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18.社交界前の人々
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三女・クララ
ここのところずっとイライラしていた。学校卒業までに結婚相手が見つからなかったからだ。私は侯爵家の三女のため貴族でいる為には貴族の誰かに嫁がなくては平民になってしまう。
なんとかフェルザイム公爵家のルーファス様と恋仲になったが、相手には婚約者がいた。
「(婚約者がいても婚約破棄してもらって私と一緒になってもらおうと思ってたのに予定が狂った)」
ルーファス様は卒業したら侯爵になるための勉強をすると言っていたからてっきりフェルザイム家から独立して領地と爵位を賜って侯爵になると思ってたのに、婿入りする事で侯爵になるだなんて。侯爵夫人になれると思ったのにこれでは意味がない。
「しかもルーファス様の元婚約者が神託で聖女に選ばれたですって」
テーブルの上にあったものを全部払いのける。イライラが止まらない。卒業式で婚約破棄を宣言してしまえば全てうまく行くと思ってたのに。
あの後、実家の両親からは怒られて部屋で謹慎をしていろと言われた。ルーファス様からはなんも連絡はない。
「ふざけてるわ!!ルーファス様よりいい人見つけるんだから!!」
いい人探しの社交界が始まる。
~~~~
元婚約者・ルーファス
ルーファスは父親に怒鳴られ、母親からは泣かれてしまった。兄は呆れたように見てくる。
「自分で自分の未来を潰すなんて、どうしてそんな愚かなことをしたんだ!」
「愚かではありません!私はクララを愛している。それにエリーゼ嬢はクララに嫌がらせしていたんだ…許されないだろう」
「婚約は家同士の契約でもあるんだぞ、愛だの恋だの言うんじゃない。それに本当にエリーゼ嬢が嫌がらせしたのか?卒業式で恥を晒しおって!!」
家族の理解を得られず部屋に引き篭もる。私は間違ったことはしていない。
しかし数日後、学校からエリーゼは嫌がらせ行為はしていなかったと連絡が来た。そんな、嫉妬にかられて嫌がらせしていたとばかり…だが、私の心はクララのものだ。
卒業式での出来事もあり私とエリーゼはスムーズに婚約解消することができた。
兄が呆れたように私に言ってきた。
「クララ嬢は侯爵の三女だろう?ルーファス、お前は次男だ。平民になるつもりなのか?」
「え!平民に…それは、その…」
「考えてなかったのか?エリーゼ嬢との婚約でお前は侯爵になる予定だったんだから婚約解消した今は功績を出さなくては貴族ではいられないだろう」
クララも侯爵家だと言っていたし侯爵夫人になりたいと言っていたからてっきり長女だと思っていた。なんでクララはちゃんと言ってくれなかったんだ。このままだと私は平民になる?
そんな時エリーゼが神託で聖女に選ばれた。
やはり私の運命の相手はエリーゼだったんじゃないだろうか。クララはダメだ。私を引き立ててくれるのはエリーゼだ。婚約解消もきっとエリーゼへの試練だったんだ。
一度会いに行ったが邪魔が入りしっかりと話ができなかった。次こそはしっかりと私の思いを伝えないと。
エリーゼと再び会う為の社交界が始まる。
~~~~
王太子殿下の婚約者ヘレネ
今日は殿下とお茶をする日だ。お話したいことはたくさんある。でも一番の話はエリーゼ嬢、聖女様についてだ。
「2人でゆっくりお茶を飲むのは久しぶりだね。さて、あの日は驚いたね。一日に二度も神託があるなんて奇跡だ」
「えぇ、嬉しいですわ。神託があってからは初ですわね。二百年ぶりの聖女様が私達と同級生なんて、とてもいい巡り合わせですね」
殿下は機嫌が良さそうに微笑んでいる。卒業式ではあり得ないことに婚約破棄をする生徒が出てきて頭を抱えたが、みんなの話題は神託に移っていてありがたい。
「神託を授けられる前にエリーゼ様と少しお話しました。ヴァルデン侯爵家は王宮派になっていただけるようです。あんな事がありましたから、貴族派を見限ったんでしょう」
「そうか、ありがとう。エリーゼ嬢へのフォローも助かるよ。卒業式の事は困惑したが、良い方に転がってくれたね。まぁ、国に聖女が居ることは好ましいし、王宮派ならもっと嬉しいからね。」
卒業式の日の出来事は見ている側からすれば余りにもお粗末で耐えられなかった。なんの非もないエリーゼ様が浮気者共に責められ、お可哀想に思えたので声をかけた。殿下の婚約者である私と人がいる所で濡れ衣を晴らせば噂はすぐに広まるだろうと思ったからだ。
「話した後に神託で聖女に選ばれるなんて、とてもタイミングが良かったね。ヘレネの日頃の行いがいいからかな?」
殿下が揶揄うような声で言ってくる。
「どうでしょうね。それでしたら嬉しいのですが…」
「今度の舞踏会で話でもしてみようかな」
「それはいいですわね、聖女様と仲が良いアピールになるかと思います」
エリーゼ嬢が婚約解消した後で聖女になったのできっと引くて数多だろう。政治的な局面で私達も婚約解消なんて事にならないといいな。殿下のお相手はぜひ聖女様にとか言われたら…いやだな。
「あ~…ヘレネ、今度の舞踏会なんだけど、ドレスを贈ってもいいかい?……ヘレネ?」
「えっ、あっ、申し訳ありません。ちょっと考え事をしでした」
「大丈夫かい?今日はもうお開きにしようか…ゆっくり休むんだよ」
「……はい。」
少し不安な社交界シーズンが始まる
