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【第四章―2】「二俣の橋、結ばれる糸」(最終段階?右手は、もうとっくに最終段階)
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香炉の魔女を倒してから五日後。立花の研究室で、四人と一匹がデータ整理をしていた時のことだった。
「これで四天王のうち三体を倒したわけですが……」
立花がタブレットで戦果を確認している。
「紡ぎの魔女、水鏡の魔女、香炉の魔女。残るは紙縒りの魔女だけですね」
「でも、それぞれが集めた力はどこに行ったのかしら」
イヴリンが心配そうに呟く。
「人々の運命、魂、名前……全部が消えたわけじゃないでしょう?」
『その通りじゃ』
時風タロウが深刻な顔をする。
『あれらの力は全て、東の魔女の元に集まっておる。そして、その最終目的は……』
ヴァルターが右手の刻印を見つめる。最近、痛みがひどくなっている。
「龍神復活だろうな」
「龍神復活?」
立花が身を乗り出す。
「それが実現すると、具体的には何が起こるんですか?」
ヴァルターが深刻な表情で答える。
「東の魔女の真の目的は『極小化された安定』だ。龍神を支配下に置いて、人々の生命力をコントロールする」
「つまり?」
「人々は生きているが、何も望まなくなる。変化を求めず、選択もしない。毎日同じことを繰り返すだけの、生きた屍になる」
イヴリンがぞくりと身震いする。
「それって……」
「管理しやすい完璧な世界だ。反抗も絶望もない。ただ存在するだけの人間たち」
立花がタブレットで日本地図を表示する。
「それが日本全国に広がれば……一億人を超える人々が意志のない操り人形に」
『だからこそ、今回が最後の砦じゃ』
タロウが決意を固める。
『五芒星の最後の頂点を守らねば』
その時、電話が鳴った。
「あの……立花先生でしょうか?」
電話の向こうから、困り果てた男性の声が聞こえてくる。
「二俣町の自治会長の田中と申します。実は、とんでもない事態が起きていまして……」
立花がスピーカーにして、みんなで話を聞く。
「橋が……橋がおかしくなってるんです」
「橋が、ですか?」
「はい。渡ることはできるんですが、渡った先が全然違う場所になってしまうんです」
イヴリンとヴァルターが顔を見合わせる。また新たな異常現象だ。
「物流が完全にストップして、子どもたちも学校に行けません。助けてください!」
電話を切った後、立花が地図を確認する。
「天竜川にかかる橋が集中している地域ですね。しかも……」
地図を見つめながら、立花の表情が青ざめる。
「五芒星の最後の頂点です」
「いよいよ最終段階か」
ヴァルターが立ち上がる。
「急いで現場に向かおう。これを阻止できなければ、本当に龍神が復活してしまう」
* * *
二俣町に到着すると、そこは大混乱だった。
「もう三時間も帰れないよ~」
二俣町の鹿島橋で、小学生の男の子がべそをかいていた。
「僕、ちゃんと中川橋を渡ったのに、気がついたらここにいるの」
男の子の隣で、困り果てたお母さんがスマートフォンとにらめっこしている。GPSは正常に作動しているのに、なぜか現在地が次々と変わってしまう。
「お疲れ様です」
声をかけてきたのは、宅配便のお兄さんだった。手には山のような荷物。でも、その顔は絶望に満ちている。
「僕も配達先がわからなくなっちゃって……二俣橋の向こうのはずなのに、なぜかここに着いちゃうんです」
午後の二俣町は、まさにパニック状態だった。
天竜川にかかる橋という橋が、まるで意思を持ったかのようにルートをシャッフルしている。A地点からB地点へ向かうはずが、気がつくとC地点に到着してしまう。
「これは……」
現場に到着した立花が、タブレットで住民からの報告をまとめながら青い顔をする。
「完全に交通網が破綻してます。学校も会社も機能停止です」
イヴリンが心配そうに橋の向こうを見つめる。
「でも、橋そのものは普通に見えるのよね」
確かに、橋の構造に異常はない。でも渡ると、なぜか別の場所に出てしまう。
『この匂い……』
時風タロウがひくひくと鼻を鳴らす。
