最後の恋人。

かのん

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他の男のところ行くなよ③

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「美咲さんって危機感があるんだかないんだか…」



「え…?キャッ……」



葵が急に美咲に近づいてきて後ろにあったソファに座っても、なお葵はどんどん美咲に近づいてくる。



「ンッ……」



美咲の唇に葵が飲んだグラスを近づけてきた。



「ん~……」



本当は飲みたくないけど…でも葵君が口つけたものなら大丈夫なのかも…?




「……ん?これって…」



どこかで飲んだことがあるような…懐かしい味。



「子供用のシャンパン…?」



美咲が答えを言い当てると覆いかぶさるように迫っていた体制を変えて、美咲の隣に座る。



「正解です。お酒でもないし、変な薬も入っていませんよ。」



「アハハ…」



心の中読まれたかな…?



「美咲さんはお酒飲みたかったかもしれないですけど、酔われてせっかくの今日の記憶が飛んだりしたりしたら困るんで。」



確かに…あまり強いほうじゃない。



お酒にのまれて流れでそのままホテルに行ったこともある。



「言ったじゃないですか。俺は美咲さんの恋人になりたいんです。せっかくの初デートなのに、忘れられたら寂しいです。」



「葵君…」



「それに俺飲めないんで。」



「え?あ、弱いとか?」



「俺未成年ですよ。」



「…えぇ!?だってお店で…」



「飲んでないですよ、もちろん。」



…確かにアップルジュースを飲んでいた!



「未成年っていくつ!?」



「今年20歳ですね。」



「そう…なんだ。」



って私も8つも年が違うの!?



「今、年の差気にしてたでしょ?」



八重歯を見せながら笑っている葵は年下というのもわかってか弟のように見えてくる。



「葵君は気にならないの?年の差…」



「全然…俺は年の差より、智樹さん…のことが……」



「え?」



「…スゥ。」



「葵君?…!?」



美咲の左肩に葵の頭がもたれかかってきて、髪の毛が頬をくすぐってきてくすぐったい。



「葵…君?」



呼びかけてもスゥスゥ寝息しかかえってこない。



腕時計をみると二時になっていた。



「慣れない仕事できっと疲れたよね…」



葵の頭をソファの背もたれにそっと移動させながらソファから立とうとしたら葵の腕が美咲の腕に絡んで立てなかった。











「行かな…で………みさ…きッ…」









「葵君…?」



どうして私はこの時自分のことを呼ばれたと思ったんだろう



寝言で自分の名前を呼んでくれたことがすごく嬉しかったんだ



だいたい私が一緒に寝る男たちはいつも違う名前を寝言でいう



そんなくだらない男たち



性欲が満たされればそれでいい男ばかりだから



カラダを求めない葵君はほかの男と違うって思っていた



思えば葵君は私のことは“さん”付けだったのに――
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