20 / 43
20.舞踏会で自分勝手な者ども
しおりを挟む
「エリーゼ、見つけた。会いたかったよ」
聞きたくない声の主はルーファスだった。こっちは会いたくなかった。いや本当にしつこい。そっちからの婚約解消だろうが、なんで関わってくるんだろう。気分が沈んでる時に最悪な人に出会ってしまった。
怒るわけにもいかないから愛想笑いをする。私が何か言う前にカミラ様が前に出てくれた。
「フェルザイム様には私が見えていないようですわね。そもそも、婚約解消されたのなら気安くしない方がよろしいんじゃなくって?」
「いや、その…婚約解消は誤りだったと思っていて…また一緒になりたいんだ」
何言ってんだこの人。自分勝手過ぎないかしら、なんで一緒になれるって思えるのか、イヤに決まってるでしょう。
「卒業式でアレだけのことをしましたよね。またエリーゼ様と一緒になりたいだなんて、厚顔無恥じゃありませんこと!」
カミラ様に言葉が嬉しい。もっと言っちゃってくださいと思うけど、今日は舞踏会だからあまり騒ぐのはよくない。程よくルーファスのやつがどっか行ってくれないかと思ったけど、事態は悪化しそうだ。
「ルーファス様、婚約解消だけでなく濡れ衣まで着せてましたよね。それでよくヨリを戻そうと言えますね」
私とカミラ様の近くに同級生が居たようで、話を聞いてたのかサッと会話に入ってきた。他にもルーファスを非難する声が飛び交う。女性だけでなく、男性もいる。
嫌がらせをしていたと言う濡れ衣を着せられた時とは随分周りの反応が違う。聖女になったからだろうか。それにしてもこれどうやって収集つけよう。
「エリーゼ、いや、エリーゼ嬢。本当にすまなかった。せめて私の話を聞いて欲しい」
理解してないだろうルーファスの言葉に周りの女性の目が釣り上がる。味方がいるのって安心するわね。流石のルーファスもまずいと思ったのか他に移動してくれた。私…一言も喋らなかったわ。
「皆さん…私のためにありがとうございます。どうしようと思っていたので助かりました」
お礼を言って解散しまた舞踏会を楽しんで欲しいと思ったが、なかなかそうはいかず皆さん慰めてくれる。カミラ様も他の人に割り込まれていつの間にか遠くにいた。
「エリーゼ様、大丈夫でしたか?」
優しい声がして振り向くとゼクス様がこちらにきていた。あれ??クララ様は?
「ゼクス様、ええ、お見苦しいところを…恥ずかしいですわ」
苦笑いする。ゼクス様に会えて嬉しいのに、よりによってこんな場面を見られるなんて、嫌だなぁ。
「少し疲れたんじゃありませんか。テラスで外の空気でもいかがですか?」
ここから抜け出せるなら喜んで!
「まぁ、是非。ありがとうございます」
ゼクス様の手を取りエスコートしてもらう。スムーズに退席できるのが嬉しい。
「本当はもっと早く貴女のところに行きたかったんですが、なかなか人が途切れなくって…私が近くにいたらあんな奴を近づけなかったのに」
「ふふ、ありがとうございます。気持ちだけでも嬉しいですわ。しかし、しばらくは社交界で噂の窓になりそうですね」
旅からそんな経ってないのに久しぶりにゼクス様に会えたような気がする。やっぱり好きなんだなぁ…この人のこと。
テラスでたわいないことを話しているだけで楽しい。話しすぎて少しケホッと咳をしてしまった。
「エリーゼ様、喉乾きませんか?ちょっと飲み物取ってきますね」
「あ…ありがとうございます」
ゼクス様が気を使って飲み物を取りに行ってくれた。夜風が気持ちいい。やっと楽しめるかもしれない。
テラスの近くが騒がしくなった、会場内がで誰かが言い争いをしている
「クララ様。婚約者でもないのにゼクス様に近づき過ぎるじゃありませんか?きっと迷惑していますよ」
「ゼクス様が素敵だからといってベタベタとするのは、はしたないですわ」
「そんなつもりはないですわ。ゼクス様と楽しくお話してただけです。婚約者がいないもの同士なら近くてもいいでしょう」
「まぁ…貴女はフェルザイム家のルーファス様と恋仲ではなかったの?」
「あの騒動は本当に迷惑でしたわ。信じられません」
「アレはルーファス様が勝手に…」
会話から察するにクララ様とゼクス様のファンの方々かしら、テラスのドアの近くで言い争いしている。クララ様がゼクス様の近くにいたのは勝手に擦り寄ってただけ?それとも一緒に来たんだろうか。さっき聞けば良かったな。
このままではゼクス様がきてしまうし、私が出ていったも気まずい。ルーファスといいクララといい、なんでこんな問題ばかり起こしているのか…
ゼクス様に戻ってきて欲しいけど、戻ってきて欲しくない。複雑な乙女心だわ。
聞きたくない声の主はルーファスだった。こっちは会いたくなかった。いや本当にしつこい。そっちからの婚約解消だろうが、なんで関わってくるんだろう。気分が沈んでる時に最悪な人に出会ってしまった。
怒るわけにもいかないから愛想笑いをする。私が何か言う前にカミラ様が前に出てくれた。
「フェルザイム様には私が見えていないようですわね。そもそも、婚約解消されたのなら気安くしない方がよろしいんじゃなくって?」
