異世界移転したので魔法を使いまくりたい

佐藤 すみれ

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5.チュートリアルな依頼を受けます。

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 ギルドの受付でセレナさんが何か話している。依頼をお願いしてるんだろう。思いっきり知り合いの依頼を受けることになりそうだけど、一番最初だから安心かもしれない。

「そうだ、ユーマって言葉遣いが丁寧だよね。冒険者をしていくならもっと砕けた口調の方がいいかもよ」

「そうなんですか?」

「ほら、敬語とかだと舐められたり、パーティーのリーダーが誰とかバレたりするじゃん。そりゃ依頼者には多少は丁寧に話すけど、基本的にはタメ口のほうがいいかもね」

「わかり…わかった。教えてくれて、ありがとう」

 冒険者にも暗黙の了解とか色々あるんだろうな。ライラさんに教えてもらえるのありがたい。できれば、魔法についても誰かに教えてもらいたいなぁ。

「ライラさんは、なにで戦っているんですか?」

「私?私は双剣だよ。短剣に近いのを使っててスピード重視にしてるよ」

「ただいま。依頼をしてきたわよ。これ、はい」

 戻ってきたセレナさんに紙を手渡される。これなんだろう?

「この紙は依頼受けるのに必要な書類だよ。本来なら壁に貼られるんだけど、今回は指名みたいなものだから、セレナから手渡しされただけ。ほら、あの壁に同じ紙が貼られてるでしょ」

 壁の方を指差され、視線をそちらに向ける。DからAランク別に壁に紙が貼られていた。

「あれ?ランクってAまでなんですか?Sとかあるんじゃ?」

「あぁ、Sランクの人はそうそういないし、Sランクの依頼だと直接本人にお願いすることがほとんどかな。ほら、その紙貸して。私がやり方見せるから覚えて」

 ライラさんに依頼書の紙を取られる。そのまま、違う受付に向かうので着いて行く。今度はピンクの髪色の女性が受付しているところに行く。

「これお願いしまーす。あ、こっちの子と一緒に受けます。どーも」

 受付の人が紙にハンコを押して半分ちぎり渡した。

「二人で受けるんですね。期限は…特になさそうですね。気をつけて行ってらっしゃい」

「これで、受けた事になるんですか?期限って?」

「さっきギルド登録された方ですね。この紙をここの受付に持ってくてもらったら処理しますので、これで受付完了です。今回は期限がないようですが、大体の依頼にはいつまでと期限があります。期限内に依頼をこなさないと失敗扱いになります。依頼受付時に期限もお伝えしますので、心配しないでください。また、何度も失敗するとランクが下がってしまいますので注意してください。」

 ギルドの受付の人は優しい。笑顔で教えてくれるので、うんうんと頷きながらしっかりと覚える。

「依頼が終わったら、あちらの任務完了受付と書いてあるところに、半分お渡しした紙を持って行ってください。もし書類を忘れたり、紛失してしまっても受付はできますので安心してください」

 そうか。こんな小さい書類、冒険してたら無くしちゃいそうだもんな。でも、書類のやり取りがあるのってなんか市役所みたいだな。

「わかりました。ありがとうございます」

「ユーマ、口調口調。元に戻ってるよ」

 あっ、忘れてた。というか、受付にも砕けた口調なのか。丁寧にされると丁寧に返したくなるから気をつけなきゃ。

「セレナ。期限つけなかったんだね?」

「ユーマ、まずは冒険に行くための装備も準備しなきゃいけないから期限つけなくってもいいかなって思って」

「え?装備なかったの?あ、ないか、森にいたからあるものだと思ってた。これから買いに行く?」

 うっ、冒険の装備もセレナさんに買ってもらいの気まずい。初期投資してもらってガッツリ稼いでお返ししなきゃ。

「セレナ、装備に関してはからっきしでしょ?うちも一緒に行くよ。おすすめのお店もあるし」

「よろしくお願いします」


 ライラさんのおすすめのお店に来た。大通りにある防具の店だ。お店の看板には甲冑と盾の絵が書いてある。中に入ると筋肉質でヒゲの店主が座っていた。

「おじちゃん久しぶり。聞いて聞いて、私Bランクになったの!」

「お~、久しぶり。なに、すごいじゃないか。それで?今回はなにが欲しいんだ」

「あ、私じゃなくって、こっち。ユーマっていうんだけど、新人冒険者なんだ。いいの見繕ってよ」

 店主の前にぐいっと立たされ愛想笑いを浮かべる。

「初心者か。特に筋肉があるわけでもないな、武器はなんの予定だ?」

「えーと、攻撃方法は魔法を使おうと思ってます」

 店主に聞かれて答えると、ライラさんに口調!と耳打ちされる。しまったまた戻ってた。

「魔法使いってことだな。ならそんな甲冑とかの重装備じゃなくてこういう布に防御魔法がかかってるやつの方いいかな」

 鉄の甲冑や革の胸当てが置いてあるのとは反対側に、冒険者仕様になってはいるが普通の服のように見えるものが置いてあった。種類別に置いてあるようだ。

「初心者だし、そんな装備をガッチリしても仕方ないから新人がよく使いやつでいいんじゃないの」

「ユーマが怪我しないようにするなら、私はいくらかかっても構わないよ。」

 店主がちょっと待ってろといい、店の奥に引っ込む。

「これとかどうだ。魔法使いと言ったらローブが多いが、これは最近仕入れた物で防御魔法と反射魔法がかかってる冒険者用の服だ。着ている奴の魔力でかかってる魔法も強化されるらしい。これなら冒険してってレベルアップすれば防御も反射も同じくレベルアップする。ちょっと高いけどな」

魔法使いってやっぱりローブが多いんだ。持ってきてもらったこれなら、動きやすそうでいいかも。じっと見ていたら気に入らないと誤解されたのか声をかけられる。

「あぁ。別にローブがいいのならそれはそれであるが、どうする?」

「これにします!!」

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