おれがアレを授かりまして

石月煤子

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平凡男子のおれがアレを授かりまして

2-5

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まだ日の高い夕方の窓辺。


スタンドカラーのジップアップジャケットを着込む細身の体に、パーカーの下で男らしく筋張った両腕がしっかり絡みついた。


「早く柚木を部屋に呼びたくて急いで片付けたんだ」


耳元でそんなことを囁かれて。
髪に頬擦りされて。
柚木の脳天は今にもグツグツと煮え滾りそうになる。


「そ、そうなんだ……家具とか内装とか、かっこよくて、比良くんにめちゃくちゃ合ってると思う」
「そうか? 全部、自分で選んだ」


……耳がくすぐったい。

……比良くんの囁きボイスを独り占めしてるなんて、なんて贅沢なんだろう、おれの鼓膜。


「柚木にそう言ってもらえるの、嬉しい」


……おれの耳ちゃんとカタチ留めてる? 溶けてない?


「比良くん、あの……」
「うん?」


おずおずと振り返れば凛々しく整った顔立ちが視界をモロに直撃し、耐えられない柚木は咄嗟に俯いた。


「じ、実はさ……アレ、なくなったんだ……いつの間にか消えちゃった」


なんだかもういろいろ耐えられなくなって、つい、嘘をついた。


「消えたのか?」
「うん、ないない、どっかいっちゃった(?)、だからもう気にしなくていいよ、って……ちょ、っと……ひ……比良くん……」


柚木は閉口した。

唐突に股座に届いた比良の手。

的確に探り当てられたアソコをカーゴパンツ越しに指先でカリカリ引っ掻かれた。


「柚木の、ココにあったよな。本当になくなったのか?」
「な……なくなりました」
「本当に?」


強めにカリカリされて柚木は堪らず「んっ」と声を出してしまう。


「……今、なんで声出したんだ?」
「……比良くんがさわるから」
「ココには何もないんだろ?」
「あ、っ、っ……ソコ、そんなカリカリしないで……」


最早、反応でモロバレだ。

股間に差し込まれた手、長い指にしつこくなぞられて柚木は口をパクパクさせ、レースカーテンをぎゅっと握りしめた。


「柚木のうそつき」


嘘をつかれた比良は特に怒っている様子もなく。

新品のレースカーテンをぎゅうぎゅう引っ張って僅かに震えている柚木に笑みを溢れさせた。


「どうして嘘なんかついたんだ……?」
「だって……はずかし……身体検査とか、もういい、必要ないよ……」


身を捩じらせて自分の手を退かそうとしている柚木に陶酔した眼差しで問いかける。


「もしかして、柚木、自分で触ったりしたか?」


図星な柚木は唇を見事なへの字に曲げた。


「最初は怖くて触れなかった、そう言ってたな。でも。卒業旅行から今日までの間、自分でチェックしてみたことあるんじゃないのか?」
「う~~……」
「なぁ、柚木……」


比良に優しく畳みかけられた柚木は、コクリ、簡単にボキリと折れて頷いた。


「ふぅん」


狙いを外さない中指が、ゆっくり、亀裂の上を行き来した。

厚い服越しでも下半身にジン……と響く不埒な悪戯だった。


「どんな風に触った?」
「いっ……言えない、そんなこと……」


……どうして比良くんにオナニーの報告しなきゃいけないんだ……。


「ただ触るだけじゃ物足りないだろ」
「もう帰る……」
「指、挿入れた?」
「っ……おれ、帰る」
「何本? 三本?」
「まさかっ、そんなん裂け……っ……あ……」
「ふぅん。じゃあ二本?」
「っ……っ……い……一本だけ……」
「ふぅん」


カリカリカリカリカリカリ


会話の間もずっとやんわり引っ掻かれっぱなし。

些細な愛撫に瞬く間に体中熱くなって柚木は苦しげにため息をつく。


「どこまで挿入れてみた? 奥まで挿入れた? 柚木、ココだけでいったのか……?」


どうしよ。
濡れる。


比良くんにカリカリされて、トーン低めの声で囁かれて、それだけですごく感じる……。


「柚木、今、もしかして濡れてる……?」


柚木は思いっきり眉根を寄せた。


震える双眸にみるみる涙を溜め、肩越しに、すぐ背後に迫る比良をおっかなびっくり睨んだ。


「ひ……比良くんの……すけべ……」
「……そうだよ? この間言っただろ? 俺、えろいんだって」
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