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第三章:Do the right thing
スカーレット・モンク(1)
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よろしい。
君はたしかにイギリスの王様にちがいあるまい。
しかし、だから一体どうだというのだ。
もう一つ乾坤一擲の大事業をやってのけて、
ただの人間になったらどうだ。
そして地上のあらゆる王を見下したらいいではないか。
G・K・チェスタトン「正統とは何か」より
「な……なによ、これッ?」
二手に分れて、爆弾車両を停止させ、そして太宰府で再合流。
続いて、レスキュー隊の太宰府支部の大型バンがやって来たが……中から出て来たのは……。
1人はレスキュー隊のオレンジの制服を着てる瀾師匠や陽師匠と同じ位の齢の眼鏡をかけた女の人。
胸の身分証と……そして「気」を見る限りでは……同業者だ。
もう1人の女性は……同じく同業者だが……。
身長2m前後。
筋骨隆々。
額からは一本角……と言っても霊力で構成された「角」なので、霊感が無い奴には見えないだろうが……。
肌は……白……それも普通の人間では人種を問わず有り得ない、非生物的な白磁のような白だ。
「久留米の羅刹女の弟子だそうだね。昔、あんた達の師匠には世話になった。まだ、『御当地ヒーロー』と『レスキュー隊』の組織が分れる前の事だけどね」
そう言って「白い鬼」は右手を差し出す。
「は……はぁ……」
「だ……大丈夫なの……この……」
TCAの女の子は……ドン引き気味。
「話は聞いてるけど、TCAじゃ、私みたいのは珍しいの?」
「い……いや……その……何て言ったらいいか……えっと……」
「私達は、対精神操作治療の専門家だ。難しいケースのようだから、まずは調べてみる。何か判ったら連絡する」
「は……はい……えっと……弟を……よろしく……お……おねがいします……」
君はたしかにイギリスの王様にちがいあるまい。
しかし、だから一体どうだというのだ。
もう一つ乾坤一擲の大事業をやってのけて、
ただの人間になったらどうだ。
そして地上のあらゆる王を見下したらいいではないか。
G・K・チェスタトン「正統とは何か」より
「な……なによ、これッ?」
二手に分れて、爆弾車両を停止させ、そして太宰府で再合流。
続いて、レスキュー隊の太宰府支部の大型バンがやって来たが……中から出て来たのは……。
1人はレスキュー隊のオレンジの制服を着てる瀾師匠や陽師匠と同じ位の齢の眼鏡をかけた女の人。
胸の身分証と……そして「気」を見る限りでは……同業者だ。
もう1人の女性は……同じく同業者だが……。
身長2m前後。
筋骨隆々。
額からは一本角……と言っても霊力で構成された「角」なので、霊感が無い奴には見えないだろうが……。
肌は……白……それも普通の人間では人種を問わず有り得ない、非生物的な白磁のような白だ。
「久留米の羅刹女の弟子だそうだね。昔、あんた達の師匠には世話になった。まだ、『御当地ヒーロー』と『レスキュー隊』の組織が分れる前の事だけどね」
そう言って「白い鬼」は右手を差し出す。
「は……はぁ……」
「だ……大丈夫なの……この……」
TCAの女の子は……ドン引き気味。
「話は聞いてるけど、TCAじゃ、私みたいのは珍しいの?」
「い……いや……その……何て言ったらいいか……えっと……」
「私達は、対精神操作治療の専門家だ。難しいケースのようだから、まずは調べてみる。何か判ったら連絡する」
「は……はい……えっと……弟を……よろしく……お……おねがいします……」
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