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序章 鬼の棲む処
第十話 折檻 ※
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「何を……!」
刹鬼はおれがどこにいるかも分からねぇくせに、虚空を睨みつけて反駁する。
ぼろぼろのくせに、まだ強がりやがって。
「罰が欲しけりゃ、くれてやるよ」
喉の奥から、おれのものとは思えねぇほど冷たい声が漏れる。
……いや、もともと本性はこんなもんか。
おれは、あまたの魂を喰らった怪異だからな。
「――脱げ」
苛立ちと欲望がないまぜになり、自分でも何を言ってるのかよく分からねぇ。
刹鬼は葛藤するように視線を泳がせたが、やがて、素直に帯を外し始めた。
「……良い身体してんじゃねぇか」
鍛え上げられた、一切無駄な肉のない身体。
茶釜だの仏像だのの「美」にはとんと疎いが、それでも分かっちまう。
こいつが持っているのは、理屈抜きの「美」だ。
「吾が……未熟であるがゆえ。折檻役をさせるのは、むしろ面目ない」
「本気で言ってんのか? そこまで来りゃあ、生真面目通り越してただの馬鹿だろ」
呆れ混じりに言い、押し倒す。帯で手首を縛めると、刹鬼は特に抵抗せずに従った。
「途中で『やめろ』つっても聞かねぇからな」
「……っ」
骨の指を口の中にねじ込むと、湿った舌と粘膜が緊張するようにわななく。
理屈は分からねぇが、骨の部分にも感触はある。……肉があった頃より鈍くはなったけどな。
「良いか。これが『おれ』だ。まやかしの類に惑わされんな」
自分でも、何をやってるのかよく分からねぇ。
犯してぇのか、救いてぇのか――どっちもなのか。
「目も耳もイカれてんなら、身体に刻み付けてやる。……しっかり覚えろ」
「んぅ……っ」
舌を骨の指で挟んでなぶりながら、もう片方の手を下腹部に伸ばす。まだ萎んだままのそれに手を這わせると、刹鬼の肩が大きく震えた。
……男とヤッたことは一度もねぇが、ここまで来ちまえば後戻りはできねぇ。
衆道は武士の嗜みって言われるぐらいだ。やりようはあるんだろ。……たぶん。
「ぅ……あ……っ」
口の中をぐちゅぐちゅと犯され、下も骨の指で扱かれて、異形の瞳が次第に熱に侵されていく。
ゆるく勃ち上がりだしたそれの先端を硬い指先でつつくと、背中が弓なりに反り、喉の奥から甘い声が漏れ始める。
口を解放してやり、先程まで舌を弄んでいた手を胸元に伸ばす。クリクリと突起をいじってやると、「ああっ」と嬌声が響き、腰が浮き始めた。
「ど……髑髏、どの……! こ、これでは……っ、罰に、ならぬ……っ」
刹鬼は喘ぎ喘ぎ抗議してくるが、「痛くする」なんて一言も言った覚えはねぇ。
「黙って感じてろ。あんたの身体がスケベなのが悪ぃんだろうが」
「うぁあっ!」
つつくだけだった先端を軽く握り込み、胸と同じようにいじってやると、またしても甘い声が漏れた。
にしてもこいつ、感度高ぇな。初めてじゃねぇのか?
……そりゃそうか。こんな美形の若武者、公家連中が放っておくわけがねぇ。噂話でも聞いたじゃねぇか。「衆道の相手として引く手あまただった」……ってな。
ああ、腹が立つ。
「チッ……開発済みか」
「な……っ! 違……っ、われは……われは……ぁっ、こんな、快楽、知らぬ……っ」
「へぇ? そりゃ、おれの手練手管がよっぽどイイってことかい?」
「あっ、やめ、食むな……ぁあっ」
構われてねぇ方の突起を口に含むと、刹鬼の身体が再び弓なりにしなる。
そのまま火照った身体をうつ伏せに転がし、尻たぶを掴んで割り開いた。
腿を伝うように、透明な蜜が垂れている。
なんだ? 男でも濡れるのか?
……そういう身体になるほど抱かれたってことか?
……苛立ちを誤魔化すように、骨の指を一本、後孔に沈める。刹鬼の孔は簡単におれの指を受け入れ、ひくひくと蠢いた。
「ぅ……く、んん……っ」
「ココか?」
「……――ッ!?」
反応があった箇所を、硬い指先でぐりぐりと刺激してやる。
「あっ、ぁ、あぁあっ、そこ、は……っ」
引き締まった腰ががくがくと震え、奥から蜜がとろとろと溢れ出す。
尻を掴んでいた片手を前のほうに伸ばし、すっかり勃ち上がったそれを下からゆっくりと扱いてやる。もちろん、後ろをいじる手は止めないままだ。
「んぁっ、ぁあぁっ! あっ、ぁ、出――」
後ろを責め立てられたまま先端を骨の指先で弄ばれ、刹鬼は呆気なく達した。はぁ、はぁと肩で息をし、呆然と身体を震わせている。
振り乱した緋い髪が、青白い肩と白い布団に垂れている。ああ、いい眺めだ。芸術とやらの良さはまるで分からねぇが、このまんまの絵があったなら買ってやってもいい。
身体の中心の熱は、痛いほど張り詰めていた。死んでも勃つってのは不思議なもんだが、どうやら、申し分なく機能できているらしい。
「おい、へばってんじゃねぇぞ。本番はここからだ」
帯を解き、摩羅を取り出す。
やっぱり顔や腕とは違い、腹から脚までの肉はほとんど無事みてぇだ。具足に守られてりゃ当然か。
ぐったりとした刹鬼の身体を横に向け、片脚を掴んで開かせる。
「どくろ、どの……これ、では……ぁあっ」
抗議の声には聞く耳持たず、とろとろに解れた孔におれのブツを突き入れた。
刹鬼はおれがどこにいるかも分からねぇくせに、虚空を睨みつけて反駁する。
ぼろぼろのくせに、まだ強がりやがって。
「罰が欲しけりゃ、くれてやるよ」
喉の奥から、おれのものとは思えねぇほど冷たい声が漏れる。
……いや、もともと本性はこんなもんか。
おれは、あまたの魂を喰らった怪異だからな。
「――脱げ」
苛立ちと欲望がないまぜになり、自分でも何を言ってるのかよく分からねぇ。
刹鬼は葛藤するように視線を泳がせたが、やがて、素直に帯を外し始めた。
「……良い身体してんじゃねぇか」
鍛え上げられた、一切無駄な肉のない身体。
茶釜だの仏像だのの「美」にはとんと疎いが、それでも分かっちまう。
こいつが持っているのは、理屈抜きの「美」だ。
「吾が……未熟であるがゆえ。折檻役をさせるのは、むしろ面目ない」
「本気で言ってんのか? そこまで来りゃあ、生真面目通り越してただの馬鹿だろ」
呆れ混じりに言い、押し倒す。帯で手首を縛めると、刹鬼は特に抵抗せずに従った。
「途中で『やめろ』つっても聞かねぇからな」
「……っ」
骨の指を口の中にねじ込むと、湿った舌と粘膜が緊張するようにわななく。
理屈は分からねぇが、骨の部分にも感触はある。……肉があった頃より鈍くはなったけどな。
「良いか。これが『おれ』だ。まやかしの類に惑わされんな」
自分でも、何をやってるのかよく分からねぇ。
犯してぇのか、救いてぇのか――どっちもなのか。
「目も耳もイカれてんなら、身体に刻み付けてやる。……しっかり覚えろ」
「んぅ……っ」
舌を骨の指で挟んでなぶりながら、もう片方の手を下腹部に伸ばす。まだ萎んだままのそれに手を這わせると、刹鬼の肩が大きく震えた。
……男とヤッたことは一度もねぇが、ここまで来ちまえば後戻りはできねぇ。
衆道は武士の嗜みって言われるぐらいだ。やりようはあるんだろ。……たぶん。
「ぅ……あ……っ」
口の中をぐちゅぐちゅと犯され、下も骨の指で扱かれて、異形の瞳が次第に熱に侵されていく。
ゆるく勃ち上がりだしたそれの先端を硬い指先でつつくと、背中が弓なりに反り、喉の奥から甘い声が漏れ始める。
口を解放してやり、先程まで舌を弄んでいた手を胸元に伸ばす。クリクリと突起をいじってやると、「ああっ」と嬌声が響き、腰が浮き始めた。
「ど……髑髏、どの……! こ、これでは……っ、罰に、ならぬ……っ」
刹鬼は喘ぎ喘ぎ抗議してくるが、「痛くする」なんて一言も言った覚えはねぇ。
「黙って感じてろ。あんたの身体がスケベなのが悪ぃんだろうが」
「うぁあっ!」
つつくだけだった先端を軽く握り込み、胸と同じようにいじってやると、またしても甘い声が漏れた。
にしてもこいつ、感度高ぇな。初めてじゃねぇのか?
……そりゃそうか。こんな美形の若武者、公家連中が放っておくわけがねぇ。噂話でも聞いたじゃねぇか。「衆道の相手として引く手あまただった」……ってな。
ああ、腹が立つ。
「チッ……開発済みか」
「な……っ! 違……っ、われは……われは……ぁっ、こんな、快楽、知らぬ……っ」
「へぇ? そりゃ、おれの手練手管がよっぽどイイってことかい?」
「あっ、やめ、食むな……ぁあっ」
構われてねぇ方の突起を口に含むと、刹鬼の身体が再び弓なりにしなる。
そのまま火照った身体をうつ伏せに転がし、尻たぶを掴んで割り開いた。
腿を伝うように、透明な蜜が垂れている。
なんだ? 男でも濡れるのか?
……そういう身体になるほど抱かれたってことか?
……苛立ちを誤魔化すように、骨の指を一本、後孔に沈める。刹鬼の孔は簡単におれの指を受け入れ、ひくひくと蠢いた。
「ぅ……く、んん……っ」
「ココか?」
「……――ッ!?」
反応があった箇所を、硬い指先でぐりぐりと刺激してやる。
「あっ、ぁ、あぁあっ、そこ、は……っ」
引き締まった腰ががくがくと震え、奥から蜜がとろとろと溢れ出す。
尻を掴んでいた片手を前のほうに伸ばし、すっかり勃ち上がったそれを下からゆっくりと扱いてやる。もちろん、後ろをいじる手は止めないままだ。
「んぁっ、ぁあぁっ! あっ、ぁ、出――」
後ろを責め立てられたまま先端を骨の指先で弄ばれ、刹鬼は呆気なく達した。はぁ、はぁと肩で息をし、呆然と身体を震わせている。
振り乱した緋い髪が、青白い肩と白い布団に垂れている。ああ、いい眺めだ。芸術とやらの良さはまるで分からねぇが、このまんまの絵があったなら買ってやってもいい。
身体の中心の熱は、痛いほど張り詰めていた。死んでも勃つってのは不思議なもんだが、どうやら、申し分なく機能できているらしい。
「おい、へばってんじゃねぇぞ。本番はここからだ」
帯を解き、摩羅を取り出す。
やっぱり顔や腕とは違い、腹から脚までの肉はほとんど無事みてぇだ。具足に守られてりゃ当然か。
ぐったりとした刹鬼の身体を横に向け、片脚を掴んで開かせる。
「どくろ、どの……これ、では……ぁあっ」
抗議の声には聞く耳持たず、とろとろに解れた孔におれのブツを突き入れた。
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