35 / 70
第3章:Juvenile
(7)
しおりを挟む
「あ……あれ……そんなにヤバい奴なの?」
謎の女(その2)の慌てぶりを見て、僕は、そう訊いた。
まさか、「体液がかかると自分も寄生される寄生生物」と3連戦ッ?
「あいつは……魔法の細菌兵器を撒き散らす」
……。
…………。
……………………。
「御主人様……大丈夫だか?」
背後からスナガの声。
ああ、だから……サイコ女がガスマスク装着たのね……。
「あいつを傷付けたら、体液がビュ~っと飛び散る。霧状になってな。体液が皮膚にかかると感染、目とかに入っても感染、体液の飛沫を吸い込むと、やっぱり感染だ」
「え……えっと……感染したら……?」
「理論上は、3時間から5時間ぐらい悶え苦しんで死ぬが……大概の奴は1時間以内に死ぬ」
「へ……っ?」
「苦しみの余り、自分で舌を噛み切るような事故を起こすか……さもなくば、苦しみを終らせる為に、自殺するか……」
「最悪じゃないかッ‼」
「安心しろ、あいつが作れる最悪の怪物がアレだ。アレさえ乗り切れば、アレより厄介な最悪は無い」
「どうやって倒すんだよッ‼」
「1つだけ手は有る……でも……いや……」
「どうしたの?」
「どうも罠にしか思えん」
「いや、一戦でも落せば、負けなんでしょッ‼ とりあえず、あいつを倒して、最終戦は、最終戦で考えようよ。あいつ以上の最悪は無いんでしょッ?」
「そうだけど……あのさ……お前、阿呆だろ」
「時間がない、時間がない、って言ってたの、そっちじゃんッ‼」
「判った、判った、とりあえず、適当な武器を持って、あいつの前に立て」
「は~い」
「じゃあ、試合開始か?」
話し合いと呼べそうにない話し合いが終った後、サイコ女が、そう言った。
やれやれ、これだから女ってのは非論理的。
「ああ、開始だ。早速、あたしが魔法で、そのマヌケを支援する権利を行使する」
謎の女(その2)が、そう告げた。
「いいのか? 1回だけしか使わない、そう言ったのはお前だぞ?」
「使う」
「確認するが、本当にいいんだな?」
「使う」
「お前だって馬鹿じゃない。下手に使ったら私の思う壺になるかも……ってのは、薄々、気付いてるだろ」
「ハッタリだッ‼ お前は、そいつ以上の強敵は、作り出せない筈だろッ‼」
女同士の非論理的で感情的な言い合いに飽き飽きした僕は、そう叫んだ。
「そうだ。その通りだ。こいつが私の手駒の中でも、お前らにとって最悪の奴だ」
「じゃあ、とっとと魔法で何とかしてよッ‼」
「判ってるな、あたしが魔法でお前を支援すんのは……この1回だけだぞ」
「判ってるからやって」
次の瞬間……。
「ぐええええ……ッ‼」
細菌兵器人間が……炎に包まれた。
謎の女(その2)の慌てぶりを見て、僕は、そう訊いた。
まさか、「体液がかかると自分も寄生される寄生生物」と3連戦ッ?
「あいつは……魔法の細菌兵器を撒き散らす」
……。
…………。
……………………。
「御主人様……大丈夫だか?」
背後からスナガの声。
ああ、だから……サイコ女がガスマスク装着たのね……。
「あいつを傷付けたら、体液がビュ~っと飛び散る。霧状になってな。体液が皮膚にかかると感染、目とかに入っても感染、体液の飛沫を吸い込むと、やっぱり感染だ」
「え……えっと……感染したら……?」
「理論上は、3時間から5時間ぐらい悶え苦しんで死ぬが……大概の奴は1時間以内に死ぬ」
「へ……っ?」
「苦しみの余り、自分で舌を噛み切るような事故を起こすか……さもなくば、苦しみを終らせる為に、自殺するか……」
「最悪じゃないかッ‼」
「安心しろ、あいつが作れる最悪の怪物がアレだ。アレさえ乗り切れば、アレより厄介な最悪は無い」
「どうやって倒すんだよッ‼」
「1つだけ手は有る……でも……いや……」
「どうしたの?」
「どうも罠にしか思えん」
「いや、一戦でも落せば、負けなんでしょッ‼ とりあえず、あいつを倒して、最終戦は、最終戦で考えようよ。あいつ以上の最悪は無いんでしょッ?」
「そうだけど……あのさ……お前、阿呆だろ」
「時間がない、時間がない、って言ってたの、そっちじゃんッ‼」
「判った、判った、とりあえず、適当な武器を持って、あいつの前に立て」
「は~い」
「じゃあ、試合開始か?」
話し合いと呼べそうにない話し合いが終った後、サイコ女が、そう言った。
やれやれ、これだから女ってのは非論理的。
「ああ、開始だ。早速、あたしが魔法で、そのマヌケを支援する権利を行使する」
謎の女(その2)が、そう告げた。
「いいのか? 1回だけしか使わない、そう言ったのはお前だぞ?」
「使う」
「確認するが、本当にいいんだな?」
「使う」
「お前だって馬鹿じゃない。下手に使ったら私の思う壺になるかも……ってのは、薄々、気付いてるだろ」
「ハッタリだッ‼ お前は、そいつ以上の強敵は、作り出せない筈だろッ‼」
女同士の非論理的で感情的な言い合いに飽き飽きした僕は、そう叫んだ。
「そうだ。その通りだ。こいつが私の手駒の中でも、お前らにとって最悪の奴だ」
「じゃあ、とっとと魔法で何とかしてよッ‼」
「判ってるな、あたしが魔法でお前を支援すんのは……この1回だけだぞ」
「判ってるからやって」
次の瞬間……。
「ぐええええ……ッ‼」
細菌兵器人間が……炎に包まれた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる