急いでくださいね、今日の分の提出は明日の朝までですが・・・チェックさせられるこっちの身にもなってくださいね」
「は、はい急ぎます」
放課後の職員室に一人残されレポートを書く森川だが・・・
「先生、ちょっといいですか?」
「教科書のここがわからないんですけど・・・」
「みゆきちゃんが転んでひざ擦りむいちゃって・・・」
生徒達の対応に追われる森川・・・赴任したばかりで学校のこともよくわからない中、真面目な彼はそれでも一生懸命生徒達の面倒を見るが・・・
「あれ森川先生?まだいたんですか?」
「はい、まだやることがあって・・」
「そうですか・・・ここの鍵を渡しておくので、戸締りお願いしますね」
「はい・・・」
夜遅くまで残ってレポートを書き上げる森川、しかし翌朝・・・
「何ですかこれ?」
「授業のレポートですけど・・・」
「生徒の誰々がこの科目が得意だとか苦手だとか・・・そんな事ばかり書いてどうするんですか?もっと授業全体についてをですね・・・」
「はい・・・気をつけます」
「後で書き直してくださいね、このままじゃ上に出せないんで・・・今日の分も忘れずにお願いします」
「はい・・・」
(僕は・・・こんな事をするために教師になったんじゃ・・・)
過酷な労働環境、生徒の個性よりも授業効率優先の担当教員との価値観の違い・・・心身共に衰弱していく森川だった。
「森川先生・・・顔色悪いけど大丈夫かな・・・」
「私達で何か元気が出るような・・・そうだ、先生の歓迎会をしようよ」
「それいい!みんなでやろうよ!」
森川を元気づけようとあれこれ考える主人公達・・・そこへ・・・
「フフフ・・・抑圧された心の闇を感じるわ・・・さぁ我が下僕となりなさい・・・」
「な、何だあんたは?!うわぁああああ!」
・・・敵の幹部によって森川は醜い化け物と化すのであった。
「暴れなさい、モラハラー!」
「モォーラハラー!」
「先生がモラハラーに?!」
「なんてことするのよ、絶対許さない!」
変身してモラハラーと戦うキュアーズ達。
「モラッモラッ!モラモラモラモラモラモラモラモラモラッ!」
「くっ・・・強い・・・」
「にっくき白キュアも今日で見納めかしら?さぁ潰してしまいなさい!」
「モッラー!」
化け物モラハラーとなった人物は文字通り「モラハラー」としか喋れないのだが、ベテラン声優K氏はその言葉だけでうまく表現してくる、その声の迫力が、マユミに重くのしかかった・・・
「う・・・あぁぁ・・・」
(・・・まるで演じてる私まで押しつぶされそうに重い・・・重い?)
本当に身体が重い・・・まるで何かがマユミの身体にのしかかっているかのような・・・
・・・そして、マユミは目を覚ました。
「あ、あれ・・・」
「おはよう、マユミ」
ここは伯爵の城・・・新たに加わったミーアの為に用意された部屋。
ベッドに横たわるマユミの上には金髪の外国人声優・・・ではなく、半妖精のミーアが覆いかぶさっていた。
「ミーアちゃん・・・そろそろ起きよっか?」
「うん!」
元気よく飛び起きるミーア・・・傷はだいぶ良くなっているようだ。
対してずっとミーアに乗っかられていたのか、マユミの身体には疲労が残っていた。
すっかりマユミに懐いてしまったミーアがマユミと一緒に寝たがるので、添い寝をしてあげているのだが・・・彼女にはなるべく早く一人で寝られるようになってもらわねば、マユミの身が持ちそうにない。
ミーアはマユミの朝の練習にもついて来る。
最近はミーアも一緒に発声練習をするようになっていた。
「そろそろミーアちゃんと一緒にやる題材も探さないと・・・バートさん、何か良い話ありませんか?」
「すいません、私はもうネタ切れです」
また海の乙女のような話が出てくるのを期待したが、さすがに無茶振りだったようだ。
やはり自力で探すしかないだろう。
「後で本屋さんを探してみようか・・・」
「うん、私も手伝う」
「ありがとうミーアちゃん、頼りにしてるよ」
そう言ってミーアの頭を撫でるマユミ・・・彼女の髪質は柔らかく、撫で心地が良かった。
ミーアも撫でられるのが嬉しそうだ。
その日マユミは『海猫亭』と『エプレ』で仕事した後、新市街で小さな本屋を見つける。
この国は植物性の紙が普及しているおかげか、一般人でも手が届く値段で本が買えるようだった。
「ミーアちゃん、あんまり話が長いのはダメだからね」
「うん、わかった」
「マユミ、私たちは手伝わなくていいの?」
「うんごめん・・・私たちの仕事用だから私たちで見つけたいんだ」
エレスナーデ達も協力を申し出てくれたのだがマユミは丁重にお断りする。
今回は演じる役者側の感覚で探した方が良いと判断したのだ。
あまり待たせるのも悪いので、さっさと見つけてしまおう・・・
店の本棚からちょうど良さそうな厚みの本に狙いをつけて、いくつか目を通す・・・
