13 / 27
第13話ーエリアルの弱音
しおりを挟む
第3食堂の屋根の上、人が居るとは思えない場所から、エリアルは見ていた。
苛立ちを抑えるため、組んだ腕に人差し指で単調にリズムを刻む。
「許しがたい···」
この数日間、エリアルはジュナに会うのを控えていた。
それもこれも、聖女の一団が自分の前に頻繁にあらわれるからだ。
(ジュナに会う機会を奪った上、傷付けようとするなど)
最近、どうもおかしい。聖女であるルリ・ミズサワが自分に執着しているように感じる。
1度目も2度目の生でも、こんなことはなかった。
不安を感じ、苛立ちが増した。
ささいなことでも、彼女を失う原因になるのではないか。
下を見るとサイラスが手を振っている。聖女の一団が充分にジュナから離れるのを見届けて、サイラスと合流した。
「怖い顔して、あんなとこで何してたの」
「なんでもない」
サイラスは呆れ顔をしてそれ以上追及しないでくれた。
「まぁいいけど。今日は第3に行くのはやめよう。ルリ嬢たちが入っていくの見えたよな」
「ああ」
「やっぱりルリ嬢の狙いはお前だよ。随分気に入られたな」
ジロりと睨みながら答える。
「僕を狙う理由が分からない」
「正気か?君を狙う理由なんていくらでもあるだろう」
「明確な目的が気になるんだ」
「ふむ。気になるなら調べてやるよ」
少し考えたあと、ニヤリと笑ってサイラスは答えた。
午後の授業を終え、魔術書をトントンと整頓する。
「ふーーー···」
長めのため息と共に机に額が付くくらい項垂れた。
「おお。珍しいな。どうした」
サイラスが声をかけてきたが、振り向く気力がない。
単純に力が出ない。
会えないと分かっている時は我慢が出来るのに、会える距離に居て会いに行けないのはとても苦痛だ。
この1週間、遠くから眺めただけで会話も出来ていない。
「つらい」
3度目の生、初めて出た弱音かもしれない。
(いや、1週間会えてないだけで気力がこんなになくなるとは)
自身につっこむ。こんなに精神が軟弱だったか?
「あっ。おい、エリアル。ドアの方を見てみろ。」
「無理だ」
首を動かすのすら嫌だ。
「いいから!後悔するぞ」
急かされて視線だけ寄せる。ー途端、身体の芯に力が入り、トントンっと魔術書を整えて鞄に入れ、颯爽と席を立った。
「あとでな。サイラス」
声をかけられたサイラスは、開いた口が塞がらず見送るしか出来ない。
「ジュナちゃんが来てから、エリアルはどんどん面白くなるな」
しばらくして呟いた。
「ジュナ。どうした?こんなところまで」
ジュナは教室のドアから顔だけ出してこちらを覗いていた。
満面の笑みを隠せなかったエリアルとは違い、ジュナはジロりとエリアルを見た。
「ちょっとこっちに来て」
エリアルの服の裾を掴み、ジュナは引っ張る。
エリアルは幸せを感じながらジュナに付いて行き、空き教室に誘導された。
「エリアル、まだ私に護りの魔術を付けているの?」
「もうバレたのか。今回はかなり精密に作ったのだが」
隠すつもりはなかったが、ジュナはエリアルの魔力が減ることを気にしていたので、目立たず護るよう複雑な陣にした。
「もう解除していいわ。まさか四六時中発動してるの?」
ジュナは慌てている。たしかに、護身魔術は消費魔力が多い。発動時間が長ければ長いほど、大量の魔力が必要になる。
エリアルはしばらく考え、素直に答えた。
「わかった。ーと言いたいところだが、それは出来ない」
「どうして?」
「君が大切だからさ。何としてでも守りたい」
ジュナが大きな瞳を見開いた。頰から耳にかけて紅く染まっていく。
エリアルは自分の心が満たされていくのを感じた。自分の一言によって、ジュナがこんなに愛らしい表情に変わるとは。
空き教室で良かった。誰にも見られたくない。こんな彼女の一面を。
思わずジュナの頬に触れる。そのまま抱き寄せてしまいたい欲望をなんとか抑え込む。
エリアルは侯爵家の教育に感謝した。こんなに自制心が利く自分を誇る。
ジュナはパクパク口を動かして、なんとか言葉を吐き出した。
「う、うぅ。それは妹として···?」