『古い和紙と……糊の匂いがするな。それと、恋文の匂いも』
「恋文?」
ヴァルターが眉をひそめる。最近、右手の刻印の痛みが強くなっている。今も、ずきずきと疼いている。
「恋文と橋にどんな関係が……」
その時、橋の欄干に小さな折り鶴がちょこんと止まった。
普通の折り鶴ではない。薄っすらと光っていて、時々ぴょこんと動く。
「生きてる……」
イヴリンが驚く。
折り鶴はみんなを見回すと、くるりと一回転して、ぺらりと紙に戻った。そこには達筆な文字で、こう書かれている。
『橋は心。心は糸。糸は結び目。すべては一つに繋がりて』
「詩?」
立花がその紙を拾い上げる。
「江戸時代の和紙ですね。でも、墨は新しい」
『これは挑発じゃな』
タロウがぐるると唸る。
『紙縒りの魔女の仕業に違いない』
「紙縒りの魔女……」
ヴァルターが右手を押さえる。また痛んだ。
* * *
「まずは情報収集ですね」
立花が地図を広げる。
「鉄道の分岐点でもある遠江二俣駅から調べてみましょう。交通の要所なら、何か手がかりがあるかもしれません」
駅に着くと、そこにも混乱の跡があった。
電車は正常に運行している。でも、乗客が困惑している。
「おかしいな……浜松行きに乗ったはずなのに、掛川に着いちゃった」
「私も! 時刻表通りなのに、行き先が変わってる」
駅員さんも頭を抱えている。
「申し訳ございません。システムに異常はないんですが……」
立花が駅の時刻表をじっと見つめる。
「これです!」
タブレットで時刻表を撮影しながら興奮する。
「時刻表の数字の配列が、『結び拍』のリズムになってます」
「結び拍?」
「縄や紐を結ぶ時のリズムです。タタ・タン、タタ・タンという感じの」
確かに、電車の発車時刻を見ると、妙にリズミカルな配列になっている。
「つまり、鉄道のダイヤそのものが、巨大な結界の一部になってるってこと?」
イヴリンがぞくりとする。
『その通りじゃ』
タロウが深刻な顔をする。
『この町全体が、一つの巨大な結び目にされようとしておる』
「結び目って……何のための?」
「恐らく……」
立花がタブレットで天竜川の地形を表示する。
「川筋を龍の背骨に見立てて、橋を結び目にすることで人工的な龍神を作ろうとしてるんです」
画面には、確かに龍のような形に変化しつつある川の流れが映っている。
「これは急がないと……」
* * *
「戦国時代の人柱伝承を調べてみましょう」
一行は二俣城跡へ向かった。
静かな山の上にある城跡は、普段なら観光客で賑わうはずだった。でも今日は誰もいない。
そして、石垣のあちこちに、奇妙なものが巻き付いていた。
「これは……注連縄?」
古い縄が、城跡全体を囲むように張り巡らされている。でも、よく見ると、縄の結び方が普通じゃない。
複雑で、見ているだけで目が回りそうな結び目だらけの縄だった。
『これは……』
タロウの目が金色に光る。理の幽霊との交信が始まったのだ。
『理の幽霊様によると、この注連縄は良縁と悪縁が混じっておるそうじゃ』
「良縁と悪縁?」
『人と人を結ぶ縁には、良いものと悪いものがある。魔女は悪縁を利用して、人々を縛ろうとしておるのじゃ』
城跡の中央に、古い石碑があった。そこに刻まれた文字を、立花が読み上げる。
「『天正七年、築城の際、姫君を人柱として川に沈めり。姫の魂、橋となりて永遠に人を渡す』……」
人柱伝承だった。
でも、石碑の裏側に、新しい文字が刻まれているのを発見した。
「『結び替えの型』……これは……」
三つの方法が記されていた。
一つ、みつあみ結界——三つの橋を編み合わせ、道筋を固定せよ。
一つ、無限結び——川の流れを円にして、龍の力を散らせ。
一つ、人橋儀式——人々の名前の力で、流れに杭を打て。
「これは……対処法ですね」
立花が感動する。
「昔の時の見張り人が、後世のために残してくれたマニュアルです」
ヴァルターが石碑に触れた瞬間、右手の刻印がびりりと光った。
そして、頭の中に時の魔女の声が響く。
『ヴァルター、この戦いは今までとは違う』
『相手は結界の専門家。正面から戦っても勝ち目はない』
『でも、その石碑に刻まれた方法なら……』
「わかった」
ヴァルターが決意を固める。
