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第一章
不穏な訪問者 ラインハルト視点
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例年よりも長く降り続いた雨がやみ、雨降祭りが終わった。ルイスが誘拐されかける、という事件も起こったが未遂で終わり、忙しい仕事がやっと落ち着くな、と思った矢先だった。
久しく使っていなかった我が家の応接間に人が3人。一人は勿論俺ことラインハルト。そして執事として同席するファーリー。
「本日はお時間をくださり有難く存じます。アルンディオ辺境伯様。」
そして、ニコリと笑う目の前の青年、リアンレーヴ・トリーティア。子爵家の嫡男で20歳。まだ父親が現役で当主をしているが、彼が時期当主として仕事に付き添っている事からみて当主は確実。
容姿も人当たりも良く、学院での成績も優秀。
情報を集めれば集める程に好青年な人物像な人間だ。
……ただ、俺に会いに来る理由は全くもって不明だかな。
「…本日はどのようなご要件で。」
不自然にならない程度に口角をあげ笑顔をつくり、本題に入るべく口を開く。久しぶりに使う表情筋がぴくぴくしそうだ…。
「辺境伯様が最近、赤毛のフェンリルを屋敷においていると聞きまして。会わせて頂けないかと思ったのです。」
笑顔を保ったまま、小首を傾げて聞いてくるトリーティア子爵令息。…婚約者が居ながら他の者を妻にと言った次には、珍しいフェンリルの噂を聞きつけ会いに来た、と……。
「…何故会いたいと?」
「ほんの興味本位ですよ。」
どうも胡散臭いな。できればルイスに会わせたくないな……。
「そのフェンリルは大人しいのでしょう?陛下に会わせられるくらいですから、僕が会ってはいけない理由はないですよね。」
………断り文句を先に封じられたな…。陛下に会わせた手前、会わせられない理由など作れば、何故陛下に会わせたのか、という問題になる。
はぁ……。ため息がでそうだ……。
「…わかりました。ただし、本獣が嫌がったら会わないとお約束ください。」
「ええ、それは勿論。」
笑みを深くする目の前の男は、ルイスに拒否されるとは微塵も思っていないのだろう。
手荒な真似もしないだろうし、そこまで匂いがきつい印象もないから拒否される事もないだろうがな……。
「…では、少々こちらでお待ち下さい。呼んできます。」
「よろしくお願いします。」
にこにこと笑みを保ったままの子爵令息がとても胡散臭く見える。
「私は部屋の出口に居りますので、何か御座いましたらお申し付けください。」
ファーリーと一緒に部屋を出る。基本的に、貴族の者が誰かと二人きりになるのは推奨されない。言ってしまえば不貞疑惑をかけられるのだ。
不貞疑惑も何も、婚約者が居ながら別のものを妻に、などとほざいている男だがな。
………やっぱりルイスに会わせたくなくなってきた。拒否してくれないだろうか……。会った事もない人物を拒否してはくれないよなぁ……。
ガチャリと音をたてて扉を開ければ、足音で俺が近づいていた事を察知していただろうルイスは扉の前に居た。
「ルイス、実は会ってもらいたい者が居るんだ。」
ルイスの頭を撫でながら話す。尻尾をぶんぶんと振っているのがとてもかわいい。心なしか顔も嬉しそうなのは俺の妄想じゃないと思いたい。
「嫌なら勿論拒否できるからな。」
念を押してルイスに伝える。大丈夫だよ、とでも言うかの様にすりすりと顔を手に擦り付けるルイスにはとても癒やされるが、できれば拒否してほしい……。
「…リアンレーヴ・トリーティアと言う者でな…?どうしたルイス。」
リアンレーヴの名前を聞いた瞬間、ルイスがぶんぶんと横に頭をふりだした。ぐいぐいと俺を引っ張って部屋の中に引き込もうとしてくる。
「、えっと、ルイスは会いたくない、と言うことでいいのか?」
今度は縦にぶんぶんと首をふるルイス。
今までここまで拒否した相手はあの誘拐犯の女くらいだったはずだが……。それもあの女を拒否していたのは匂いがきつかったからではなかったか?
