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俺は自作自演の粘着野郎なんかじゃねぇッ!!!!
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『貴方に対して、攻撃的かつ名誉毀損に該当する可能性が高い言動を行なっていると通報が有った「志門犬児」「長野弘隆」「森譲介」他7つのアカウントについて調査を行ないました』
た……助かった……。
SNSの運営からダイレクト・メッセージが来た時には、本気でそう思った。
ようやく、SNS上で俺に粘着していた連中のアカウントが停止される。
いや、連中と言っても……多分……1人の人間の複アカなのだろうが……。
『このようなイタズラを繰り返されるのであれば貴方のアカウントを停止する場合も有りますので、御注意下さい』
えっ?
『貴方の書き込み及び貴方が「自分に粘着している」として報告したアカウントによる書き込みについて、半分以上が同一のIPアドレスから書き込まれていた事が判明しました。偶然とは考えにくい為、当方としましては「複数のアカウントに粘着されている」と云う報告がイタズラであると判断いたしました』
そ……そんな……馬鹿な……。
『なお、問題のIPアドレスは下記の通りです』
一応、IT屋の端クレなので、そのIPアドレスの正体を確かめる為のツールは、自宅のPCに入っている。
まず、自宅のPCから、そのIPアドレスへの経路を調べるツールを起動した。
最初にPCに割り当てられてるIPアドレスが表示され……次に、ルーターの「内側」のIPアドレス……そして……おい……嘘だろう……。
たった3つ目で、問題のIPアドレスが表示された……。
このマンションはWi-Fi完備が売りだった。
だが……一応はIT屋である以上、セキュリティその他の観点から、個別にプロバイダと契約をすべきだったかも知れない。
問題のIPアドレスは……このマンションのWi-Fiと「外」を繋いでいるIPアドレスだった。
夜中の3時……マンションの郵便受けを、こっそり確認する。
俺の郵便受けでは無い。
同じマンションの他の住人に来た郵便物の宛名を確認したのだ。
102号室「志門犬児」。
204号室「森譲介」。
305号室「長野弘隆」。
早く気付くべきだった……奴らは……本名であってもおかしくないアカウント名を使っていた……。
そして……。
何が起きているのかは判らない……。しかし……1つだけ言える事が有る……。
俺に粘着していたのは……全員……同じマンションの住人だ……。
その時、俺の肩を誰かが叩いた。
しまった……こっちも早く気付くべきだった。
……偶然にも、俺に粘着してた奴ら全員が同じ日に郵便受の中の郵便物を取り忘れたなんて有り得ない……。
「おい……あんた……こんな夜中に何してる?」
「何の為に、夜中に他人の郵便受けを漁ってんだ?」
振り返ると、そこには、同じマンションの住人達が居た。
た……助かった……。
SNSの運営からダイレクト・メッセージが来た時には、本気でそう思った。
ようやく、SNS上で俺に粘着していた連中のアカウントが停止される。
いや、連中と言っても……多分……1人の人間の複アカなのだろうが……。
『このようなイタズラを繰り返されるのであれば貴方のアカウントを停止する場合も有りますので、御注意下さい』
えっ?
『貴方の書き込み及び貴方が「自分に粘着している」として報告したアカウントによる書き込みについて、半分以上が同一のIPアドレスから書き込まれていた事が判明しました。偶然とは考えにくい為、当方としましては「複数のアカウントに粘着されている」と云う報告がイタズラであると判断いたしました』
そ……そんな……馬鹿な……。
『なお、問題のIPアドレスは下記の通りです』
一応、IT屋の端クレなので、そのIPアドレスの正体を確かめる為のツールは、自宅のPCに入っている。
まず、自宅のPCから、そのIPアドレスへの経路を調べるツールを起動した。
最初にPCに割り当てられてるIPアドレスが表示され……次に、ルーターの「内側」のIPアドレス……そして……おい……嘘だろう……。
たった3つ目で、問題のIPアドレスが表示された……。
このマンションはWi-Fi完備が売りだった。
だが……一応はIT屋である以上、セキュリティその他の観点から、個別にプロバイダと契約をすべきだったかも知れない。
問題のIPアドレスは……このマンションのWi-Fiと「外」を繋いでいるIPアドレスだった。
夜中の3時……マンションの郵便受けを、こっそり確認する。
俺の郵便受けでは無い。
同じマンションの他の住人に来た郵便物の宛名を確認したのだ。
102号室「志門犬児」。
204号室「森譲介」。
305号室「長野弘隆」。
早く気付くべきだった……奴らは……本名であってもおかしくないアカウント名を使っていた……。
そして……。
何が起きているのかは判らない……。しかし……1つだけ言える事が有る……。
俺に粘着していたのは……全員……同じマンションの住人だ……。
その時、俺の肩を誰かが叩いた。
しまった……こっちも早く気付くべきだった。
……偶然にも、俺に粘着してた奴ら全員が同じ日に郵便受の中の郵便物を取り忘れたなんて有り得ない……。
「おい……あんた……こんな夜中に何してる?」
「何の為に、夜中に他人の郵便受けを漁ってんだ?」
振り返ると、そこには、同じマンションの住人達が居た。
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