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夏の気持ち
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「んぐ!!え、え?!」
「なんか俺たち言ってましたか?」
「てか、んな訳無いんですよ!」
三者三様に驚いて立ち上がる。だってお気に召さないも何もこんな良いところ貰ってそんなこと言う人絶対に居るわけない。
「ううん何も、強いて言うなら何もなかったからかな」
「オレはー見つけたら飛び込むくらい想像してた」
「お前らの態度がどうとかじゃなくてすぐ入んないのが意外だっただけだ、取り敢えず座れって」
先輩達も言うわりに特に気にしている様子もなく驚いたおれ達を宥めるように苦笑する。
「あ、ああなるほど……?でも貰ったのクリスマスだったじゃないですか、嬉しくても入れないし」
「あれ、ここジャグジー代わりにもなるって言わなかったっけ。だから温度とかも変えられるよ」
「……し、知らなかったぁああ。だからこうして今日やっと入ったと言うか」
「そっかそっか」
項垂れる秋の頭を暮刃先輩が宥めるようにぽんぽんと叩く。
「一般庶民にはなかなか使い切れないんですよ~。でもでも気に入ってないところなんて一つもないです!おっきいベッドもリビングもみんなで入れるこの空間が大好きです」
「そうか」
ふっと笑った氷怜先輩の手がおれを撫でる。暮刃先輩がグラスを回しながらにこりと話し出した。
「よかったね、氷怜ここ結構こだわってたから」
「キッチンとクローゼットは全部お前の希望」
「オレはネーとにかく昼寝の環境がサイコーなとこーって」
話を聞けば聞くほどこの家が先輩達の希望をたくさん詰めたものだってわかって、なんだかもう余計にプールを使っていなかったのが申し訳なくなる。それと同時にたくさんおれたちの事も考えらえて作られた家なのだと改めて実感してたまらないほど嬉しい。
「愛が詰まってる……」
「何言ってるの、当たり前だよ」
照れもせず微笑まれてはもうにやけるしかない。
秋も優も嬉しそうに笑い合う。
「じゃあもっとこのお家でたくさん色んな思い出作らないとね」
「まだやってないこと……花火もやりたい!」
「夏が終わって秋がきたらハロウィンかなあ」
「うわいいな!あとなんだ。流しそうめん!」
「アッキーだけ食い気なんだけど、色気なーい」
「え?!」
秋が何でもかんでも色気を求めない!と叫ぶと瑠衣先輩がケラケラ笑いだす。
その横で浴衣もいいねなんて暮刃先輩が微笑むと優もそうですねと微笑み返す。
今までは母さんと二人が多かったけど、そんな母さんにも気になる人ができておれにも大切な人ができて、第二のお家までできて。大切な居場所と大切な場所が増えた。今までだってすごく楽しかったけど、これからだってさらに幸せな思い出しか生まれないだろう。
みんなを見てたら何だかうれしくて笑っちゃってそしたら氷怜先輩と目があった。頬に手が乗ると夜空を映したみたいな氷怜先輩の瞳がきらりと光っている。
「来年も再来年も、それ以降もずっとこんな風に楽しいことしたいですね」
「お前がそんな笑顔でいてくれんなら叶うだろ」
夏が終わってもさみしいなんて思えなかった。
だって大切な人が隣で笑ってくれる、それが永遠だと確信してるから。
「なんか俺たち言ってましたか?」
「てか、んな訳無いんですよ!」
三者三様に驚いて立ち上がる。だってお気に召さないも何もこんな良いところ貰ってそんなこと言う人絶対に居るわけない。
「ううん何も、強いて言うなら何もなかったからかな」
「オレはー見つけたら飛び込むくらい想像してた」
「お前らの態度がどうとかじゃなくてすぐ入んないのが意外だっただけだ、取り敢えず座れって」
先輩達も言うわりに特に気にしている様子もなく驚いたおれ達を宥めるように苦笑する。
「あ、ああなるほど……?でも貰ったのクリスマスだったじゃないですか、嬉しくても入れないし」
「あれ、ここジャグジー代わりにもなるって言わなかったっけ。だから温度とかも変えられるよ」
「……し、知らなかったぁああ。だからこうして今日やっと入ったと言うか」
「そっかそっか」
項垂れる秋の頭を暮刃先輩が宥めるようにぽんぽんと叩く。
「一般庶民にはなかなか使い切れないんですよ~。でもでも気に入ってないところなんて一つもないです!おっきいベッドもリビングもみんなで入れるこの空間が大好きです」
「そうか」
ふっと笑った氷怜先輩の手がおれを撫でる。暮刃先輩がグラスを回しながらにこりと話し出した。
「よかったね、氷怜ここ結構こだわってたから」
「キッチンとクローゼットは全部お前の希望」
「オレはネーとにかく昼寝の環境がサイコーなとこーって」
話を聞けば聞くほどこの家が先輩達の希望をたくさん詰めたものだってわかって、なんだかもう余計にプールを使っていなかったのが申し訳なくなる。それと同時にたくさんおれたちの事も考えらえて作られた家なのだと改めて実感してたまらないほど嬉しい。
「愛が詰まってる……」
「何言ってるの、当たり前だよ」
照れもせず微笑まれてはもうにやけるしかない。
秋も優も嬉しそうに笑い合う。
「じゃあもっとこのお家でたくさん色んな思い出作らないとね」
「まだやってないこと……花火もやりたい!」
「夏が終わって秋がきたらハロウィンかなあ」
「うわいいな!あとなんだ。流しそうめん!」
「アッキーだけ食い気なんだけど、色気なーい」
「え?!」
秋が何でもかんでも色気を求めない!と叫ぶと瑠衣先輩がケラケラ笑いだす。
その横で浴衣もいいねなんて暮刃先輩が微笑むと優もそうですねと微笑み返す。
今までは母さんと二人が多かったけど、そんな母さんにも気になる人ができておれにも大切な人ができて、第二のお家までできて。大切な居場所と大切な場所が増えた。今までだってすごく楽しかったけど、これからだってさらに幸せな思い出しか生まれないだろう。
みんなを見てたら何だかうれしくて笑っちゃってそしたら氷怜先輩と目があった。頬に手が乗ると夜空を映したみたいな氷怜先輩の瞳がきらりと光っている。
「来年も再来年も、それ以降もずっとこんな風に楽しいことしたいですね」
「お前がそんな笑顔でいてくれんなら叶うだろ」
夏が終わってもさみしいなんて思えなかった。
だって大切な人が隣で笑ってくれる、それが永遠だと確信してるから。
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