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第四章:Let There Be Carnage
シルバー・ローニン(3)
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私達はトラックのコンテナを改造した「部屋」内に居た。
部屋内のモニタに外の様子が映されているが……。
『問題発生』
トラックの運転手からアナウンス。
何故、そんな事になったのかは判らない。
しかし、少なくとも、何が起きたのかだけは判る。
私達は陽動の為に「狭い意味での『日本』」とTCAの国境付近で大暴れする事になっていた。そして、「敵」が私達に対処している隙に、他のメンバーがTCA内に侵入する事になっていた。
しかし……TCAの「国境警備隊」は、私達が乗っているトラックを調べもせずに、あっさり通してTCA内に入れてしまった。
「何が起きた?」
『TCAの「国境警備隊」に前もって賄賂を渡してたら、奴ら、本気で我々を新しく「商売」を始めた密輸業者だと信じてしまったらしい』
「奴らが我々に『自分達は底抜けの阿呆だ』と思い込ませようとしている可能性は?」
『少なくとも「国境」検問所の現場の人間は嘘を吐いている様子は無し。本当にマヌケか、逆にそこそこは手の込んだ罠かの2つに1つ』
トラックの助手席に居るのは、今回、後方支援に加わったレスキュー隊の太宰府支部の紅林氏。精神操作系の「魔法」、特に他者による精神操作の解除が専門の「魔法使い」だ。当然ながら、周囲に居る常人が嘘を吐いているかの判別も可能だ。
「少し暴れて『マヌケ』か『罠』かを確認するか……」
「そうだな……」
同じ部屋内に居る旭も賛同。
『大丈夫ですか?』
トラックの助手席の紅林氏がそう言った。
『忘れるな。お前たちの任務は「陽動」だ。危険いと思ったら、即、逃げろ』
瀾師匠から通信。
「了解」
「了解。『白』『雪』、出るぞ。警察機構の警官、軍関係の組織の将兵、その他何らかの戦闘員と判断した者のみ殺害を許可する」
私はATVに乗りながら、支援用の恐竜型戦闘ロボットに命令。
『コードネーム「シルバー・ローニン」による「敵」の殺害命令を承認。コードネーム「白」とコードネーム「雪」は「シルバー・ローニン」または「スカーレット・モンク」の指示に従え』
瀾師匠よりの通信が入る。
『了解』
『了解』
二体の銀色の恐竜型ロボットは無線通信で返事をする。
「ねえ、何で、こいつら、同型の青い奴らと違って、しゃべり方がお堅いの?」
「青い『2人』が変なんだ。あの『2人』を『教育』したのは『ソルジャー・ブルー』だ」
「ああ、あの人か……何となく判る」
「ともかく、行くぞ。コンテナの扉を開けてくれ」
部屋内のモニタに外の様子が映されているが……。
『問題発生』
トラックの運転手からアナウンス。
何故、そんな事になったのかは判らない。
しかし、少なくとも、何が起きたのかだけは判る。
私達は陽動の為に「狭い意味での『日本』」とTCAの国境付近で大暴れする事になっていた。そして、「敵」が私達に対処している隙に、他のメンバーがTCA内に侵入する事になっていた。
しかし……TCAの「国境警備隊」は、私達が乗っているトラックを調べもせずに、あっさり通してTCA内に入れてしまった。
「何が起きた?」
『TCAの「国境警備隊」に前もって賄賂を渡してたら、奴ら、本気で我々を新しく「商売」を始めた密輸業者だと信じてしまったらしい』
「奴らが我々に『自分達は底抜けの阿呆だ』と思い込ませようとしている可能性は?」
『少なくとも「国境」検問所の現場の人間は嘘を吐いている様子は無し。本当にマヌケか、逆にそこそこは手の込んだ罠かの2つに1つ』
トラックの助手席に居るのは、今回、後方支援に加わったレスキュー隊の太宰府支部の紅林氏。精神操作系の「魔法」、特に他者による精神操作の解除が専門の「魔法使い」だ。当然ながら、周囲に居る常人が嘘を吐いているかの判別も可能だ。
「少し暴れて『マヌケ』か『罠』かを確認するか……」
「そうだな……」
同じ部屋内に居る旭も賛同。
『大丈夫ですか?』
トラックの助手席の紅林氏がそう言った。
『忘れるな。お前たちの任務は「陽動」だ。危険いと思ったら、即、逃げろ』
瀾師匠から通信。
「了解」
「了解。『白』『雪』、出るぞ。警察機構の警官、軍関係の組織の将兵、その他何らかの戦闘員と判断した者のみ殺害を許可する」
私はATVに乗りながら、支援用の恐竜型戦闘ロボットに命令。
『コードネーム「シルバー・ローニン」による「敵」の殺害命令を承認。コードネーム「白」とコードネーム「雪」は「シルバー・ローニン」または「スカーレット・モンク」の指示に従え』
瀾師匠よりの通信が入る。
『了解』
『了解』
二体の銀色の恐竜型ロボットは無線通信で返事をする。
「ねえ、何で、こいつら、同型の青い奴らと違って、しゃべり方がお堅いの?」
「青い『2人』が変なんだ。あの『2人』を『教育』したのは『ソルジャー・ブルー』だ」
「ああ、あの人か……何となく判る」
「ともかく、行くぞ。コンテナの扉を開けてくれ」
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