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クリスマスイブよりも前に・その2
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ここで断るのも変かもしれない。好意を見せて警戒されるよりは食い意地が張っていると思われたほうが気が楽だ。さりとていただきます、と言ってしまえば…ー
(間接キス、だよねえ)
そんなことを気にするなんて、まるで中学生みたいだと思うけれど、考えずにはいられなかった。
「ほら、あーん」
優樹が躊躇している間に、手ずから食べさせてくれる流れになっていた。口の前までスプーンを持ち上げられて、優樹が口を開けるだけというところまでお膳立てされている。
こうなったら、今さら止める方がおかしい。観念して小さく口を開けると、するりとスプーンが滑り込んできた。食べ慣れた家庭のカレーとは違ってさらさらと粘度のないスープは複雑なスパイスの味が絡み合い、ほろりと口の中でほどけていく。
「……ん、おいしい。覚悟したより辛くないし食べやすいね」
「ゆきさん辛いの苦手だったんだ」
「そうだね。これくらいならおいしく食べられるんだけど、激辛はダメなんだ」
「そうなんだ。覚えとく」
彼は神妙な顔をして皿の上にスプーンを戻すと優樹が使った後のスプーンを気にする様子もなく、再び食べ進め始めた。それを見て、優樹は気恥ずかしさに顔を伏せる。
(だから考えすぎなんだってば!)
昂ぶった気持ちを忘れようとフォークを動かしているうちに、気がつけば皿の上のパンケーキは細切れになっていた。
***
パンケーキを堪能した後は赤レンガ倉庫を散策する。土曜日のみなとみらいは家族連れやカップルでにぎわっていて、建物の中は混雑しがちだ。細々とした雑貨を眺めるのに飽きたら、海沿いの散策に切り替える。
パンプスで歩き回ることを心配されてしまったけれど、履き慣れたものだから大丈夫と言って出てきたのだ。海風が時々冷気を運んでくるが、降り注ぐ日差しが気持ちよかった。
遠く見える船や工場らしき建物を目を細めながら眺めていると、びゅう、と強い風が吹く。その拍子に目にゴミが入ってしまったようで、優樹は眉をしかめてまばたきを繰り返した。
「大丈夫?」
隣を歩いていた彼が足を止めて、顔を覗き込んでくる。
「ん、目にゴミが入ったみたい」
右目の中の異物感が消えなくて、目元に手をやる。するとその手をつかみ取られた。突然のことにはっとして動きを止めると、彼が真剣なまなざしを送ってきた。
「触ると眼球が傷つくよ」
「あ、うん……」
わかっているけれど、目の中がゴロゴロとして気持ち悪い。ひとまずハンカチで下まぶたを押さえながら上を見たり下を見たりと視線を動かしてみる。それでも取れなかったので今度は次に小刻みにまばたきをすると、急に異物感が消えた。
「もう大丈夫みたい」
ほっとして隣を見上げると、彼が背負っていたボディバッグを前に回して中身を改めていた。目的の物はすぐに見つかったようだ。何が出てくるのかと思ってそのまま手元を眺めていると、メガネケースらしきものが現れる。
「PC用だけど風よけに使う?」
ケースの中を見ると、黒のセルフレームのメガネが収まっていた。
「これ、ユウキくんの? 普段、メガネかけてるんだ」
「あー、仕事の時とかPC使う時くらい」
新たな発見だ。優樹はメガネと彼の顔を交互に見つめた。シンプルなデザインが彼のイメージと一致する。仕事中に使うならスーツ姿だろうか。あれこれ想像をふくらませて、優樹はそわそわとしてしまう。そのうちに普段遣いの私物を貸してもらえるという事実について深く追求したくなる。
(ただの親切かもしれないけど……友達としての好意はあるって考えていいよね)
こんなに良くしてもらえるのは好かれているから、なんて舞い上がるほどうぬぼれは強くない。友達扱いでも大切に思われているなら、それだけでも嬉しかった。それにどんな理由であれ、好きな相手の愛用品を身につける機会には、乙女心がうずくものだ。
「よかったら、借りてもいい?」
気づけば口から出ていた。彼はクロスでレンズをさっと拭いてから開いたメガネのつるをこちらに向け、手づから優樹に装着してくれた。
「これでよし」
やり遂げたみたいな顔で、彼がうなずいた。その間中直立不動で立ち尽くしていた優樹はようやく正気を取り戻す。
「あっ……ありがとう」
トクトクと静かに打っていた鼓動が徐々に激しく乱れ打つ。今起こったことはメガネを借りるというただそれだけのことなのだと自分に言い聞かせて、努めて過剰反応を抑えた。
「メガネ、似合うね」
視線を上げると、レンズ越しにわずかに目元を緩めた彼と目が合った。
「そうかな?」
「うん。かわいい」
ストレートに褒められて、優樹はへらっと愛想笑いを返す。ありがとう、と言うのもうぬぼれみたいだし、そんなことないよ、と言うのもなんだか失礼だ。
これで手打ちにしてくれ、という思いで受け流すことにしたのだが、彼の方は捨て置いてくれないつもりのようだった。
「……照れてる?」
間近でじっと見つめられて、うっと言葉に詰まる。
「うーん、褒められ慣れてないから、ね」
「そう? 普段かわいいって言われない?」
「全然言われないよ」
彼の質問の意図がわからない。かわいいとちやほやされるようなタイプでないのは、自分でよくわかっているのだから。彼から感じる探るようなまなざしは何かの試験なのかと思うくらいで、息苦しさすら感じる。
「そうなんだ。ゆきさんがかわいいこと知ってるの、俺だけなのかな」
細めた目がどこか満足げで、優樹はどう受け取るべきか頭をフル回転させる。
(ホスト!? イタリア人!?)
