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睡眠薬②
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「寂しがりやの葵のために泊まりに来てやるよ。俺は今から仕事だから後でな。」
「そっか……今から出勤か。」
「もう夜の仕事忘れたのかよ、早いなー」
「……お前はまだ続けるの?夜の仕事。」
「学歴もないし、勉強できないからさ……このままこの世界で生きるよ。ミサキが知ったら驚くだろうけど。」
龍と話せばミサキの話題になってまるでまだミサキがいきているみたいで……
だけどふとした会話でミサキはこの世にいないことが痛感させられる。
龍がいなくなって
ミサキがずっと守ってきた魚が泳いでいる水槽の前に立つと一気に悲しみの渦に引き込まれそうでーー
テーブルに置いてある睡眠薬に手が伸びた。
今日は、眠れそうにない。
でも何もかも忘れて眠りたい……
目を閉じればミサキの笑顔と美咲さんの涙の顔が浮かんできたーー
「……美咲さん?」
「葵君、どうしたの?」
「…美咲さんの声が聞きたくなって。電話しちゃった……」
「声?」
「うん…美咲さんの声聞いていたら眠れそう……」
そっか、睡眠薬を飲まなくなったんじゃない
睡眠薬を飲まなくても安定剤が俺にできたからだ
美咲さんがいれば安心して眠れる――
「睡眠薬、あれからどう?」
「飲んでないよ。美咲さんがいるから。」
「……いつでも電話してね。もう葵君に飲んで欲しくないから。」
「じゃあ家に今から来てよ、美咲さん……」
龍のことミサキのこともすっかり忘れて口にしてしまった言葉
でも美咲さんに側にいて欲しかった
ただそれだけでーー
「手を握ってほしいんだ……」
子供の時そんな風に母親と寝たことがなかったから……
自分でも子供っぽいお願いだと思ったけど誰かの温もりを感じながら寝たいんだーー
「うん……いいよ。」
「本当に来てくれたんだ……」
「来るよ……何もしないんでしょ?」
「俺だって男ですよ?」
「それはそれでいいよ……どうせ汚れたカラダだから。」
そうだ、たくさんの男に抱かれたカラダ
事実はそうなのに
この瞳を見るとまだ何も知らない純真な少女のように見えて
事実なんかどうでもよくなる。「このまま寝たい……」
美咲さんの胸に耳をあてると心臓の鼓動が聞こえて
その鼓動が眠りを誘ってくれると同時に安らぎをくれるーー
生きているって実感できて。。。
まるで甘えている子供の俺が水槽に映っている。
ミサキが飼っていた魚たちが俺を責めるような目で見ているような気がして
抱きついた手の力を緩めて美咲さんから1度離れようとした。
力を緩めると同時に美咲さんが俺の頭を優しく撫でて包み込むように抱きしめてくれた。
自分が赤ん坊になったかと錯覚するぐらい優しくーー
「いいよ、このまま寝よう。」
俺、美咲さんは俺に心の扉を開けてくれたんじゃないかって錯覚したんだ
だけどその真逆でーー
美咲さんはこの時俺のことを好きにならないように必死に心の扉を閉ざしていたなんて知らなかったんだ。
美咲さん
今、どこで何していますか?
誰を……思っていますか?
「そっか……今から出勤か。」
「もう夜の仕事忘れたのかよ、早いなー」
「……お前はまだ続けるの?夜の仕事。」
「学歴もないし、勉強できないからさ……このままこの世界で生きるよ。ミサキが知ったら驚くだろうけど。」
龍と話せばミサキの話題になってまるでまだミサキがいきているみたいで……
だけどふとした会話でミサキはこの世にいないことが痛感させられる。
龍がいなくなって
ミサキがずっと守ってきた魚が泳いでいる水槽の前に立つと一気に悲しみの渦に引き込まれそうでーー
テーブルに置いてある睡眠薬に手が伸びた。
今日は、眠れそうにない。
でも何もかも忘れて眠りたい……
目を閉じればミサキの笑顔と美咲さんの涙の顔が浮かんできたーー
「……美咲さん?」
「葵君、どうしたの?」
「…美咲さんの声が聞きたくなって。電話しちゃった……」
「声?」
「うん…美咲さんの声聞いていたら眠れそう……」
そっか、睡眠薬を飲まなくなったんじゃない
睡眠薬を飲まなくても安定剤が俺にできたからだ
美咲さんがいれば安心して眠れる――
「睡眠薬、あれからどう?」
「飲んでないよ。美咲さんがいるから。」
「……いつでも電話してね。もう葵君に飲んで欲しくないから。」
「じゃあ家に今から来てよ、美咲さん……」
龍のことミサキのこともすっかり忘れて口にしてしまった言葉
でも美咲さんに側にいて欲しかった
ただそれだけでーー
「手を握ってほしいんだ……」
子供の時そんな風に母親と寝たことがなかったから……
自分でも子供っぽいお願いだと思ったけど誰かの温もりを感じながら寝たいんだーー
「うん……いいよ。」
「本当に来てくれたんだ……」
「来るよ……何もしないんでしょ?」
「俺だって男ですよ?」
「それはそれでいいよ……どうせ汚れたカラダだから。」
そうだ、たくさんの男に抱かれたカラダ
事実はそうなのに
この瞳を見るとまだ何も知らない純真な少女のように見えて
事実なんかどうでもよくなる。「このまま寝たい……」
美咲さんの胸に耳をあてると心臓の鼓動が聞こえて
その鼓動が眠りを誘ってくれると同時に安らぎをくれるーー
生きているって実感できて。。。
まるで甘えている子供の俺が水槽に映っている。
ミサキが飼っていた魚たちが俺を責めるような目で見ているような気がして
抱きついた手の力を緩めて美咲さんから1度離れようとした。
力を緩めると同時に美咲さんが俺の頭を優しく撫でて包み込むように抱きしめてくれた。
自分が赤ん坊になったかと錯覚するぐらい優しくーー
「いいよ、このまま寝よう。」
俺、美咲さんは俺に心の扉を開けてくれたんじゃないかって錯覚したんだ
だけどその真逆でーー
美咲さんはこの時俺のことを好きにならないように必死に心の扉を閉ざしていたなんて知らなかったんだ。
美咲さん
今、どこで何していますか?
誰を……思っていますか?
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