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友達の夫は…②
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『では、かんぱ~い!』
「ほら、奈々もグラスもって乾杯しようよ♪」
加奈子がグラスを渡してくれたけど乾杯する気になれなかった。
「あ、ねぇ、今のうちに写真撮りにいかない?」
「さすが鈴~だよね、今のうちにいこう!新郎さんにもご挨拶したいし!」
「あ、私は後ででいいや…」(今は先生の顔も安奈の顔もみれない)
「でもお色直しとかあるだろうし、今だけだよ、ほら、行こう!」
鈴に引っ張られて二人がいる雛壇に向かった。
どうして先生の隣にいるのが
私の友達なんだろう
「安奈おめでとう!!すっごく綺麗だよ!」
加奈子が安奈に抱きついた。
「ありがとう、加奈子!あ、私の大学時代の友達で、鈴、加奈子、そして奈々だよ。」
「初めまして、鈴です。安奈がちゃんと大学院卒業できるように見守ってあげてください。」
「もう、鈴ったら~」
「…初めまして、綾部健です。」
先生は一瞬びっくりしながらも、ポーカーフェイス戻っていた。
今日はあの日と違ってメガネをかけていた。
「え?でも奈々は初めてじゃないんでしょ?」
加奈子が話を振ってくる。
「え?そうなの?どこで知り合ったの?」
「あ、えっと、高校の先生で…」
「そっか健さん高校の先生していたんだもんね。」
先生の隣で笑う安奈が私には眩しかった。
「ねぇねぇ、健さんどんな先生だったの?知りたい~」
「担任とか教科の担当じゃなかったから…」
部活の顧問だったって言えばいいのにどうして言えないんだろう。
何となく隠しておきたくなっていた。
「じゃあ逆に奈々はどんな生徒だったの?」
「早瀬は…化学で100点を取る、そんな生徒だったよ。」
「100点!?すごいじゃん!でもなんで健さんは奈々のこと知っているの?接点ないんでしょ?」
「化学の先生だったし、100点とれば話題にもなるよ。」
「それもそっか~」
私も先生もなんとなく皆に接点があったことを隠した
先生と私の秘密――
これぐらいはいいよね?
神様、どうしてこんな運命を与えたの?
何度も先生とこうやってめぐり合えるのに
こうやってすれ違うのが私たちの答えなの?
それともまだ私に過酷な人生を与えるの?
「ほら、奈々もグラスもって乾杯しようよ♪」
加奈子がグラスを渡してくれたけど乾杯する気になれなかった。
「あ、ねぇ、今のうちに写真撮りにいかない?」
「さすが鈴~だよね、今のうちにいこう!新郎さんにもご挨拶したいし!」
「あ、私は後ででいいや…」(今は先生の顔も安奈の顔もみれない)
「でもお色直しとかあるだろうし、今だけだよ、ほら、行こう!」
鈴に引っ張られて二人がいる雛壇に向かった。
どうして先生の隣にいるのが
私の友達なんだろう
「安奈おめでとう!!すっごく綺麗だよ!」
加奈子が安奈に抱きついた。
「ありがとう、加奈子!あ、私の大学時代の友達で、鈴、加奈子、そして奈々だよ。」
「初めまして、鈴です。安奈がちゃんと大学院卒業できるように見守ってあげてください。」
「もう、鈴ったら~」
「…初めまして、綾部健です。」
先生は一瞬びっくりしながらも、ポーカーフェイス戻っていた。
今日はあの日と違ってメガネをかけていた。
「え?でも奈々は初めてじゃないんでしょ?」
加奈子が話を振ってくる。
「え?そうなの?どこで知り合ったの?」
「あ、えっと、高校の先生で…」
「そっか健さん高校の先生していたんだもんね。」
先生の隣で笑う安奈が私には眩しかった。
「ねぇねぇ、健さんどんな先生だったの?知りたい~」
「担任とか教科の担当じゃなかったから…」
部活の顧問だったって言えばいいのにどうして言えないんだろう。
何となく隠しておきたくなっていた。
「じゃあ逆に奈々はどんな生徒だったの?」
「早瀬は…化学で100点を取る、そんな生徒だったよ。」
「100点!?すごいじゃん!でもなんで健さんは奈々のこと知っているの?接点ないんでしょ?」
「化学の先生だったし、100点とれば話題にもなるよ。」
「それもそっか~」
私も先生もなんとなく皆に接点があったことを隠した
先生と私の秘密――
これぐらいはいいよね?
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