「住民の皆さんにも協力してもらおう」
* * *
夕方、二俣町の公民館は人でいっぱいだった。
住民たちが集まって、緊急の自治会議を開いている。
「このままじゃ、町が機能しなくなる」
「橋を爆破するしかないんじゃないか」
「でも、そんなことしたら孤立してしまう」
激しい議論が続く中、自治会長の田中さんが立ち上がった。
「皆さん、落ち着いてください。こちらに、専門家の方がいらしています」
立花が前に出て、現状を説明する。
「橋の異常は、超自然的な力によるものです。物理的に破壊しても根本的な解決にはなりません」
「じゃあ、どうすればいいんだ」
「方法があります」
ヴァルターが石碑の拓本を見せる。
「ただし、町の皆さんの協力が必要です」
住民たちに、三つの作戦を説明する。
みつあみ結界、無限結び、人橋儀式。
「人橋儀式って、具体的には何をするんですか」
若いお母さんが質問する。
「皆さんに手を繋いでもらって、橋を渡りながら自分の名前を大きな声で言ってもらうんです」
「それだけ?」
「それだけです。でも、とても重要な意味があります」
イヴリンが優しく説明する。
「名前には力があるんです。特に、大勢の人が同時に名前を言うと、とても強い力になります」
住民たちは半信半疑だったが、他に選択肢もない。
「わかりました。やってみましょう」
田中さんが決断する。
「ただし、危険はないんですね?」
「保証します」
ヴァルターが力強く答える。
「僕たちが皆さんを守ります」
* * *
午後十一時。
三つの橋——鹿島橋、二俣橋、中川橋に、それぞれ住民が集まった。
みんな手を繋いで、一つの大きな輪を作っている。
「準備はいいですか」
立花がトランシーバーで確認する。
「鹿島橋、準備完了」
「二俣橋、こちらもOKです」
「中川橋、みんな緊張してますが大丈夫です」
ヴァルターが鹿島橋でクロノス・パルスを構える。
「みつあみ結界、始動」
懐中時計が光ると、三つの橋が光の糸で結ばれた。その糸がみつあみのように編み合わさって、固定された三つのルート——往路、復路、緊急時の道筋を作り出す。
同時に、中川橋でイヴリンが鈴を鳴らす。
「無限結び、発動」
特殊なリズムで鈴を鳴らすと、川の流れが大きな円を描き始めた。龍の背骨になろうとしていた直線的な流れが、循環する円になって、龍の力が散らされていく。
そして、二俣橋では住民たちが「人橋儀式」を開始した。
手を繋いで橋を渡りながら、一人一人が自分の名前を叫ぶ。
「田中正雄!」
「佐藤花子!」
「山田太郎!」
「鈴木美香!」
無数の名前が夜の川に響く。その声が水面に触れるたび、小さな光の杭が川底に打たれた。
人々のアイデンティティが、流れをしっかりと固定していく。
「すごい……」
立花が感動の声を上げる。
「三つの作戦がすべて成功してます。川の流れが正常に戻り始めてます」
でも、その時だった。
「あらあら、楽しい宴会をしているのね」
空の向こうから、美しい女性の声が響いた。
現れたのは、巨大な折り鶴に乗った着物姿の女性だった。
紙縒りの魔女。
折り鶴は翼を広げると十メートルはある巨大なもので、その背に立つ魔女の美しさは、月夜に映えて幻想的だった。
「私は紙縒りの魔女。人の縁を結び直す者。運命の糸を操る者よ」
魔女が袖を振ると、無数の小さな折り鶴が生まれて空に舞った。それらは一斉に住民たちに向かって急降下してくる。
「みんな、危ない!」
でも折り鶴たちは住民を攻撃するのではなく、手を繋いでいる人々の間に割り込んで、人の輪を切り離し始めた。
「人橋儀式を妨害してる」
イヴリンが慌てる。
「このままじゃ……」
魔女が再び袖を振ると、今度は空中に巨大な折り紙の虎が現れた。
紙でできているのに、リアルな虎の鳴き声を上げて地上に飛び降りる。
「がおおおお」
住民たちが慌てて散らばる。
続いて現れたのは、連鶴でできた長い蛇だった。くねくねと空中を泳ぎながら、橋の上の人々を追い回す。
「折り紙の獣たち……」
立花が青い顔で分析する。
「魔女の本体を叩かないと、いくらでも生まれてきます」
『わしが引き受けよう』
タロウが理の縄を構える。
橋の要石に輪を作ると、魔女が作った余計な結び目を次々と吸い取り始める。
