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第二章:POWER FOOL
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「阿呆かッ⁉ あの組織と手を組むなんて……おっかない真似が出来るかッ‼」
課長への中間報告をした途端に返ってきた答がそれだった。
「俺だって、あの組織の事は良く知らねえよ……でも、あの組織がヤバい事だけは……ん?」
課長は、俺が持って帰った「神の怒り」の資料を見て、何かに気付いたようだった。
「あ……あの……すいません、御手数ですが、分析班の方に……ええ、すぐに済むと思います。はい、お願いします。じゃあ、明日の朝までに……」
課長は、ウチの会社の上部組織らしきどこかに電話をかけ始めた。
「おい、これを近くのコンビニのコピー機でPDF化してこい」
そう言って課長は、「神の怒り」の資料を手渡す。
「へっ?」
「いいか、明日の羅刹女との話は録音しておけ」
「は……はぁ……」
「録音は、その日の内に有りったけのSNSと動画サイトにUPする」
「え……えっと……」
「どこの誰かも判らねえボンクラに伝説級の自称『正義の味方』が論破される様子が全世界に公表されるんだ。これで、自称『正義の味方』どもの信用はガタ堕ちになるに違いない。おい、これで、お前も俺も『親会社』に栄転だぞ」
冗談じゃない。
ウチの「親会社」が有る通称「テロリスト封じ込め地域」……正式名称「伝統文化地域」は、科学技術では「外」より五年か一〇年は遅れてる。
電気・水道・通信その他のインフラに関する料金は「外」の倍。
PC・携帯電話・車は「外」の基準では数年前の型落ち品が「最新型」。
課長の目論見が何かは知らないが……巧くいく訳が無いだろう。
でも……万が一、巧くいって、俺達が「親会社」へ栄転したら……課長、カミさんと子供が居た筈だよな……。離婚かな?
あと……ウチの上部組織を含めた「悪の組織」が「正義の味方」に負け続けている理由(英語表記だと複数形だ)に新たな項目が加わった。
視野が狭くて、考えがセコくてみみっちい。
課長への中間報告をした途端に返ってきた答がそれだった。
「俺だって、あの組織の事は良く知らねえよ……でも、あの組織がヤバい事だけは……ん?」
課長は、俺が持って帰った「神の怒り」の資料を見て、何かに気付いたようだった。
「あ……あの……すいません、御手数ですが、分析班の方に……ええ、すぐに済むと思います。はい、お願いします。じゃあ、明日の朝までに……」
課長は、ウチの会社の上部組織らしきどこかに電話をかけ始めた。
「おい、これを近くのコンビニのコピー機でPDF化してこい」
そう言って課長は、「神の怒り」の資料を手渡す。
「へっ?」
「いいか、明日の羅刹女との話は録音しておけ」
「は……はぁ……」
「録音は、その日の内に有りったけのSNSと動画サイトにUPする」
「え……えっと……」
「どこの誰かも判らねえボンクラに伝説級の自称『正義の味方』が論破される様子が全世界に公表されるんだ。これで、自称『正義の味方』どもの信用はガタ堕ちになるに違いない。おい、これで、お前も俺も『親会社』に栄転だぞ」
冗談じゃない。
ウチの「親会社」が有る通称「テロリスト封じ込め地域」……正式名称「伝統文化地域」は、科学技術では「外」より五年か一〇年は遅れてる。
電気・水道・通信その他のインフラに関する料金は「外」の倍。
PC・携帯電話・車は「外」の基準では数年前の型落ち品が「最新型」。
課長の目論見が何かは知らないが……巧くいく訳が無いだろう。
でも……万が一、巧くいって、俺達が「親会社」へ栄転したら……課長、カミさんと子供が居た筈だよな……。離婚かな?
あと……ウチの上部組織を含めた「悪の組織」が「正義の味方」に負け続けている理由(英語表記だと複数形だ)に新たな項目が加わった。
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