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二人の夢③
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「そっか…雅君のお金は雅君に使ってもらいたんだね、きっと。」
「でも何とかしてあげたいな。」
「…そうだ!二人でお金を出し合うってどう?」
「二人で?」
「一人なら負担が大きいけど二人なら半分でしょ?」
「でも真莉亜にお金をだしてもらう理由がないよ。」
「私は、今日みたいにみんなと遊んだり、料理ができればそれでいい。そうやって子供達と遊べたら夢みたい!」
真莉亜は目をきらきらさせながら話す。
「…いいの?」
「うん。私はそうしたい。」
「じゃあ、施設長にもう一度相談してみるよ。」
「うん。約束だよ?」
「うん。」
「二人の夢だね?」
「え、二人の!?」(そういわれるとドキドキするw)
「私は子供が好きだし、こうやって子供と遊んだり、一緒に学んだり、料理したり…そういうのは無理だと思ってた。私子供のこと色々勉強してみようかな。」
真莉亜の家に着いた。
「着いたかな?雅君、ありがとう。」
「…雅君?」
雅は気づいたら真莉亜を抱きしめていた。
理由なんてない。
ただ今真莉亜を抱きしめたかった?
「どうしたの?」
真莉亜が雅の頭をなでる。
「真莉亜、あのさ、俺…」
「うん?」
“コンコン…”
雅の窓の方から音が聞こえたので振り返ってみると健二が立っていた。
雅はそっと真莉亜を引き離し、ドアを開ける。
「お邪魔だったかな?」
「…」(邪魔に決まってんだろうか!!!)
そういいたかったけどグッと我慢した。
「健ちゃん?」
「真莉亜、遅かったね。心配したんだよ。」
「どうしたの?急に…」
「真莉亜の顔がみたくなって…ほら、寒いから先に入ってて。」
健二は真莉亜に自分の上着をかける。
「え?でも…」
「お礼なら僕が伝えておくから。ね?」
半ば強引に真莉亜を玄関の中にいれた。
「…じゃあ俺はこれで。」(こいつと話す気なんてないし。)
「雅君だっけ?君は真莉亜のことが好きなの?」
「…あんたは?」
「え?」
「人に聞くなら自分から答えろよ。自分は真利亜のことどう思っているんだよ。」
「真莉亜のことは大事だよ。」
「…あっそ。」
雅は車に乗ろうとした。
「だから、遊びなら今後関わらないでほしい。」
「は?」
「それはこっちの台詞だよ!」
雅は勢いよくドアを閉め車を発進させる。
(せっかく幸せな気分だったのになんなんだ、アイツ…)
雅は頭を冷やすため窓を開けながら家に帰った。
「ゴホゴホゴホ…」
雅は咳が止まらなかった。
車のドアを開けながら帰ったのが原因だ。
風邪を引いたみたいで起きることさえしんどかった。
「今日休もうかな。」
“ピリリリリリッ…”
「もしもし真莉亜?」
「今大丈夫?昨日あれから心配で…」
「あ~大丈夫だったよ。」(本当は大丈夫じゃないけど。)
「ならよかった~」
「俺こそ昨日いきなり色々連れまわして…ゴホゴホッ…」
「どうしたの?風邪?」
「うん…起きれなくてさ、今日お店休もうと思って。」
「そうなの!?熱は何度ぐらい?」
「体温計ないからわかんないけど寒いかな。」
「お店終わってからってまだまだじゃん。私でよければ行くよ。」
「え!?本当!?」
「迷惑じゃなければ…」
「全然迷惑じゃないよ!」(むしろ来て欲しい!)