「何をしているの」
魔女が困惑する。
「私の美しい結界が……」
でも、タロウの理の縄は強力だった。魔女の複雑な結び目が、どんどんシンプルになっていく。
同時に、イヴリンが特殊なリズムで鈴を鳴らす。
「タタ・タタ・タン……タタ・タタ・タン……」
これは「結び癖を解く」リズムだった。魔女の術式が、音に合わせてほどけ始める。
「そんな……」
魔女の表情が歪む。
「私の完璧な結界が……」
そして、立花が最後の切り札を使う。
「交通データ、式札変換」
タブレットに蓄積された膨大な交通渋滞のデータが、札に変換される。
「重い現実の重力で、魔女の術を封じます」
札が魔女の周りに配置されると、折り鶴が急に重くなった。軽やかに空を舞っていた魔女が、ぐんぐん高度を下げてくる。
「この重さは……何……」
「人々の日常です」
立花が静かに答える。
「通勤ラッシュ、渋滞のイライラ、遅刻の焦り。それでも頑張って生きている人々の重みです」
魔女が地面に降り立つと、折り鶴の甲冑が剥がれ落ちた。
現れたのは、美しいけれど悲しそうな女性の姿だった。
手には、古い恋文の束が握られている。
「私は……私はただ……」
魔女の声が震えている。
「この恋文を、届けたかっただけなの」
恋文には、確かに愛の言葉が綴られていた。でも、宛先の名前が消えて読めない。
「誰に宛てた手紙なの?」
イヴリンが優しく尋ねる。
「覚えていないの……戦争で、すべてが混乱して……」
魔女が涙を流す。
「でも、この想いだけは残ってる。誰かを愛していた。誰かに想いを伝えたかった」
その時、住民の中から一人の老人が前に出た。
「あの……その文字、見覚えがあります」
「え?」
「昔、文通していた恋人がいました。戦争で離ればなれになって……」
老人が恋文を見つめる。
「この文字……もしかして、あなたは美智子さん?」
魔女の目が大きく見開かれた。
「その名前……」
「僕です。田中正雄です。昔、あなたに手紙を書いていた」
老人の言葉に、魔女の身体がふわりと光り始めた。
「やっと……やっと会えた……」
恋文が老人の元へひらりと舞っていく。
その瞬間、魔女の結界がすべて解けた。
橋の結び目が正しい形に戻り、川の流れも元通りになる。
「ありがとう……」
魔女は微笑みながら、光の粒子となって消えていった。
* * *
戦いが終わると、町に平穏が戻った。
橋も正常に機能し、住民たちの生活も元通りになった。
「ありがとうございました」
感謝した町の人たちから、新しい道具をもらった。
「結び替え札」——敵の結界をルート案内に変える術式。
「橋守の許可」——夜間に橋で民間信仰の力を借りられる通行権。
『なかなか役に立ちそうじゃな』
タロウが満足そうに尻尾を振る。
でも、ヴァルターには大きな代償があった。
作戦中にクロノス・パルスを最大出力で使ったため、右手の刻印がさらに深く刻まれている。
そして――
「お兄様……」
イヴリンが心配そうに兄を見つめる。
ヴァルターの髪に、一本だけ白いものが混じっていた。
「十分間だけ年を取った」
ヴァルターが苦笑いする。
「時間を燃料として使った代償だ」
時の力を使うたび、彼の身体は確実に老化している。
「でも、町の皆さんを守れてよかった」
そう言いながら、川面を見つめる。
水の表面に、微細な背鰭のようなものがぽつぽつと浮いている。
龍神復活のゲージは、確実に進んでいる。
完全に阻止することはできなかった。
「でも、遅延はできました」
立花が慰めるように言う。
そして、タブレットに新たな警報が表示された。
佐久間ダム方向の水位グラフに、不自然な脈動が記録されている。
まるで巨大な生き物が、水底で呼吸しているような波形だった。
「これは……」
「いよいよ本体が目覚め始めてるのね」
イヴリンがぞくりとする。
「最終決戦が近づいてる」
ヴァルターが右手の刻印を見つめる。
白髪が増えた代償で、次はどれだけの時を失うことになるのだろうか。
でも、この街の人たちの笑顔を見ていると、戦い続ける意味を感じられた。
大切な日常を守ること。
それが、永遠の時を生きる彼らの使命なのだから。
「次は佐久間ダムですね」
