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☆ 災い転じて福となす?!
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それから数十分後 ――
手嶌 清貴は本来の目的である
内通者との繋ぎを済ませた後、
1人駐車場に下りると少し奥まった所で物陰が
動いたのに気づき、野良猫かと思い近づくも
そこにいたのは強いフェロモンを発する
発情期中の綱吉だった。
「おい」
ピクッと反応するが返事はない。
「おい、大丈夫か?」
綱吉のフェロモンに当てられそうになるも
苦しそうに踞っている綱吉を見ると
このまま放って置くワケにはいかず、
スマホを取り出した。
「今から俺ん家(ち)に発情抑制剤と何か食いもん
持ってこい」
部下の1人、矢吹に電話をかけ要件だけ伝えると
通話は切った。
いくら治安のいい街でもこのまま放っとけば
高確率で飢えたアルファの餌食になる。
まだ幼い少年にはあまりに酷だと思い、
自分の上着を綱吉に包ませ抱き抱え
車で自宅へと向かった。
いつもの自分なら不容易に他人を近づけるなんて、
ましてやお持ち帰りするなんて考えられん事だ。
***** ***** *****
綱吉は、半覚醒のふわふわした意識で
ぼんやり目を開けた。
そこは走行中の車の中 ――
自分は誰かに抱きかかえられている……。
その誰かは ―― 出待ちまでして連絡先をゲット
したかった意中の人。
あ、またあの匂いがする……まったく同じ ――
イヤ、あの時より少しだけ濃くなったような……
綱吉が少し身じろぎすると、
心配気な視線を向けてきた
「大丈夫……なワケねぇか。でも、あと少しの辛抱だ。
家につけば即効性の抑制剤がある」
「よく、せー、ざい……?」
綱吉はなんでそんなモノが自分に必要なのか
分からなくて、オウム返しに問うと、彼は
驚いたように問い返してきた。
「まさかお前 ―― 初めてなのか?」
「はじめて……?」
「こりゃ参った」
「……すいません」
「いや、別に謝る事はない」
ほとんどない車の振動にさえ反応する身体が
もどかしくて、綱吉は腕を伸ばしの肩口に
その腕を絡めた。
それによって、今までより互いの顔の距離が
ぐっと近くなり ――
「辛いよな……すまん。何もして ――」
”やれなくて”と続くハズだったの言葉を
封じるよう、綱吉は唇を重ねた。
清貴はもちろん、自分からキスをした
綱吉さえ何が起こったのか、
気が動転し過ぎて分からない。
だけどの甘い香りに煽られた本能は、
確実にそれ以上の事を求めていて、
下半身の疼きは増してく一方だ。
「(ほ)んとに、ごめん、なさい……」
我慢のし過ぎで身体がワナワナと震えてきた。
自分でその気はなくとも、
股間に伸びる手を止める事は出来ない。
「はぁ はぁ はぁ……」
呼吸はさっきより苦しく、体温も上がっている。
や、だ ――! 誰か、タスケテ……
清貴は運転手の青年に声をかけた。
「蒼汰。家まであとどれくらいかかる?」
「そうっすねぇ ―― 車線規制されてるんで
1時間はかかります」
「待っていられん。
このまま高速に入って、適当に流せ」
「はい」
それから清貴は、綱吉が自らの股間へ伸ばした
手の上から自分の手を重ねた。
驚き見開いた目で清貴を凝視する綱吉。
手嶌 清貴は本来の目的である
内通者との繋ぎを済ませた後、
1人駐車場に下りると少し奥まった所で物陰が
動いたのに気づき、野良猫かと思い近づくも
そこにいたのは強いフェロモンを発する
発情期中の綱吉だった。
「おい」
ピクッと反応するが返事はない。
「おい、大丈夫か?」
綱吉のフェロモンに当てられそうになるも
苦しそうに踞っている綱吉を見ると
このまま放って置くワケにはいかず、
スマホを取り出した。
「今から俺ん家(ち)に発情抑制剤と何か食いもん
持ってこい」
部下の1人、矢吹に電話をかけ要件だけ伝えると
通話は切った。
いくら治安のいい街でもこのまま放っとけば
高確率で飢えたアルファの餌食になる。
まだ幼い少年にはあまりに酷だと思い、
自分の上着を綱吉に包ませ抱き抱え
車で自宅へと向かった。
いつもの自分なら不容易に他人を近づけるなんて、
ましてやお持ち帰りするなんて考えられん事だ。
***** ***** *****
綱吉は、半覚醒のふわふわした意識で
ぼんやり目を開けた。
そこは走行中の車の中 ――
自分は誰かに抱きかかえられている……。
その誰かは ―― 出待ちまでして連絡先をゲット
したかった意中の人。
あ、またあの匂いがする……まったく同じ ――
イヤ、あの時より少しだけ濃くなったような……
綱吉が少し身じろぎすると、
心配気な視線を向けてきた
「大丈夫……なワケねぇか。でも、あと少しの辛抱だ。
家につけば即効性の抑制剤がある」
「よく、せー、ざい……?」
綱吉はなんでそんなモノが自分に必要なのか
分からなくて、オウム返しに問うと、彼は
驚いたように問い返してきた。
「まさかお前 ―― 初めてなのか?」
「はじめて……?」
「こりゃ参った」
「……すいません」
「いや、別に謝る事はない」
ほとんどない車の振動にさえ反応する身体が
もどかしくて、綱吉は腕を伸ばしの肩口に
その腕を絡めた。
それによって、今までより互いの顔の距離が
ぐっと近くなり ――
「辛いよな……すまん。何もして ――」
”やれなくて”と続くハズだったの言葉を
封じるよう、綱吉は唇を重ねた。
清貴はもちろん、自分からキスをした
綱吉さえ何が起こったのか、
気が動転し過ぎて分からない。
だけどの甘い香りに煽られた本能は、
確実にそれ以上の事を求めていて、
下半身の疼きは増してく一方だ。
「(ほ)んとに、ごめん、なさい……」
我慢のし過ぎで身体がワナワナと震えてきた。
自分でその気はなくとも、
股間に伸びる手を止める事は出来ない。
「はぁ はぁ はぁ……」
呼吸はさっきより苦しく、体温も上がっている。
や、だ ――! 誰か、タスケテ……
清貴は運転手の青年に声をかけた。
「蒼汰。家まであとどれくらいかかる?」
「そうっすねぇ ―― 車線規制されてるんで
1時間はかかります」
「待っていられん。
このまま高速に入って、適当に流せ」
「はい」
それから清貴は、綱吉が自らの股間へ伸ばした
手の上から自分の手を重ねた。
驚き見開いた目で清貴を凝視する綱吉。
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