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22.カッコつけたかった男
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ゼクス・フォン・ヴァルトハイムは休憩室で頭を抱えていた。
「ゼクス、聖女様をデート誘えなかったのか?」
「デート?あれはデートの誘いになってたんだろうか?なんか仕事っぽくなってしまった。任務をダシにして誘ってしまった」
「なんだそれ…でも、2人で出かける約束は出来たってことだろ?」
第一騎士団の団長が揶揄うように言ってくる。うまくやれよと適当な言葉を投げてくる。そりゃうまくやりたい。出来たら恋人同士が行くようなカフェにだって行きたいし、アクセサリーのプレゼントだってしたい。
昨日の舞踏会は最悪だった。エリーゼ様にはカッコよく思われたいのにひどいところを見られてしまった。いつも令嬢にはよく囲まれるが、昨日は人物が最悪だった。侯爵家のクララ嬢がまとわりついてきた時は目を疑った。
学校の卒業式で起きた婚約破棄の騒動は、早い速度で噂は出回った。面白おかしく尾ひれ背びれがついた噂をしっかりと聞いていた。エリーゼ様の元婚約者、フェルザイム家の次男ルーファス殿が抱き寄せていたのがクララ嬢だったという。そんな令嬢がなんで俺のところに来るんだ。
エリーゼ様とルーファス殿の婚約解消は、俺にとってありがたかった。
俺は以前からエリーゼ様に密かに思いを寄せていた。何年か前、辺境伯夫人のお茶会に参加した時に会った時からだ。その時はまだ婚約者が居なかったが、俺が手をこまねいているうちにルーファス殿がその地位におさまっていた。
運良くエリーゼ様がフリーになったんだ。もう前回のように横から掻っ攫われるなんてゴメンだ。
「団長。学校の卒業式の時の話ってなにか詳しく知ってますか?」
「ん?あぁ、あのあり得ない婚約破棄騒動の話か?私は王太子殿下の護衛でその場にいた。全校生徒、なんなら王太子殿下を前にして、堂々と前に立って婚約破棄する!なんて言い出して耳を疑ったね」
「あー、その場には私も居ましたよ。言ってる本人達は真面目でしたが、みんなしらけてましたよね」
副団長が笑いながら言ってくる。
「その後について知りたいんですよ。そのエリーゼ様の元婚約者が連れてたのはクララ嬢でしたよね。昨日すり寄ってきましたよ…婚約したんじゃないんですか?」
「あー、確か聖女様とフェルザイム家の次男は婚約解消。で、次男の浮気相手だったクララ嬢とは婚約反対されたらしいな。まぁ、当然だな。お前に擦り寄ってきたのは…貴族である事を維持したかったんじゃないか?」
「俺も次男ですよ。団長」
「騎士の位を持ってるだろうが…忘れるなよ」
「とりあえず、しでかした二人をくっつけるのも外聞が悪いですしね、それに次男と三女じゃ特に結婚しても家的には意味はあまりないですからね」
エリーゼ様を傷つけた人物がうろちょろしてるのはあまりいい気分ではない。迷惑だとはっきり言ったから流石にもう来ないだろうが。
あと問題はルーファス殿だ。エリーゼ様が聖女になったからなのかまた寄りを戻そうとしているようだ。エリーゼ様が了承したらどうしよう。
「……聖女になったからと言って手のひら返しすること男なんて嫌ですよね」
「ルーファス殿のことか、また婚約するんじゃないかって不安なのか?あり得ないだろう?婚約や結婚は家と家の結びつきだ、今回の事でヴァルデン家はご立腹だろうよ」
「あぁ!!!俺も聖女様に擦り寄る男だと思われたらどうしよう!!!」
前から好きでしたなんて言っても信じてもらえないんじゃないか、都合がいい男になってないか。ルーファス殿と同類なんて思われたくない。
「……英雄様は御乱心だな」