……リアンレーヴと何かあったのか、それとも、何か感じるものがあるのか……。
まあ、ルイスは拒否しているようだし、と、リアンレーヴに断りを入れる事にした。
その後、リアンレーヴはあっさりと帰っていった。
…………なんだか、嫌な予感がするな……。
一応、今は魔物の討伐はないし、何人か討伐部隊から護衛で来てもらうか……。
あぁ、なんだか慣れない事をしたせいか、とても眠い。
「くぅん?」
そんなに、心配しないでくれルイス。ただ、ちょっと眠いだけだ……。
なぜだか物凄い眠気に襲われた俺は、ルイスが近くに居ることもあってか、早々に意識を手放した。
「ガゥ、ガゥァ?」
るいすのこえがする……。
「……?ルイス、今は夜なのか?」
視界が真っ暗だ。……いや、おかしいな、俺はそこそこ夜目がきいたはずだ。
「ルイス、すまないがファーリーを呼んできてくれ。俺の目がおかしい。」
「ガゥ。」
ルイスの気配が遠くに行く。思わず手を伸ばし、寝具から転げ落ちた。
「ガッ…い゛っ……。」
「ガゥッ?!」
急いで戻ってきたらしいルイスは、転げ落ちた俺にクゥン、と心配げな声を出す。
なんだか、ルイスが離れるのが不安で仕方ない。一時も離れてほしくない…。心細くてたまらない。
「どうかなさいましたか!?」
ファーリーも様子がおかしいのに気づいたらしく、普段なら絶対にしないだろうに、乱暴に扉を開けて入ってきた。
「ファーリー、兄さんに連絡してくれ。急に失明した、と。」
「は、ど、どういうことで御座いますか、失明、とは、…?」
「…今俺は、全く目の前が見えない。真っ暗だ。前兆は無かった。明らかにおかしい事態だ。とにかく情報が欲しい。今の俺の状態と、ここ数日の状況を書いて手紙を兄さんに送りたい。代筆してくれファーリー。」
「か、畏まりました…、!ただいま準備致します。」
焦りながらもキチンと仕事を熟してくれるファーリーに感謝しながら、兄さんに手紙を出す。
失明した事、リアンレーヴに会った事、急に強い眠気に襲われた事、その事以外特に変わった事は無かった事、何か原因に心当たりがないか、という事をファーリーに代筆してもらった。
「あと、バーンに護衛として来てもらってくれ。」
「畏まりました。しかし、討伐部隊長とはいえお一人だけで宜しいので?」
「ああ、実力は確かだし、あまり多く来てもらっては本来の仕事に差し支える。」
「承知致しました。」
代筆している間に少し落ち着いたのか、吃らなくなってきたファーリー。姿が見えないから声で判断するしかないから、実際はどうなのか分からないが…。
ファーリーが手紙を出しに行く音が聞こえ、必然的にルイスと二人きりになった。
「ルイス、こっちに来てくれないか?」
「わふ。」
問いかければ、すぐにこちらに来てくれるルイス。顔、だろうか?擦り寄せてきて、ここに居る、と示してくれる。
わしゃわしゃと撫でても、今の俺ではルイスの尻尾が見えないから、喜んでいるのかわからない。
今、ルイスは何を思っているのだろう……。
心配させてしまっているだろうか。
もしかしたら何が起こっているのか、わかっていないかもしれない。
……目が見えなくなった今、これからどうすればいいのか、全くわからない。
書類は確実に代筆を頼まなければならないし、魔物の討伐も参加できないだろう。そうなったら、伯爵位も誰かに譲る方がいいだろう。
……………譲ったら、俺はどうするんだろう……。
まだ見ぬ明日への不安に、俺はルイスをぎゅっと抱きしめる。
すぐに擦り寄せられる頭が、感覚でわかる。
___あぁ、ルイスが見たい。綺麗な夕焼け色の毛並みが見たい。いつも俺をまっすぐに見てくれる新緑の瞳が見たい。
今の俺は、ルイスにどう見えているのだろう。
久しく使っていなかった我が家の応接間に人が3人。一人は勿論俺ことラインハルト。そして執事として同席するファーリー。
「本日はお時間をくださり有難く存じます。アルンディオ辺境伯様。」
そして、ニコリと笑う目の前の青年、リアンレーヴ・トリーティア。子爵家の嫡男で20歳。まだ父親が現役で当主をしているが、彼が時期当主として仕事に付き添っている事からみて当主は確実。
容姿も人当たりも良く、学院での成績も優秀。
情報を集めれば集める程に好青年な人物像な人間だ。
……ただ、俺に会いに来る理由は全くもって不明だかな。
「…本日はどのようなご要件で。」
不自然にならない程度に口角をあげ笑顔をつくり、本題に入るべく口を開く。久しぶりに使う表情筋がぴくぴくしそうだ…。
「辺境伯様が最近、赤毛のフェンリルを屋敷においていると聞きまして。会わせて頂けないかと思ったのです。」
笑顔を保ったまま、小首を傾げて聞いてくるトリーティア子爵令息。…婚約者が居ながら他の者を妻にと言った次には、珍しいフェンリルの噂を聞きつけ会いに来た、と……。
「…何故会いたいと?」
「ほんの興味本位ですよ。」
どうも胡散臭いな。できればルイスに会わせたくないな……。
「そのフェンリルは大人しいのでしょう?陛下に会わせられるくらいですから、僕が会ってはいけない理由はないですよね。」
………断り文句を先に封じられたな…。陛下に会わせた手前、会わせられない理由など作れば、何故陛下に会わせたのか、という問題になる。
はぁ……。ため息がでそうだ……。
「…わかりました。ただし、本獣が嫌がったら会わないとお約束ください。」
「ええ、それは勿論。」
笑みを深くする目の前の男は、ルイスに拒否されるとは微塵も思っていないのだろう。
手荒な真似もしないだろうし、そこまで匂いがきつい印象もないから拒否される事もないだろうがな……。
「…では、少々こちらでお待ち下さい。呼んできます。」
「よろしくお願いします。」
にこにこと笑みを保ったままの子爵令息がとても胡散臭く見える。
「私は部屋の出口に居りますので、何か御座いましたらお申し付けください。」
ファーリーと一緒に部屋を出る。基本的に、貴族の者が誰かと二人きりになるのは推奨されない。言ってしまえば不貞疑惑をかけられるのだ。
不貞疑惑も何も、婚約者が居ながら別のものを妻に、などとほざいている男だがな。
………やっぱりルイスに会わせたくなくなってきた。拒否してくれないだろうか……。会った事もない人物を拒否してはくれないよなぁ……。
ガチャリと音をたてて扉を開ければ、足音で俺が近づいていた事を察知していただろうルイスは扉の前に居た。
「ルイス、実は会ってもらいたい者が居るんだ。」
ルイスの頭を撫でながら話す。尻尾をぶんぶんと振っているのがとてもかわいい。心なしか顔も嬉しそうなのは俺の妄想じゃないと思いたい。
「嫌なら勿論拒否できるからな。」
念を押してルイスに伝える。大丈夫だよ、とでも言うかの様にすりすりと顔を手に擦り付けるルイスにはとても癒やされるが、できれば拒否してほしい……。
「…リアンレーヴ・トリーティアと言う者でな…?どうしたルイス。」
リアンレーヴの名前を聞いた瞬間、ルイスがぶんぶんと横に頭をふりだした。ぐいぐいと俺を引っ張って部屋の中に引き込もうとしてくる。
「、えっと、ルイスは会いたくない、と言うことでいいのか?」
今度は縦にぶんぶんと首をふるルイス。
今までここまで拒否した相手はあの誘拐犯の女くらいだったはずだが……。それもあの女を拒否していたのは匂いがきつかったからではなかったか?
