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第一章
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親父が再婚した
相手にも連れ子がいた
俺が高一、義弟が中一
可愛かった
好きになった
でも、穢しちゃいけない
せっかく幸せな家庭を築いたんだ、邪魔しちゃいけない
大学進学と同時に家を出た
義母さんは良くできた人だった
自分の辛さと、義母さんに対する申し訳なさだった
いきなり食事の準備から洗濯まで二倍に、それ以上になったんだ
大変だろう
両親は俺が小学校に入学する前に離婚して、親父が俺を引き取ってくれた
少しずつ家事を覚え、簡単なものから一生懸命料理を作った
今までと同じようにしようとすると「遠慮しないで。甘えてよ」なんて言われたら家事を手伝うべきか手伝わない方が良いのかわからなかった
大学は通える所だったけど家を出ることは親父も許してくれた
お互いが気を使いながらの生活は三年が限界だった
潮時だった
義弟に「遊びに来いよ」なんて言ったけど、本当に尋ねてきたら…泊まるなんて言われたら気持ちを抑えられなくなりそうで怖い
「寂しい」なんて言って、無邪気に抱きつくなよ
もう高校生なんだ
宙を彷徨いしばらく不自然に手を上げていたけど、堪らず抱きしめ返した
強くならないように気をつける
偶然を装っておでこに唇を触れさせた
ほら、ダメだって
一度触れると止まらなくなる
ずっとこのままでいたい
触りたい
キスしたい
◇◇◇◇◇
今日もいる。
公園でブランコに座りゆらゆら揺れている。
この頃良く見る男の子だ。
似ている。
そう思ったのは何度目かに見かけた時だった。出会った頃の年と同じくらいだろうか?もう少し下かな。小学生だろうか?
座ったところしか見てないから身長もわからない。ブランコは公園の奥にあるから小さく見えるのか?
背を丸め、下を向きつまらなさそうに揺れている。誰かと一緒のところは見たことがなかった。
そろそろ暗くなる。残暑が続き、夕方のこの時間でもまだ暑いくらいだけど、日はだんだん短くなる。
早く帰らないと。
この公園は街灯が少なくて、暗いんだ。大通りからも離れているから、暗くなると人もあまり通らない。
俺も普段は通らないんだ。この公園は駅からマンションへの道を少し外れたところにある。
毎日同じことをする。…同じ道を通り、同じ店で買い物し、同じ所に帰る。そうすると、生きている意味がわからなくなる時がある。わざと違う道を通り、違う店で買い物をする。
左の手首に巻かれている包帯が気になる。怪我をしたのだろうか?それは初めて見かけた時からずっとその手首に巻かれている。
ブランコの鎖に絡ませるように両手を挙げているからよく見えるんだ。
お母さんのお迎えを待ってるのかな?なんて思った。仕事が忙しいのか、シングルマザーか?
別に関係ない。
俺の日常に溶けてゆく他人の日常。関わるつもりはない。
何度目かに見かけた時だった。
ふと顔を上げたその子と目があった。
俺は無意識に『ああ、今日もいるな』なんて確認してたんだ。いなけりゃいないで『今日はいないな』と思うだけ。
相手にも連れ子がいた
俺が高一、義弟が中一
可愛かった
好きになった
でも、穢しちゃいけない
せっかく幸せな家庭を築いたんだ、邪魔しちゃいけない
大学進学と同時に家を出た
義母さんは良くできた人だった
自分の辛さと、義母さんに対する申し訳なさだった
いきなり食事の準備から洗濯まで二倍に、それ以上になったんだ
大変だろう
両親は俺が小学校に入学する前に離婚して、親父が俺を引き取ってくれた
少しずつ家事を覚え、簡単なものから一生懸命料理を作った
今までと同じようにしようとすると「遠慮しないで。甘えてよ」なんて言われたら家事を手伝うべきか手伝わない方が良いのかわからなかった
大学は通える所だったけど家を出ることは親父も許してくれた
お互いが気を使いながらの生活は三年が限界だった
潮時だった
義弟に「遊びに来いよ」なんて言ったけど、本当に尋ねてきたら…泊まるなんて言われたら気持ちを抑えられなくなりそうで怖い
「寂しい」なんて言って、無邪気に抱きつくなよ
もう高校生なんだ
宙を彷徨いしばらく不自然に手を上げていたけど、堪らず抱きしめ返した
強くならないように気をつける
偶然を装っておでこに唇を触れさせた
ほら、ダメだって
一度触れると止まらなくなる
ずっとこのままでいたい
触りたい
キスしたい
◇◇◇◇◇
今日もいる。
公園でブランコに座りゆらゆら揺れている。
この頃良く見る男の子だ。
似ている。
そう思ったのは何度目かに見かけた時だった。出会った頃の年と同じくらいだろうか?もう少し下かな。小学生だろうか?
座ったところしか見てないから身長もわからない。ブランコは公園の奥にあるから小さく見えるのか?
背を丸め、下を向きつまらなさそうに揺れている。誰かと一緒のところは見たことがなかった。
そろそろ暗くなる。残暑が続き、夕方のこの時間でもまだ暑いくらいだけど、日はだんだん短くなる。
早く帰らないと。
この公園は街灯が少なくて、暗いんだ。大通りからも離れているから、暗くなると人もあまり通らない。
俺も普段は通らないんだ。この公園は駅からマンションへの道を少し外れたところにある。
毎日同じことをする。…同じ道を通り、同じ店で買い物し、同じ所に帰る。そうすると、生きている意味がわからなくなる時がある。わざと違う道を通り、違う店で買い物をする。
左の手首に巻かれている包帯が気になる。怪我をしたのだろうか?それは初めて見かけた時からずっとその手首に巻かれている。
ブランコの鎖に絡ませるように両手を挙げているからよく見えるんだ。
お母さんのお迎えを待ってるのかな?なんて思った。仕事が忙しいのか、シングルマザーか?
別に関係ない。
俺の日常に溶けてゆく他人の日常。関わるつもりはない。
何度目かに見かけた時だった。
ふと顔を上げたその子と目があった。
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