立花が地図を確認する。
「今度こそ、龍神復活を完全に阻止しましょう」
四人と一匹は、星空の下を歩いていく。
最後の戦いが、もうすぐ始まろうとしていた。
「これで四天王のうち三体を倒したわけですが……」
立花がタブレットで戦果を確認している。
「紡ぎの魔女、水鏡の魔女、香炉の魔女。残るは紙縒りの魔女だけですね」
「でも、それぞれが集めた力はどこに行ったのかしら」
イヴリンが心配そうに呟く。
「人々の運命、魂、名前……全部が消えたわけじゃないでしょう?」
『その通りじゃ』
時風タロウが深刻な顔をする。
『あれらの力は全て、東の魔女の元に集まっておる。そして、その最終目的は……』
ヴァルターが右手の刻印を見つめる。最近、痛みがひどくなっている。
「龍神復活だろうな」
「龍神復活?」
立花が身を乗り出す。
「それが実現すると、具体的には何が起こるんですか?」
ヴァルターが深刻な表情で答える。
「東の魔女の真の目的は『極小化された安定』だ。龍神を支配下に置いて、人々の生命力をコントロールする」
「つまり?」
「人々は生きているが、何も望まなくなる。変化を求めず、選択もしない。毎日同じことを繰り返すだけの、生きた屍になる」
イヴリンがぞくりと身震いする。
「それって……」
「管理しやすい完璧な世界だ。反抗も絶望もない。ただ存在するだけの人間たち」
立花がタブレットで日本地図を表示する。
「それが日本全国に広がれば……一億人を超える人々が意志のない操り人形に」
『だからこそ、今回が最後の砦じゃ』
タロウが決意を固める。
『五芒星の最後の頂点を守らねば』
その時、電話が鳴った。
「あの……立花先生でしょうか?」
電話の向こうから、困り果てた男性の声が聞こえてくる。
「二俣町の自治会長の田中と申します。実は、とんでもない事態が起きていまして……」
立花がスピーカーにして、みんなで話を聞く。
「橋が……橋がおかしくなってるんです」
「橋が、ですか?」
「はい。渡ることはできるんですが、渡った先が全然違う場所になってしまうんです」
イヴリンとヴァルターが顔を見合わせる。また新たな異常現象だ。
「物流が完全にストップして、子どもたちも学校に行けません。助けてください!」
電話を切った後、立花が地図を確認する。
「天竜川にかかる橋が集中している地域ですね。しかも……」
地図を見つめながら、立花の表情が青ざめる。
「五芒星の最後の頂点です」
「いよいよ最終段階か」
ヴァルターが立ち上がる。
「急いで現場に向かおう。これを阻止できなければ、本当に龍神が復活してしまう」
* * *
二俣町に到着すると、そこは大混乱だった。
「もう三時間も帰れないよ~」
二俣町の鹿島橋で、小学生の男の子がべそをかいていた。
「僕、ちゃんと中川橋を渡ったのに、気がついたらここにいるの」
男の子の隣で、困り果てたお母さんがスマートフォンとにらめっこしている。GPSは正常に作動しているのに、なぜか現在地が次々と変わってしまう。
「お疲れ様です」
声をかけてきたのは、宅配便のお兄さんだった。手には山のような荷物。でも、その顔は絶望に満ちている。
「僕も配達先がわからなくなっちゃって……二俣橋の向こうのはずなのに、なぜかここに着いちゃうんです」
午後の二俣町は、まさにパニック状態だった。
天竜川にかかる橋という橋が、まるで意思を持ったかのようにルートをシャッフルしている。A地点からB地点へ向かうはずが、気がつくとC地点に到着してしまう。
「これは……」
現場に到着した立花が、タブレットで住民からの報告をまとめながら青い顔をする。
「完全に交通網が破綻してます。学校も会社も機能停止です」
イヴリンが心配そうに橋の向こうを見つめる。
「でも、橋そのものは普通に見えるのよね」
確かに、橋の構造に異常はない。でも渡ると、なぜか別の場所に出てしまう。
『この匂い……』
時風タロウがひくひくと鼻を鳴らす。
『古い和紙と……糊の匂いがするな。それと、恋文の匂いも』
「恋文?」
ヴァルターが眉をひそめる。最近、右手の刻印の痛みが強くなっている。今も、ずきずきと疼いている。
「恋文と橋にどんな関係が……」
その時、橋の欄干に小さな折り鶴がちょこんと止まった。
普通の折り鶴ではない。薄っすらと光っていて、時々ぴょこんと動く。
「生きてる……」
イヴリンが驚く。
折り鶴はみんなを見回すと、くるりと一回転して、ぺらりと紙に戻った。そこには達筆な文字で、こう書かれている。
『橋は心。心は糸。糸は結び目。すべては一つに繋がりて』
「詩?」
立花がその紙を拾い上げる。
「江戸時代の和紙ですね。でも、墨は新しい」
『これは挑発じゃな』
タロウがぐるると唸る。
『紙縒りの魔女の仕業に違いない』
「紙縒りの魔女……」
ヴァルターが右手を押さえる。また痛んだ。
* * *
「まずは情報収集ですね」
立花が地図を広げる。
「鉄道の分岐点でもある遠江二俣駅から調べてみましょう。交通の要所なら、何か手がかりがあるかもしれません」
駅に着くと、そこにも混乱の跡があった。
電車は正常に運行している。でも、乗客が困惑している。
「おかしいな……浜松行きに乗ったはずなのに、掛川に着いちゃった」
「私も! 時刻表通りなのに、行き先が変わってる」
駅員さんも頭を抱えている。
「申し訳ございません。システムに異常はないんですが……」
立花が駅の時刻表をじっと見つめる。
「これです!」
タブレットで時刻表を撮影しながら興奮する。
「時刻表の数字の配列が、『結び拍』のリズムになってます」
「結び拍?」
「縄や紐を結ぶ時のリズムです。タタ・タン、タタ・タンという感じの」
確かに、電車の発車時刻を見ると、妙にリズミカルな配列になっている。
「つまり、鉄道のダイヤそのものが、巨大な結界の一部になってるってこと?」
イヴリンがぞくりとする。
『その通りじゃ』
タロウが深刻な顔をする。
『この町全体が、一つの巨大な結び目にされようとしておる』
「結び目って……何のための?」
「恐らく……」
立花がタブレットで天竜川の地形を表示する。
「川筋を龍の背骨に見立てて、橋を結び目にすることで人工的な龍神を作ろうとしてるんです」
画面には、確かに龍のような形に変化しつつある川の流れが映っている。
「これは急がないと……」
* * *
「戦国時代の人柱伝承を調べてみましょう」
一行は二俣城跡へ向かった。
静かな山の上にある城跡は、普段なら観光客で賑わうはずだった。でも今日は誰もいない。
そして、石垣のあちこちに、奇妙なものが巻き付いていた。
「これは……注連縄?」
古い縄が、城跡全体を囲むように張り巡らされている。でも、よく見ると、縄の結び方が普通じゃない。
複雑で、見ているだけで目が回りそうな結び目だらけの縄だった。
『これは……』
タロウの目が金色に光る。理の幽霊との交信が始まったのだ。
『理の幽霊様によると、この注連縄は良縁と悪縁が混じっておるそうじゃ』
「良縁と悪縁?」
『人と人を結ぶ縁には、良いものと悪いものがある。魔女は悪縁を利用して、人々を縛ろうとしておるのじゃ』
城跡の中央に、古い石碑があった。そこに刻まれた文字を、立花が読み上げる。
「『天正七年、築城の際、姫君を人柱として川に沈めり。姫の魂、橋となりて永遠に人を渡す』……」
人柱伝承だった。
でも、石碑の裏側に、新しい文字が刻まれているのを発見した。
「『結び替えの型』……これは……」
三つの方法が記されていた。
一つ、みつあみ結界——三つの橋を編み合わせ、道筋を固定せよ。
一つ、無限結び——川の流れを円にして、龍の力を散らせ。
一つ、人橋儀式——人々の名前の力で、流れに杭を打て。
「これは……対処法ですね」
立花が感動する。
「昔の時の見張り人が、後世のために残してくれたマニュアルです」
ヴァルターが石碑に触れた瞬間、右手の刻印がびりりと光った。
そして、頭の中に時の魔女の声が響く。
『ヴァルター、この戦いは今までとは違う』
『相手は結界の専門家。正面から戦っても勝ち目はない』
『でも、その石碑に刻まれた方法なら……』
「わかった」
ヴァルターが決意を固める。
「住民の皆さんにも協力してもらおう」
* * *
夕方、二俣町の公民館は人でいっぱいだった。
住民たちが集まって、緊急の自治会議を開いている。
「このままじゃ、町が機能しなくなる」
「橋を爆破するしかないんじゃないか」
「でも、そんなことしたら孤立してしまう」
