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第2話 『星に理由を求めない夜』
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今日は、何も考えたくなかった。
でも、何も考えないなんて無理だから、せめて「考えなくてもいいもの」を見ようと思った。
だから、空を見た。
星は、ちゃんとそこにいた。
眩しすぎず、遠すぎず、こちらに何かを語るでもなく、ただ「在る」だけ。
その存在の無言さが、なんだかちょっとありがたかった。
誰かの声も、スマホの通知も、課題も、締切も、将来のことも、ぜんぶ一度ポケットに押し込んで、
私はただ、首が痛くなるまで星を見ていた。
ふと、「あの光、今はもう無いかもしれない」なんて思う。
何万光年も前の輝きが、今この瞬間に届いてるって、
それってどこか、過去に置いてきた感情がふいに胸に戻ってくる感覚に似てる。
星を見ていると、思う。
「今ここにいる」って、本当はすごく曖昧だなって。
私が見てるのは、“今の星”じゃないし、
私自身の「今」だって、きっと誰かの中ではとっくに過去になっている。
でも、そのズレが不安ってわけでもない。
むしろ、救いのように感じる夜もある。
「ちゃんとしなきゃ」
「何かを生まなきゃ」
そんな焦りを、夜空の向こうに預けるようにして、ただぼんやりと息をする。
星は何も言わないけれど、私が勝手に救われている。
そういう時間が、たまにある。
明日になったら、また動き出さなくちゃいけない。
でも、今だけはこの無音の宇宙にただ身を溶かすように、何者でもなくていい。
それが、ちょっとだけ贅沢な夜の過ごし方。
それがまた、明日の自分の糧になっていくと信じて。
でも、何も考えないなんて無理だから、せめて「考えなくてもいいもの」を見ようと思った。
だから、空を見た。
星は、ちゃんとそこにいた。
眩しすぎず、遠すぎず、こちらに何かを語るでもなく、ただ「在る」だけ。
その存在の無言さが、なんだかちょっとありがたかった。
誰かの声も、スマホの通知も、課題も、締切も、将来のことも、ぜんぶ一度ポケットに押し込んで、
私はただ、首が痛くなるまで星を見ていた。
ふと、「あの光、今はもう無いかもしれない」なんて思う。
何万光年も前の輝きが、今この瞬間に届いてるって、
それってどこか、過去に置いてきた感情がふいに胸に戻ってくる感覚に似てる。
星を見ていると、思う。
「今ここにいる」って、本当はすごく曖昧だなって。
私が見てるのは、“今の星”じゃないし、
私自身の「今」だって、きっと誰かの中ではとっくに過去になっている。
でも、そのズレが不安ってわけでもない。
むしろ、救いのように感じる夜もある。
「ちゃんとしなきゃ」
「何かを生まなきゃ」
そんな焦りを、夜空の向こうに預けるようにして、ただぼんやりと息をする。
星は何も言わないけれど、私が勝手に救われている。
そういう時間が、たまにある。
明日になったら、また動き出さなくちゃいけない。
でも、今だけはこの無音の宇宙にただ身を溶かすように、何者でもなくていい。
それが、ちょっとだけ贅沢な夜の過ごし方。
それがまた、明日の自分の糧になっていくと信じて。
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