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『翠清山の激闘』編
262話 「スザクの苦難 その2『空からの奇襲』」
しおりを挟む「灸瞑峰からここまでやってきたのか! 迂闊だった!」
これにはシンテツも想定外だったようで、完全に虚をつかれた形になる。
だが、戸惑っているのは彼だけではない。ほぼすべての海兵に動揺が広がっていた。
(たしかに我々は作戦を立てていたが、それはあくまで人間側の勝手な願望にすぎない。相手がそれを黙って見ている必要はないんだ!)
勝手に熊神戦を想定するのは自由だが、スザクたちがじっくりと準備を重ねていた間、魔獣たちとて準備をする時間は山ほどあったのだ。
そんな人間の傲慢をあざ笑うように『ヒポタングル〈飛咬河馬〉』が襲いかかる。
まずは挨拶代わりの一発。
最初に襲来した数十頭のヒポタングルが、抱えていた石で出来た大きな壺をひっくり返す。
上空から大量の液体が落下。海兵に降りかかった。
「うわっ! なんだこれは!?」
「まさか小便か!?」
「いや、この臭い…この感触は―――【油】だ!」
「油? なんで油が…」
「お、おい、あいつら火を持っていないか!?」
「まずい! すぐに離れろ!」
その警告も虚しく、直後に後続のヒポタングルたちが『燃えた木』を落としていく。
まさに大木がそのまま落ちてきたので、それだけでもダメージになるが、火が油に引火し―――爆炎!
海兵たちが大きな炎に包まれる。
転がり回っても水をかけても簡単には消えない。粘着性のある焼夷弾に近いものだった。
これは翠清山に生育している特殊な木から採取した樹液で、激しく燃える性質を持つことから、鍛冶師たちにも愛用されている燃料の一つである。
「火傷を負った者は下がって治療だ! 無事な者は迎撃態勢を整えろ!」
シンテツが対応を急ぐが、相手はすでに奇襲を成功させている。
即座に次の攻撃が行われる。
続いて彼らが取り出したものは、『砕いた岩』だ。
各個体が五十個はあろうかという岩の欠片を放り投げると、翼から強風が吹き出す。
風に圧されて弾丸のように急加速した石つぶては、まるで機関砲かと見まごうばかりの威力。
鎧を強引に叩き潰し、持っていた武器をひしゃげさせ、直撃を受けた海兵たちの骨を砕く。
そして、また上空から油を振り撒いて燃えた木を落とし、再び石つぶてを投げつけてくる。
(この戦い方は!? ただでさえ空からの奇襲なのに、完全に道具を使いこなしているじゃないか!)
猿神のように武装するだけでも異質だが、道具を使う彼らも魔獣の中ではかなり異様である。
「後衛は注意しろ! そっちに向かっているぞ!」
ヒポタングルが何十頭も群がって火を放ったのは『建築資材』。
後衛の工作部隊が拠点を作るために運び入れた木々であった。
そこにも大量の油が撒かれて火をつけられる。
(しまった! 狙いは拠点か!)