「いや、その…婚約解消は誤りだったと思っていて…また一緒になりたいんだ」
何言ってんだこの人。自分勝手過ぎないかしら、なんで一緒になれるって思えるのか、イヤに決まってるでしょう。
「卒業式でアレだけのことをしましたよね。またエリーゼ様と一緒になりたいだなんて、厚顔無恥じゃありませんこと!」
カミラ様に言葉が嬉しい。もっと言っちゃってくださいと思うけど、今日は舞踏会だからあまり騒ぐのはよくない。程よくルーファスのやつがどっか行ってくれないかと思ったけど、事態は悪化しそうだ。
「ルーファス様、婚約解消だけでなく濡れ衣まで着せてましたよね。それでよくヨリを戻そうと言えますね」
私とカミラ様の近くに同級生が居たようで、話を聞いてたのかサッと会話に入ってきた。他にもルーファスを非難する声が飛び交う。女性だけでなく、男性もいる。
嫌がらせをしていたと言う濡れ衣を着せられた時とは随分周りの反応が違う。聖女になったからだろうか。それにしてもこれどうやって収集つけよう。
「エリーゼ、いや、エリーゼ嬢。本当にすまなかった。せめて私の話を聞いて欲しい」
理解してないだろうルーファスの言葉に周りの女性の目が釣り上がる。味方がいるのって安心するわね。流石のルーファスもまずいと思ったのか他に移動してくれた。私…一言も喋らなかったわ。
「皆さん…私のためにありがとうございます。どうしようと思っていたので助かりました」
お礼を言って解散しまた舞踏会を楽しんで欲しいと思ったが、なかなかそうはいかず皆さん慰めてくれる。カミラ様も他の人に割り込まれていつの間にか遠くにいた。
「エリーゼ様、大丈夫でしたか?」
優しい声がして振り向くとゼクス様がこちらにきていた。あれ??クララ様は?
「ゼクス様、ええ、お見苦しいところを…恥ずかしいですわ」
苦笑いする。ゼクス様に会えて嬉しいのに、よりによってこんな場面を見られるなんて、嫌だなぁ。
「少し疲れたんじゃありませんか。テラスで外の空気でもいかがですか?」
ここから抜け出せるなら喜んで!
「まぁ、是非。ありがとうございます」
ゼクス様の手を取りエスコートしてもらう。スムーズに退席できるのが嬉しい。
「本当はもっと早く貴女のところに行きたかったんですが、なかなか人が途切れなくって…私が近くにいたらあんな奴を近づけなかったのに」
「ふふ、ありがとうございます。気持ちだけでも嬉しいですわ。しかし、しばらくは社交界で噂の窓になりそうですね」
旅からそんな経ってないのに久しぶりにゼクス様に会えたような気がする。やっぱり好きなんだなぁ…この人のこと。
テラスでたわいないことを話しているだけで楽しい。話しすぎて少しケホッと咳をしてしまった。
「エリーゼ様、喉乾きませんか?ちょっと飲み物取ってきますね」
「あ…ありがとうございます」
ゼクス様が気を使って飲み物を取りに行ってくれた。夜風が気持ちいい。やっと楽しめるかもしれない。
テラスの近くが騒がしくなった、会場内がで誰かが言い争いをしている
「クララ様。婚約者でもないのにゼクス様に近づき過ぎるじゃありませんか?きっと迷惑していますよ」
「ゼクス様が素敵だからといってベタベタとするのは、はしたないですわ」
「そんなつもりはないですわ。ゼクス様と楽しくお話してただけです。婚約者がいないもの同士なら近くてもいいでしょう」
「まぁ…貴女はフェルザイム家のルーファス様と恋仲ではなかったの?」
「あの騒動は本当に迷惑でしたわ。信じられません」
「アレはルーファス様が勝手に…」
会話から察するにクララ様とゼクス様のファンの方々かしら、テラスのドアの近くで言い争いしている。クララ様がゼクス様の近くにいたのは勝手に擦り寄ってただけ?それとも一緒に来たんだろうか。さっき聞けば良かったな。
このままではゼクス様がきてしまうし、私が出ていったも気まずい。ルーファスといいクララといい、なんでこんな問題ばかり起こしているのか…
ゼクス様に戻ってきて欲しいけど、戻ってきて欲しくない。複雑な乙女心だわ。
52
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
「異常」と言われて追放された最強聖女、隣国で超チートな癒しの力で溺愛される〜前世は過労死した介護士、今度は幸せになります〜
赤紫
恋愛
私、リリアナは前世で介護士として過労死した後、異世界で最強の癒しの力を持つ聖女に転生しました。でも完璧すぎる治療魔法を「異常」と恐れられ、婚約者の王太子から「君の力は危険だ」と婚約破棄されて魔獣の森に追放されてしまいます。
絶望の中で瀕死の隣国王子を救ったところ、「君は最高だ!」と初めて私の力を称賛してくれました。新天地では「真の聖女」と呼ばれ、前世の介護経験も活かして疫病を根絶!魔獣との共存も実現して、国民の皆さんから「ありがとう!」の声をたくさんいただきました。
そんな時、私を捨てた元の国で災いが起こり、「戻ってきて」と懇願されたけれど——「私を捨てた国には用はありません」。
今度こそ私は、私を理解してくれる人たちと本当の幸せを掴みます!
【完結】追放された大聖女は黒狼王子の『運命の番』だったようです
星名柚花
恋愛
聖女アンジェリカは平民ながら聖王国の王妃候補に選ばれた。
しかし他の王妃候補の妨害工作に遭い、冤罪で国外追放されてしまう。
契約精霊と共に向かった亜人の国で、過去に自分を助けてくれたシャノンと再会を果たすアンジェリカ。
亜人は人間に迫害されているためアンジェリカを快く思わない者もいたが、アンジェリカは少しずつ彼らの心を開いていく。
たとえ問題が起きても解決します!
だって私、四大精霊を従える大聖女なので!
気づけばアンジェリカは亜人たちに愛され始める。
そしてアンジェリカはシャノンの『運命の番』であることが発覚し――?
「醜い」と婚約破棄された銀鱗の令嬢、氷の悪竜辺境伯に嫁いだら、呪いを癒やす聖女として溺愛されました
黒崎隼人
恋愛
「醜い銀の鱗を持つ呪われた女など、王妃にはふさわしくない!」
衆人環視の夜会で、婚約者の王太子にそう罵られ、アナベルは捨てられた。
実家である公爵家からも疎まれ、孤独に生きてきた彼女に下されたのは、「氷の悪竜」と恐れられる辺境伯・レオニールのもとへ嫁げという非情な王命だった。
彼の体に触れた者は黒い呪いに蝕まれ、死に至るという。それは事実上の死刑宣告。
全てを諦め、死に場所を求めて辺境の地へと赴いたアナベルだったが、そこで待っていたのは冷徹な魔王――ではなく、不器用で誠実な、ひとりの青年だった。
さらに、アナベルが忌み嫌っていた「銀の鱗」には、レオニールの呪いを癒やす聖なる力が秘められていて……?
私の妹は確かに聖女ですけど、私は女神本人ですわよ?
みおな
ファンタジー
私の妹は、聖女と呼ばれている。
妖精たちから魔法を授けられた者たちと違い、女神から魔法を授けられた者、それが聖女だ。
聖女は一世代にひとりしか現れない。
だから、私の婚約者である第二王子は声高らかに宣言する。
「ここに、ユースティティアとの婚約を破棄し、聖女フロラリアとの婚約を宣言する!」
あらあら。私はかまいませんけど、私が何者かご存知なのかしら?
それに妹フロラリアはシスコンですわよ?
この国、滅びないとよろしいわね?
婚約破棄された竜好き令嬢は黒竜様に溺愛される。残念ですが、守護竜を捨てたこの国は滅亡するようですよ
水無瀬
ファンタジー
竜が好きで、三度のご飯より竜研究に没頭していた侯爵令嬢の私は、婚約者の王太子から婚約破棄を突きつけられる。
それだけでなく、この国をずっと守護してきた黒竜様を捨てると言うの。
黒竜様のことをずっと研究してきた私も、見せしめとして処刑されてしまうらしいです。
叶うなら、死ぬ前に一度でいいから黒竜様に会ってみたかったな。
ですが、私は知らなかった。
黒竜様はずっと私のそばで、私を見守ってくれていたのだ。
残念ですが、守護竜を捨てたこの国は滅亡するようですよ?
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
【完結】聖女になり損なった刺繍令嬢は逃亡先で幸福を知る。
みやこ嬢
恋愛
「ルーナ嬢、神聖なる聖女選定の場で不正を働くとは何事だ!」
魔法国アルケイミアでは魔力の多い貴族令嬢の中から聖女を選出し、王子の妃とするという古くからの習わしがある。
ところが、最終試験まで残ったクレモント侯爵家令嬢ルーナは不正を疑われて聖女候補から外されてしまう。聖女になり損なった失意のルーナは義兄から襲われたり高齢宰相の後妻に差し出されそうになるが、身を守るために侍女ティカと共に逃げ出した。
あてのない旅に出たルーナは、身を寄せた隣国シュベルトの街で運命的な出会いをする。
【2024年3月16日完結、全58話】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる