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オヤジは神様を倒します
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〈ジョブ〉、〈スキル〉、〈アーツ〉【特性】を設定します、よろしいでしょうか?
YESを選択する。
〈ジョブ〉
《?????》《魔法大元帥》《天下無双兵法者》《天欲華人》《武闘鬼皇》《侵食する幻想》
〈スキル〉
《武具の真理者》《武闘の極み》《魔法の始祖》《誕生の因子》《精霊の御使い》《聖域の癒し手》《不可侵の法界》《反作用融合能力》《豊穣の異世界》《異次元超巨大万能工房》《世界再構築》 etc
〈アーツ〉
《竜技》《浄炎》《天鳳滅刀》《五法鬼神剣》《始祖魔法》《元素魔法》《融合魔法》《幻想魔法》《治癒魔法》《始祖精霊術》《古流武術》《解体術》《書記知識》 etc
〈武器〉
【蒼嶽】 【緋鳳】
【特性】
【ステータス比例効果】【効果範囲拡大】【身体能力上昇】【魔法効果上昇】反射ダメージ無効化】【恐れぬ者】【武の極み】【魔の極み】【固有特性無視】【限界突破】【乗算成長】 etc
とりあえずこんなところかな。細かいところはあとで入れ替えればいい。
「準備は終わったかな?」
「はい」
男は満足そうにして。
「では試させてもらおうか。本当に”救世主〟なのかどうか!」
ノルドは言い放って《土魔法》を唱える。それによって作り出されたのは自分の10倍以上もある岩の巨人だった。
「ここにいるリーヴリル=オギルがこの世界の『救世主』です」
一瞬の空白。
「ふざけるな! そんな子供に何ができよう!」「人間族が先ほどからなぜここにいる!」
罵声と怒号の嵐、オドオドする神たちそれをまったく気にもかけないノートリアスとメリア。わたしはそれを横目で眺めながら場違いだと思った。
・・・別に非難されても嫌悪されてもどうということはないがあからさまにされると腹立たしくなるんだというもの。ノートリアスはともかくメリアという女はいったい何を考えている? いきなり救世主だの何だのと言うけどこれっぽっちもそんなものになるつもりは一片もない。話では未来を見ることができるらいいけどいまこの場で言うことではない。英雄だの勇者だのを持ち上げるのは神の采配であると思っているけどそんな神託を受けずに旅立った勇者も数え切れないほどいるのが現実だ。
人からあがめられるような功績をあげたのはほんの一部。一握りである。美女におだてられるのは男としてはうれしいのだが裏があるのだと考える。別にわたしはノートリアスやメリアとかいう存在を女としては考えていない。神と人との関係はあまりよくないことばかりである。男神が人の女を無理矢理襲ったりとか女神の嫉妬に狂わされた人生とか。
ハッピーエンドや大団円が無いんだもの。そういった本を読めば読むほどにえげつなさが浮き彫りになって「神様なんてあがめねぇよ、馬鹿野郎!」よくわめいたものだ。前世で女性に縁が無かったのはこのことが多少影響があるのかもしれない。見栄えばかり着飾って中身の無い女たちから声をかけられる度に愛想笑いを浮かべてたことを思い出す。
ノートリアスは非常に魅力的だが恋愛対象とはみていない。いろいろ人には言えないことはたくさんあるし赤ん坊のころから育ててもらた恩はあるがそれだけだ。男女の関係にはなりたいとは考えてもいない。
メリアという女はノートリアスとは違った魅力をもっている。青色の髪を腰まで伸ばし肉付きは彼女に劣るもののバランスのよい体つきである。キツメの瞳には確固たる自信がありそれを周囲に認めさせる雰囲気がある。
それでも彼女には特別な感情は生まれなかった。その理由は『かかわると最初から最後まで苦労して面倒な後始末を押し付けられそうだった』からである。
その最初の発言が『救世主』の発言に集約されている。そんなものはただの”掃除屋〟だ。完全に腐った最悪の生ゴミを存在を消滅させる汚物処理施設を降臨させようとしているだけ。
そんなの、ぜひともかかわりあいになりたくない存在だった。
「リーヴリル? どうかしましたか? 気分が悪そうな顔をしていますが」
「あぁ、わたし、とても、きぶん、わるい、です」
この女の考えが読めない。たぶんここにいる誰よりも外の世界のことについて知っているんだろうがその影響を考えているのかわからない。
誰かを御輿に担いで行動するのは見ている分にはいいのだが自分が上げられると複雑だ。よほどの馬鹿ならおだてあげれば「サルもおだてあげていれば木から落ちてくれる」が頭の回る人だと「まな板の上の鯉」のごとく食い尽くしたあとに捨てられるだけだ。
それがわからないほどではない、ないが、どうもこの女の交友関係が見えないうちに同意することはできない。
「なにも心配する必要はありませんよ?」
何で疑問系になるんだよ!この後のことを確信してるだろ!
「あなたにはこれから最上級の教育を施した後に地上世界に出てきてもらうだけですから」
晴れやかな笑顔。疑いだとかそういうの持ってないのか? それとも未来を視るなどという能力があるからの自信なのか?
ノートリアスはこっちを見ていない。完全に視界の中から消して成り行きを見守っている。そんなんでいいのか、育ててくれただろ。
「まず最初に教えることがあります。重要ですから心して聞いてください」
過去の世界にいるなら「弁護士を求む」そう呼ぶのだが敵意を見せている5人と何がおこっているのかわからずオロオロする2人と自信満々に語りだしている1人とそれを見守る1人と槍玉に挙げられたわたししかいないこの場所で逃げ場は無かった。
「状況をこれっぽっちも理解できていない頭の悪い地神族と木神族の5人に己の頭の中身の無さを体でわからせてあげなさい」
やっぱ戦闘になるんだね。
「ふん! 脆弱で愚かな人間族などには負けぬわ!」
場所は結界の中でノルドが言い放つ。先ほどまでの話し合いは無くなって直接力試しになってしまった。少し距離を開けて向かい合う形になる。他の人はそれよりは慣れている。距離にして10Mほど。
正直別に受けなくてもよかったのだけどこいつらには目の前の相手を完全に蔑んでいる。穏健派とはノートリアスがいっていたけどどうも先入観にとらわれすぎているように感じる。種族だとかどうかは本当の強さとは関係ない、秦の強さは一人一人違い内面に宿ると師匠はいっていた。『真は外ではなく内にこそある、極めることは己のうちから生み出される』と。
自分の流派は強さを愚直に求めた。だからこそ真剣を使っての試合も頻繁に行った。だからだろうか、目の前にいる相手がとても『殺し合いの相手』に見えなかった。ただ単に力を持っているだけでそれが何を意味しているのかわかってない奴らだと思った。
命のやり取りの相手を見下す、それは相手をただ侮辱しているだけではない。戦いとは競い合うものでもあるのだから。ここらへんは異世界だから違うのであろうか?
「主様こやつらは?」「馬鹿ばっか、相手見なさいよ」
【蒼嶽】【緋鳳】を出して見させると二人ともわかっているようだ。こんなの戦いではないからだ。二人を武器に直し矛を持ち太刀を腰に挿す。
「死ね!」
ノルドが呼び出した岩の巨人がこちらに勢いよく向かってくる。かなりの早さだがそんなことは何の関心も無い。巨人が目の前までやってきて拳をおもいっきり頭上高くまで振り上げるところを見てもなお何も感じなかった。それほどにわたしは冷めていた。
「ズド―――――ン!」
という押しつぶすような音。勝利を確信したノルドと言う男は笑みを浮かべている。それは弱者を潰した笑みだった。だけど・・・
「なにっ!?」
わたしは潰されてなどいない! 矛を構え頭上で受け止めていた!
巨人の一撃は重く早く硬かった、だけど、正面から受けて持ちこたえた。前世の自分の体とはまったく違う。豪力、速度、肉体強度、反応、すべてが根本から違うことを確信した。
(これほどまでにちがうだなんて)
正直驚いている。前世ではあれほどの質量の攻撃を人間ではまず受け止めるなんてできないのだが、新たな体は折れるどころかびくともしない。完全に別物だ。
これも異世界補正なのか? そんなことを考えるより先に岩の巨人が動く。
「潰せ」
命令が下される。正面から殴りかかり左右の拳を振り回し、あるいは打ち落とす。大振りな一撃は確かに脅威だがわたしには通じない。受け止め逸らし流す。
何度と無くそれを繰り返しているうちに体の驚異的な能力を確認し前世での記憶と経験を体に反映させていく作業を行いやがて十分な域にまで達してしまうと。
「散れ」
勝負を終わらせることにした。
繰り出される岩の巨人の左拳のやや斜め上からの振り下ろしに矛の刃を合わせる。狙いは人間で言う肘の間接部分、そこを切断する。
矛の長さは5Mもあるのでやや下がりすくい上げるように左側から攻撃する。1M以上もある太さの腕を矛で一撃で切り落とすのは非常に難しいと思っていたが【蒼嶽】の切れ味は予想以上でバッサリと切り落としてしまった。
「グガッ!」
攻勢に出て引く気など無い、左膝を石突きで打ち抜き体勢を崩し前蹴りで腹を蹴り飛ばすとノルドのあたりまで何度も跳ねながら飛んでいく。
(そんなに力入れてないんだけれどこの新しい肉体では力が異常すぎる)
これでは不必要な殺戮がおきるので後で調整することにする。ノルドは驚愕の表情をしていたが別に気にも留めない。
岩の巨人は立ち上がり再びこちらに向かってくる、矛を横に構え後方に下げて払いの体勢をとると。
(わが主よ、わしの持つアーツを使いなされ)
専用のアーツがあったね。内に入りアーツを確かめる。
(竜技の中身は槍術と薙刀術と投槍に似たものが多いけど西洋の突撃槍のような突進系の技もあるし騎馬槍のような重槍のものもあるけど《牙竜円刃》を使うか)
アーツの発動をするために意識を高める。岩の巨人が2Mを切るぐらいまで迫ったのを確認してその拳が届く前に決める。
「《牙竜円刃》!」
とたんに矛の周りに竜のような姿が浮かび上がり横なぎに払われる5Mもある矛が岩の巨人を一撃で木っ端微塵に打ち砕いた。
巨大な岩の塊がグシャッという音とともに一つ一つが砂粒ほどになり眼前から消える。
「お見事です主様!」
矛は主を褒め称えていた。
「とんでもない威力だなこれは。これは使う時には注意しないと」
賞賛しているのはノートリアスとメリアだけ、他は信じられないと言わんばかりの顔をしていた。
(ま、それが普通だよね。これを理解するのは現実ではありえないから)
まだ少年としか言えないような相手が10Mを越す岩の巨人を跡形も無く破壊するなんて漫画の世界しか見たことは無い。受け入れるのは難しいだろう。
っと、相手はまだ他にもいるのだから気を引き締めないとね。
YESを選択する。
〈ジョブ〉
《?????》《魔法大元帥》《天下無双兵法者》《天欲華人》《武闘鬼皇》《侵食する幻想》
〈スキル〉
《武具の真理者》《武闘の極み》《魔法の始祖》《誕生の因子》《精霊の御使い》《聖域の癒し手》《不可侵の法界》《反作用融合能力》《豊穣の異世界》《異次元超巨大万能工房》《世界再構築》 etc
〈アーツ〉
《竜技》《浄炎》《天鳳滅刀》《五法鬼神剣》《始祖魔法》《元素魔法》《融合魔法》《幻想魔法》《治癒魔法》《始祖精霊術》《古流武術》《解体術》《書記知識》 etc
〈武器〉
【蒼嶽】 【緋鳳】
【特性】
【ステータス比例効果】【効果範囲拡大】【身体能力上昇】【魔法効果上昇】反射ダメージ無効化】【恐れぬ者】【武の極み】【魔の極み】【固有特性無視】【限界突破】【乗算成長】 etc
とりあえずこんなところかな。細かいところはあとで入れ替えればいい。
「準備は終わったかな?」
「はい」
男は満足そうにして。
「では試させてもらおうか。本当に”救世主〟なのかどうか!」
ノルドは言い放って《土魔法》を唱える。それによって作り出されたのは自分の10倍以上もある岩の巨人だった。
「ここにいるリーヴリル=オギルがこの世界の『救世主』です」
一瞬の空白。
「ふざけるな! そんな子供に何ができよう!」「人間族が先ほどからなぜここにいる!」
罵声と怒号の嵐、オドオドする神たちそれをまったく気にもかけないノートリアスとメリア。わたしはそれを横目で眺めながら場違いだと思った。
・・・別に非難されても嫌悪されてもどうということはないがあからさまにされると腹立たしくなるんだというもの。ノートリアスはともかくメリアという女はいったい何を考えている? いきなり救世主だの何だのと言うけどこれっぽっちもそんなものになるつもりは一片もない。話では未来を見ることができるらいいけどいまこの場で言うことではない。英雄だの勇者だのを持ち上げるのは神の采配であると思っているけどそんな神託を受けずに旅立った勇者も数え切れないほどいるのが現実だ。
人からあがめられるような功績をあげたのはほんの一部。一握りである。美女におだてられるのは男としてはうれしいのだが裏があるのだと考える。別にわたしはノートリアスやメリアとかいう存在を女としては考えていない。神と人との関係はあまりよくないことばかりである。男神が人の女を無理矢理襲ったりとか女神の嫉妬に狂わされた人生とか。
ハッピーエンドや大団円が無いんだもの。そういった本を読めば読むほどにえげつなさが浮き彫りになって「神様なんてあがめねぇよ、馬鹿野郎!」よくわめいたものだ。前世で女性に縁が無かったのはこのことが多少影響があるのかもしれない。見栄えばかり着飾って中身の無い女たちから声をかけられる度に愛想笑いを浮かべてたことを思い出す。
ノートリアスは非常に魅力的だが恋愛対象とはみていない。いろいろ人には言えないことはたくさんあるし赤ん坊のころから育ててもらた恩はあるがそれだけだ。男女の関係にはなりたいとは考えてもいない。
メリアという女はノートリアスとは違った魅力をもっている。青色の髪を腰まで伸ばし肉付きは彼女に劣るもののバランスのよい体つきである。キツメの瞳には確固たる自信がありそれを周囲に認めさせる雰囲気がある。
それでも彼女には特別な感情は生まれなかった。その理由は『かかわると最初から最後まで苦労して面倒な後始末を押し付けられそうだった』からである。
その最初の発言が『救世主』の発言に集約されている。そんなものはただの”掃除屋〟だ。完全に腐った最悪の生ゴミを存在を消滅させる汚物処理施設を降臨させようとしているだけ。
そんなの、ぜひともかかわりあいになりたくない存在だった。
「リーヴリル? どうかしましたか? 気分が悪そうな顔をしていますが」
「あぁ、わたし、とても、きぶん、わるい、です」
この女の考えが読めない。たぶんここにいる誰よりも外の世界のことについて知っているんだろうがその影響を考えているのかわからない。
誰かを御輿に担いで行動するのは見ている分にはいいのだが自分が上げられると複雑だ。よほどの馬鹿ならおだてあげれば「サルもおだてあげていれば木から落ちてくれる」が頭の回る人だと「まな板の上の鯉」のごとく食い尽くしたあとに捨てられるだけだ。
それがわからないほどではない、ないが、どうもこの女の交友関係が見えないうちに同意することはできない。
「なにも心配する必要はありませんよ?」
何で疑問系になるんだよ!この後のことを確信してるだろ!
「あなたにはこれから最上級の教育を施した後に地上世界に出てきてもらうだけですから」
晴れやかな笑顔。疑いだとかそういうの持ってないのか? それとも未来を視るなどという能力があるからの自信なのか?
ノートリアスはこっちを見ていない。完全に視界の中から消して成り行きを見守っている。そんなんでいいのか、育ててくれただろ。
「まず最初に教えることがあります。重要ですから心して聞いてください」
過去の世界にいるなら「弁護士を求む」そう呼ぶのだが敵意を見せている5人と何がおこっているのかわからずオロオロする2人と自信満々に語りだしている1人とそれを見守る1人と槍玉に挙げられたわたししかいないこの場所で逃げ場は無かった。
「状況をこれっぽっちも理解できていない頭の悪い地神族と木神族の5人に己の頭の中身の無さを体でわからせてあげなさい」
やっぱ戦闘になるんだね。
「ふん! 脆弱で愚かな人間族などには負けぬわ!」
場所は結界の中でノルドが言い放つ。先ほどまでの話し合いは無くなって直接力試しになってしまった。少し距離を開けて向かい合う形になる。他の人はそれよりは慣れている。距離にして10Mほど。
正直別に受けなくてもよかったのだけどこいつらには目の前の相手を完全に蔑んでいる。穏健派とはノートリアスがいっていたけどどうも先入観にとらわれすぎているように感じる。種族だとかどうかは本当の強さとは関係ない、秦の強さは一人一人違い内面に宿ると師匠はいっていた。『真は外ではなく内にこそある、極めることは己のうちから生み出される』と。
自分の流派は強さを愚直に求めた。だからこそ真剣を使っての試合も頻繁に行った。だからだろうか、目の前にいる相手がとても『殺し合いの相手』に見えなかった。ただ単に力を持っているだけでそれが何を意味しているのかわかってない奴らだと思った。
命のやり取りの相手を見下す、それは相手をただ侮辱しているだけではない。戦いとは競い合うものでもあるのだから。ここらへんは異世界だから違うのであろうか?
「主様こやつらは?」「馬鹿ばっか、相手見なさいよ」
【蒼嶽】【緋鳳】を出して見させると二人ともわかっているようだ。こんなの戦いではないからだ。二人を武器に直し矛を持ち太刀を腰に挿す。
「死ね!」
ノルドが呼び出した岩の巨人がこちらに勢いよく向かってくる。かなりの早さだがそんなことは何の関心も無い。巨人が目の前までやってきて拳をおもいっきり頭上高くまで振り上げるところを見てもなお何も感じなかった。それほどにわたしは冷めていた。
「ズド―――――ン!」
という押しつぶすような音。勝利を確信したノルドと言う男は笑みを浮かべている。それは弱者を潰した笑みだった。だけど・・・
「なにっ!?」
わたしは潰されてなどいない! 矛を構え頭上で受け止めていた!
巨人の一撃は重く早く硬かった、だけど、正面から受けて持ちこたえた。前世の自分の体とはまったく違う。豪力、速度、肉体強度、反応、すべてが根本から違うことを確信した。
(これほどまでにちがうだなんて)
正直驚いている。前世ではあれほどの質量の攻撃を人間ではまず受け止めるなんてできないのだが、新たな体は折れるどころかびくともしない。完全に別物だ。
これも異世界補正なのか? そんなことを考えるより先に岩の巨人が動く。
「潰せ」
命令が下される。正面から殴りかかり左右の拳を振り回し、あるいは打ち落とす。大振りな一撃は確かに脅威だがわたしには通じない。受け止め逸らし流す。
何度と無くそれを繰り返しているうちに体の驚異的な能力を確認し前世での記憶と経験を体に反映させていく作業を行いやがて十分な域にまで達してしまうと。
「散れ」
勝負を終わらせることにした。
繰り出される岩の巨人の左拳のやや斜め上からの振り下ろしに矛の刃を合わせる。狙いは人間で言う肘の間接部分、そこを切断する。
矛の長さは5Mもあるのでやや下がりすくい上げるように左側から攻撃する。1M以上もある太さの腕を矛で一撃で切り落とすのは非常に難しいと思っていたが【蒼嶽】の切れ味は予想以上でバッサリと切り落としてしまった。
「グガッ!」
攻勢に出て引く気など無い、左膝を石突きで打ち抜き体勢を崩し前蹴りで腹を蹴り飛ばすとノルドのあたりまで何度も跳ねながら飛んでいく。
(そんなに力入れてないんだけれどこの新しい肉体では力が異常すぎる)
これでは不必要な殺戮がおきるので後で調整することにする。ノルドは驚愕の表情をしていたが別に気にも留めない。
岩の巨人は立ち上がり再びこちらに向かってくる、矛を横に構え後方に下げて払いの体勢をとると。
(わが主よ、わしの持つアーツを使いなされ)
専用のアーツがあったね。内に入りアーツを確かめる。
(竜技の中身は槍術と薙刀術と投槍に似たものが多いけど西洋の突撃槍のような突進系の技もあるし騎馬槍のような重槍のものもあるけど《牙竜円刃》を使うか)
アーツの発動をするために意識を高める。岩の巨人が2Mを切るぐらいまで迫ったのを確認してその拳が届く前に決める。
「《牙竜円刃》!」
とたんに矛の周りに竜のような姿が浮かび上がり横なぎに払われる5Mもある矛が岩の巨人を一撃で木っ端微塵に打ち砕いた。
巨大な岩の塊がグシャッという音とともに一つ一つが砂粒ほどになり眼前から消える。
「お見事です主様!」
矛は主を褒め称えていた。
「とんでもない威力だなこれは。これは使う時には注意しないと」
賞賛しているのはノートリアスとメリアだけ、他は信じられないと言わんばかりの顔をしていた。
(ま、それが普通だよね。これを理解するのは現実ではありえないから)
まだ少年としか言えないような相手が10Mを越す岩の巨人を跡形も無く破壊するなんて漫画の世界しか見たことは無い。受け入れるのは難しいだろう。
っと、相手はまだ他にもいるのだから気を引き締めないとね。
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