『二人の歌姫』『仔猫マヤンの冒険』『ウッズの旅』『梟亭奇譚』etc・・・
せっかくなので買える範囲の金額で何冊か買い漁る事にした。
この中のどれか一つでも当たりがあればいい・・・
侯爵領に戻るまでには全部読み終える事が出来るだろう。
「そうだナーデ、ミーアちゃんの身体だけど、そろそろ大丈夫みたい」
「そうね・・・そろそろ帰りの用意を始めるわ」
来た時は船で川を下ったが、帰りは馬車で陸路を行くことになるらしい。
・・・船酔いを心配しなくて済むのでほっとしたマユミだった。
ブースにはマイクスタンドが4本、蜘蛛を思わせる形をした衝撃吸収用のサスペンションに仰々しく設置され存在感を放っている。
『sm』と刻印がされたそれらのマイクは一本が数十万円もする高性能なマイクだ・・・さすがヒット曲のレコーディングも行わる本格的なスタジオである。
今日は大人気アニメ『プリティキュアーズ』のレコーディングがここで行われる・・・マユミはその主役とも言うべき白キュア役であった。
「おはようございます!」
予期せぬ人物のスタジオ入りに、マユミは慌てて席から立ち上がって挨拶をする。
新たに控室に入ってきたその人物は、マユミもよく知るベテラン声優のK氏・・・今や大御所と呼ばれ存在だ。
全力で挨拶したマユミの声に勝るとも劣らない声量で挨拶が返ってくる。
「おはようございます!君、なかなか良い声だね」
「あ、ありがとうございます!」
かつてはヒーローの役を多くこなしてきたK氏だ、これまでにマイクを何本壊してきたと言われるその声量には定評がある。
しかし今や彼のギャラは簡単に起用出来る額ではなくなっている・・・今回限りのゲストキャラとしての友情出演だった。
「君の声量なら僕もがんばって声を出してみようかな、今日はよろしくお願いします」
「きょ、恐縮です、よよよろしくおねがいします!」
マユミはすっかり緊張しきっていた・・・なにしろ憧れの大先輩との共演だ、無理もない。
「マスミ、硬くなってる・・・落ち着いて・・・」
「大丈夫ダヨ、リラックス、シテルヨ」
「全然リラックス出来てない・・・よ?」
この作品におけるマユミの相方、黒キュア役は金髪の少女だ、最近増えてきた外国人の声優である。
必死に日本語を勉強したのだろう、日本語がとても綺麗だった。
一方、マユミは片言になっていて、これではどちらが外国人かわからない。
「そろそろテスト始めます、皆さんよろしくお願いします」
音響助手・・・アフレコにおけるAD的立ち位置の人物が収録の開始を告げる。
主役であるマユミ達は最初に指定されたマイク前に立つ・・・この作品ではマイクを占有出来るので、芝居に集中出来て助かっていた。
テストではまず声優陣が各々、台本から読み取って解釈した芝居を演じる、それを聞いて音響監督や演出が指示を出す流れだ・・・台本の解釈の違いを修正したり各人の演技のバランスを整えるのだ。
特に今回はK氏の演じる敵キャラとの戦闘シーンでの声量差が危ぶまれたが、マユミはなんとか食いついていけるだろうと判断されたようで、K氏に対して声を抑えるような指示はなかった。
そして一通りの指示が終わると、本テスが始まる・・・ここからは音声の録音が始まるのだ。
テストという事にはなっているが、本番と変わらない。
プリティキュアーズ 第15話『熱血教師の悩み』
「皆さん初めまして、教育実習でこの学校に来ました森川です、短い間ですが皆さんとたくさんの事を学んでいこうと思います、よろしくお願いします!」
主人公たちの通う学校にやって来た教育実習生、森川・・・新人教師として情熱に燃える彼だが、初めて味わう教育の現場はなかなか大変なようで・・・
「森川先生っていくつなんですか?」
「どこに住んでるんですか?」
「彼女いますか?」
「ええと21歳、D市から通ってるんだ、彼女は残念ながらいないね」
さっそく生徒たちの質問攻めにあう彼だが、その一つ一つにしっかりと答えている。
まっすぐに生徒たちに向き合う良い教師といった感じで主人公達とも打ち解けていく、だが・・・
「森川先生、生徒の相手もいいですが・・・あまりくだけた言葉遣いはしないでください、教師は生徒達の模範にならないといけないですから」
「あ・・・はい・・・すいません」
「授業のレポートもまだ全然書けてないみたいですけど、急いでくださいね、今日の分の提出は明日の朝までですが・・・チェックさせられるこっちの身にもなってくださいね」
「は、はい急ぎます」
放課後の職員室に一人残されレポートを書く森川だが・・・
「先生、ちょっといいですか?」
「教科書のここがわからないんですけど・・・」
「みゆきちゃんが転んでひざ擦りむいちゃって・・・」
生徒達の対応に追われる森川・・・赴任したばかりで学校のこともよくわからない中、真面目な彼はそれでも一生懸命生徒達の面倒を見るが・・・
「あれ森川先生?まだいたんですか?」
