昭和のおっさんタロウの異世界物語は東の国から

うしさん

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第3章 西の大陸

第20話 潜入作戦

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 主格のケンジの屋敷と攫われた子供達のいる家、そして人攫い達が纏まって住んでいる酒場が三軒続いて並んでいるのか。
 これは、どれを先に行ってもバレてしまいそうだな。

 もう少し何か隙を突けるようなものが無いか尋問を続けてみるか。

 尋問を再開し、聞きたい事は聞けたと思う。
 私は尋問のプロでは無いし、聞きたかった事が聞ければそれでいい。何より、この男は始末しなければならないし、いつまでも子供達を囚われの身のままでいさせたくない。

「もういいのですか?」
「ああ、聞きたい事はもう聞けた」
「では、この人間はもう用済みでよろしいですか?」
「そうだな」
「では」
「いや、ちょっと待て」

 用済みである事を確認したミルキーが、男を始末しようとした所で待ったをかけた。

「まだ何かありましたか?」
「いや、そうじゃない。こいつの始末は私がやろう」

 本当は人間を斬りたいなんて思わない。だがしかし、今後もこういった事は起こるだろう。その時になって躊躇してしまうのか、それとも実行できるのか、確認をしておく絶好の機会だと思ったのだ。
 そして……

 あっさりと、本当にあっさりと葬る事ができた。魔物を倒す事と何ら変わりなく斬る事ができてしまった。
 これは、魔物を数え切れぬほど倒して来た経緯もあるだろうが、それだけでは無いな。今更だが、どうも私はこの世界を現実と見ていないと自分でも感じていたのだ。
 それはそうだろう。いくらなんでも魔物がいたり龍がいたり、それを従者にしたり、その者たちが人間に変身したり。またその者達と魔物を倒したりと、ずっと夢の中の世界にいる気分なのだ。本当に今更なのだが。

 これだけ長い夢は有り得ないと分かってはいるのだが、心から納得できているかというとまだ疑問は尽きない。
 人を斬っても心が痛まないのは、相手が敵対してきたというのもあるだろうが、現実世界では無いのではないか、と納得できていない心も影響しているのだと思っている。人としての心が壊れたのではないと思いたい。私は殺人鬼でも戦闘狂でも無いのだから。この件が終わったらジックリ考えたいものだ。


 ここの通路は真ん中に大通りが一本。大通りには家が建ち並び、その大通りから左右に交差する横道がいくつかあり、横道にも家が建ち並んでいた。
 大体が平屋の一階建てで、二階建ては聞いていた酒場とケンジの屋敷だけ。屋敷の規模も大きいため凄く目立っていた。
 裏道も無いため大通りを歩いて向かうが、人通りは無し。というか、家は建ってるが住んでる気配がしない。酒場に集まってると言ってたし、皆そちらに住んでるのだろうか。

 さて、あまり戦力の分散をするのは得策では無いのだが、酒場とケンジの屋敷を同時に攻略しないと片方を攻めてる間にバレてしまう。今は私達がいる事は知られてないようだし、無警戒なのに態々警戒させる必要は無い。
 そうなると誰がどちらに行くかだが……

 秘密裏に事を進めたいのだが、適任者は……いないな。ならば、同時に攻めるしかないか。
 アトムが隠密を得意としてるようなので、先行させて情報収集させようとも思ったが、先ほど攻撃してきた見張りを倒したのが誰かに伝わってしまうと警戒されてしまう。折角、現在は無警戒なのだ、そのメリットを生かさない手は無い。アトムの情報収集能力が優秀な事は分かっているが、今は時間が惜しい。

「ここで三方に分かれて攻略しようと思う。ここのボスと思われる、恐らくケンジという名の者がいるのがあの大きな屋敷だ。隣の建物には攫われた子供達がいる。ここにも見張りぐらいはいるだろうが、人質を盾に使われると不味い状況になるから出来る限り隠密に素早く事を進めたい。その後の子供達の保護と防衛も任せられる者がいい。一番手前の酒場には多くの手下達がいると思われる。ここは少々手荒になっても構わないが、抵抗しなければ殺す必要も無い。それで何処に誰が行くかなんだが……」

 ここにいる者達、ま、私も含めてだが、いつも魔物と戦う時は真っ向から勝負する。こちらの方が先に魔物を察知するので先制攻撃はこちらが取る事が多いが、搦め手を使う戦い方はしたことが無い。
 今回の場合、第一の目的は人質の解放、次に人攫い達の殲滅。なので、降伏してくれると楽なのだ。
 こちらの実力はすぐに見せられるだろう。その上で皆殺しにしてしまったら、相手は逃げるか、ダメ元で決死の覚悟の特攻をしてくるだろう。そうなると長引いて面倒な事になる。相手の実力にもよるが、どの場所でも静かに素早く解決を図りたい。
 そのために適材適所の人材を選びたいのだが、選択肢は言うまでもなく五人だけ。ここから選ぶしかない。他には誰もいないのだから。

 しかし、うちのメンツは強さは誇れるが、静かにというところのできる者がいない。隠密性に欠けるのだ。
 それでも立候補者が一人いた。ノアだ。

わらわが酒場を担当しようかえ。酒場は得意分野じゃ」
 動機が不純だし得意の意味が違うが、酒場は制圧目的だからノアでも無くは無いか。

「私はご主人様と同行します」
 ココアは私とだな。ならばボスのケンジの屋敷だな。残るはミルキーとソラだが、隠密と護衛ならばやはりミルキーか。ソラに細かい事を頼むのは怖いし、人質に何かあっても困る。アトムなら潜入もできるし、制圧後はミルキーが護る。ドレミちゃんは危ない所には出ちゃダメだけど、子供相手に落ち着かせるためには出て来てもいいかもしれない。
 ならば、ソラは私と一緒でいいだろう。こういった共同作戦の時は、ソラは私の目の届く所に置いた方がいいだと思うのだ。

「では、酒場はノアに任せる。人質のいる建物はミルキーに任せていいか?」
「はい、お任せください。見張りもいるのでしたらアトムに無力化してもらってから潜入しましょう」
 うむ、予想通りの回答だな。これなら任せても大丈夫だろう。

「ソラは私とココアと一緒に行こう」
「わかったー」

 それからすぐに表通りを行き、三ヶ所の建物の前でお互いに目配せをし、突入のタイミングを計った。
 まずはミルキーから変わったアトムが消え、ノアがドアから普通に入って行った。
 鍵は掛かって無かったのか…いや、それ以前に普通に入って行ったな。任せてもよかったのだろうか。
 いや、そんな心配をしている暇は無い。ノアなら負ける事は無いだろうが、派手な音が出る可能性はある。こちらも急ごうか。

 ノアに習ってドアを引くと、普通に開いた。
 確かにここを訪れる者は身内だけだろうが、初潜入に気が張っていたため何か拍子抜けしてしまう。が、屋敷に入ると周辺探索サーチが働いた。屋敷に入るまでは通路や建物を示すだけだったのだが、逆に屋敷に入ると一階の様子が分かるようになり、外の様子が分からなくなった。まるでダンジョンの階層が変わった時と同じだ。この建物達はダンジョン扱いなのだろうか。

 それよりも、今は周辺探索サーチに映し出された赤点だ。この一階部分には五つの赤い点が表示されている。この屋敷の守りだろうか。
 考えてる時間は無い。即座にココアとソラに指示を出した。

「ココア、ソラ、敵がいる。二階はまだ分からないが、一階には五人いる。いるのは五人ともこの部屋だ。この扉を入るとすぐにいるようだから、入ったらすぐに散開するぞ。ココアは左へ、ソラは右だ。私は中央の一人を相手にするからココアとソラは二人ずつ相手をしてくれ」

 五人の内の真ん中の奴だけが、赤点が大きいのだ。大きいと言っても通常のオーガ止まり、私達の誰が相手取っても遅れを取る事は無い。だが、速攻で倒さないとダメなのだ。騒がれた時点で他の建物に行ってる二人が動きにくくなるかもしれない。
 本当なら無闇やたらに人を斬りたくない。斬る事に抵抗は無いと言ったが、斬らずに済むものなら斬らないに越した事は無い。まずは峰打ちで行くか。幸い、私が持ってる武器は刀だ、峰の部分はある。これが西洋剣なら両刃なので攻撃に制限が出るが、刀なら普段通りの動きで構わない。まず一撃目は峰打ちで、二撃目があるようならそこで考えよう。

 二人も薙刀を構えスタンバイオッケーだ。目配せをし、合図を送り、扉を大きく開けた。
 扉が開くのを合図に、私達は言葉を発さず部屋の中へ予定通りに突入した。
 ココアは左、ソラは右、そして私も予定通り中央の男に向かって走った。

 事は一瞬で終わった。
 それはそうだろう。待機室のような大部屋だったので、まぁまぁ広い部屋だったが、それでも三〇畳程だろう。
 その中央までなら机や椅子があろうと、私達なら一秒も掛からない。
 それでも私と対峙した男は反撃に出ようと剣に手は掛けていた。中々の手練だったようだ。今なら鑑定で分かるが、突入時には見る間は無い。鎧も装着してたので強めに刀の峰で胴を振りぬいたのは認めるが、男はそのまま壁まで吹き飛んでしまった。
 部屋の中央から吹き飛んで壁に激突、身体が”く”の字になり壁に尻から刺さった状態になってしまった。
 ……まるでマンガだな。壁をぶち抜かなかった分、おかしな感じに仕上がってしまったが、ぶち抜いてもおかしくないぐらいの勢いだったな。そこまで力を入れて無いのだが。

 様子見も兼ねてだったから五割も出してないぐらいの力だったのだ……おぅ、走った勢いの分も加算されてしまったか。それは悪い事をしてしまったな。まぁ、命はあるのだし、人攫い側に付いた事を悔やんでもらおう。
 ココアとソラも危なげなく決着を付けていた。二人が相手した男達は武器を手にする事無く、呆けて突っ立ってるしか出来なかったようだ。
 一応、ココアとソラも殺してはいないようだ。

「二人とも怪我は無いか?」
 瞬殺(殺してはいないが)したのは分かっていたので怪我などしていない事も分かってはいるが、こうやって声を掛けるのは大事な事だ。

「問題ありません」
「だいじょーぶー」

 気の抜けるような返事だが、ソラだから仕方がないと諦めよう。

「あっ! ご主人様それいいなー、うちもやるー!」
「「え?」」

 何もソラが羨ましがるようなものは無いはずだが。
 ココアと顔を見合わせて、お互いに首を捻る。ココアにも分からないようだ。
 ソラの言動について、私かココアに分からなければ誰にも分からないと思う。これでも、ソラとは一番長いのだ、他の者よりはソラについて理解していると自負している。
 それでもソラが今、何に対して『羨ましい』と言ったのかは全く思い当たるものが無かった。

「いっくよー」

 いずこへ?

 ソラが薙刀を振りかぶり、そして振りぬいた。

 ボゴ――――ン!! ボゴ――――ン!!

 弾き飛ばされたのは、さっきソラに倒された男達。
 その向かう先は壁。ドゴンッ!! と音を立てて壁に突き刺さる男達。

 私の相手が壁に埋め込まれたのを見て、『羨ましい』と思ったのか……私も狙ってやったわけではないのだがな。しかも、羨ましがられる要素など無いと思うのだが。

「おかしいなー、ご主人様のようにならないよー」

 ソラに弾き飛ばされた二人の男は、頭から壁に突き刺さり、尻から下が出てる状態だ。十分マンガの状態だ。
 あれのどこに不満があるのか、ソラは納得行かない様子だった。

「こっちもい~い?」
 今度はココアの倒した男達を要求するソラ。
 別にいいのだが、ソラは何をそんなに拘ってるのだろう。

 念のため、壁に突き刺さった男達が生きてたのが確認できたので、ソラには許可を出した。こんな事をしてる時間は無いのだが、と頭を抱えつつだが。
 ここで時間を掛けるのは良くないのだが、先に音を出してしまったのは私だし、周辺探索サーチしてみてもこの一階フロアには他に人間はいないようだ。人間は…だが。
 誰も二階から下りて来る様子も無いので許可を出したのだ。決して先に音を出してしまった引け目からでは無い事を付け加えておこう。
 ココアからの視線が痛いのは引け目があるからではないのだ。

 許可が降りると嬉々として薙刀を振りかぶるソラ。
 そして、床に横たわっていた二人の男も壁に突き刺さった男達と同じ運命を辿った。

「うーん、できないよー。ご主人様ー」

 男達を吹き飛ばしたはいいが、その結果に不満なソラ。
 何が不満なのだろう。私としては拘束をする手間が省けたので、大きな音は立ててしまったが結果には満足してるのだが。

「ああ、恐らく格好だと思います」
「格好?」

 何かを閃いたココアが教えてくれたが、私にはまだピンと来ない。
 こういう閃きというものは若い方が早く閃くと言うからな。五〇の私だと閃き力は弱いのかもしれない。
 これでも脳内年齢のアプリで三〇代後半の判定だったのだがな……

 ココアに言われて男達の格好を確認する。
 私が弾き飛ばした男は尻から壁に突き刺さっている。”く”の字で吹き飛んで行ったのだから当然の結果だろう。
 それに対してソラの弾き飛ばした男達は頭から壁に突き刺さっている。仰向けだったり下向きだったりするが、皆一様に頭から突き刺さっていた。

 ココアの指摘した格好だと言うのなら、確かに私の相手だけ尻から突き刺さっている。ソラはそれがやりたかったのか? そして自分にはそれが出来なかったので不満なのだと、そうココアは察したのか。
 いやいや、私だって狙ってやったわけではない。もう一度やれと言われても出来るかどうかも分からない。そんなものに不満を言われても対処できないぞ。

「もう一回やり直してもいいー?」

「「……」」

 もう何も言うまい。
 ソラに返事はせず、私とココアを伴って無言で部屋を出た。それを見たソラは、未練がましく壁に突き刺さった男達を見ながらも、慌てて後を付いてきた。

「さて、ここから二手に分かれよう」

 階段の所まで来ると、先ほどの事は無かったとばかりに、五人の男達については何も触れず、これからの行動について話した。ソラが少し拗ねてるようだが、さっき要求を無視したせいだろう。
 だが、ソラの行動を深く追求すると非常に疲れるのだ。偶には無視&放置でも構わないだろう。今は潜入中で忙しいのだ。

「ココアには奥の部屋を見てきて欲しい」
 さっきの男達の十倍は強い魔物がいるのだ。恐らく、今回の焦点となっているレッドワイバーンではないだろうか。男達の十倍強いと言っても、ココアやソラから見れば格段に弱い。雑魚とまで言わないが、それでも苦戦するほどでは無いだろう。周辺探索サーチに映る点の大きさがそう言っている。
 安全面を考えると私も付いて行きたいところだが、ココアメインでソラを付けてやれば無難に事を済ませてくれるはずだ。
 その間に、私が二階を探索すればいいだろう。
 ノアやミルキーの進行状況が分からない以上、こちらもあまり時間を掛けすぎるわけにも行かないからな。

「かしこまりました。奥の部屋ですね」
「そう、恐らくレッドワイバーンがいるんじゃないかと思う。ソラも一緒に行ってくれるか」
「わかったー」
「でも、それだとご主人様が一人になってしまいますが」
「私はいいんだ。こっちは二階の様子を見てからになるから。そっちの方が戦闘になる可能性が高いから念の為に二人で行ってほしいんだ」
「かしこまりました。では、くれぐれも無理をなさらないよう、お願いします」
「ああ、ありがとう」

 確かに二階の様子は分からないし、ボスがいるだろうから心配だろうけど、私としてはココアとソラの方が心配だ。怪我をするような相手では無いとは思うが、ここは敵陣真っ只中だ。罠だって仕掛けてあるかもしれない。
 私の周辺探索サーチには出てないから大丈夫だとは思うが、無理をしないように言って二人を送り出した。ココアに任せておけば上手くやってくれるだろう。「必殺技ー」と言いながら向かうソラの姿を見ると不安に駆られるが……潜入中である事を分かっているのだろうか。

 さて、気を取り直して、私は二階だな。
 二階に上がるとすぐに扉があった。が、扉は開け放たれている。扉が開いていたという事は、さっきの激突音は聞こえていたはずだ。
 それなのに、何も動きが無いのはおかしいな。誰かに様子を見に行かせるなり、自分で確認するなりすると思うのだが。

 周辺探索サーチで確認すると、二階フロアには二つの反応しかない。映し出されている赤点の大きさは、さっき私が弾き飛ばした男と大差ない大きさだ。戦っても負ける事は無いだろうが、話ができるのなら色々と聞いてみたいな。交渉の余地はあるのだろうか。そもそも、どうやって話す切っ掛けを作ればいいのだろうか。彼らから見れば、私は侵入者だからな。

 なるべく気配を殺して部屋に入る。いるのは部屋続きになっている奥側の部屋なのは分かっている。手前の部屋には誰もいないのでさっさと奥の部屋と繋がる扉に移動する。
 こちらもドアは開いてたので、扉まで移動して隠れるように顔だけ覗かせて中の様子を伺った。
 中に二人いるのは分かっている。強さもそれほどでは無い。レッドワイバーンと同程度が一人と、その半分以下の強さが一人。

 できれば、まずは話を聞いてみたいのだがな。人攫いなどして、どんなメリットがあったのか、など聞いても答えないかもしれないが、”何故”という疑問は残る。
 他にもダンジョン内にアジトを作る方法や魔物を操る方法、ゴーレム作成法なども聞いてみたいところだが、まずは話す切っ掛けが無いと話もできない。このまま私が現れても、ただの侵入者に対して話すわけもないからな。
 一階の時の様に不意打ちで倒して拘束してしまうのがいいか。それとも、正々堂々と正面から問いかけた方がいいか……この土壇場に来て色んな思いが巡ってしまって中々考えが纏まらない。時間が惜しいと考えると、焦ってしまって尚更考えが纏まらない。

 う~む…困った。こうして悩んでる間も時間は過ぎて行く。
 もう出たとこ勝負でいいかと開き直った時、それは起きた。

 ズガンッ!!

 大きな音がしたと思ったら、屋敷が大きく揺れたのだ。
 地震か? いや、だがここはダンジョンの中だぞ? ダンジョン内でも地震は起こるのか?
 他のメンバーは大丈夫かと心配していると、第二波が起こった。

 ズゴ―――――ン!!

 今度はさっきより音も大きければ揺れも激しかった。
 第二波の方が大きい? 普通ではありえない。余震の方が大きいなんて、今までの人生経験では考えられない。 という事は……

 !!!!

 これは自然のものではないと思った瞬間に閃いてしまった。
 うちのメンバーの誰かのせいだとしか思えない。候補としては本命ソラ、対抗ノアというところだろうか。人質のところへ行ってるミルキーがそんな大技を使うとは思えないから大穴だとして、意外とキレると無茶をするココアがダークホースか。

 だが、ソラにはココアがついてるから大丈夫…なのではないかと思う。たぶん。
 となると、ノアか。ノアの担当した酒場はここから一番遠いから後回しだな。遠いと言っても二軒隣だからさしたる距離では無いのだが、今はこっちを優先すべきだろう。
 そう決断し、奥の部屋の様子を確認しようと再び扉に意識を向けると、中から大慌てで男が出て来た。

―――――――――――――――――――――――――

 リアルワークが色々と大詰めになってまして、あまり書く時間が取れません。
 体力的にも精神的にも。
 次の更新も遅くなるかもしれません。
 どうも申し訳ございません。

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