オヤジが生まれ変わって?系救世主

無謀突撃娘

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オヤジは土葬されました

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『?????』は現時点ではすべてを使用不可です
 ジョブ適正確認・・・最適化および反映
 スキル、アーツを確認・・・最適化及び反映
 種族を確認
 性別を確認
 ステータスを肉体に反映させて誕生します。
 
 何かまぶしいものが差し込んだとおもった、暗闇の中の一筋の光のあとに何かが映りこんでいく

(どうやら無事に転生したようだな)
 
 よく見るとそれなりに広い部屋だった、家具がたくさんあり美術品が並んでいて、ベッドがありそこに美しい女性が横たわっていて、そばにはそれより少し年上の女の人が数人いた。 

 どうやらこの人が自分の生みの親らしい。だが、女性の顔はわが子を愛するような笑顔ではなくむしろ凍りついていて生気が感じられない。
(いったいどうしたんだろう?)

 そんな疑問を思うとそれを掻き消すように大きな音がする。バンッと音がするほうを見るとそこには開いた扉とこの世のものとは思えない形相の男がいた。年は20台半ばといったところだろう。その男はすぐさま信じられないことを言ってきた。

「今すぐその子を殺せ!」

 男が狂気に満ちた声でいいベッドの上の女とその周りの女がその声におびえる。 
「なんということだ! わが家の子が『冥天の日』に生まれるなんて!?」

 男の言っていることがわからなかったがどうやら不吉な日に生まれたらしい。が、生まれたての子をいきなり殺せとはどう考えてもおかしかった。

 ベットの上の女性はひたすら赤ん坊をかばおうと必死だったが男の言うことに逆らえないのかしばらくの口論の後涙を流しながら自分を抱き寄せる

「ごめんなさい。わたしではあなたを助けられない。恨むなら恨んでいい、憎むなら憎んでいい」

でも、と付け加えて。

「どうか死後は健やかに育って欲しい、あなたの名前は・・・」

 そこから先は柔らかい布に包まれ部屋を出て階段をおり裏口から出る。空は一面の黒だった。見上げると太陽が黒い何かでさえぎられて輪状となっている。

(もしかして日食かな? それなら不吉だと思われても仕方ないかもしれない)

 かつて見た本の中では日食は昔不吉の象徴だったと見た覚えがある。
 部屋を出て階段を下り裏口から隠れるように出る、そのまま近くの木の根元に女たちの手でシャベルで穴が掘られるのを見ていた。

 どうやら土の中に埋められるらしい。

 この世界では日食や月食を科学的に解明する方法がなく太陽と月の運行についても研究がされていないらしい。自分の世界にあった過去の天動説のようなものだ。そして思っていたとうり穴の中に入れられ土をかぶせられる。

(生まれ変わったのにいきなり土葬かよ!)

 ふざけんな! 生まれたばかりの子をいくら不吉の日に生まれたからって土の中に埋める親がいるか! 昔は間引きのためにやっていたが平和な時代に生まれいろんな知識を知っている自分から見れば理不尽極まりない。大体それなりの家みたいなのにいきなり殺すなんて。大分昔の時代に近いのかもしれないと思った。

 だが今の自分は生まれたての赤ん坊である、まったく持って何も出来ない。

(・・・・・・あの父親は許せん! 母親はまだ許す余地があるがどうしたものか・・・)

 何も出来ない自分にはただ泣き叫ぶことしか出来なかった。

(…だれかきてー!)

一応叫んで見る、土の中なので魂の叫びに聞こえるかもしれない。

「あら? なんて面白い子なのかしら?」
どこからともなく女の声が聞こえた。

(あなたは誰?)

 問いかけて見る。

「あなたたちから見れば神様ってところかしら。まぁわたしはあまり信仰されてはいないのだけどあなたはなんて恐ろしいのかしら。
 この日に生まれた子は数えるほどしかいないのだけれどそのほとんどはすぐに死んでしまうのにあなたは生き残れる力がある」

 フムフムと感心しているようだった、だけどこちらの状況は切羽詰ってたので先に進める。

(そんなことはいいから助けて欲しい)

「あなたは生き残りたいの?」

(もちろん)

 即答する。

「それじゃあ私の世界に来てみる? 生き残れるかどうかは保障できないけどあなたを誰よりも強く賢く魅力的に育ててあげる。このままじゃ本当に死んでしまうからね」

 ほんの少し迷った。この女が本当に自分を助けてくれるものか。

 だけどそんなものはいまは関係ない、ほかに方法がないからだ。

(うん、わかった)

 女はその返事にとてもうれしそうにしていた。

「それじゃあ、レッツゴー」

 土の中なのに抱きかかえられどこかに飛んでいく。あっという間にどこかにつくとそこは転生前に見たことがある神が住まう宮殿そのものだった。

 だけど装飾などはほとんどされておらずなにも彫りこまれていないむき出しの柱や飾り気のない池、漆黒の棘の草が好き勝手に生えていて石畳の道もあまりきれいに作られてない。建物も雨風をしのぐ最低限のものである、それらは見えるが世界自体が暗くぼんやりとした明かりでうっすらと見えるだけだ。

(すごくボロッちぃところだな)

 正直な感想はそれだけだった、「本当に生き残れるのだろうか?」といまさらながらに思うがあの状況ではほかに助けなど来るはずもないので仕方ないと割り切る。

 よく見ると女はかなりの美女だとわかった。漆黒の髪に瞳、適度な身長と綺麗に整った顔に豊満な体と男なら近づきたいのに必死になるだろう。

 だが、服装のセンスはあまりよろしくないというかボロい。黒い服のところどころはほつれていてつぎはぎしている所もあるし皮製の靴も手入れがあまりされてない。

 装飾品の類もほとんど身につけていない。正直見目麗しいのにそれであまり見栄えの良くない女に下がっている、自分だったらこれだけの女にあんなみすぼらしい格好などさせたりはしない。

 本人は気づいているのだろうか、と。

「さてと、とりあえずここが私の世界よ。まぁ、とても綺麗な場所とは言いがたいけどね。本当だったらもっと綺麗にしたいところなんだけどここには私以外誰もいないから仕方がないのよね」

 どうやら自分でも少なからず気づいていたようだった。

 この世界には彼女一人だけなのだろう、それがとても悲しく思えた。
(よし! まずは大きくなって最初にやることはこの世界の整備だな)

 そう強く決める。命の恩人のために力を使うことを決めた。

「じゃあとりあえず何が欲しい?」

 そう問われてみると赤ん坊に一番何か必要なものを考えて見ると最初はやはりこれだろう。
(母乳)

 男の口からいうと少々恥ずかしい気持ちもあるがそれを与えられなければ健康に育つのは無理だろう、女はそれをきいて嬉しそうな恥ずかしいような複雑な表情になる。
「そ、そそ、そうよね! まずはそれよね! どうしましょう、出ないわけではないけどそんなことやったこともないからどうしたらいのかしら!?」

 オロオロとうろたえている、それは愛らしいがこっちは切実なのでためらいなく断言する。

 (胸に抱きかかえて胸元をはだけさせて飲ませるの、あとは赤ん坊の本能で母乳を吸うから)
 
 赤ん坊のほうからそういわれるのはありえないが一応命の恩人も女だ、子育ての経験はないだろうが本能的にやることはわかっていると思う

 女は「ううう~」とうなる。

 どちらにとっても切羽詰っているがこちらのほうが大切なのだと悟り。
「じ、じゃあ、授乳させるからね!」 

 そういって抱きかかえると胸元をはだけさせる、あらわになった胸が視界に飛び込んできた。唇を近づけ口に含むとチュウチュウと吸い始める。

 女はとても恥ずかしそうでこちらに顔を向けてはいない。この世界ではこういった行為は恥ずかしいのかと考えてしまう、それとも彼女が余りに純真すぎるからだろうか?
(まさか最初からこれだとこの先どうなるかわからんなぁ)

 そう考えながら赤ん坊の本能のままに母乳を吸い続けるのだった。
 
(あなたの名前を教えて)
 あれから10回ほど同じ行為を繰り返して聞いて見た。はじめは赤面で顔を逸らしていた彼女だったが回数を重ねたことで慣れたのかこちらをまっすぐに見るようになった、顔はまだやや赤面しているがこの分なら問題ないだろう。
「わたしの名前?」

