宮廷画家令嬢は契約結婚より肖像画にご執心です!~次期伯爵公の溺愛戦略~

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!

文字の大きさ
60 / 276
結婚式への準備

1

しおりを挟む
 それ以来、アマリアの日々は主にふたつの作業になった。

 ひとつは結婚式のための準備。

 ドレス作り、会場や来賓の手配、指輪の受注……。

 やることなどそれら以外にもたくさんあるだろうが、ひとまずそれらのほとんどは勿論、屋敷の使用人などが進めてくれる。

 時間がないので特別に急いで手配している次第だ。

 だがこれも引越しと同じ、ごく身近なことに関してはアマリア自身がするしかない。

 主に結婚式に着るウエディングドレスのことが大半だった。

 採寸からはじまって、度重なる着心地やサイズの調整、アクセサリーの選定……。

 なにしろ伯爵家と男爵家の婚姻なのだ。

 盛大なものになると決まっていた。

 ドレスだって半端なものを身に着けるわけにはいかない。

 それにアマリアとしても、契約とはいえ、結婚だ。

 素敵なウエディングドレスは憧れであったし、その準備と思えばむしろ乗り気だった。

 ほかには招待状の準備。

 式に招く来賓に送る招待状のデザインをアマリアがした。

 イラストも少し添えた。

 そのあと、印刷の手配や実際の送付は使用人の仕事だが、サンプルを見たフレイディは感嘆してくれた。

「とても素晴らしい。流石、画家様だけあるね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

王子様と乳しぼり!!婚約破棄された転生姫君は隣国の王太子と酪農業を興して国の再建に努めます

黄札
恋愛
とある王国の王女として転生したソフィアは赤毛で生まれてしまったために、第一王女でありながら差別を受ける毎日。転生前は仕事仕事の干物女だったが、そちらのほうがマシだった。あげくの果てに従兄弟の公爵令息との婚約も破棄され、どん底に落とされる。婚約者は妹、第二王女と結婚し、ソフィアは敵国へ人質のような形で嫁がされることに…… だが、意外にも結婚相手である敵国の王弟はハイスペックイケメン。夫に溺愛されるソフィアは、前世の畜産の知識を生かし酪農業を興す。ケツ顎騎士団長、不良農民、社交の達人レディステラなど新しい仲間も増え、奮闘する毎日が始まった。悪役宰相からの妨害にも負けず、荒れ地を緑豊かな牧場へと変える! この作品は小説家になろう、ツギクルにも掲載しています。

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?

雨宮羽那
恋愛
 元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。 ◇◇◇◇  名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。  自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。    運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!  なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!? ◇◇◇◇ お気に入り登録、エールありがとうございます♡ ※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。 ※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。 ※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))

【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております

紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。 二年後にはリリスと交代しなければならない。 そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。 普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…

出ていってください!~結婚相手に裏切られた令嬢はなぜか騎士様に溺愛される~

白井
恋愛
イヴェット・オーダム男爵令嬢の幸せな結婚生活が始まる……はずだった。 父の死後、急に態度が変わった結婚相手にイヴェットは振り回されていた。 財産を食いつぶす義母、継いだ仕事を放棄して不貞を続ける夫。 それでも家族の形を維持しようと努力するイヴェットは、ついに殺されかける。 「もう我慢の限界。あなたたちにはこの家から出ていってもらいます」 覚悟を決めたら、なぜか騎士団長様が執着してきたけれど困ります!

ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~

浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。 「これってゲームの強制力?!」 周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。 ※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。

一般人になりたい成り行き聖女と一枚上手な腹黒王弟殿下の攻防につき

tanuTa
恋愛
 よく通っている図書館にいたはずの相楽小春(20)は、気づくと見知らぬ場所に立っていた。  いわゆるよくある『異世界転移もの』とかいうやつだ。聖女やら勇者やらチート的な力を使って世界を救うみたいな。  ただ1つ、よくある召喚ものとは異例な点がそこにはあった。  何故か召喚された聖女は小春を含め3人もいたのだ。  成り行き上取り残された小春は、その場にはいなかった王弟殿下の元へ連れて行かれることになるのだが……。  聖女召喚にはどうも裏があるらしく、小春は巻き込まれる前にさっさと一般人になるべく画策するが、一筋縄では行かなかった。  そして。 「──俺はね、聖女は要らないんだ」  王弟殿下であるリュカは、誰もが魅了されそうな柔和で甘い笑顔を浮かべて、淡々と告げるのだった。        これはめんどくさがりな訳あり聖女(仮)と策士でハイスペック(腹黒気味)な王弟殿下の利害関係から始まる、とある異世界での話。  1章完結。2章不定期更新。

偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~

甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」 「全力でお断りします」 主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。 だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。 …それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で… 一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。 令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……

処理中です...