「それより早く、前回のコーラル礼拝堂への遠征のレポート出してくださいね」
英雄のアドバンテージは恋愛には全く生きてこない。
「ゼクス、聖女様をデート誘えなかったのか?」
「デート?あれはデートの誘いになってたんだろうか?なんか仕事っぽくなってしまった。任務をダシにして誘ってしまった」
「なんだそれ…でも、2人で出かける約束は出来たってことだろ?」
第一騎士団の団長が揶揄うように言ってくる。うまくやれよと適当な言葉を投げてくる。そりゃうまくやりたい。出来たら恋人同士が行くようなカフェにだって行きたいし、アクセサリーのプレゼントだってしたい。
昨日の舞踏会は最悪だった。エリーゼ様にはカッコよく思われたいのにひどいところを見られてしまった。いつも令嬢にはよく囲まれるが、昨日は人物が最悪だった。侯爵家のクララ嬢がまとわりついてきた時は目を疑った。
学校の卒業式で起きた婚約破棄の騒動は、早い速度で噂は出回った。面白おかしく尾ひれ背びれがついた噂をしっかりと聞いていた。エリーゼ様の元婚約者、フェルザイム家の次男ルーファス殿が抱き寄せていたのがクララ嬢だったという。そんな令嬢がなんで俺のところに来るんだ。
エリーゼ様とルーファス殿の婚約解消は、俺にとってありがたかった。
俺は以前からエリーゼ様に密かに思いを寄せていた。何年か前、辺境伯夫人のお茶会に参加した時に会った時からだ。その時はまだ婚約者が居なかったが、俺が手をこまねいているうちにルーファス殿がその地位におさまっていた。
運良くエリーゼ様がフリーになったんだ。もう前回のように横から掻っ攫われるなんてゴメンだ。
「団長。学校の卒業式の時の話ってなにか詳しく知ってますか?」
「ん?あぁ、あのあり得ない婚約破棄騒動の話か?私は王太子殿下の護衛でその場にいた。全校生徒、なんなら王太子殿下を前にして、堂々と前に立って婚約破棄する!なんて言い出して耳を疑ったね」
「あー、その場には私も居ましたよ。言ってる本人達は真面目でしたが、みんなしらけてましたよね」
副団長が笑いながら言ってくる。
「その後について知りたいんですよ。そのエリーゼ様の元婚約者が連れてたのはクララ嬢でしたよね。昨日すり寄ってきましたよ…婚約したんじゃないんですか?」
「あー、確か聖女様とフェルザイム家の次男は婚約解消。で、次男の浮気相手だったクララ嬢とは婚約反対されたらしいな。まぁ、当然だな。お前に擦り寄ってきたのは…貴族である事を維持したかったんじゃないか?」
「俺も次男ですよ。団長」
「騎士の位を持ってるだろうが…忘れるなよ」
「とりあえず、しでかした二人をくっつけるのも外聞が悪いですしね、それに次男と三女じゃ特に結婚しても家的には意味はあまりないですからね」
エリーゼ様を傷つけた人物がうろちょろしてるのはあまりいい気分ではない。迷惑だとはっきり言ったから流石にもう来ないだろうが。
あと問題はルーファス殿だ。エリーゼ様が聖女になったからなのかまた寄りを戻そうとしているようだ。エリーゼ様が了承したらどうしよう。
「……聖女になったからと言って手のひら返しすること男なんて嫌ですよね」
「ルーファス殿のことか、また婚約するんじゃないかって不安なのか?あり得ないだろう?婚約や結婚は家と家の結びつきだ、今回の事でヴァルデン家はご立腹だろうよ」
「あぁ!!!俺も聖女様に擦り寄る男だと思われたらどうしよう!!!」
前から好きでしたなんて言っても信じてもらえないんじゃないか、都合がいい男になってないか。ルーファス殿と同類なんて思われたくない。
「……英雄様は御乱心だな」
「それより早く、前回のコーラル礼拝堂への遠征のレポート出してくださいね」
英雄のアドバンテージは恋愛には全く生きてこない。
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