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第四章:DEAD STROKE
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「それはいいとして……問題の『i部隊』の背後に居るのは何者だ?」
「ちょっと待って下さい。今から説明します」
眞木さんのお姉さんの伯父さん(ああ、ややこしい)がプロジェクターのリモコンを操作しながらそう言うと……画面が切り替わり……。
「噂には聞いていたが……これがそうか?……一見すると、普通のクラウド・ファウンディングに見えるな……」
「ええ、でも、流石にマズので、この施設のネットワークから切り離したPCからレンタル品のモバイルWi-Fiルータ経由でアクセスしています」
えっと……でも……これって……。
「あの……よく有るクラウド・ファウンディングでしたっけ?……そう云うヤツのページに見えますけど……」
瑠華ちゃんが、そう言ったけど……。
「WEBサイトのサーバにある設定をやると、検索サイトでそのサイトのページが引っ掛からなくなる、って話を聞いた事が有るか?」
眞木さんのお姉さんがそう説明した。
「えっ?」
「このクラウド・ファウンディングのサイトは、大概の検索サイトで引っ掛からない」
「い……いや……でも……それじゃ……このページを誰も見に来ない……」
「このページの存在を知ってる奴しか来なくていい。むしろ、超高級な料亭やレストランみたいに『新顔の客は常連客の紹介が無いと入れない』ようにしておいた方が都合がいい。その方法の1つとして『検索サイトで検索しても引っ掛からない』ようにしている」
「な……なんなの……これ?」
スクリーンに表示されているのは……「御当地魔法少女の企画・運営補助」を行なっている「ローカル・マジカル」って企業への投資を募集しているホームページ。
でも……投資を募集してるのに、何故か「常連客かその紹介がない人はお断り」「検索サイトにわざと表示されないようにしている」らしい。
「ここの企業のトップは……特務憲兵隊i部隊の関係者だ」
眞木さんのお姉さんの伯父さんがそう言うと……企業概要が表示され……。
「う……うそ……」
「や……やっぱり……」
「あああ……」
「こんなオチじゃないかと思ってた……」
相手チームが、その会社のCEOの写真を見ると一斉に反応した。
「誰?」
「あたし達の師匠」
相手チームの「リーダー 兼 赤またはピンク担当」さんが答える。
「じゃ……やっぱり得意技は……」
「精神操作系」
「タネを明すと……このページは『裏』のクラウド・ファウンディング・サイトだ」
眞木さんのお姉さんが、ため息をつきながら言った。
「裏?」
「犯罪組織・テロ組織が資金稼ぎやマネー・ロンダリングに使う為の投資先だ」
「あ……」
「だから、一般人が間違って入って来られると困る。その為に、普通の検索サイトでは表示されないように設定されてる」
「あと、何か気付かないか……」
そう言ったのは千明さん。
「えっ?」
「前にも言ったけど、ここに居る魔法少女2チームは『フラワレット・カルテット』に『プリティ・トリニティ』。もう1つが『スペクトラム・ペンダグラム』。他の地域の有名な魔法少女チームは阿蘇の『エイペックス・シックス』に広島の『ソフィア・トリア』……そして、この会社名は……」
「あ……」
そうだ……「ローカル・マジカル」なんて会社名、英語として変な気がしてたけど……語感重視か……。
そして、語感重視……それも……。
「全部、2つの単語で、しかも、単語の語尾だっけ……が同じ……」
瑠華ちゃんが、そう言った。
「じゃ……まさか……あたし達のチーム名とかを考えたのは……」
「そうだ。多分、この会社の奴だ」
「では……我々にどうしろと言うんだ、一体?」
続いて弁護士さん。
「彼女達の安全を護るには……知らない内にヤクザがやってる商売に関わってしまっていた……そんな人達の安全を護る為の対策を元にするのがベストでしょう」
「対象は未成年者が複数、しかも、その『ヤクザ』には精神操作能力持ちが居るらしいと……そんな例が有ったか?」
「ここで匿ってもいずれバレます……。この会社に一番多く投資してるのは……『広島』と『大阪』です」
ここでいう「広島」「大阪」は地名の意味じゃ……多分ない。
一〇年前の富士山の噴火を契機に、広島県と大阪府は……半ば独立国と化した。広島県は暴力団「神政会」が大阪府はテロ組織「獅子の党」が事実上の「地方政府」と化してて……しかも「大阪」では「富士の噴火時に行方不明になった皇族のクローンである『シン天皇』を作り出した」と言ってて「シン日本首都」を名乗っている。
「しかしさぁ……手ぇ抜いてねえか、この会社?」
ところが陽さんが、そんな事を言い出して携帯電話の画面を見せる。
「何だ……こりゃ……」
「え……あたし達に……そっくり……」
画面に表示されてるのは……神社の巫女さんをイメージしたコスチュームの……ピンク・青・オレンジの3人の魔法少女。
あたし達のチームの3人も、イメージカラーはピンク・青・オレンジ。
そして、あたし達のコスチュームにそっくりだ。
髪型まで同じだ。
コスチュームや「魔法の杖」に揚羽蝶をイメージした飾りが有るのも同じ。
でも、あたし達じゃない。
「だ……誰?」
「お……おい、この背景の鳥居……たしか……」
そう言ったのは……眞木さんのお姉さん。
「あ……」
海の中に有る赤い鳥居……。
「たしか……平家の家紋は『揚羽蝶』。そして、この神社も久留米の水天宮も……平家にゆかりが深い……待て、ちょっと……このチームのマークっぽいモノが描かれてるとこを拡大してくれ……」
「でも……元の画像の解像度がアレなんで……うん……でも……」
「そっちのチームでは……ここに描かれてるのは?」
「はい……水天宮のシンボルの『椿』ですが……」
でも……あたし達、そっくりの3人は……あたし達のコスチュームでは「椿」が描かれてる所には、6角形っぽいモノが3つのマーク。
「これだな……」
眞木さんのお姉さんのモバイルPCの画面には……良く似たマークが表示されていた。
検索サイトで「厳島神社 紋」で検索した結果だった。
「関口……そろそろ、タネを明かせ。この3人は何者だ?」
「広島県の『御当地魔法少女』の『ソフィア・トリア』だ。ええっと……『御当地魔法少女』オタクが作ったらしいまとめサイトによると……衣装は『厳島神社の巫女』をイメージしてて3人なのは厳島神社の神紋が『三つ盛り二重亀甲に剣花菱』だからだって……。活動期間は……こっちが先で……今は2代目だそうだ」
「久留米のチームは……これの使い回しか……」
「あ……ご丁寧に、3人の芸名は……『ガーネット』『ターコイズ』『トパーズ』だって」
「そ……そこまで、同じって……流石に……」
「……流石に……ない……」
「ちょっと待って下さい。今から説明します」
眞木さんのお姉さんの伯父さん(ああ、ややこしい)がプロジェクターのリモコンを操作しながらそう言うと……画面が切り替わり……。
「噂には聞いていたが……これがそうか?……一見すると、普通のクラウド・ファウンディングに見えるな……」
「ええ、でも、流石にマズので、この施設のネットワークから切り離したPCからレンタル品のモバイルWi-Fiルータ経由でアクセスしています」
えっと……でも……これって……。
「あの……よく有るクラウド・ファウンディングでしたっけ?……そう云うヤツのページに見えますけど……」
瑠華ちゃんが、そう言ったけど……。
「WEBサイトのサーバにある設定をやると、検索サイトでそのサイトのページが引っ掛からなくなる、って話を聞いた事が有るか?」
眞木さんのお姉さんがそう説明した。
「えっ?」
「このクラウド・ファウンディングのサイトは、大概の検索サイトで引っ掛からない」
「い……いや……でも……それじゃ……このページを誰も見に来ない……」
「このページの存在を知ってる奴しか来なくていい。むしろ、超高級な料亭やレストランみたいに『新顔の客は常連客の紹介が無いと入れない』ようにしておいた方が都合がいい。その方法の1つとして『検索サイトで検索しても引っ掛からない』ようにしている」
「な……なんなの……これ?」
スクリーンに表示されているのは……「御当地魔法少女の企画・運営補助」を行なっている「ローカル・マジカル」って企業への投資を募集しているホームページ。
でも……投資を募集してるのに、何故か「常連客かその紹介がない人はお断り」「検索サイトにわざと表示されないようにしている」らしい。
「ここの企業のトップは……特務憲兵隊i部隊の関係者だ」
眞木さんのお姉さんの伯父さんがそう言うと……企業概要が表示され……。
「う……うそ……」
「や……やっぱり……」
「あああ……」
「こんなオチじゃないかと思ってた……」
相手チームが、その会社のCEOの写真を見ると一斉に反応した。
「誰?」
「あたし達の師匠」