激しい議論が続く中、自治会長の田中さんが立ち上がった。
「皆さん、落ち着いてください。こちらに、専門家の方がいらしています」
立花が前に出て、現状を説明する。
「橋の異常は、超自然的な力によるものです。物理的に破壊しても根本的な解決にはなりません」
「じゃあ、どうすればいいんだ」
「方法があります」
ヴァルターが石碑の拓本を見せる。
「ただし、町の皆さんの協力が必要です」
住民たちに、三つの作戦を説明する。
みつあみ結界、無限結び、人橋儀式。
「人橋儀式って、具体的には何をするんですか」
若いお母さんが質問する。
「皆さんに手を繋いでもらって、橋を渡りながら自分の名前を大きな声で言ってもらうんです」
「それだけ?」
「それだけです。でも、とても重要な意味があります」
イヴリンが優しく説明する。
「名前には力があるんです。特に、大勢の人が同時に名前を言うと、とても強い力になります」
住民たちは半信半疑だったが、他に選択肢もない。
「わかりました。やってみましょう」
田中さんが決断する。
「ただし、危険はないんですね?」
「保証します」
ヴァルターが力強く答える。
「僕たちが皆さんを守ります」
* * *
午後十一時。
三つの橋——鹿島橋、二俣橋、中川橋に、それぞれ住民が集まった。
みんな手を繋いで、一つの大きな輪を作っている。
「準備はいいですか」
立花がトランシーバーで確認する。
「鹿島橋、準備完了」
「二俣橋、こちらもOKです」
「中川橋、みんな緊張してますが大丈夫です」
ヴァルターが鹿島橋でクロノス・パルスを構える。
「みつあみ結界、始動」
懐中時計が光ると、三つの橋が光の糸で結ばれた。その糸がみつあみのように編み合わさって、固定された三つのルート——往路、復路、緊急時の道筋を作り出す。
同時に、中川橋でイヴリンが鈴を鳴らす。
「無限結び、発動」
特殊なリズムで鈴を鳴らすと、川の流れが大きな円を描き始めた。龍の背骨になろうとしていた直線的な流れが、循環する円になって、龍の力が散らされていく。
そして、二俣橋では住民たちが「人橋儀式」を開始した。
手を繋いで橋を渡りながら、一人一人が自分の名前を叫ぶ。
「田中正雄!」
「佐藤花子!」
「山田太郎!」
「鈴木美香!」
無数の名前が夜の川に響く。その声が水面に触れるたび、小さな光の杭が川底に打たれた。
人々のアイデンティティが、流れをしっかりと固定していく。
「すごい……」
立花が感動の声を上げる。
「三つの作戦がすべて成功してます。川の流れが正常に戻り始めてます」
でも、その時だった。
「あらあら、楽しい宴会をしているのね」
空の向こうから、美しい女性の声が響いた。
現れたのは、巨大な折り鶴に乗った着物姿の女性だった。
紙縒りの魔女。
折り鶴は翼を広げると十メートルはある巨大なもので、その背に立つ魔女の美しさは、月夜に映えて幻想的だった。
「私は紙縒りの魔女。人の縁を結び直す者。運命の糸を操る者よ」
魔女が袖を振ると、無数の小さな折り鶴が生まれて空に舞った。それらは一斉に住民たちに向かって急降下してくる。
「みんな、危ない!」
でも折り鶴たちは住民を攻撃するのではなく、手を繋いでいる人々の間に割り込んで、人の輪を切り離し始めた。
「人橋儀式を妨害してる」
イヴリンが慌てる。
「このままじゃ……」
魔女が再び袖を振ると、今度は空中に巨大な折り紙の虎が現れた。
紙でできているのに、リアルな虎の鳴き声を上げて地上に飛び降りる。
「がおおおお」
住民たちが慌てて散らばる。
続いて現れたのは、連鶴でできた長い蛇だった。くねくねと空中を泳ぎながら、橋の上の人々を追い回す。
「折り紙の獣たち……」
立花が青い顔で分析する。
「魔女の本体を叩かないと、いくらでも生まれてきます」
『わしが引き受けよう』
タロウが理の縄を構える。
橋の要石に輪を作ると、魔女が作った余計な結び目を次々と吸い取り始める。
「何をしているの」
魔女が困惑する。
「私の美しい結界が……」
でも、タロウの理の縄は強力だった。魔女の複雑な結び目が、どんどんシンプルになっていく。
同時に、イヴリンが特殊なリズムで鈴を鳴らす。
「タタ・タタ・タン……タタ・タタ・タン……」
これは「結び癖を解く」リズムだった。魔女の術式が、音に合わせてほどけ始める。
「そんな……」
魔女の表情が歪む。
「私の完璧な結界が……」
そして、立花が最後の切り札を使う。
「交通データ、式札変換」
タブレットに蓄積された膨大な交通渋滞のデータが、札に変換される。
「重い現実の重力で、魔女の術を封じます」
札が魔女の周りに配置されると、折り鶴が急に重くなった。軽やかに空を舞っていた魔女が、ぐんぐん高度を下げてくる。
「この重さは……何……」
「人々の日常です」
立花が静かに答える。
「通勤ラッシュ、渋滞のイライラ、遅刻の焦り。それでも頑張って生きている人々の重みです」
魔女が地面に降り立つと、折り鶴の甲冑が剥がれ落ちた。
現れたのは、美しいけれど悲しそうな女性の姿だった。
手には、古い恋文の束が握られている。
「私は……私はただ……」
魔女の声が震えている。
「この恋文を、届けたかっただけなの」
恋文には、確かに愛の言葉が綴られていた。でも、宛先の名前が消えて読めない。
「誰に宛てた手紙なの?」
イヴリンが優しく尋ねる。
「覚えていないの……戦争で、すべてが混乱して……」
魔女が涙を流す。
「でも、この想いだけは残ってる。誰かを愛していた。誰かに想いを伝えたかった」
その時、住民の中から一人の老人が前に出た。
「あの……その文字、見覚えがあります」
「え?」
「昔、文通していた恋人がいました。戦争で離ればなれになって……」
老人が恋文を見つめる。
「この文字……もしかして、あなたは美智子さん?」
魔女の目が大きく見開かれた。
「その名前……」
「僕です。田中正雄です。昔、あなたに手紙を書いていた」
老人の言葉に、魔女の身体がふわりと光り始めた。
「やっと……やっと会えた……」
恋文が老人の元へひらりと舞っていく。
その瞬間、魔女の結界がすべて解けた。
橋の結び目が正しい形に戻り、川の流れも元通りになる。
「ありがとう……」
魔女は微笑みながら、光の粒子となって消えていった。
* * *
戦いが終わると、町に平穏が戻った。
橋も正常に機能し、住民たちの生活も元通りになった。
「ありがとうございました」
感謝した町の人たちから、新しい道具をもらった。
「結び替え札」——敵の結界をルート案内に変える術式。
「橋守の許可」——夜間に橋で民間信仰の力を借りられる通行権。
『なかなか役に立ちそうじゃな』
タロウが満足そうに尻尾を振る。
でも、ヴァルターには大きな代償があった。
作戦中にクロノス・パルスを最大出力で使ったため、右手の刻印がさらに深く刻まれている。
そして――
「お兄様……」
イヴリンが心配そうに兄を見つめる。
ヴァルターの髪に、一本だけ白いものが混じっていた。
「十分間だけ年を取った」
ヴァルターが苦笑いする。
「時間を燃料として使った代償だ」
時の力を使うたび、彼の身体は確実に老化している。
「でも、町の皆さんを守れてよかった」
そう言いながら、川面を見つめる。
水の表面に、微細な背鰭のようなものがぽつぽつと浮いている。
龍神復活のゲージは、確実に進んでいる。
完全に阻止することはできなかった。
「でも、遅延はできました」
立花が慰めるように言う。
そして、タブレットに新たな警報が表示された。
佐久間ダム方向の水位グラフに、不自然な脈動が記録されている。
まるで巨大な生き物が、水底で呼吸しているような波形だった。
「これは……」
「いよいよ本体が目覚め始めてるのね」
イヴリンがぞくりとする。
「最終決戦が近づいてる」
ヴァルターが右手の刻印を見つめる。
白髪が増えた代償で、次はどれだけの時を失うことになるのだろうか。
でも、この街の人たちの笑顔を見ていると、戦い続ける意味を感じられた。
大切な日常を守ること。
それが、永遠の時を生きる彼らの使命なのだから。
「次は佐久間ダムですね」
立花が地図を確認する。
「今度こそ、龍神復活を完全に阻止しましょう」
四人と一匹は、星空の下を歩いていく。
最後の戦いが、もうすぐ始まろうとしていた。
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