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第1幕 初めの始まり
第3話 恐怖の狭間
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………?
……あぁ、俺は寝てしまったのか。
でも、ここはまだ夢の中っぽいな。
まるで深海で奥深くに沈んでいるような感覚があった。
というかほとんど浮いていた。
こんな夢は初めてだ。
下を見ると、何か手のようなものが無数にある。
暗くてよく見えないのだが、確かにあれは手だ。
まぁ、夢だし。すぐ覚めるだろう…
と、思った次の瞬間
無数の手がこちらに気づいて近づいてきたのだ。
ようやく身の危険と恐怖を感じ、俺は必死にもがいて、この深海のようなところから脱出を試みた。
たが、浮き上がることも移動することも出来ずその場でもがいてるだけだった。
もう一度下を見ると、もう無数の手がすぐそこまで来ていた。
夢と分かっていても、怖いものは怖いのだ。
最後のあがきをしていると、手から光るものがあった。
見てみると、取れなくなった指輪が光を放っていた。
光はある一点に向かって一直線に伸びていた。
そこは手を伸ばせばギリギリ届くところだった。
もうこれしかない!
そう思い、光が指す一点に向かって
一生懸命に右手を伸ばした──
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