このタイミングを狙ったのは、拠点作りのために大量の資材を運び込んでいたからだと思われた。
そこを狙い撃ち。
炎は一気に燃え広がり、工作隊員も攻撃されて多数が死傷する。
「これ以上はやらせるか! 銃で撃ち落とせ! 逆に爆炎弾で燃やしてやれ!」
ここでようやく反撃の準備が整った。
機関銃と砲筒を用意し、一斉に空に向かって貫通弾や術式弾を放つ。
海軍の武装は傭兵たち以上に充実している。グランハムのザ・ハン警備商隊の攻撃と遜色ない銃撃の雨が襲う。
しかしながら、ヒポタングルが翼を羽ばたかせると強風が発生し、多くの銃弾は風に圧し負けて逸れるか、そのまま落ちていく。
唯一貫通弾だけは風を潜り抜けたものもあったが、彼らの強靭な肉体と弾力のある翼によって、たいしたダメージは与えられていない。
攻守交替。
こちらの攻撃が通用しないとなれば、相手からの一方的な攻撃に晒される。
通常の攻撃はそのままで、さらにヒポタングルの群れに妙な動きがあることをスザクが見抜く。
「あのグループだけ姿が微妙に違う。何か仕掛けてくるよ! シンさん、警戒だ!」
「盾部隊は防御陣形を敷け!」
群れのうち七十頭は通常種である。
この通常種だけでも分類的には討滅級なので強力な魔獣であるが、そのさらに二十九頭はヒポタングルの上位種、『グレートタングル〈鷲爪河馬〉』だった。
見た目もだいぶ変わっており、身体も馬よりも鳥に少し近い。顔もカバといえばカバだが、もう少しシュッとした感じでスタイリッシュになっていた。
ヒポタングルを完全な飛行戦闘形態にすれば、あのような形状の魔獣になるだろうという様相である。
グレートタングルの群れが集まって翼を広げると、巨大な風が回転を始め、円盤状になって襲ってきた。
円盤の周囲は風の刃で覆われており、大盾を持って防御陣形を敷いていた海兵らを―――斬殺!
巨大な風の刃が一瞬で三十人ばかりを両断。盾も鎧も関係ない。戦気も関係ない。いとも簡単に切り裂いていった。
「ぐぁああっ! 腕がぁああ!」
「なんだ! ただの風じゃないのか!? 軽々と盾を切っていったぞ!?」
「さっきから銃も届かない! どうなっているんだ!」
暴風と風の刃の前に海兵たちが何もできない。
彼らの武装は世間一般ではかなり強力な部類に入るため、これはおかしい。
「風を操るとは聞いていたが、ここまでとは…!」
「どう考えても翼で押し出しているだけとは思えない。あの体躯ならば相当な重量なはずだ。物理的に浮かぶのは不可能だよ。だとしたら文献にあった『風の理の中で生きる魔獣』という文言は、文字通りそのままなのかもしれない」
「まさか【術式】ですか? 魔獣が術を操るなどとは聞いたことがありませんが…」
「そうとしか考えられない。数は少ないけど『耐術壁』の符を用意していたはずだ。それを使ってみてくれ。何もしないよりはましだ」
「了解しました」
ジリーウォンのコートのように、『耐術壁』の符を使えば術に対しての耐性を得ることができる。
術を扱う相手に出会うことが少ないため、耐力壁等に比べてあまり流通はしていないが、今回の作戦のために最低数は準備していた。
それが功を奏し、相手の攻撃にかろうじて耐えられるようになる。
「目に見えて被害が減りました。さすがはスザク様です!」
「これを喜んでいいのか迷うよ。相手が術を使うことが確定したからね」
スザクの推察通り、ヒポタングルは魔獣ではあるが術を操ることができた。
最初に発生させた風は、サナもよく使う因子レベル2の『風圧波』の術式で、続いて発生させた円盤状の風の刃は、因子レベル3の『風放車濫』という強力な攻撃術式である。
魔獣のデータに術士因子という項目はないが、術を使うこと自体は珍しくはない。
スキルも術式の一種であることを考えると、より自然と密接に暮らす彼らには術式を『覚える』という実感はなく、成長する過程で当たり前のように使うことができるようになるのだ。
そして、さらに衝撃的な出来事が起こる。