 以外だ、と思われたようだ。

(いつまでも命の恩人だとか彼女だとか読んでるわけにはいかないよ。それにココまでしてくれるのに互いの名前を知らないなんて失礼だと思う)
 だから教えて欲しいと。彼女は少し悩んだような顔をしていた。
「いちおう神様としての仕事はしてるのだけど今のこの世界では忌み嫌われてるからあんまり名前で呼ばれることは好きではないの」

(嫌われ者の神様…か、こんなに美人なのに報われてないなぁ)

 それでも名前の交換は大切だと思って

「わたしの名前はノートリアスよ、あなたは」

(・・・母親からもらった名前はリーヴリル。生まれ変わる前は親しい人はオヤジと言ってた)

「ふぅん、良い名前ね。でもオヤジという呼び名はどういう意味?」

(父親だとかそういうの)

「それならオギルって呼ばれてるわ。それじゃああなたの呼び方はリーヴリル=オギルね」

 こうして名前を付けられることになった
 
 それからどのくらい時間が経ったのかわからなかったが体は順調に成長しヨチヨチ歩きから二本の足で立ち年若い少年ほどになった。食事は乳から簡素な食事に代わり服も簡素な服と靴に変化した。どこから食べ物や服を持ってきたかは思い浮かべると出てきた、そのことにノートリアスはびっくりしていたけど。

 このぐらいの年齢になるとできることも一気に増えた。

まず『?????』を確認することにした。頭の中で思い浮かべると前世の機械端末のようなものが出てきてえらぶとそこには数えきれないほどの《ジョブ》《スキル》《アーツ》が出てきた。『?????』となっていてわからない状態だったのものもかなりあったがまずはこの荒れ果てた世界を変えようと能力を使うことにした。

「何する気なのかな?」

ノートリアスが訪ねてくる。

 説明が面倒なので少しばかり無視しておこなうことにする。スキル覧を見ながら一つ一つチェックを入れていく。

 ゲームでいうステータス画面だろうか、と思い設定して効果を発動させる。スキル名を選択する。
「《世界再構築》」

《世界再構築》

 そう唱えるとあらゆるものが数値化されて設定項目が出る、その数値をいじり外観を設定画面のペンと表示された画面で書き直す。

 ノートリアスの好みが合うかどうかわからないが今よりははるかにましなはずだ。その絵には中世ヨーロッパにあるような神殿の絵で植物などもそれに似たようなものだった。

 石畳などをそろえて柱や神殿もやや装飾をして立て直しそれ全体がほのかに光るようにする、そしてノートリアスの服も女神っぽく〈かなり自分の思考が入ってる)ものに変えるとする。

 装備製作関連引き出して使おうとすると《7皇の装備製作神》となりますがよろしいですかとなりYESとする。

《7皇の装備製作神》

 頭の中で《異次元超巨大万能工房》をひっぱりだして彼女の服などの装備を作ることにした。自分の手で行いたかったがどれくらいの装備を作れるのか試してみることにした、材料を頭の中で引っ張り出す。

 服はそのままだとぼろいので素材から変化させて品質を最大まで上げて金糸で花園の縫い込むように仕立てる、形状は悩んだが中世のより少し後の時代のドレスを基本としてデザインしゆったりした感じにする、靴も革製のぼろいのではなく最上級のドラゴンの皮を使ったものに変える。

 頭と腕には神話や伝承に出てくるオリハルコンやアダマンタイト、ミスリルやダマスカス、ヒヒイロカネや玉鋼などの最上級金属特性を持ったより上位の合金を使うことにした。
 《万物金属宝石生産炉》で作られた七色に輝くそれをルムスド幻想金属を使う〈名前は自分でつけた〉これは様々なステータスに影響を与える金属なので戦闘能力の底上げに使う。そこに各種宝石を入れて細工し髪飾りと腕輪に加工する。それと支配者らしく王杖を装備として加えてアクセにも彼女らしい装備を加える。耐久度は破壊不可能属性をつけることで無限にした。

