ちょい悪オヤジに恋をした

NADIA 川上

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数日後、とあるパーティーにて

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 6時限後のHR(ホームルーム)もベルが鳴って
 ようやく終わり。
 
 ”起立 、 礼”の挨拶も早々に立ち上がり、
 後ろで『コラ、逃げるなぁー』って、
 森下あつしの声が聞こえたけどスルーして、
 1階の昇降口へ急ぐ。
 
 しかし、今日の障壁はあつしだけではなかった
 
 
「そんなに急いでどこ行くのかなぁ? 桐沢くん」


 って、昇降口の戸口で待ち構えてる宮藤 勇人。 
 

「……」負けた。



*****  *****  ***** 



 綱吉は大きなため息をついて
 会場の壁際に並べられた椅子に腰を下ろした。


 (なんか、俺ってめっちゃ場違い……)


 ワイン片手に名札を着けたアルファ男女が
 獲物オメガを狙うギラギラした目で、
 会場を歩き回っているのを他人事のように
 眺めていた。


 今、綱吉がいるのはあつしと勇人に無理やり
 連れて来られた社交界の若きエリート達が集う
 アングラパーティーの会場だった。
 

 これも仕事だと、渋々参加したのだが……。


「よっ。楽しんでるかぁーい」

「あー、楽しーなー」

「ほら、笑顔 笑顔。せっかくの可愛い顔が
 台無しだぞ」

「ってか、コレ、脱いじゃだめ?」


 このパーティー、ドレスコードが何故か”仮装”
 なので、あつしはスーパーマンで、勇人はバットマン
 で、綱吉は美女と野獣のベルに扮していた。
 
 
「どーしてだよ。けっこう似合ってるぜ」

「下がスースーして気持ちわりーんだよっ」


 おかん男子・勇人がセレクトしたドレスは
 めちゃくちゃメルヘンなピンクのフリフリドレス。
 こんなもんシラフで着ていられる男なんてこの世に
 存在しねー、と綱吉は思いっきり不貞腐れていた。
 
 しかし、トータルコーディネートを
 専属スタイリストである勇人の姉がしたお陰か?
 もともと中性的な綱吉の風貌と相まって
 かなり目を惹く出来映えとなっている。


「もうちょっとの我慢だ。皆んなそろそろお気に入りを
 ゲットしてお持ち帰りする頃だから」 
 
「じゃ、せいぜいお前もイケメンリッチマン
 捕まえろよー」
 
 
 って、あつしと勇人はゲスト達が歓談している
 輪の方へ行ってしまった。 


 ツナ・あつし・勇人、に、高杉 亮(りょう)と
 橘 純弥を加えた5人組は芸能プロダクション
 『秋川芸能』から売出し中のボーカリストグループ
 F5(エフファイブ)だ。
 
 このパーティーの主催者はF5のデビュー当時から
 メインスポンサーなので、義理立てで出席したが、
 ”馴染めないもんは・どうしたって馴染めない”
 ので、この後、間もなくミニライブがあるにも係らず
 綱吉は帰りたくなっていた。 


 
 でも、現金なもので……
 歓談中のゲスト達の中に手嶌の姿を見つけ
 がぜん、やる気が出て来る。
 
 手嶌へのloveパワーの賜物か?!

 綱吉は予定になかった自分のソロ曲を2曲も歌って。
 観客達に ”これでもか!”ってほどのキラキラ
 営業スマイルを振りまき。
 
 ミニライブは大盛況のうちに終わって。

 F5のメンバー達は控室に下がった。
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