ジュナの頬に触れていた手を滑らせ、髪を一房優しく包み、口付けた。
固まっているジュナを至近距離で見つめ、にやりと笑って言った。
「どうかな」
からかわれたと思ったのか、ジュナは真っ赤になり、わなわなと震えながら涙目になった。
もっと見たいと思う反面、さすがに申し訳なくなった。
(ごめんね。ジュナ。まだ言えない。言ってしまえば、溢れて止められなくなってしまう)
まだ、まだ何も掴めていないままだ。
落ち着いたジュナにぽこぽこ叩かれて、ひと仕切り謝ったあと、寮まで送った。
次の日、自室に戻るとサイラスは早くも情報を掴んで来た。
こういう時のサイラスは、とても頼りになる。
「仕事が早いな。だから今日の昼いなかったのか?」
「だろう?俺を次期侯爵の筆頭秘書に選んだっていいんだぜ」
「跡取りが冗談言うな」
本当はそうしたいところだが。
「今日は第3に行ってきたんだ。そしたらアンジェリカ嬢とルリ嬢達が来て、色々お話をしたのさ」
エリアルは呆気にとられた。髄分思い切った行動を取るものだ。
「まぁ俺としたのは他愛ない話さ。俺が席を外した後、色々と教えてくれたよ」
サイラスは魔力量はエリアルには劣るが、魔力の繊細なコントロールは抜群に上手い。エリアルが教えた言葉を風に乗せて運ぶ魔術も、今ではサイラスの方が上手だ。
「ただ、ルリ嬢がいくつか意味の分からない言葉を発していた。俺には理解出来なかったから、そのまま伝えるぞ」
「分かった」
「ええと、前はエリアルを攻略出来なかったから、今回は最初に狙ったのに。エリアルの好感度が全然上がらない。ーどうして、ジュナがヤミオチ?していないの」
「待て、なんだそれは」
どれも理解出来ない。
(僕を、攻略?攻める?どういう意味だ。前、ということは、聖女も生を繰り返している?)
自分と聖女に共通点があったなどゾッとするが、何か思い出しそうな気がする。
(ヤミオチ?聞いたことのない言葉だ。ヤミ···闇?)
パチンッと頭の中で記憶が弾けた。
グラっと傾いた身体を、サイラスが慌てて支えた。
「エリアル?大丈夫か?」
サイラスの問いかけはエリアルに届かない。手で額を覆い、頭痛をごまかしながら思い出したことを反芻する。
(ーー闇。そうだ。ジュナは闇属性に目覚めるんだ)
苛立ちを抑えるため、組んだ腕に人差し指で単調にリズムを刻む。
「許しがたい···」
この数日間、エリアルはジュナに会うのを控えていた。
それもこれも、聖女の一団が自分の前に頻繁にあらわれるからだ。
(ジュナに会う機会を奪った上、傷付けようとするなど)
最近、どうもおかしい。聖女であるルリ・ミズサワが自分に執着しているように感じる。
1度目も2度目の生でも、こんなことはなかった。
不安を感じ、苛立ちが増した。
ささいなことでも、彼女を失う原因になるのではないか。
下を見るとサイラスが手を振っている。聖女の一団が充分にジュナから離れるのを見届けて、サイラスと合流した。
「怖い顔して、あんなとこで何してたの」
「なんでもない」
サイラスは呆れ顔をしてそれ以上追及しないでくれた。
「まぁいいけど。今日は第3に行くのはやめよう。ルリ嬢たちが入っていくの見えたよな」
「ああ」
「やっぱりルリ嬢の狙いはお前だよ。随分気に入られたな」
ジロりと睨みながら答える。
「僕を狙う理由が分からない」
「正気か?君を狙う理由なんていくらでもあるだろう」
「明確な目的が気になるんだ」
「ふむ。気になるなら調べてやるよ」
少し考えたあと、ニヤリと笑ってサイラスは答えた。
午後の授業を終え、魔術書をトントンと整頓する。
「ふーーー···」
長めのため息と共に机に額が付くくらい項垂れた。
「おお。珍しいな。どうした」
サイラスが声をかけてきたが、振り向く気力がない。
単純に力が出ない。
会えないと分かっている時は我慢が出来るのに、会える距離に居て会いに行けないのはとても苦痛だ。
この1週間、遠くから眺めただけで会話も出来ていない。
「つらい」
3度目の生、初めて出た弱音かもしれない。
(いや、1週間会えてないだけで気力がこんなになくなるとは)
自身につっこむ。こんなに精神が軟弱だったか?
「あっ。おい、エリアル。ドアの方を見てみろ。」
「無理だ」
首を動かすのすら嫌だ。
「いいから!後悔するぞ」
急かされて視線だけ寄せる。ー途端、身体の芯に力が入り、トントンっと魔術書を整えて鞄に入れ、颯爽と席を立った。
「あとでな。サイラス」
声をかけられたサイラスは、開いた口が塞がらず見送るしか出来ない。
「ジュナちゃんが来てから、エリアルはどんどん面白くなるな」
しばらくして呟いた。
「ジュナ。どうした?こんなところまで」
ジュナは教室のドアから顔だけ出してこちらを覗いていた。
満面の笑みを隠せなかったエリアルとは違い、ジュナはジロりとエリアルを見た。
「ちょっとこっちに来て」
エリアルの服の裾を掴み、ジュナは引っ張る。
エリアルは幸せを感じながらジュナに付いて行き、空き教室に誘導された。
「エリアル、まだ私に護りの魔術を付けているの?」
「もうバレたのか。今回はかなり精密に作ったのだが」
隠すつもりはなかったが、ジュナはエリアルの魔力が減ることを気にしていたので、目立たず護るよう複雑な陣にした。
「もう解除していいわ。まさか四六時中発動してるの?」
ジュナは慌てている。たしかに、護身魔術は消費魔力が多い。発動時間が長ければ長いほど、大量の魔力が必要になる。
エリアルはしばらく考え、素直に答えた。
「わかった。ーと言いたいところだが、それは出来ない」
「どうして?」
「君が大切だからさ。何としてでも守りたい」
ジュナが大きな瞳を見開いた。頰から耳にかけて紅く染まっていく。
エリアルは自分の心が満たされていくのを感じた。自分の一言によって、ジュナがこんなに愛らしい表情に変わるとは。
空き教室で良かった。誰にも見られたくない。こんな彼女の一面を。
思わずジュナの頬に触れる。そのまま抱き寄せてしまいたい欲望をなんとか抑え込む。
エリアルは侯爵家の教育に感謝した。こんなに自制心が利く自分を誇る。
ジュナはパクパク口を動かして、なんとか言葉を吐き出した。
「う、うぅ。それは妹として···?」
ジュナの頬に触れていた手を滑らせ、髪を一房優しく包み、口付けた。
固まっているジュナを至近距離で見つめ、にやりと笑って言った。
「どうかな」
からかわれたと思ったのか、ジュナは真っ赤になり、わなわなと震えながら涙目になった。
もっと見たいと思う反面、さすがに申し訳なくなった。
(ごめんね。ジュナ。まだ言えない。言ってしまえば、溢れて止められなくなってしまう)
まだ、まだ何も掴めていないままだ。
落ち着いたジュナにぽこぽこ叩かれて、ひと仕切り謝ったあと、寮まで送った。
次の日、自室に戻るとサイラスは早くも情報を掴んで来た。
こういう時のサイラスは、とても頼りになる。
「仕事が早いな。だから今日の昼いなかったのか?」
「だろう?俺を次期侯爵の筆頭秘書に選んだっていいんだぜ」
「跡取りが冗談言うな」
本当はそうしたいところだが。
「今日は第3に行ってきたんだ。そしたらアンジェリカ嬢とルリ嬢達が来て、色々お話をしたのさ」
エリアルは呆気にとられた。髄分思い切った行動を取るものだ。
「まぁ俺としたのは他愛ない話さ。俺が席を外した後、色々と教えてくれたよ」
サイラスは魔力量はエリアルには劣るが、魔力の繊細なコントロールは抜群に上手い。エリアルが教えた言葉を風に乗せて運ぶ魔術も、今ではサイラスの方が上手だ。
「ただ、ルリ嬢がいくつか意味の分からない言葉を発していた。俺には理解出来なかったから、そのまま伝えるぞ」
「分かった」
「ええと、前はエリアルを攻略出来なかったから、今回は最初に狙ったのに。エリアルの好感度が全然上がらない。ーどうして、ジュナがヤミオチ?していないの」
「待て、なんだそれは」
どれも理解出来ない。
(僕を、攻略?攻める?どういう意味だ。前、ということは、聖女も生を繰り返している?)
