sweet!!

仔犬

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そんな年明け早々の良い流れに満足しながら迎えた次の日の朝。リビングで朝のスキンケアをしていたおれの横に母さんが嬉しそうに近付く。

「ねえねえ、唯斗!これなぁに?」

ひらり、両手で広げられたそれは白いドレス。肩紐がリボンになり背中を大胆に開けたレースアップに、ウエストがしっかり締まったミニ丈。実を言うとこれだけではなく、おれはあと二着ドレスを持っている。

「どうしたのこれ!すっごく綺麗~」

「おれは着る機会まだ決まってなくて、椎名着てもいいからね」

「ええ、ママも無いわよ!ってそうじゃなくてこれ本当にどうしたの?」


クリスマスのあの日、おれ達は沢山の人にプレゼントを配っていたけどそれと同じくらい貰うことも多かったのだ。あの日に貰わなくても家に届けてくれたりと、いつもの感謝のつもりがさらに返されてしまった感じもする。でもやっぱり、プレゼントは嬉しいよね。

ちなみに式と桃花から貰ったのは秋と優とお揃いのピアス。シルバー素材のそれは形が立体的で丸、四角、三角の三種類。小さいワンポイントで何にでも合うものをあの2人が選んでくれたのかと思うと嬉しくて、今日もばっちり使わせてもらった。しかも赤羽さんからは意外にも豪華食品がたんまりと届き、なんとも実用的でグッときた。

イノさん達も何も言ってないのにおれの家にプレゼントが届いていて、人間1人くらいのおっきなクマのぬいぐるみが花束と香水を抱えていた。ちなみにお花が鹿野さんで香水が胡蝶さん。クマはイノさんで何となく分かりやすい。
 
氷怜先輩に報告した時のあの何とも言えない表情が不思議で記憶に新しい。特に反応していたように見えたのは香水だけど、おれもあげているから先輩も欲しかったのだろうか。今度お気に入りをあげよう。

その他も沢山の人にプレゼントを貰ってしまった。
キラネさんと蝶子さんからはサングラスとネックレス、早速つけて写メをおくったわけだが最後の一つだけが報告出来ていない。

それがドレスだ。大きな包みにドレス3枚とメッセージカードが入っていて、綺麗な字で「唯ちゃんに似合うやつを選んでおいたよ!」だけ書かれていた。最近できたドレスを選ぶような人で、おれを唯ちゃんと呼ぶのはサクラ姉さんのお仕事先で働くアゲハさんだけだ。

「えーと氷怜先輩と仲がいい美人さんの、お仕事先の人と仲良くなってね。ドレスを選んであげるのが好きなんだって、着て欲しいって言われてたからさ」

「唯斗また女の子に間違われたの?」

「間違われたけど、もう男の子って知ってるんだけどなぁ?」

「さすが私の息子……可愛いって罪ねぇ」

それこそさすが椎名、息子がドレスを贈られても疑問を抱かない。なんなら着てみてと目が輝いているところは感服だよね。

「着るのは良いんだけど、今日はだめ!」

「ええーー!お出かけ前までならいいじゃない!」

「着るからにはちゃんと着こなして、良いものを実際に見せてあげたいじゃん」

「………私より意識高いわね」



もとを辿れば母さんのおかげである。
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