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外は雲ひとつない晴天で、それでも北風が寒い。身震いしてマンションから出たおれはその姿を一瞬で見つけた。
「はよ、唯斗」
明らかに一般人ではないスタイルのサングラスをかけた男が手を振った。見つけた途端に走り出して体当たりをかますも、全然動かずにおれの背中に腕が回される。
「ん、どうした」
「おはようございます。氷怜先輩、えへへ~」
「……おう」
かちゃりとサングラスを取って笑うと目尻に一本だけできるシワ。氷怜先輩にときめきながらも新しいヘアスタイルに見惚れていた。
先輩の髪が赤メッシュではなく一色に変わっていた、黒に近いアッシュが透明感を残して白い肌を引き立てる。右耳だけだけかけるそのスタイルが大人っぽい。
黒のロングコートにのグレーのニットだが、はいウエストのワイドパンツがその脚の長さを物語っている。
「アツアツー!寒いのにアツアツー!」
「瑠衣先輩もおはようございます」
「おはー、唯ちん可愛いカッコしてるネ~」
「やりました!」
遅れてきた瑠衣先輩がからかいながらも服を褒めてくれた。瑠衣先輩は赤と白のオーバーサイズのウィンドジャケットに黒スキーとスニーカー。派手な彼らしくて、綺麗な顔とのギャップが逆に色気が出る。
もうお互いグッジョブ。
瑠衣先輩の隣で暮刃先輩がキョロキョロと辺りを見渡した。暮刃先輩にしては珍しく柄物のロングシャツを選んでいて、チェスターコートと革靴合わせで落ち着きと遊びのいいとこ取りだ。
「2人ならもう来ると……あ、きたきた」
「お待たせしましたー」
「おっそい!」
「まだ集合時間前なのに……」
瑠衣先輩の怒りに秋が苦笑いで答える。その頰は見事につねられて、寒いからとカイロがわりにされていた。
瑠衣先輩と少しテイストが似た白のウィンドパーカーにゆったりめの膝丈パンツと、レギンスの組み合わせ。スニーカーだし本当にお揃いみたい。中にkeinoの黒のタートル着てて可愛いんだよ。
隣の優が寒さで身を縮ませながらおはようございますと、頭を下げる。
暮刃先輩がその優の頰を撫でてふっと笑った。花でも飛びそうな優雅な微笑み。
「おはよう……うん、可愛い」
「……本当に思ってます?」
「本当だよ」
首を傾げた優にその髪をかきあげて暮刃先輩が困った顔をする。そこでやっと優がにっと笑うのだ。
「仕方ないから信じてあげましょう」
「うん」
なんだかいい雰囲気だ。前より少し暮刃先輩が砕けたような気がするんだよね。乙女の感ねこれ。
優は久しぶりに遊ぶと言って、keinoのニットベストの下にロングの白シャツにワイドパンツと重ね着スタイル。あんまりダボっとした服着ない優が着るとなんか可愛い。ちなみにおれの黒のコート貸してあげました。
おれを抱きしめたままの氷怜先輩の手が背中をポンポン押して車へと向かわせた。
「じゃあ行くか」
手を出されて重ねればデートが始まるのだ。
「はよ、唯斗」
明らかに一般人ではないスタイルのサングラスをかけた男が手を振った。見つけた途端に走り出して体当たりをかますも、全然動かずにおれの背中に腕が回される。
「ん、どうした」
「おはようございます。氷怜先輩、えへへ~」
「……おう」
かちゃりとサングラスを取って笑うと目尻に一本だけできるシワ。氷怜先輩にときめきながらも新しいヘアスタイルに見惚れていた。
先輩の髪が赤メッシュではなく一色に変わっていた、黒に近いアッシュが透明感を残して白い肌を引き立てる。右耳だけだけかけるそのスタイルが大人っぽい。
黒のロングコートにのグレーのニットだが、はいウエストのワイドパンツがその脚の長さを物語っている。
「アツアツー!寒いのにアツアツー!」
「瑠衣先輩もおはようございます」
「おはー、唯ちん可愛いカッコしてるネ~」
「やりました!」
遅れてきた瑠衣先輩がからかいながらも服を褒めてくれた。瑠衣先輩は赤と白のオーバーサイズのウィンドジャケットに黒スキーとスニーカー。派手な彼らしくて、綺麗な顔とのギャップが逆に色気が出る。
もうお互いグッジョブ。
瑠衣先輩の隣で暮刃先輩がキョロキョロと辺りを見渡した。暮刃先輩にしては珍しく柄物のロングシャツを選んでいて、チェスターコートと革靴合わせで落ち着きと遊びのいいとこ取りだ。
「2人ならもう来ると……あ、きたきた」
「お待たせしましたー」
「おっそい!」
「まだ集合時間前なのに……」
瑠衣先輩の怒りに秋が苦笑いで答える。その頰は見事につねられて、寒いからとカイロがわりにされていた。
瑠衣先輩と少しテイストが似た白のウィンドパーカーにゆったりめの膝丈パンツと、レギンスの組み合わせ。スニーカーだし本当にお揃いみたい。中にkeinoの黒のタートル着てて可愛いんだよ。
隣の優が寒さで身を縮ませながらおはようございますと、頭を下げる。
暮刃先輩がその優の頰を撫でてふっと笑った。花でも飛びそうな優雅な微笑み。
「おはよう……うん、可愛い」
「……本当に思ってます?」
「本当だよ」
首を傾げた優にその髪をかきあげて暮刃先輩が困った顔をする。そこでやっと優がにっと笑うのだ。
「仕方ないから信じてあげましょう」
「うん」
なんだかいい雰囲気だ。前より少し暮刃先輩が砕けたような気がするんだよね。乙女の感ねこれ。
優は久しぶりに遊ぶと言って、keinoのニットベストの下にロングの白シャツにワイドパンツと重ね着スタイル。あんまりダボっとした服着ない優が着るとなんか可愛い。ちなみにおれの黒のコート貸してあげました。
おれを抱きしめたままの氷怜先輩の手が背中をポンポン押して車へと向かわせた。
「じゃあ行くか」
手を出されて重ねればデートが始まるのだ。
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