呪いの加護を受けたら、懺悔の儀式が始まった。~ごめんなさい!と祟りを恐れたみんなが謝ってくるけど、それは全部偶然でたまたまだ!~

カミキリ虫

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第22話 一緒にお風呂に……。

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「そうでしたか……。そんなことがあったのですね……」

 家の中に入った俺は、今日あった出来事をセレスさんに報告することにした。

「森から出る手がかりと……少女の姿になった獣ですか。でも……シバサキくんが無事に帰ってきてくれたことが、なによりも一番嬉しいです」

「セレスさん……」

 セレスさんが俺の頬に触れながら、安心したように瞳を揺らした。

「こんなに頑張ってくれて……。とりあえず……お風呂に入りましょうね。服の下に怪我があるとお湯に沁みますから、お風呂の前に、ほら、見せて」

「あっ、ちょ……っ、せっ、セレスさん……」

 手を伸ばしたセレスさんが、俺の服を脱がし始める。そうすると、俺はセレスさんの前で上だけ裸になった。
 セレスさんは撫でるように俺の肌に触れて、怪我がないかを確認してくれる。

「怪我はないようですね……。あと、シバサキくんは、呪いの加護で怪我はしにくいんですよね」

「はい……一応は」

 そう、ロストルジアさんがそうなるようにしてくれたみたいなのだ。
 ステータスも上がっているため、この体は結構頑丈だったりする。

「怪我がなくて、ひと安心です」

「心配してくれてありがとうございます。それと、もうーー」

「あ、だめですよ。まだ下が残ってますもの」

「し、下は……」

「隠そうとするのが、また怪しいです。さては、怪我をしてますね……?」

「ち、ちがっ……」

 下はただ単に恥ずかしいだけだ……。
 それなのに、セレスさんは俺のズボンに手をかけると、脱がそうとしてくる。こうなったセレスさんは、多分、確認するまでずっと心配し続けてくれるだろう……。

「私が家で石鹸を作っている間、シバサキくんは頑張ってくれたのです。ちゃんと確認したいです」

 そう、今日のセレスさんは家で石鹸を作っていたみたいだった。
 最近のセレスさんは手に入った素材で、いろんなものを作ってくれる。

「あっ。そうだっ。もう、この際です。このまま一緒にお風呂に入りましょうか」

「え”……」

 セレスさんがそんなことも言った。


 * * * * * *


 そして……数分後。

「ほら、こっちですよ」

「ほ、本当に一緒に入るんですか……?」

「入りましょうよ。私も脱ぐから、シバサキくんも脱ぎましょう」

 家の風呂場に俺とセレスさんの姿があった。
 本当に一緒に風呂に入ることになったのだ……。

 早速と言った風に、セレスさんは俺の前で服を脱ぎ始める。布が擦れる音と共に、彼女は下着姿になった。

 ピンク色の上下が同じ色の下着だ。その下着が彼女の白くて艶やかな肌を引き立たせている。
 セレスさんは、その下着にも手をかけると、脱いでいた。脱いだのは上からで、その次に下も脱ぐと、セレスさんの白い肌が惜しげもなく俺の前に晒される。豊かな胸の膨らみも、腰のラインも、だ。

 そしてセレスさんは、そのまま俺の前にしゃがむと、俺のズボンに手をかけてそっと下ろした。
 その間も、セレスさんは自分の体を隠すこともなく、彼女は、ゆっくりと俺のズボンを下ろした。そして、俺も全部脱いで、セレスさんの前で裸になっていた。

「ん、しょ……。これでいいですね。それに……シバサキくんの体は、改めて見ると、結構しっかりしている体です」

「…………っ」

 やや頬が赤くなったセレスさんが、俺の肌を見ながらそんなことも言う。

 俺もセレスさんも、お互いに裸だ。

 ここでようやく、セレスさんが自分の腕で胸を隠した。しかし、隠しきれない。大きいのだ。そして、もう片方の手で、俺の手を握った。
 柔らかい手だった。俺がそれを握り返すと、セレスさんもぎゅっと握り返してくれる。俺も自分の手で、下を隠す。

