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平凡DKのおれがアレを授かりまして
5-1-合コン
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二月最初の土曜日。
「えーと、柚木、です、どうもはじめまして、です」
柚木は合コンに参加していた。
……比良くんにバレたら怒られるかな……。
合コン参加が決まったのは本日午前中のことだった。
『もしもし、ゆーくん? 今日ヒマだよね? 合コン来れるよね?』
『うう……まだ八時前じゃんかぁ……それに合コンには行かないって、おれ、この間断ったよね……?』
『二人風邪引いて欠員出ちゃったんだよ~、頼むよ~、お願い~』
『えぇぇえ……』
友達からの電話で起こされ、前もって断っていたはずの合コンに再度誘われて柚木は困り果てた。
しかし仲のいいクラスメートの頼みを無下にすることもできずに。
「ごめん、声ちっさくて聞こえなかった、すずきくんでいいの?」
「ゆっ、柚木っ、です!」
現在に至るわけである。
ちなみに冬休みからお付き合いを始めた比良には報告していなかった。
……お付き合いなんていうのも図々しいかな。
……お付き合いさせていただいております、かな。
悲しいかな、謙(へりくだ)った方が自分的にしっくりくる柚木であるが。
パーフェクト男子からの身に余る愛情に未だ慣れていなかった。
そもそも比良以前に誰かとお付き合いした経験皆無、うれしたのし大好きっっ的な感情よりも戸惑うことの方が断然多かった。
『柚木、段差があるから気をつけて』
『柚木、疲れてないか? きつかったらおんぶするから』
『柚木、その荷物重たいだろ、俺が持つから貸して?』
……なんか付き合ってるっていうより介護されてるっていうか。
いや、でも、まぁ。
時々恐ろしく強引にされることもあるんだけど。
『柚木、まだいけるよな……? 俺、全然足りない……』
十人近くが参加しているカラオケでの合コン中、不謹慎にも隠れ絶倫彼氏のあれやらこれやらを思い出して柚木は赤くなった。
「すずきくん、おーい、すずきくん」
「えっ? あっ、おれ?」
「すずきくん、何か食べたいのある? 今から注文しようと思って」
「あー……すずき……じゃなくて……」
「何が好き?」
「えっと、エビ天が好き」
素直に回答すれば同学年の女の子らは顔を見合わせてクスクス笑った。
「ゆーくん、エビ天はさすがにないって」
朝っぱらから電話をかけてきた友達の幹事に笑われると、柚木はむすっとしそうになったものの、我慢した。
「……おれじゃなくて比良くん誘えばよかったのに」
「え、なんで急に比良くん出てくるの? つぅか連絡先知らないし? 土曜とか部活なんじゃ? それに比良くんなんかが来たら女子全員そっち行っちゃうじゃん?」
「……」
「そーいや最近、ゆーくん、比良くんに時々話しかけられてるよなー、冬休みに何かあった?」
深読みしたわけでもない、単純に疑問に思ったクラスメートの質問に顔を真っ赤にして柚木は首を左右にブンブン振った。
うん、確かに土曜日は部活だった、比良くん。
いや、でも、まぁ。
寛大で優しい比良くんが欠員補充のために合コンちょっと参加したくらいで怒るわけないか。
「えーと、柚木、です、どうもはじめまして、です」
柚木は合コンに参加していた。
……比良くんにバレたら怒られるかな……。
合コン参加が決まったのは本日午前中のことだった。
『もしもし、ゆーくん? 今日ヒマだよね? 合コン来れるよね?』
『うう……まだ八時前じゃんかぁ……それに合コンには行かないって、おれ、この間断ったよね……?』
『二人風邪引いて欠員出ちゃったんだよ~、頼むよ~、お願い~』
『えぇぇえ……』
友達からの電話で起こされ、前もって断っていたはずの合コンに再度誘われて柚木は困り果てた。
しかし仲のいいクラスメートの頼みを無下にすることもできずに。
「ごめん、声ちっさくて聞こえなかった、すずきくんでいいの?」
「ゆっ、柚木っ、です!」
現在に至るわけである。
ちなみに冬休みからお付き合いを始めた比良には報告していなかった。
……お付き合いなんていうのも図々しいかな。
……お付き合いさせていただいております、かな。
悲しいかな、謙(へりくだ)った方が自分的にしっくりくる柚木であるが。
パーフェクト男子からの身に余る愛情に未だ慣れていなかった。
そもそも比良以前に誰かとお付き合いした経験皆無、うれしたのし大好きっっ的な感情よりも戸惑うことの方が断然多かった。
『柚木、段差があるから気をつけて』
『柚木、疲れてないか? きつかったらおんぶするから』
『柚木、その荷物重たいだろ、俺が持つから貸して?』
……なんか付き合ってるっていうより介護されてるっていうか。
いや、でも、まぁ。
時々恐ろしく強引にされることもあるんだけど。
『柚木、まだいけるよな……? 俺、全然足りない……』
十人近くが参加しているカラオケでの合コン中、不謹慎にも隠れ絶倫彼氏のあれやらこれやらを思い出して柚木は赤くなった。
「すずきくん、おーい、すずきくん」
「えっ? あっ、おれ?」
「すずきくん、何か食べたいのある? 今から注文しようと思って」
「あー……すずき……じゃなくて……」
「何が好き?」
「えっと、エビ天が好き」
素直に回答すれば同学年の女の子らは顔を見合わせてクスクス笑った。
「ゆーくん、エビ天はさすがにないって」
朝っぱらから電話をかけてきた友達の幹事に笑われると、柚木はむすっとしそうになったものの、我慢した。
「……おれじゃなくて比良くん誘えばよかったのに」
「え、なんで急に比良くん出てくるの? つぅか連絡先知らないし? 土曜とか部活なんじゃ? それに比良くんなんかが来たら女子全員そっち行っちゃうじゃん?」
「……」
「そーいや最近、ゆーくん、比良くんに時々話しかけられてるよなー、冬休みに何かあった?」
深読みしたわけでもない、単純に疑問に思ったクラスメートの質問に顔を真っ赤にして柚木は首を左右にブンブン振った。
うん、確かに土曜日は部活だった、比良くん。
いや、でも、まぁ。
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