ただの感想だ。とりあえず女子を喜ばせるのがうまそうなテンプレート像を導き出す。いよいよどう答えていいかわからず、愛想笑いも相当こわばっているに違いない。
「あ、あんまりそういうの言わない方がいいよ」
とりあえず、いさめることで冷静さを取り戻そうとがんばってみる。
「なんで」
「えっだって勘違いされたら困るでしょ」
「困らない。俺は…ー」
彼が今まさに何かを言いかけたところで、汽笛の音が響いた。低く長く唸るようなそれが耳にこだまして、一瞬優樹の意識を途切れさせる。
「ゆきさんは困る?」
「……へっ?」
気がついた時には、彼がずいと一歩踏み出してきていた。
「今の、嫌だった?」
改めて確認されて、先ほどの会話の流れを思い起こす。
(今のってかわいいって言われたこと、だよね?)
眉を下げてすがるような目で見つめられ、慌てて首を振る。
「ううん、嫌じゃないよ! 全然平気!」
条件反射のようにそう答えると、彼はぱっと顔を輝かせた。それはもう、あからさまに。
「よかった……!」
とろけそうなくらいの満面の笑みを浮かべて、心底嬉しそうにいうものだから、今さら何が? なんて聞けない。
(でも、せっかく褒めてくれたんだから喜ぶのが正しいんだよね)
謙遜が美徳なのは昔の話で、今は卑屈さがかえって悪く取られてしまうともいう。
「いやぁ、ハハ……こちらこそ、そこまで言ってもらってありがとうね?」
話を合わせると、がしりと手を握られる。彼の両手のひらが優樹の右手を包み込んだ。
(うおっ、びっくりした)
想い人に手を握られたのだから女子ならきゅんとときめくべきところだが、あまりの勢いに脳内でてんで女らしくない悲鳴をあげる。声に出さなかっただけよしとして、優樹は驚きに引きつる口元を笑ませた。
なんだかよくわからないが、今の答えで正解だったらしい。彼に不快感を与えなかったことを安堵して、優樹はふっと肩の力を抜いた。
(間接キス、だよねえ)
そんなことを気にするなんて、まるで中学生みたいだと思うけれど、考えずにはいられなかった。
「ほら、あーん」
優樹が躊躇している間に、手ずから食べさせてくれる流れになっていた。口の前までスプーンを持ち上げられて、優樹が口を開けるだけというところまでお膳立てされている。
こうなったら、今さら止める方がおかしい。観念して小さく口を開けると、するりとスプーンが滑り込んできた。食べ慣れた家庭のカレーとは違ってさらさらと粘度のないスープは複雑なスパイスの味が絡み合い、ほろりと口の中でほどけていく。
「……ん、おいしい。覚悟したより辛くないし食べやすいね」
「ゆきさん辛いの苦手だったんだ」
「そうだね。これくらいならおいしく食べられるんだけど、激辛はダメなんだ」
「そうなんだ。覚えとく」
彼は神妙な顔をして皿の上にスプーンを戻すと優樹が使った後のスプーンを気にする様子もなく、再び食べ進め始めた。それを見て、優樹は気恥ずかしさに顔を伏せる。
(だから考えすぎなんだってば!)
昂ぶった気持ちを忘れようとフォークを動かしているうちに、気がつけば皿の上のパンケーキは細切れになっていた。
***
パンケーキを堪能した後は赤レンガ倉庫を散策する。土曜日のみなとみらいは家族連れやカップルでにぎわっていて、建物の中は混雑しがちだ。細々とした雑貨を眺めるのに飽きたら、海沿いの散策に切り替える。
パンプスで歩き回ることを心配されてしまったけれど、履き慣れたものだから大丈夫と言って出てきたのだ。海風が時々冷気を運んでくるが、降り注ぐ日差しが気持ちよかった。
遠く見える船や工場らしき建物を目を細めながら眺めていると、びゅう、と強い風が吹く。その拍子に目にゴミが入ってしまったようで、優樹は眉をしかめてまばたきを繰り返した。
「大丈夫?」
隣を歩いていた彼が足を止めて、顔を覗き込んでくる。
「ん、目にゴミが入ったみたい」
右目の中の異物感が消えなくて、目元に手をやる。するとその手をつかみ取られた。突然のことにはっとして動きを止めると、彼が真剣なまなざしを送ってきた。
「触ると眼球が傷つくよ」
「あ、うん……」
わかっているけれど、目の中がゴロゴロとして気持ち悪い。ひとまずハンカチで下まぶたを押さえながら上を見たり下を見たりと視線を動かしてみる。それでも取れなかったので今度は次に小刻みにまばたきをすると、急に異物感が消えた。
「もう大丈夫みたい」
ほっとして隣を見上げると、彼が背負っていたボディバッグを前に回して中身を改めていた。目的の物はすぐに見つかったようだ。何が出てくるのかと思ってそのまま手元を眺めていると、メガネケースらしきものが現れる。
「PC用だけど風よけに使う?」
ケースの中を見ると、黒のセルフレームのメガネが収まっていた。
「これ、ユウキくんの? 普段、メガネかけてるんだ」
「あー、仕事の時とかPC使う時くらい」
新たな発見だ。優樹はメガネと彼の顔を交互に見つめた。シンプルなデザインが彼のイメージと一致する。仕事中に使うならスーツ姿だろうか。あれこれ想像をふくらませて、優樹はそわそわとしてしまう。そのうちに普段遣いの私物を貸してもらえるという事実について深く追求したくなる。
(ただの親切かもしれないけど……友達としての好意はあるって考えていいよね)
こんなに良くしてもらえるのは好かれているから、なんて舞い上がるほどうぬぼれは強くない。友達扱いでも大切に思われているなら、それだけでも嬉しかった。それにどんな理由であれ、好きな相手の愛用品を身につける機会には、乙女心がうずくものだ。
「よかったら、借りてもいい?」
気づけば口から出ていた。彼はクロスでレンズをさっと拭いてから開いたメガネのつるをこちらに向け、手づから優樹に装着してくれた。
「これでよし」
やり遂げたみたいな顔で、彼がうなずいた。その間中直立不動で立ち尽くしていた優樹はようやく正気を取り戻す。
「あっ……ありがとう」
トクトクと静かに打っていた鼓動が徐々に激しく乱れ打つ。今起こったことはメガネを借りるというただそれだけのことなのだと自分に言い聞かせて、努めて過剰反応を抑えた。
「メガネ、似合うね」
視線を上げると、レンズ越しにわずかに目元を緩めた彼と目が合った。
「そうかな?」
「うん。かわいい」
ストレートに褒められて、優樹はへらっと愛想笑いを返す。ありがとう、と言うのもうぬぼれみたいだし、そんなことないよ、と言うのもなんだか失礼だ。
これで手打ちにしてくれ、という思いで受け流すことにしたのだが、彼の方は捨て置いてくれないつもりのようだった。
「……照れてる?」
間近でじっと見つめられて、うっと言葉に詰まる。
「うーん、褒められ慣れてないから、ね」
「そう? 普段かわいいって言われない?」
「全然言われないよ」
彼の質問の意図がわからない。かわいいとちやほやされるようなタイプでないのは、自分でよくわかっているのだから。彼から感じる探るようなまなざしは何かの試験なのかと思うくらいで、息苦しさすら感じる。
「そうなんだ。ゆきさんがかわいいこと知ってるの、俺だけなのかな」
細めた目がどこか満足げで、優樹はどう受け取るべきか頭をフル回転させる。
(ホスト!? イタリア人!?)
ただの感想だ。とりあえず女子を喜ばせるのがうまそうなテンプレート像を導き出す。いよいよどう答えていいかわからず、愛想笑いも相当こわばっているに違いない。
「あ、あんまりそういうの言わない方がいいよ」
とりあえず、いさめることで冷静さを取り戻そうとがんばってみる。
「なんで」
「えっだって勘違いされたら困るでしょ」
「困らない。俺は…ー」
彼が今まさに何かを言いかけたところで、汽笛の音が響いた。低く長く唸るようなそれが耳にこだまして、一瞬優樹の意識を途切れさせる。
「ゆきさんは困る?」
「……へっ?」
気がついた時には、彼がずいと一歩踏み出してきていた。
「今の、嫌だった?」
改めて確認されて、先ほどの会話の流れを思い起こす。
(今のってかわいいって言われたこと、だよね?)
眉を下げてすがるような目で見つめられ、慌てて首を振る。
「ううん、嫌じゃないよ! 全然平気!」
条件反射のようにそう答えると、彼はぱっと顔を輝かせた。それはもう、あからさまに。
「よかった……!」
とろけそうなくらいの満面の笑みを浮かべて、心底嬉しそうにいうものだから、今さら何が? なんて聞けない。
(でも、せっかく褒めてくれたんだから喜ぶのが正しいんだよね)
謙遜が美徳なのは昔の話で、今は卑屈さがかえって悪く取られてしまうともいう。
「いやぁ、ハハ……こちらこそ、そこまで言ってもらってありがとうね?」
話を合わせると、がしりと手を握られる。彼の両手のひらが優樹の右手を包み込んだ。
(うおっ、びっくりした)
想い人に手を握られたのだから女子ならきゅんとときめくべきところだが、あまりの勢いに脳内でてんで女らしくない悲鳴をあげる。声に出さなかっただけよしとして、優樹は驚きに引きつる口元を笑ませた。
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