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王子様対決
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「シャワーとか勝手に浴びてね、私いっぱいはいちゃ
ったし…」
真莉亜がバツが悪そうな表情をする。
「それは別にたいしたことじゃ…」
“ピンポーン”
「誰?」
真莉亜がソファから起き上がろうとする。
「待って、さすがに夜中に人がくるなんておかしいよ。俺みてくるから。真莉亜は絶対部屋の中にいて。」
「…うん。」
インターフォンで応答しようかと思ったが怖かったので覗き窓からみることにした。
覗いてみるとそこには誰もいなかった。
不審におもいドアを開けてみた。
「あ…」
長身の黒いスーツをみにまとった男性が振り向いた。
手には花束とケーキが入っているような箱を持っていた。
顔もスタイルもイケメンという言葉が似合うぐらいで、童話の王子様のようだった。
ホストの世界でもイケメンはたくさんいたが、彼の場合はトップクラスぐらいだった。
黒いスーツだったからきっと暗闇と一体化して見えなかったのだろう。
だけど今は玄関からの光で黒いスーツも花束も顔も綺麗にうつしだされていた。
「…こんばんは。夜分にすいません。真莉亜いますか?」
「えっとあなたは?」
「黒澤健二です。…あなたは?」
「俺は…」(なんて説明すればいいんだ!?)
「健ちゃん!?」
真莉亜が壁づたいに玄関へ向かってくる。
「真莉亜?遅くにごめん。あと日付変わっちゃったけど誕生日おめでとう。」
「わぁ、いい匂い!ありがとう!」
さっきまで吐いて青白くなっていた真莉亜だったが、今は頬がピンク色になっていた。
ちょっとテレながらも笑顔の真莉亜が本当にかわいかった。
「鈴が真莉亜が一人でホストクラブに行ったらしいから心配だから家に様子みてきてって連絡してきて…あの男性は?」
「ホストしていて、私をホストに連れて行ってくれたり、今も気分悪くて吐いたから看病してくれたの。」
「そうだったんだ。真莉亜の看病ありがとうございます。真莉亜、気分はどう?」
「うん、もう大丈夫。」
「じゃあ中に入って遅いし寝よう。またお祝いにくるから。」
そういって健二はスーツの上着を脱いで真莉亜にかける。
真莉亜は嬉しそうに健二を見つめていた。
「あ、よかったら家まで送りましょうか?」
「え!?」
「もう終電とかもないし、タクシーもないかもしれないし…」
「あ~えっと~お願いします。」(ここで真莉亜の家に泊まりますなんて言えない。)
「真莉亜、今日はもう遅いからゆっくり寝て。気分悪くなったりしたら何時でもいいから連絡して。僕は彼を送ってくるから。」
「うん…じゃあお願いね。」
「うん。」
「雅君、色々ありがとう。またね。」
「あ、うん。また…」(また会えるってことだよね?)
ったし…」
真莉亜がバツが悪そうな表情をする。
「それは別にたいしたことじゃ…」
“ピンポーン”
「誰?」
真莉亜がソファから起き上がろうとする。
「待って、さすがに夜中に人がくるなんておかしいよ。俺みてくるから。真莉亜は絶対部屋の中にいて。」
「…うん。」
インターフォンで応答しようかと思ったが怖かったので覗き窓からみることにした。
覗いてみるとそこには誰もいなかった。
不審におもいドアを開けてみた。
「あ…」
長身の黒いスーツをみにまとった男性が振り向いた。
手には花束とケーキが入っているような箱を持っていた。
顔もスタイルもイケメンという言葉が似合うぐらいで、童話の王子様のようだった。
ホストの世界でもイケメンはたくさんいたが、彼の場合はトップクラスぐらいだった。
黒いスーツだったからきっと暗闇と一体化して見えなかったのだろう。
だけど今は玄関からの光で黒いスーツも花束も顔も綺麗にうつしだされていた。
「…こんばんは。夜分にすいません。真莉亜いますか?」
「えっとあなたは?」
「黒澤健二です。…あなたは?」
「俺は…」(なんて説明すればいいんだ!?)
「健ちゃん!?」
真莉亜が壁づたいに玄関へ向かってくる。
「真莉亜?遅くにごめん。あと日付変わっちゃったけど誕生日おめでとう。」
「わぁ、いい匂い!ありがとう!」
さっきまで吐いて青白くなっていた真莉亜だったが、今は頬がピンク色になっていた。
ちょっとテレながらも笑顔の真莉亜が本当にかわいかった。
「鈴が真莉亜が一人でホストクラブに行ったらしいから心配だから家に様子みてきてって連絡してきて…あの男性は?」
「ホストしていて、私をホストに連れて行ってくれたり、今も気分悪くて吐いたから看病してくれたの。」
「そうだったんだ。真莉亜の看病ありがとうございます。真莉亜、気分はどう?」
「うん、もう大丈夫。」
「じゃあ中に入って遅いし寝よう。またお祝いにくるから。」
そういって健二はスーツの上着を脱いで真莉亜にかける。
真莉亜は嬉しそうに健二を見つめていた。
「あ、よかったら家まで送りましょうか?」
「え!?」
「もう終電とかもないし、タクシーもないかもしれないし…」
「あ~えっと~お願いします。」(ここで真莉亜の家に泊まりますなんて言えない。)
「真莉亜、今日はもう遅いからゆっくり寝て。気分悪くなったりしたら何時でもいいから連絡して。僕は彼を送ってくるから。」
「うん…じゃあお願いね。」
「うん。」
「雅君、色々ありがとう。またね。」
「あ、うん。また…」(また会えるってことだよね?)
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