ここのところずっとイライラしていた。学校卒業までに結婚相手が見つからなかったからだ。私は侯爵家の三女のため貴族でいる為には貴族の誰かに嫁がなくては平民になってしまう。
なんとかフェルザイム公爵家のルーファス様と恋仲になったが、相手には婚約者がいた。
「(婚約者がいても婚約破棄してもらって私と一緒になってもらおうと思ってたのに予定が狂った)」
ルーファス様は卒業したら侯爵になるための勉強をすると言っていたからてっきりフェルザイム家から独立して領地と爵位を賜って侯爵になると思ってたのに、婿入りする事で侯爵になるだなんて。侯爵夫人になれると思ったのにこれでは意味がない。
「しかもルーファス様の元婚約者が神託で聖女に選ばれたですって」
テーブルの上にあったものを全部払いのける。イライラが止まらない。卒業式で婚約破棄を宣言してしまえば全てうまく行くと思ってたのに。
あの後、実家の両親からは怒られて部屋で謹慎をしていろと言われた。ルーファス様からはなんも連絡はない。
「ふざけてるわ!!ルーファス様よりいい人見つけるんだから!!」
いい人探しの社交界が始まる。
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元婚約者・ルーファス
ルーファスは父親に怒鳴られ、母親からは泣かれてしまった。兄は呆れたように見てくる。
「自分で自分の未来を潰すなんて、どうしてそんな愚かなことをしたんだ!」
「愚かではありません!私はクララを愛している。それにエリーゼ嬢はクララに嫌がらせしていたんだ…許されないだろう」
「婚約は家同士の契約でもあるんだぞ、愛だの恋だの言うんじゃない。それに本当にエリーゼ嬢が嫌がらせしたのか?卒業式で恥を晒しおって!!」
家族の理解を得られず部屋に引き篭もる。私は間違ったことはしていない。
しかし数日後、学校からエリーゼは嫌がらせ行為はしていなかったと連絡が来た。そんな、嫉妬にかられて嫌がらせしていたとばかり…だが、私の心はクララのものだ。
卒業式での出来事もあり私とエリーゼはスムーズに婚約解消することができた。
兄が呆れたように私に言ってきた。
「クララ嬢は侯爵の三女だろう?ルーファス、お前は次男だ。平民になるつもりなのか?」
「え!平民に…それは、その…」
「考えてなかったのか?エリーゼ嬢との婚約でお前は侯爵になる予定だったんだから婚約解消した今は功績を出さなくては貴族ではいられないだろう」
クララも侯爵家だと言っていたし侯爵夫人になりたいと言っていたからてっきり長女だと思っていた。なんでクララはちゃんと言ってくれなかったんだ。このままだと私は平民になる?
そんな時エリーゼが神託で聖女に選ばれた。
やはり私の運命の相手はエリーゼだったんじゃないだろうか。クララはダメだ。私を引き立ててくれるのはエリーゼだ。婚約解消もきっとエリーゼへの試練だったんだ。
一度会いに行ったが邪魔が入りしっかりと話ができなかった。次こそはしっかりと私の思いを伝えないと。
エリーゼと再び会う為の社交界が始まる。
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王太子殿下の婚約者ヘレネ
今日は殿下とお茶をする日だ。お話したいことはたくさんある。でも一番の話はエリーゼ嬢、聖女様についてだ。
「2人でゆっくりお茶を飲むのは久しぶりだね。さて、あの日は驚いたね。一日に二度も神託があるなんて奇跡だ」
「えぇ、嬉しいですわ。神託があってからは初ですわね。二百年ぶりの聖女様が私達と同級生なんて、とてもいい巡り合わせですね」
殿下は機嫌が良さそうに微笑んでいる。卒業式ではあり得ないことに婚約破棄をする生徒が出てきて頭を抱えたが、みんなの話題は神託に移っていてありがたい。
「神託を授けられる前にエリーゼ様と少しお話しました。ヴァルデン侯爵家は王宮派になっていただけるようです。あんな事がありましたから、貴族派を見限ったんでしょう」
「そうか、ありがとう。エリーゼ嬢へのフォローも助かるよ。卒業式の事は困惑したが、良い方に転がってくれたね。まぁ、国に聖女が居ることは好ましいし、王宮派ならもっと嬉しいからね。」
卒業式の日の出来事は見ている側からすれば余りにもお粗末で耐えられなかった。なんの非もないエリーゼ様が浮気者共に責められ、お可哀想に思えたので声をかけた。殿下の婚約者である私と人がいる所で濡れ衣を晴らせば噂はすぐに広まるだろうと思ったからだ。
「話した後に神託で聖女に選ばれるなんて、とてもタイミングが良かったね。ヘレネの日頃の行いがいいからかな?」
殿下が揶揄うような声で言ってくる。
「どうでしょうね。それでしたら嬉しいのですが…」
「今度の舞踏会で話でもしてみようかな」
「それはいいですわね、聖女様と仲が良いアピールになるかと思います」
エリーゼ嬢が婚約解消した後で聖女になったのできっと引くて数多だろう。政治的な局面で私達も婚約解消なんて事にならないといいな。殿下のお相手はぜひ聖女様にとか言われたら…いやだな。
「あ~…ヘレネ、今度の舞踏会なんだけど、ドレスを贈ってもいいかい?……ヘレネ?」
「えっ、あっ、申し訳ありません。ちょっと考え事をしでした」
「大丈夫かい?今日はもうお開きにしようか…ゆっくり休むんだよ」
「……はい。」
少し不安な社交界シーズンが始まる
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