 それなりの時間をかけて設定し終えて最後に『実行しますか』の選択肢でYESとする。

 一瞬の光の後に世界が変貌した。
「な、なにコレ!?」
 突然のことで驚いている、それも当然か。彼女の服は黒を基本色として最上の美しさを誇るものに代わっている。上から下まですべて手抜きなしで仕上げたものでところどころに金色の花園の装飾が入っている。

 神殿や柱、石畳などは黒い色のままだがほのかに光るので歩くのにも問題なく黒い茨の植物は黒の薔薇のような花を咲かせる花園に変化させた。それ以外にも金色の光る水が湧き出るところやホールと呼ばれる広場なども作る。一つだけだった神殿もいくつも建てる。

 とりあえずこんなところだろう。あとで音楽を自動で奏でる楽器とか彼女の世話をする使い魔や人形などを作ろうかと思う。

 どれぐらいMPを消費したのか確認するためにステータスなどを見るとすべてが【@&#”34$%#&$@#'$#"】です、となっていた。文字化けして確認できなかった。

「リーヴリル、あなたいったい何者なの?」

 ちょっと悩む。

 彼女のことを少しばかり調べることにした。《分析》をさとられないように使う。

<名前>
ノートリアス
 
<種族> 
闇神族
 
<ジョブ>
《闇の女神》《命の采配者》
 
<レベル>
9999
 
<性別>

 
<スキル>
《闇の操作》《命の水》《母性》etc
 
<アーツ>
《ダークネスアロー》《ダークワールド》etc
 
【装備】
武器 闇の幻想世界の王杖 ATK5000 全ステータス上昇(神)魅了EX付与 混乱EX付与 闇属性操作(神) マジックブレイク ゲートオブダーク ステータス上限値上昇(神) 破壊不可能属性 装備専用化 闇属性
 
頭 闇の幻想世界の髪飾り 全ステータス上昇(神 INT上昇(神)バットステータス無効化(全)シャドウオブミラージュ 破壊不可能属性 装備専用化
 
体 闇の幻想世界のドレス 全ステータス上昇(神)全属性耐性(神 (神) 黒の茨召喚 闇の支配者 破壊不可能属性 装備専用化 ステータス限界突破
 
腕 闇の幻想世界の腕輪 全ステータス上昇(神) 物理属性耐性(神)魔法属性耐性(神)ダークエレメンタルコンバート 破壊不可能属性 装備専用化 防御効果無効化
 
足 闇の幻想世界の靴 全ステータス上昇(神)地形効果無効化 飛行可能 破壊不可能属性 装備専用化
 
アクセ 慈愛の心 スキル効果上昇(神)HP自動回復(神)MP自動回復(神)スキル範囲上昇(神)破壊不可能属性 装備専用化
 
    闇の母  シャドーナイト召喚(神)ダークパラディン召喚(神)カオスロード召喚(神)破壊不可能属性 装備専用化
 
 リア・ヴァルダナーダ世界の闇をつかさどる女神、かつて女神として信仰されていたが現在信仰失った女神の一人 処女神

 闇は世界に必要不可欠なものだがそれを危惧した愚かな心を持つ神々によって力を封じられそうになった過去があるがそれを気にしていない穏やかでおっとりした性格

 外観を気にしない性格ではあるが優れたものを称賛にする現実的な側面をもつ
豊かな母性を持つことから現在は母親や赤子の神とも呼ばれている。由来はかつて妻と生まれる前の子を殺そうとした高位神を苛烈なまでに追い詰め打ち取ったことから由来する。別名憤怒の神

 また死者の魂を導く死の神でもある。

 始まりの神8人の一人。神の序列3位

 最近はほかの若い神々が好き勝手にやっていることが身勝手だと思い叱っているが聞いてもらえずにいるので怒りを覚えている
 
(種族はやはり神族か、この様子だとかなりの力を持つみたいだけどいまではあまり使ってないみたい。味方になってくれるかな?)
 
 自分でやっておいてなんだが恐ろしい装備を創造して作ったものだと思う、全ステータス上昇(神)っていかがなものだろうか。全能力が最大まで上がってるみたいだし、まぁこれでちょっかいかけられても自力でどうにかできるはず。すこし悩むようにしていると。

「ねぇってば!」

そうだった、彼女のことをほったらかしだったのを忘れてた。

「あなたなに者なの?」

すこし殺気立っているのをなだめながら「んーと。少しばかり才能のある存在ってところかな、それよりおいしい料理がやっと作れるよ」とぼかす。

「?」

「説明はあとでするよ。それよりもご飯ご飯」

 腕を引っ張って新しく建てた神殿に入るとそこには何十人も座れる椅子やいくつもの料理を並べられるテーブルに奥には立派な調理場があった。

 ふわぁー、と驚いているのはいままでこんなものがなかったのだろうと思う。「お酒とか飲める?」そう聞くと「お酒が飲めるの! ならぜひ飲みたい!」そういったので少し離れたところにある酒樽のほうに向かう。

 中身はまだ入ってないのでスキルを使うことにする。

「《豊穣の異世界》」

(あらゆる食料や素材がある限定的な異世界を作りだすオリジナルスキル。ほぼ無限のあらゆるものがある。)

 赤い酒樽には果実酒を、青い酒樽には果実から絞ったジュースが入れる。ほかの酒樽にもいろいろなお酒や飲み物が入っているがここは葡萄から絞り作ったお酒とジュースをガラスに近い透明度をもつ壺に入れていきグラスも持っていく。ちなみにここにある食べ物や飲み物は《豊饒の異世界》から引き出しているので制限なく作り出せるので問題ない。お酒のにおいが鼻についたがお酒と飲み物だけでは寂しいので軽食も持っていく〈蜂蜜と砂糖と果物などを混ぜて作ったジャムとふんわり食パンを1斤ほど)お盆に載せていくことにした。

 ノートリアスのほうに向かうといろんなところに視線を彷徨わせている。高価な器や調度品、装飾が施された食器などいままでなかったので夢中になってみている。

「すごい・・・、こんなに凝ったものなんて兄様の世界でもないのにどうして・・・」

兄様の世界にもこんな物を作り出す者はいるがここまで作れはしない、芸術は自分たちの不得意なものであるからだ。

 今着ている服だってそうだ。黒を基本色とした今の服もとても信じられないものである。肌触りは絹より柔らかくて心地いいし金糸できた花園も縫い込まれている。
靴も金糸で刺繍でされている革靴になっていたがまったく重さが無くて履き心地も抜群だった。腕や頭にはどんな金属で作ったのかわからない細かな装飾や宝石で飾られたものがつけられている。それは手に持っている王杖もだ、とてもではないがこんなものを作れるものはどこにも存在しない。

 一体あの子は何者なのだろうか? 疑問に思っているとリーヴリルが戻った来た。

「お、おおお、お帰りなさい!」

「なんで声が裏返ってるの?」

 自分でも抑えられないものがこみ上げてくる。

「ほら、持ってきたから食べてから聞くよ」

「ふわっ! こ、これって蜂蜜と砂糖を混ぜたもの! それにこのパンはなんて柔らかいの!?」

 目を見開いている。この世界では蜂蜜や砂糖は高級品らしいしパンを膨らませる酵母も無いようだったらしい。う~ん、時代の差を感じる自分。

彼女はこれ本当に食べていいの? と何度も聞いてくるのでうなづく、食パンにナイフで混ぜ合わせた物を塗って与えるとすぐさまかぶりついた。

「ふわぁ~、なんておいしいの~」

 その一言だけであった。そこからは無言で食事がおこなわれ壺に入った葡萄酒も飲み干されていく。私もパンに塗って食べながらジュースを飲んでいく。
それから彼女は大変満足した幸せそうな顔をしていた。

「あ~、こんなにおいしいの食べたのは初めてよ。食べなくても死なないけど美味とはここまでのものだとは思ってなかったわ」

 とろけた笑顔が愛らしかった。べつに特別なものは使っていなかったが自分の才能を一度きちんと見てみる必要があるな、中身しらないし。
  そんなこんなで成長して実感したことはうまいものは誰が食べてもうまいということだった。
 
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