……リアンレーヴと何かあったのか、それとも、何か感じるものがあるのか……。
まあ、ルイスは拒否しているようだし、と、リアンレーヴに断りを入れる事にした。
その後、リアンレーヴはあっさりと帰っていった。
…………なんだか、嫌な予感がするな……。
一応、今は魔物の討伐はないし、何人か討伐部隊から護衛で来てもらうか……。
あぁ、なんだか慣れない事をしたせいか、とても眠い。
「くぅん?」
そんなに、心配しないでくれルイス。ただ、ちょっと眠いだけだ……。
なぜだか物凄い眠気に襲われた俺は、ルイスが近くに居ることもあってか、早々に意識を手放した。
「ガゥ、ガゥァ?」
るいすのこえがする……。
「……?ルイス、今は夜なのか?」
視界が真っ暗だ。……いや、おかしいな、俺はそこそこ夜目がきいたはずだ。
「ルイス、すまないがファーリーを呼んできてくれ。俺の目がおかしい。」
「ガゥ。」
ルイスの気配が遠くに行く。思わず手を伸ばし、寝具から転げ落ちた。
「ガッ…い゛っ……。」
「ガゥッ?!」
急いで戻ってきたらしいルイスは、転げ落ちた俺にクゥン、と心配げな声を出す。
なんだか、ルイスが離れるのが不安で仕方ない。一時も離れてほしくない…。心細くてたまらない。
「どうかなさいましたか!?」
ファーリーも様子がおかしいのに気づいたらしく、普段なら絶対にしないだろうに、乱暴に扉を開けて入ってきた。
「ファーリー、兄さんに連絡してくれ。急に失明した、と。」
「は、ど、どういうことで御座いますか、失明、とは、…?」
「…今俺は、全く目の前が見えない。真っ暗だ。前兆は無かった。明らかにおかしい事態だ。とにかく情報が欲しい。今の俺の状態と、ここ数日の状況を書いて手紙を兄さんに送りたい。代筆してくれファーリー。」
「か、畏まりました…、!ただいま準備致します。」
焦りながらもキチンと仕事を熟してくれるファーリーに感謝しながら、兄さんに手紙を出す。
失明した事、リアンレーヴに会った事、急に強い眠気に襲われた事、その事以外特に変わった事は無かった事、何か原因に心当たりがないか、という事をファーリーに代筆してもらった。
「あと、バーンに護衛として来てもらってくれ。」
「畏まりました。しかし、討伐部隊長とはいえお一人だけで宜しいので?」
「ああ、実力は確かだし、あまり多く来てもらっては本来の仕事に差し支える。」
「承知致しました。」
代筆している間に少し落ち着いたのか、吃らなくなってきたファーリー。姿が見えないから声で判断するしかないから、実際はどうなのか分からないが…。
ファーリーが手紙を出しに行く音が聞こえ、必然的にルイスと二人きりになった。
「ルイス、こっちに来てくれないか?」
「わふ。」
問いかければ、すぐにこちらに来てくれるルイス。顔、だろうか?擦り寄せてきて、ここに居る、と示してくれる。
わしゃわしゃと撫でても、今の俺ではルイスの尻尾が見えないから、喜んでいるのかわからない。
今、ルイスは何を思っているのだろう……。
心配させてしまっているだろうか。
もしかしたら何が起こっているのか、わかっていないかもしれない。
……目が見えなくなった今、これからどうすればいいのか、全くわからない。
書類は確実に代筆を頼まなければならないし、魔物の討伐も参加できないだろう。そうなったら、伯爵位も誰かに譲る方がいいだろう。
……………譲ったら、俺はどうするんだろう……。
まだ見ぬ明日への不安に、俺はルイスをぎゅっと抱きしめる。
すぐに擦り寄せられる頭が、感覚でわかる。
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