自分と聖女に共通点があったなどゾッとするが、何か思い出しそうな気がする。
(ヤミオチ?聞いたことのない言葉だ。ヤミ···闇?)
パチンッと頭の中で記憶が弾けた。
グラっと傾いた身体を、サイラスが慌てて支えた。
「エリアル?大丈夫か?」
サイラスの問いかけはエリアルに届かない。手で額を覆い、頭痛をごまかしながら思い出したことを反芻する。
(ーー闇。そうだ。ジュナは闇属性に目覚めるんだ)
16
あなたにおすすめの小説
世界の現実は、理不尽で残酷だ――平等など存在しない
鷹 綾
恋愛
「学園内は、身分に関係なく平等であるべきです」
その“正義”が、王国を崩しかけた。
王太子ルイスは、貴族学院で平民出身の聖女マリアがいじめられたと信じ、
婚約者である公爵令嬢アリエノール・ダキテーヌを断罪し、婚約破棄を宣言する。
だが――
たとえそれが事実であったとしても、
それは婚約破棄の正当な理由にはならなかった。
貴族社会において、婚約とは恋愛ではない。
それは契約であり、権力であり、国家の均衡そのものだ。
「世界は、残酷で不平等なのです」
その現実を理解しないまま振るわれた“善意の正義”は、
王太子の廃嫡、聖女の幽閉、王家と公爵家の決定的な断絶を招く。
婚約破棄は恋愛劇では終わらない。
それは、国家が牙を剥く瞬間だ。
本作は、
「いじめられたという事実があっても、それは免罪符にはならない」
「平等を信じた者が、最も残酷な結末に辿り着く」
そんな現実を、徹底して描く。
――これは、ざまぁではない。
誰も救われない、残酷な現実の物語である。
※本作は中世ヨーロッパをモデルにしたフィクションです。
学園制度・男女共学などは史実とは異なりますが、
権力構造と政治的判断の冷酷さを重視して描いています。
---
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
義妹に苛められているらしいのですが・・・
天海月
恋愛
穏やかだった男爵令嬢エレーヌの日常は、崩れ去ってしまった。
その原因は、最近屋敷にやってきた義妹のカノンだった。
彼女は遠縁の娘で、両親を亡くした後、親類中をたらい回しにされていたという。
それを不憫に思ったエレーヌの父が、彼女を引き取ると申し出たらしい。
儚げな美しさを持ち、常に柔和な笑みを湛えているカノンに、いつしか皆エレーヌのことなど忘れ、夢中になってしまい、気が付くと、婚約者までも彼女の虜だった。
そして、エレーヌが持っていた高価なドレスや宝飾品の殆どもカノンのものになってしまい、彼女の侍女だけはあんな義妹は許せないと憤慨するが・・・。
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
【完結】偽物の王女だけど私が本物です〜生贄の聖女はよみがえる〜
白崎りか
恋愛
私の婚約者は、妹に夢中だ。
二人は、恋人同士だった賢者と聖女の生まれ変わりだと言われている。
「俺たちは真実の愛で結ばれている。おまえのような偽物の王女とは結婚しない! 婚約を破棄する!」
お好きにどうぞ。
だって私は、偽物の王女だけど、本物だから。
賢者の婚約者だった聖女は、この私なのだから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる