僕たちは永遠の時を与えられたので訳アリ魔女を倒してまわることにした

ぜろのいち

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【ゼロのいち章】薪拾いという名の別れと初めての戦い(いろいろあって混乱してます)

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翌朝。
 マルガレーテは涙を必死に隠しながら、ハインリヒの前に立った。
 昨夜、あの甘い声に言われた通りの言葉を口にするために。
「あなた……お願いがあるの」
「どうした?」
 ハインリヒは妻の様子がおかしいことに気づいていた。でも、マルガレーテはもう止まれない。
「ヴァルターとイヴリンに、森の奥まで薪拾いに行ってもらえないかしら」
「薪拾いに……?」
「えぇ。このままじゃ、みんなで餓死してしまう。あの子たちなら……きっと、新しい道を見つけられるわ」
 マルガレーテの声は震えていたが、それでも彼女は「子どもたちのため」という言葉を信じていた。
 ハインリヒは妻の必死な表情を見て、何か重大な決断が下されたことを察した。
 彼は子どもたちを愛していた。でも、同時に妻の苦悩も理解していた。食糧がない現状では、四人全員が餓死する可能性が高い。
 だったら、若くて体力のある子どもたちに、生き延びる可能性を託すのも——親としての愛情なのかもしれない。
 そんな複雑な思いを抱えながら、ハインリヒは涙を堪えて言った。
「……薪は、遠くまで行かないと見つからないからな。お前たちなら、きっと上手くやれるだろう」
 *  *  *
 ヴァルターは父親の表情に何か異常なものを感じ取ったけれど、家族を支えるのは自分の責任だと思っていた。
 十九歳の彼にとって、家計を助けることは当然の義務だった。
「分かりました、お父さん。イヴリンと二人で、たくさん薪を集めてきます」
「そうよ! 私も頑張るわ。お母さん、心配しないで」
 イヴリンも、家族のために何かをしたいと思っていた。継母マルガレーテが自分たちのために苦労しているのを見て、少しでも役に立ちたいという気持ちが強かったのだ。
 こうして、それぞれが家族を想う気持ちから、悲劇的な別れが始まった。
 ヴァルターは帰り道が分からなくならないように、ポケットの白い小石を道しるべとして落としていった。
 でも——東の魔女の影響で森の生態系が狂っており、異常に空腹な鳥たちがその小石を次々と食べてしまった。
 気づいたときには、二人は深い森の中で完全に道を見失っていた。
「あれ? おかしいな……さっきまで道があったのに」
「お兄ちゃん、なんか森の雰囲気が変じゃない?」
 イヴリンの言う通り、森は異常に静まり返っていた。鳥の声も、虫の声も聞こえない。
 まるで森全体が息を殺しているみたいだった。

 夜が更け、二人が途方に暮れていた時、森の空気が突然震え始めた。
 ヴァルターは時間の流れがゆっくりになるのを感じ、イヴリンは心の奥で誰かが呼びかける声を聞いた。
「……あれ、何?」
 古い樫の木の根元に、光る繭に包まれた女性が横たわっていた。
 美しくも悲しげなその女性こそが、時の魔女だった。
「ヴァルター、イヴリン」
 時の魔女は弱々しい声で二人の名を呼んだ。
 彼女の身体には、東の魔女が放った封印の矢が深々と刺さっており、身動きが取れなかった。
「え? 僕たちの名前を知ってるんですか?」
「時間がないの……東の魔女が、あなたたちの力を狙っている」
 時の魔女は息を切らしながら続ける。
「彼女は人間の絶望を糧として復活し、今度は時の眷属の血を取り込んで完全復活を目論んでいる」
「時の眷属って……」
「あなたたちのことよ」
 時の魔女は最後の力を振り絞って、二人に語りかける。
「彼女の魔力は、甘いお菓子の家として顕現する。そこに入ってはいけない。でも、いずれあなたたちは戦わなければならない。そのために、これを」
 時の魔女はヴァルターの手に青く光る懐中時計「クロノス・パルス」を、イヴリンの手には銀色の鈴「エコー・オブ・クラリティ」を授けた。
「これらは私の最後の力の結晶。時が来れば、その力を理解するでしょう」
 時の魔女は深く息を吸い込み、重大な決断を下すかのように表情を引き締めた。
「そして……あなたたちに、永遠の時を授けます。これは祝福であり、同時に最も重い呪いでもある」
「永遠の……時?」
「でも、心配しないで」
 時の魔女はかすかに微笑んだ。
「私があなたたちを支援します。資金も、情報も、必要なものは全て用意しましょう。永遠の時を生きるあなたたちには、それが必要だから」

 その言葉と共に、時の魔女の身体から純白の光が溢れ出した。
 光は二人を包み込み、まず皮膚に触れた瞬間、ヴァルターとイヴリンは電撃のような衝撃を感じた。
「うっ……これは……」
 ヴァルターが膝をついた瞬間、光は彼らの血管を駆け巡り始めた。
 心臓の鼓動が異常に早くなり、次に異常に遅くなる。体温が急激に上昇し、次に氷のように冷たくなる。
 細胞の一つ一つが再構築されているかのような、激しい痛みと快感が同時に襲った。
「あ……ああああ……」
 イヴリンも同様の変化に苦しみながら、同時に何か根本的に違う感覚を味わっていた。
 時間の流れが見える。
 周囲の木々の成長、土の中の虫の動き、雲の流れ——すべてがスローモーションになったり、早送りになったりする。
「これが永遠の時……時間の外側に立つということです」
 時の魔女の声が遠くから聞こえてくる。
「あなたたちの身体は、もう老いることがありません。病気になることも、怪我が癒えないこともありません。でも、それ以上に重要なのは……」
 光がさらに強くなり、二人の意識の奥深くに浸透していく。
 そこで彼らが見たのは、無数の可能性の糸だった。過去、現在、未来が複雑に絡み合った時間の織物。そして、その中を縫うように走る一本の赤い糸——それが東の魔女の影響だった。
「あなたたちは時の流れを感知し、歪みを見つけることができるようになります。そして、私の声を聞くことができるようになる」
 二人の脳裏に、時の魔女の意識が直接語りかけてきた。これは声ではなく、思考の共有だった。
「私の肉体は封印の矢によって滅びますが、私の意識は時の流れの中に溶け込みます。あなたたちが時の力を使うたび、私はあなたたちと共にいる。導き、助言し、共に戦うのです」
 光が収束していく中で、ヴァルターとイヴリンの身体に最後の変化が起こった。
 彼らの瞳の色が、わずかに青みがかった銀色に変わったのだ。これは時の眷属の証だった。
「これで……あなたたちは時を超越した存在となりました。愛する人々は老いて死に、世界は変わり続けるでしょう。でも、あなたたちだけは不変のまま、東の魔女を追い続けなければならない」
 時の魔女の身体が光の粒子となって散り始める。しかし、その意識は二人の心の奥深くに根を下ろしていた。
「忘れないで。これは孤独な戦いですが、決して一人ではありません。私は常にあなたたちと共にある。そして、いつか必ず、私を完全に解放してください」
『ヴァルター、イヴリン、東の魔女が近づいています』
 時の魔女の声が、今度は二人の心に直接響いた。物理的な姿は消えても、彼女の存在は確かにそこにあった。
 目の前に、甘い香りを漂わせるお菓子の家が現れた。
 東の魔女の罠である。しかし今の二人には、その家から放たれる邪悪なオーラがはっきりと見えていた。
「うわぁ……なんか、すごく嫌な感じがする」
「でも、お腹すいたし……」
 イヴリンの言葉に、ヴァルターもうなずいた。確かに、もう一日以上何も食べていない。
 お菓子の家は、まるで童話から抜け出したように美しかった。
 壁はジンジャーブレッド、屋根は色とりどりのキャンディで覆われている。
 空腹に耐えかねた二人は、思わず壁を少しかじってしまう。
「うわ、本当にお菓子の味がする」
「でも、なんか変な後味……」
 その時だった。
「誰じゃ~、わしの家を食べるのは~」
 家から出てきたのは、腰の曲がった老婆だった。でも、その目の奥には冷たい光が宿っている。
「可哀想な子どもたちよ~。時の眷属の匂いがするの~ さあ、中に入って好きなだけ食べるがよい~」
 老婆の声は甘いけれど、なんとなく背筋がぞくっとする。
 老婆はヴァルターを鳥籠のような檻に閉じ込め、太らせて食べる準備を始める。イヴリンには家事を手伝わせ、兄の世話をするよう命じた。
「わしはお前たちに幸福を与えてやろう~」
 老婆は甘い声で言う。
「この家にあるお菓子は食べ放題じゃ~。お腹いっぱいに食べれば、お前たちも幸せになれる~。そして、わしの力になるのじゃ~」
 でも、ヴァルターとイヴリンは時の魔女の警告を思い出していた。
 そして、二人が恐怖と絶望を感じるたびに、老婆の身体から傷が消えていくのに気づいた。
「イヴリン……あの婆さん、僕たちの感情を食べてる」
「うん……時の魔女さんの言った通りだわ」
 檻の中でヴァルターは、時の魔女から授かった「クロノス・パルス」を握りしめた。
 すると、懐中時計が微かに光り、老婆の動きがわずかに遅くなるのを感じた。
「おお、これは……」
「指を出せ~、太ったかどうか確かめてやる~時の眷属の匂いがするものよ」
 老婆が檻に手を伸ばすたび、ヴァルターは鶏の骨を差し出して痩せているふりをする。時間稼ぎをしながら、イヴリンと目で合図を交わした。
 一方、イヴリンも「エコー・オブ・クラリティ」を握ると、老婆の心の声がかすかに聞こえるようになった。
 そこには、絶望に満ちた人間たちへの憎悪と、時の眷属への異常な執着があった。
「今度こそ、時の眷属の血を手に入れる……そうすれば、時の魔女など恐れるに足らない」
 イヴリンはゾッとした。この老婆、本当にヤバい奴だ。
 ついに老婆は痺れを切らし、ヴァルターを食べることを決意する。
「おんな~、パン窯の火加減を見てくれ~」
 老婆がイヴリンに命令した時、イヴリンは「エコー・オブ・クラリティ」を強く握りしめた。
 鈴から放たれる清らかな音色が、一瞬だけ老婆の魔力を乱す。
「わからないわ……どこかに扉があるの?」
 その疑問に答えようと老婆が窯に身を乗り出した瞬間——
「えいっ!」
 イヴリンは渾身の力で老婆を押し込み、扉を閉めた。
「ギャアアアア!」
 老婆の悲鳴と共に、お菓子の家全体が崩れ始める。でも、それは序章に過ぎなかった。
 燃える窯の中から、老婆の身体は光の粒子となって消えていく。
 でも、空間が歪み、巨大な影が立ち上がった。
「小賢しい……人間の子が、私の分身を破るとは」
 現れたのは、全身に無数の傷を負った巨大な女性の姿だった。東の魔女の本体である。
 その身体は人々の絶望を喰らい続けた結果、醜く歪んでいた。
「だが、もう遅い。お前たちの絶望は十分に味わわせてもらった。さあ、その血をよこせ」
「うわぁ……でかい」
「お兄ちゃん、どうする?」
 東の魔女が巨大な手を二人に向けて伸ばす。

 絶望的な状況で、ヴァルターとイヴリンは手を取り合った。
 その瞬間、二人の聖遺物が激しく光り始める。
「今よ、イヴリン!」
 ヴァルターが「クロノス・パルス」を作動させると、東の魔女の周囲の時間の流れが著しく遅くなった。
 イヴリンは「エコー・オブ・クラリティ」を高く掲げ、その音色で東の魔女の心の闇を払おうとする。
「戻りなさい! あなたも昔は、誰かを愛していたはず!」
 イヴリンの叫びに、東の魔女の動きが一瞬止まる。
 その隙に、二人の聖遺物から放たれた光が東の魔女を包み込んだ。
「くっ……まだ、時期尚早か……」
 東の魔女は恨めしそうに二人を見つめると、光の中に消えていく。
 でも、それは完全な消滅ではなく、再び封印されただけだった。
「……終わった?」
「多分、今回は」
 ヴァルターが息を切らしながら答えた。

 戦いの後、二人はお菓子の家に残された宝石を持って家路についた。
 家に着くと、継母マルガレーテは東の魔女の呪いから解放されたショックと時の搾取で息を引き取っていた。彼女の最期の言葉は「子どもたち、許して」だった。
「お母さん……」
 イヴリンが涙を流す。
 父親ハインリヒは、涙ながらに二人に謝罪した。
「すまない……私は、お前たちを見捨てようとした」
「お父さん」
 ヴァルターが優しく言う。
「僕たちは無事に戻ってきた。それで十分です」
 宝石のおかげで食糧問題は解決し、三人は穏やかに暮らした。
 でも、ヴァルターとイヴリンの心には、時の魔女から託された使命が刻み込まれていた。
『東の魔女は、必ず復活する。その時、世界を救えるのは、お前たちだけだ』
 時の魔女の声が、時々二人の心に響く。
『心配しないで。私があなたたちをサポートします。旅費も、宿泊費も、必要な道具も——全部用意してあげる』
 なんとも心強い言葉だった。
 数年後、父親を看取った二人は、世界各地で起こる異常現象の報告に注目するようになった。それらはすべて、東の魔女の影響によるものだった。
「イヴリン、俺たちの旅が始まる」
「ええ、お兄様。今度こそ、東の魔女を完全に倒しましょう」
 こうして、ヴァルターとイヴリンの長い旅路が始まった。
 時空を超えて戦い続ける、永遠の追跡者として。
 ——でも、その旅路がどれほど長く、どれほど辛いものになるのか、この時の二人はまだ知らなかった。
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