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6.冒険に行こう。
しおりを挟む防具を買った後、武器屋にも連れて行ってもらった。俺は魔法だけでいいと思ったんだけれど、短剣くらいは持っていたほうがいいと言われて、ライラさんの言われるがまま買ってもらった。
「これで準備はいいんじゃない」
「動きやすいです。ありがとうございます」
セレナさんとライラさんに満面の笑みを向ける。
「まぁ、似合ってると思うわ。動きやすいならよかった」
「ユーマ似合ってる似合ってる。これで冒険者行けるね、まだ昼だし、もうこれから行く?薬草採取だから簡単だし」
褒めてもらえて気分がいい。これから行けるなら行きたいな。
「行きたいです!!」
「いーよー。でも言葉使い戻ってるよ」
「あ、行く!行こう!」
テンション高く言い直してみる。二人に笑われた。早く慣れないとな。
「気をつけて行ってきてね」
セレナさんとわかれて、街の門の前で来た。入るときも思ったけれど、大きくて頑丈そうな扉だな。門番の人は四人制らしい。多くないのかと思ったけれど、結構外に出る人がいるのでやる事がたくさんあるみたいだ。
「ちょいちょい、ユーマ。街から出る時はギルドカードを見せるんだよ。すぐに出せるよに準備しておいてね」
キョロキョロしてたら肩を叩かれて教えてもらう。ギルドカード大活躍だなぁ。無くさないように閉まっていたギルドカードを出す。
「あ、ユーマはレベル5なんだね。思ったよりレベルあるね。1とか2かと思ってた。」
ライラさんがちらっと俺のカードを見る。
「レベルってどうやったら上がるんですか?」
「レベルはモンスターを倒したら上がるよ。大体最初はみんな1か2で、一人前の冒険者って言われ始めるのがレベル15くらいかな。10以下は駆け出し。30くらいからベテランになるよ」
普通の人が1とか2のレベルなら10以上なんてすごそうだけど、15でやっと一人前なのか。ゲームの感覚でいると最初の方ってイメージあるんだけど、現実だからな。気をつけないと。
「50とか60の人とかもいるんですか?」
「もちろん居るさ。Sランクの人とかレベル50だったはずだよ。60を超えてる人はこの国の騎士団長がそうだね」
「ライラさんはレベルいくつ?」
「私はレベル32だよ。これでもソロでランクBですから!!あとさん付けもいらないよ、ライラって呼んで」
「あぁ、わかった。にしても32かすごいな」
「自分のレベルとギルドのランクは別だから気をつけてね。レベル上がってもランクあがらない人とかもいるし、逆もあるよ」
「次の人どうぞ~。あぁ、冒険者ね。どうぞ~」
待っていた割には簡単に門から出れた。ギルドカードを見せて出るだけだった。電車の改札口みたいだな。
「今日は商人が多かったみたいだね。まぁ街から出れたんだからちょっと歩いて薬草探しますか」
「商人が多いってわかるの?」
「商人の場合、色々と確認が必要だからねぇ。冒険者はカード見せれば出入り自由だし」
なるほど、ならギルドカード絶対無くさないようにしないと。
「でも最初セレナと門潜ったんでしょ?何か言われなかったの」
「えーと、全部セレナさんにやってもらったからよくわからないんだ」
「まぁ、そりゃそうか。こっち来たばっかりだもんね。あ、道を少し逸れるよ。セレナの注文はアロエにセンブリにヨモギね。まぁ、すぐに見つかるでしょ」
アロエにセンブリにヨモギ?すごく聞いたことある名前だな。こっちでもあるんだ。薬草としてその辺に生えているものなんだろうか。すごく疑問に思うけど、ライラがすぐ見つかるというなら信じよう。なんせランクBだしな。
「俺、薬草の見た目がわからないからどんなのか教えて?」
「了解だよぉ。お、早速ヨモギを発見。これだよ」
しゃがんでヨモギを取って見せてくれる。これか、俺の世界のヨモギと同じなのか、詳しくないのでわからない。でもこれを摘めばいいんだな。
「セレナからは20枚欲しいだって。もう少しとろうか、取ったら他の薬草も探しに行こう」
「20枚ね、オッケーオッケー」
俺は少し手を伸ばしてヨモギを摘んでいく。
「ここは割と多くヨモギがあったみたいだね。次、アロエかセンブリを探そうか」
次の薬草を探すためにもう少し森の中へ入っていく。ヨモギやセンブリはいまいちわかってないが、アロエって植木鉢で見たけど、普通に森にあるんだろうか。それともファンタジーだし気にすることないんだろうか。
「ユーマ、どうした。疲れた?」
「あ、大丈夫。まだ疲れてないよ。ちょっと疑問があって。アロエってさ、その辺にあるものなの?」
「ん?アロエ。今は見つけられてないけど、割とありふれてるよ。やけどの薬になるものだし、Dランクの薬草採集の定番かな。長い葉っぱにトゲトゲがついてる草だよ」
長い葉っぱにトゲトゲ。なら俺が知ってるアロエと同じものみたいだな。森の中ってちょっと歩きにくいがあたりを見渡してよく探す。俺も見つけられたらいいんだけどなぁ。
「ユーマの足元にある白い花!それセンブリ」
声をかけられて足元を見る。これがセンブリ。摘もうとしゃがんだ瞬間、草むらからスライムがポーンと飛び出してきた。
「…え?」
「あっ、スライム!!」
出てきたらしいスライムはそのまま、ライラに斬られた。俺がスライムを認識する前に素早く斬っていた、さすがランクBの実力。
「ごめんごめん、モンスターいるのはわかってたんだけど、襲ってくるとは思わなかったわ」
「いや、ありがとう。とりあえず、センブリ摘んじゃうな」
運よくスライムを避けられて、運いいよなと言ったら、ライラは、確かに~とケラケラと笑った。薬草も順調だしあとはアロエだけだ。
意外とモンスターにあわないな。
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