「はい、まだやることがあって・・」
「そうですか・・・ここの鍵を渡しておくので、戸締りお願いしますね」
「はい・・・」
夜遅くまで残ってレポートを書き上げる森川、しかし翌朝・・・
「何ですかこれ?」
「授業のレポートですけど・・・」
「生徒の誰々がこの科目が得意だとか苦手だとか・・・そんな事ばかり書いてどうするんですか?もっと授業全体についてをですね・・・」
「はい・・・気をつけます」
「後で書き直してくださいね、このままじゃ上に出せないんで・・・今日の分も忘れずにお願いします」
「はい・・・」
(僕は・・・こんな事をするために教師になったんじゃ・・・)
過酷な労働環境、生徒の個性よりも授業効率優先の担当教員との価値観の違い・・・心身共に衰弱していく森川だった。
「森川先生・・・顔色悪いけど大丈夫かな・・・」
「私達で何か元気が出るような・・・そうだ、先生の歓迎会をしようよ」
「それいい!みんなでやろうよ!」
森川を元気づけようとあれこれ考える主人公達・・・そこへ・・・
「フフフ・・・抑圧された心の闇を感じるわ・・・さぁ我が下僕となりなさい・・・」
「な、何だあんたは?!うわぁああああ!」
・・・敵の幹部によって森川は醜い化け物と化すのであった。
「暴れなさい、モラハラー!」
「モォーラハラー!」
「先生がモラハラーに?!」
「なんてことするのよ、絶対許さない!」
変身してモラハラーと戦うキュアーズ達。
「モラッモラッ!モラモラモラモラモラモラモラモラモラッ!」
「くっ・・・強い・・・」
「にっくき白キュアも今日で見納めかしら?さぁ潰してしまいなさい!」
「モッラー!」
化け物モラハラーとなった人物は文字通り「モラハラー」としか喋れないのだが、ベテラン声優K氏はその言葉だけでうまく表現してくる、その声の迫力が、マユミに重くのしかかった・・・
「う・・・あぁぁ・・・」
(・・・まるで演じてる私まで押しつぶされそうに重い・・・重い?)
本当に身体が重い・・・まるで何かがマユミの身体にのしかかっているかのような・・・
・・・そして、マユミは目を覚ました。
「あ、あれ・・・」
「おはよう、マユミ」
ここは伯爵の城・・・新たに加わったミーアの為に用意された部屋。
ベッドに横たわるマユミの上には金髪の外国人声優・・・ではなく、半妖精のミーアが覆いかぶさっていた。
「ミーアちゃん・・・そろそろ起きよっか?」
「うん!」
元気よく飛び起きるミーア・・・傷はだいぶ良くなっているようだ。
対してずっとミーアに乗っかられていたのか、マユミの身体には疲労が残っていた。
すっかりマユミに懐いてしまったミーアがマユミと一緒に寝たがるので、添い寝をしてあげているのだが・・・彼女にはなるべく早く一人で寝られるようになってもらわねば、マユミの身が持ちそうにない。
ミーアはマユミの朝の練習にもついて来る。
最近はミーアも一緒に発声練習をするようになっていた。
「そろそろミーアちゃんと一緒にやる題材も探さないと・・・バートさん、何か良い話ありませんか?」
「すいません、私はもうネタ切れです」
また海の乙女のような話が出てくるのを期待したが、さすがに無茶振りだったようだ。
やはり自力で探すしかないだろう。
「後で本屋さんを探してみようか・・・」
「うん、私も手伝う」
「ありがとうミーアちゃん、頼りにしてるよ」
そう言ってミーアの頭を撫でるマユミ・・・彼女の髪質は柔らかく、撫で心地が良かった。
ミーアも撫でられるのが嬉しそうだ。
その日マユミは『海猫亭』と『エプレ』で仕事した後、新市街で小さな本屋を見つける。
この国は植物性の紙が普及しているおかげか、一般人でも手が届く値段で本が買えるようだった。
「ミーアちゃん、あんまり話が長いのはダメだからね」
「うん、わかった」
「マユミ、私たちは手伝わなくていいの?」
「うんごめん・・・私たちの仕事用だから私たちで見つけたいんだ」
エレスナーデ達も協力を申し出てくれたのだがマユミは丁重にお断りする。
今回は演じる役者側の感覚で探した方が良いと判断したのだ。
あまり待たせるのも悪いので、さっさと見つけてしまおう・・・
店の本棚からちょうど良さそうな厚みの本に狙いをつけて、いくつか目を通す・・・
『二人の歌姫』『仔猫マヤンの冒険』『ウッズの旅』『梟亭奇譚』etc・・・
せっかくなので買える範囲の金額で何冊か買い漁る事にした。
この中のどれか一つでも当たりがあればいい・・・
侯爵領に戻るまでには全部読み終える事が出来るだろう。
「そうだナーデ、ミーアちゃんの身体だけど、そろそろ大丈夫みたい」
「そうね・・・そろそろ帰りの用意を始めるわ」
来た時は船で川を下ったが、帰りは馬車で陸路を行くことになるらしい。
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