 どっちもタオルは巻いていない。そもそも、この家にはタオルはない。
 いつか作れたらいいな、とは思っているけど、タオルにできそうな物がこの森ではまだ手に入らないから、いつも布が必要な時は、来ていた服を布がわりにして、使っている。

 だから、俺の前には今、何も着ていなくて、何にも隠されていないセレスさんの姿がある。

「行きましょうか」

 セレスさんは、俺の手を引いて歩きだす。彼女が歩くたびに彼女の腰が動いている。くびれのあるその腰は、まるで作り物のようだった。

 そして風呂場へと足を踏み入れた。
 二人で入っても十分な大きさの風呂。いつも体を洗っている場所だ。

 シャワーはない。湯船にはお湯が溜まっている。そのお湯からは湯気が出ている。セレスさんがあらかじめ沸かしてくれていたみたいだった。
 床は硬い素材でできている。そこには木製の椅子が二つ設置されている。あれは、俺とセレスさん用の体を洗う時に座る椅子だ。

「どうぞ、ここに座って。まずは体を洗いましょうね」

 俺の手を握りながら、椅子に座るセレスさん。俺も同じように座る。
 そうすると、お互いに裸のまま、向かい合うように座ることになった。

「まずは、石鹸草で石鹸を出しましょう」

 胸を隠していた手を外したセレスさんが、その手で、風呂にストックしてあった植物を取ると、お湯に浸して、ゴシゴシと擦り始めた。
 あれは、石鹸代わりになる植物だ。

 今日のセレスさんは石鹸を作っていたとのことだったから、もう数日もすれば、固まっている形のやつができると思う。
 その元となる植物を、セレスさんが、ゴシゴシと擦る。すると……植物が泡立ち始めて、洗剤になった。

「はい、こっちがシバサキくんの分の石鹸草です」

「あ、ありがとうございます……」

 とりあえず俺もその植物を受け取ると、ゴシゴシと擦り、洗剤の準備を始めた。

 そして……。

「じゃあ、私がシバサキくんのことを洗うから、シバサキくんが私のことを洗うようにしましょうか」

「だ、だめですよ……、だって、そんなの……」

「それなら……私がシバサキくんの体を洗った後、自分で自分の体を洗いましょうか」

「ち、ちがっ……俺は自分で洗おうと……」

「ふふっ。気持ちは分かりますけど、それこそいけませんよ。私、知ってるんですからね。シバサキくん、お風呂苦手でしょ。毎日、シバサキくんは、お風呂から上がるの早いですもん」

 セレスさんが笑みを浮かべながら、俺の胸に泡をピタッと乗せた。

「もうっ、だめですよ? きちんとお湯に浸かって、芯まで暖まらないと、疲れが取れませんので、今日は私と100数えて、温まりましょうね」

 まるで、風呂を嫌がる子供を監視するお母さんのようなことを言うセレスさん。

 でも……俺が風呂から早く上がる理由は、別に風呂が苦手だからではない。
 ……なんとなく、変な感じがするのだ。
 毎日、セレスさんが入った後のお湯に俺が入っている。だからそれは、なんだか、緊張してしまうから、早く出ているのだ……。

 それなのに……今、こうして、裸のセレスさんと一緒に風呂に入ることになっている。
 全部見えているし、見られているのだ。
 自分の心臓が変な風に鼓動しているのを感じた。

「……やっぱり緊張しますね」

 セレスさんも平然としているわけでもないようで、頬と耳がほんのりと赤くなっていた。

「それに、シバサキくんがとっても私の体を見てきます……。意外に、エッチな子でした」

「そ、それはっ……」

「ふふっ。耳もこんなに赤くなっています」

 セレスさんがくすりと微笑んでいた。

 そして俺の体に触れて、洗い始めてくれていた。
 体を洗うときは、少しだけざらついている植物の皮を使い、それで肌の表面を優しく擦っていくようにしている。それがこの森での俺たちの体の洗い方だ。
 でも、これが案外……くすぐったい。強く擦りすぎると痛いし、弱くするとくすぐったいし……。

「ここが一番くすぐったいですよねっ」

「う……っ、そこはっ」

「ふふっ」

 子供のような笑みを浮かべたセレスさんが、俺の胸部付近を軽く擦ってきた。ついでに、横腹とかも擦ってくる。
 その度にセレスさんの体が動き、近づいて洗っているため、セレスさんの足が俺の足に触れる。お互いの足を交互に差し込むような位置になっているため、色々当たってしまっているけど……それに関しては、俺も、多分、セレスさんも、気づかないふりをすることにした。

 そうやって植物の皮で擦り終えると、セレスさんは手のひらで撫でるように俺の肌に触れた。

「ほらっ。シバサキくんも」

 期待を込めた目で、お願いしてくるセレスさん。

「……で、では、洗います……」

「うんっ」

 ……俺も、セレスさんの体の体を同じように洗い始めた。
 白い彼女の肌を植物の皮で擦り、擦った後は手のひら全体を使って、直接触れていく。揉み込むように……。

「……っ。上手です。気持ちいです……」

 セレスさんの頬が赤くなっていた。

 柔らかい……。
 それに、改めて見ても、白くて、透き通っていて、綺麗な肌だ。
 手触りも驚くほどいい……。

「私、結構、スタイルいいですよね」

「そ、それは……そうですね」

「ふふっ」

 セレスさんが微笑む。
 でも、それは事実だ。

 スタイルも……いい。
 セレスさんの胸は豊かだ。形も綺麗だ。その下には、くびれているウエストがある。腰のラインも滑らかで、後ろ姿も美人だ。
 白い肌はきめ細かくて、シミ一つない。張りがあり、水を弾き、艶やかで柔らかい。
 彼女の桃色がかった金色の髪も艶やかで、綺麗だった。

 体の、細いところは細い。
 でも、内ももとかが、もっちりと柔らくて、セレスさんはよく俺のことを抱きしめてくれるけど、その度にいい香りもしている。

「私、頑張ったんです。初めてシバサキくんとこの森で出会った時は、割とひどい状態だったので」

「一年もこの森にいたら、大変ですもんね……」

「それは、本当にそうでした……」

 セレスさんが苦笑いをしながら頷く。

 この呪われた森に、一年間も過ごしていたんだ。セレスさんは、ずっと一人で野宿だったと言っていた。
 食べ物もない。飲み水すら満足にない。そんな過酷な環境では、容姿に気を使うどころではなかったと思う。

 それでも……だ。

「……セレスさんは初めて会った時から、綺麗でした」

「……あ、ありがとうございます……」

 セレスさんが頬を赤く色ずけながら微笑んだ。

 今も、初めて会った時も、綺麗な人だと思った。姿だけではなくて、その内側も、だ。

 それに……俺は知っている。
 最近のセレスさんが、色々作って、肌のケアとかをしていることを。

 例えば、この石鹸がわりの植物もそうだ。石鹸を作ろうと提案してくれたのも、セレスさんだった。
 あと、今のこの家には、肌に塗るオイルとかもある。それも全部セレスさんの手作りだ。

 セレスさんは、生活が整うように、色々アイディアを出してくれる。
 そして、色々作って、試すたびに、俺にも見せてくれる。
 その時のセレスさんは楽しそうで、見ているだけでこっちまで明るくなれた。

「私、今、とっても楽しいです……。これもシバサキくんがいてくれるからです。本当にこの森にずっと住み続けるのもいいと思っています。あなたと一緒なら、多分、何があっても楽しいから……」

 セレスさんはそう言うと、濡れた手で俺の頬をそっと撫でてくれた。

 そして泡立った自分の体を俺の体にくっつけて……ゆっくりと抱きしめてくれた。

「このまま、背中も洗ってしまいましょうか……」

 その後、セレスさんは俺を抱きしめたまま、背中に手を這わせて丁寧に俺の背中を洗ってくれた。俺も丁寧に、そのセレスさんの体を洗っていくのだった。
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