12 / 33
12
しおりを挟む無事に瓶を手に入れた彩葉は
仕事の時間まであと少しだった為
天然酵母を作るべくすぐ行動に移った。
手際よく瓶を煮沸消毒し、瓶を冷ます。
その間にリーの皮と芯を綺麗に洗い、
綺麗に洗ったリーとお水を冷めた瓶の中へ入れた。
後はたしか毎日蓋を開けて空気に触れさせ
蓋を閉めてから瓶を振って混ぜるなどを繰り返せば
早ければ3日ほどで瓶の中に入れたリーの芯や皮などが上に押し上げられ、蓋を開けると激しくシュワシュワ音を立てる
そうすると出来上がりの合図だ
少し曖昧なのだが、そんな感じだったと思う
出来るかどうかは分からないが
何事も挑戦する事が大事!と言い聞かせ
そうこうしている内にタイムオーバー。
仕事の時間になったので、大事そうに瓶を棚に置き女将さんのもとに向かうのであった
「彩葉ちゃんおはよう~昨日はよく眠れたかしら??」
「はい!よく眠れました!そのおかげで早く目が覚めちゃってキッチンでジンさんのお手伝いしてました!」
朝から大好きな料理をして、お腹も満たされている彩葉は朝の出来事
ゴキブリに起こされた件など頭からすっかり抜け落ちていてご機嫌だ。
そんなご機嫌な彩葉を見て女将さん微笑み
「さぁ!まずは大浴場の掃除からよ~!!彩葉ちゃん行きましょ~!」
女将さんはそういって大浴場の方へ歩き出し
彩葉は頑張るぞー!と気合を入れ女将さんの後ろをついて行くのであった
大浴場は当たり前だが、男湯と女湯があり
朝の7時半~10時までは使用禁止となっているのだが、掃除が早く終わるとそこから大浴場の使用が可能になる。
その為、掃除前には必ず中にお客さんがいないかの確認とお客さんが入って来ないよう大浴場の入口には清掃中の看板を必ず置かなければいけないらしい。
そんな注意事項を女将さんから教えられ
清掃中の看板を置き
まずは男湯の大浴場からお風呂掃除を始める事になった。
掃除道具として木のバケツに藁を纏め丸めたタワシみたいな物を女将さんから渡され
これで床を擦ってぬめりを取るのよ!
転んだりしないように気をつけてねと言われた。
女将さんは慣れた手つきで床を擦っているなか、
しゃがみながらひたすら床を擦る地味な作業に彩葉は悪戦苦闘
これ絶対腰が痛くなるやつ・・・と思いながら必死に床を擦り
時間をかけなんとか男湯、女湯の掃除を終わらせた。
あーデッキブラシがほしい・・・
想像していたより肉体労働だった為
彩葉はそう思うのであった
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
201
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる