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misunderstanding!!
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しおりを挟む「本当に君たちはトラブルが後を絶たないな……」
「暮刃先輩……来てくれたんですか」
花の匂いに混じって違う香りがした。後ろの方でバイクから降りるマキオくんが居たので彼のかもしれない。元気そうで良かった、やっぱり彼は強かったらしい。
暮刃先輩はキツネさんを見てこぼすように小さく呟いた。
「……ヘッドイーターか」
「え?知ってるんですか」
「うん、まあ」
珍しく話半分の様子で返事が来たのでピリつく空気を察知。ヘッドイーターなんて物騒なチーム名は俺が知るはずもない。聞いてみたいけど今はしばらく黙っておくのが吉。
「きた!本当に来たよ!」
暮刃先輩が来た事で興奮したキツネさんだがその反応は彼だけではない。ギャラリー全員が暮刃先輩の登場に色めきだっている。これは更にまずい。
「せーっかくだけど、こんなに人が集まったらまともに戦闘も出来ないし、今日は帰るよ。お姫様でキングが動くことも分かったし……じゃあね、優夜」
ハンカチをひらひらと揺らされても流石に返事も出来ない。下手にまた反応したら何でツボを押すか分からないからだ。
すると無反応の俺を見てキツネさんはスマホを取り出した、タタタっと一瞬で何かを入力するとちょうど俺のスマホが鳴る。
まさか、と思いスマホを取り出すとキツネさんからの通知が一件、内容はといえば笑顔で手を振らないなら帰らない……と。
「……さ、さようなら」
媚びとか売れないのでぎこちない笑顔になってしまった。
それでも満足したのかまたあのニタリとした笑顔を向けて今度こそ歩き出すキツネさん。ギャラリーもキツネさんを知らないらしく突っ切って行ってもそこまで反応しない。
ようやく嵐がさった。
「さてと」
去った、のは確かだが次の問題がある。
低い。
何がと言えば暮刃先輩の声だ。肩に回る手が少し熱い気がする。結局迎えどころかトラブル発生で大事にしてしまったし。ちらりと美嘉綺さんを見ても明後日の方向に目線、マキオくんに至っては青くなって泣きそうだ。暮刃先輩の心情を察してるのか、はたまた俺を1人にしてしまった後悔かは分からないけど心なしか足がプルプルしている。
「聞きたいことがたくさんあるんだけど」
「あ、あのでもまずは移動しないと……」
マキオくんの振り絞った声と共にパトカーのサイレンが聞こえてきた。これだけギャラリーが集まれば当然だ。
「一度戻ろうか……優、言い訳はしないと思うけどご機嫌取りの方法は考えておいた方がいい」
「あ、もう全力で考えます」
静かに怒ってる暮刃先輩。当たり前なんだけど色々やらかしてしまった。もう流石に唯のせいなんて言えやしない。
「美嘉綺はバイク?彼を乗せてくれるかな……ああ君は用事があったんだっけ」
「終わりましたので」
「そう、じゃあ宜しくね」
美嘉綺さんは頷いてマキオくんと共に歩いて行く。優しいマキオくんが心配そうにこちらを見ているので手を振ったら少し安心したように頭を小さく下げた。それにしてもやっぱり歩き方も変なんだけどマキオくん足でもつったのだろうか。後で聞いてみよう。
「怪我はない?」
「はい」
「そう、良かった」
さりげなく買った洋服を持ってくれるとバイクの後ろに乗せられた。続いてまたがった暮刃先輩の腰に手を回すとしっかり腕を回すように治される。
うん、丁寧だ。あの時のように言葉ですれ違う事はない。だからもちろん、怒られはするけどこれから喧嘩になるとは思っていない。
「本当に、何してもらおうかな」
ほら笑ってるし。
綺麗に微笑んだ暮刃先輩に同じように微笑み返す。
さてクラブに着くまでに考えないと。
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