相手チームの「リーダー 兼 赤またはピンク担当」さんが答える。
「じゃ……やっぱり得意技は……」
「精神操作系」
「タネを明すと……このページは『裏』のクラウド・ファウンディング・サイトだ」
眞木さんのお姉さんが、ため息をつきながら言った。
「裏?」
「犯罪組織・テロ組織が資金稼ぎやマネー・ロンダリングに使う為の投資先だ」
「あ……」
「だから、一般人が間違って入って来られると困る。その為に、普通の検索サイトでは表示されないように設定されてる」
「あと、何か気付かないか……」
そう言ったのは千明さん。
「えっ?」
「前にも言ったけど、ここに居る魔法少女2チームは『フラワレット・カルテット』に『プリティ・トリニティ』。もう1つが『スペクトラム・ペンダグラム』。他の地域の有名な魔法少女チームは阿蘇の『エイペックス・シックス』に広島の『ソフィア・トリア』……そして、この会社名は……」
「あ……」
そうだ……「ローカル・マジカル」なんて会社名、英語として変な気がしてたけど……語感重視か……。
そして、語感重視……それも……。
「全部、2つの単語で、しかも、単語の語尾だっけ……が同じ……」
瑠華ちゃんが、そう言った。
「じゃ……まさか……あたし達のチーム名とかを考えたのは……」
「そうだ。多分、この会社の奴だ」
「では……我々にどうしろと言うんだ、一体?」
続いて弁護士さん。
「彼女達の安全を護るには……知らない内にヤクザがやってる商売に関わってしまっていた……そんな人達の安全を護る為の対策を元にするのがベストでしょう」
「対象は未成年者が複数、しかも、その『ヤクザ』には精神操作能力持ちが居るらしいと……そんな例が有ったか?」
「ここで匿ってもいずれバレます……。この会社に一番多く投資してるのは……『広島』と『大阪』です」
ここでいう「広島」「大阪」は地名の意味じゃ……多分ない。
一〇年前の富士山の噴火を契機に、広島県と大阪府は……半ば独立国と化した。広島県は暴力団「神政会」が大阪府はテロ組織「獅子の党」が事実上の「地方政府」と化してて……しかも「大阪」では「富士の噴火時に行方不明になった皇族のクローンである『シン天皇』を作り出した」と言ってて「シン日本首都」を名乗っている。
「しかしさぁ……手ぇ抜いてねえか、この会社?」
ところが陽さんが、そんな事を言い出して携帯電話の画面を見せる。
「何だ……こりゃ……」
「え……あたし達に……そっくり……」
画面に表示されてるのは……神社の巫女さんをイメージしたコスチュームの……ピンク・青・オレンジの3人の魔法少女。
あたし達のチームの3人も、イメージカラーはピンク・青・オレンジ。
そして、あたし達のコスチュームにそっくりだ。
髪型まで同じだ。
コスチュームや「魔法の杖」に揚羽蝶をイメージした飾りが有るのも同じ。
でも、あたし達じゃない。
「だ……誰?」
「お……おい、この背景の鳥居……たしか……」
そう言ったのは……眞木さんのお姉さん。
「あ……」
海の中に有る赤い鳥居……。
「たしか……平家の家紋は『揚羽蝶』。そして、この神社も久留米の水天宮も……平家にゆかりが深い……待て、ちょっと……このチームのマークっぽいモノが描かれてるとこを拡大してくれ……」
「でも……元の画像の解像度がアレなんで……うん……でも……」
「そっちのチームでは……ここに描かれてるのは?」
「はい……水天宮のシンボルの『椿』ですが……」
でも……あたし達、そっくりの3人は……あたし達のコスチュームでは「椿」が描かれてる所には、6角形っぽいモノが3つのマーク。
「これだな……」
眞木さんのお姉さんのモバイルPCの画面には……良く似たマークが表示されていた。
検索サイトで「厳島神社 紋」で検索した結果だった。
「関口……そろそろ、タネを明かせ。この3人は何者だ?」
「広島県の『御当地魔法少女』の『ソフィア・トリア』だ。ええっと……『御当地魔法少女』オタクが作ったらしいまとめサイトによると……衣装は『厳島神社の巫女』をイメージしてて3人なのは厳島神社の神紋が『三つ盛り二重亀甲に剣花菱』だからだって……。活動期間は……こっちが先で……今は2代目だそうだ」
「久留米のチームは……これの使い回しか……」
「あ……ご丁寧に、3人の芸名は……『ガーネット』『ターコイズ』『トパーズ』だって」
「そ……そこまで、同じって……流石に……」
「……流石に……ない……」
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