「じゃあ、準備してから行くね。」
「はい…」
電話がきたときはハイテンションになったが、そのあと熱くなって玄関にいくのもやっとだった。
「真莉亜…ゴホゴホッ…」
「大丈夫?遅くなってごめんね。」
真莉亜がトランクと大きなレジ袋を持って立っていた。
「すごい荷物だね…」
「色々買ったり、持ってきちゃったりしちゃった。じゃあ、お邪魔します。」
「荷物持つよ。」
「大丈夫だよ。」
「これくらい大丈夫、わぁ!」
雅は体がふらついて転倒し、真莉亜の上に被さった。
「ごめん!大丈夫だった?」
「雅君…すごい熱じゃない!体熱いよ!荷物私やるから寝室行こう?」
真莉亜は雅の体を支えながら立つ。
「どういう風に行けばいい?」
「でも何とかしてあげたいな。」
「…そうだ!二人でお金を出し合うってどう?」
「二人で?」
「一人なら負担が大きいけど二人なら半分でしょ?」
「でも真莉亜にお金をだしてもらう理由がないよ。」
「私は、今日みたいにみんなと遊んだり、料理ができればそれでいい。そうやって子供達と遊べたら夢みたい!」
真莉亜は目をきらきらさせながら話す。
「…いいの?」
「うん。私はそうしたい。」
「じゃあ、施設長にもう一度相談してみるよ。」
「うん。約束だよ?」
「うん。」
「二人の夢だね?」
「え、二人の!?」(そういわれるとドキドキするw)
「私は子供が好きだし、こうやって子供と遊んだり、一緒に学んだり、料理したり…そういうのは無理だと思ってた。私子供のこと色々勉強してみようかな。」
真莉亜の家に着いた。
「着いたかな?雅君、ありがとう。」
「…雅君?」
雅は気づいたら真莉亜を抱きしめていた。
理由なんてない。
ただ今真莉亜を抱きしめたかった?
「どうしたの?」
真莉亜が雅の頭をなでる。
「真莉亜、あのさ、俺…」
「うん?」
“コンコン…”
雅の窓の方から音が聞こえたので振り返ってみると健二が立っていた。
雅はそっと真莉亜を引き離し、ドアを開ける。
「お邪魔だったかな?」
「…」(邪魔に決まってんだろうか!!!)
そういいたかったけどグッと我慢した。
「健ちゃん?」
「真莉亜、遅かったね。心配したんだよ。」
「どうしたの?急に…」
「真莉亜の顔がみたくなって…ほら、寒いから先に入ってて。」
健二は真莉亜に自分の上着をかける。
「え?でも…」
「お礼なら僕が伝えておくから。ね?」
半ば強引に真莉亜を玄関の中にいれた。
「…じゃあ俺はこれで。」(こいつと話す気なんてないし。)
「雅君だっけ?君は真莉亜のことが好きなの?」
「…あんたは?」
「え?」
「人に聞くなら自分から答えろよ。自分は真利亜のことどう思っているんだよ。」
「真莉亜のことは大事だよ。」
「…あっそ。」
雅は車に乗ろうとした。
「だから、遊びなら今後関わらないでほしい。」
「は?」
「それはこっちの台詞だよ!」
雅は勢いよくドアを閉め車を発進させる。
(せっかく幸せな気分だったのになんなんだ、アイツ…)
雅は頭を冷やすため窓を開けながら家に帰った。
「ゴホゴホゴホ…」
雅は咳が止まらなかった。
車のドアを開けながら帰ったのが原因だ。
風邪を引いたみたいで起きることさえしんどかった。
「今日休もうかな。」
“ピリリリリリッ…”
「もしもし真莉亜?」
「今大丈夫?昨日あれから心配で…」
「あ~大丈夫だったよ。」(本当は大丈夫じゃないけど。)
「ならよかった~」
「俺こそ昨日いきなり色々連れまわして…ゴホゴホッ…」
「どうしたの?風邪?」
「うん…起きれなくてさ、今日お店休もうと思って。」
「そうなの!?熱は何度ぐらい?」
「体温計ないからわかんないけど寒いかな。」
「お店終わってからってまだまだじゃん。私でよければ行くよ。」
「え!?本当!?」
「迷惑じゃなければ…」
「全然迷惑じゃないよ!」(むしろ来て欲しい!)
「じゃあ、準備してから行くね。」
「はい…」
電話がきたときはハイテンションになったが、そのあと熱くなって玄関にいくのもやっとだった。
「真莉亜…ゴホゴホッ…」
「大丈夫?遅くなってごめんね。」
真莉亜がトランクと大きなレジ袋を持って立っていた。
「すごい荷物だね…」
「色々買ったり、持ってきちゃったりしちゃった。じゃあ、お邪魔します。」
「荷物持つよ。」
「大丈夫だよ。」
「これくらい大丈夫、わぁ!」
雅は体がふらついて転倒し、真莉亜の上に被さった。
「ごめん!大丈夫だった?」
「雅君…すごい熱じゃない!体熱いよ!荷物私やるから寝室行こう?」
真莉亜は雅の体を支えながら立つ。
「どういう風に行けばいい?」
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