「どうした、ニンゲン。手も足もデナイのか? わざわざ攻めてきたわりには、タイシタことはないのだな」
頭上から大きく力強い『言葉』が響いたのだ。
「魔獣が…しゃべった!?」
「言語がニンゲンだけのものと思ったか? オロカなり。ワレワレはオマエたちとは異なる対話方式をリヨウしているだけだ。そんなことも理解できぬから、このようなバカなマネを考える」
群れの長、灸瞑峰のボスである『マスカリオン・タングル〈覇鷹爪河馬〉』が、人間の言葉を発している。
内容もしっかりしていることから、単純に真似ただけではないことがわかるだろう。彼らは明確な意思と頭脳を持つ知的生命体なのである。
だからこそ、人間側の考えもわかる。
マスカリオンが命じると、隣にいたグレートタングルが、石箱に入れられた何十羽もの『鳩』を取り出した。
鳩の翼は折られており、かろうじて生きているといった有様だった。
「あれは伝書鳩! まさかやつらが…!」
「この地の空をセイするは、ワレら一族のみ!!」
マスカリオンが巨大な爪で鳩たちを握りしめると、一瞬でバラバラに切り裂く。
スザクたちが他と連絡を取れなかった理由が、これではっきりした。
(やはり敵の妨害だったのか。これだけの風を操る魔獣ならば、伝書鳩を捕まえるのも容易いだろう。事前に各地に配置しておけば我々の通信網を破壊できる。だが、一番怖ろしいのは、その知能だ。道具を使い、戦術を弄する。まるで人間だ)
あえて伝書鳩を捕縛して見せつけるからには、心理的な圧力を加える目的があるはずだ。
いきなり大ボスの一体が出現した動揺も重なり、奇襲によってスザク軍に大きな隙が生まれている。
そこを知能の高い魔獣が見逃すはずもない。
マスカリオンの銀色の翼が、太陽の光を帯びて輝き出す。
それと同時に翼の周囲に『高位術式』が展開されていく。
術士因子がないと何をしているのかわからないだろうが、スザクは感覚で危機を察知。
「あれをやらせてはまずい!」
スザクが無弾銃を発射。
魔力で作られたレーザーがマスカリオンを襲うが、銀色の翼に簡単に弾かれてしまった。
残念ながら妨害はできず、術が完成。
広範囲に放たれた光の嵐が、足場も悪く、密集するしかなかった海兵たちを容赦なく切り裂いていく。
魔王技、『天風地威』。
因子レベル4の光と風の複合術式で、風を光属性によって強化し、広範囲に放出して大地を薙ぎ払う術である。
単体で発動した術にもかかわらず、グレートタングルの群れ以上の被害が軍に出ていた。
しかもそれで終わらない。
細かい粒子状にした風を放出する『全方位射撃』を繰り出し、術式を受けて瀕死になった海兵たちに次々ととどめを刺していく。
「ミノホドを知れ! ニンゲンめ! いけ! ケチラセ!」
完全に浮足立ったスザク軍に、上位種のグレートタングルの群れが襲来。
上空から飛来し、まるでトンビが人間の食べ物をかっさらうかのように、足の大きな鉤爪を使って海兵を捕縛。
そのまま再び宙に舞い上がり、両爪を胸元を突き立て―――鎧ごと引きちぎる!
捕まった海兵は、大量の血を噴き出しながら落下。そのまま絶命する。
そして、これにより乱戦が始まった。
「降りてきてくれるのならば、こちらも対応ができる! 応戦だ!」
海兵たちも空から降ってくるグレートタングルを攻撃するが、空中での動きは彼らのほうが数段上だ。
細かく風を調整しながら攻撃をかわし、次々と捕縛して一人ずつ確実に殺していく。
一体を数人で囲もうとしても、風圧波によって吹き飛ばされて近寄れない。
「こいつら、強いぞ!」
「身体もでかいしパワーもある! 押し返される!」
「くそっ、場所が悪い! こんな岩場じゃ―――うあぁあああっ!」
風に飛ばされたり攻撃をくらってよろけるだけでも、崖から落ちていく者が続出。
ここは拠点が作れるほどのスペースはあるものの、険しい山岳地帯であることには変わらない。
どんどん圧力をかけられて、軍全体が崖端に追いやられてしまう。
「このままでは駄目だ! 必死に押し返すんだ!」
スザクが鼓舞するが、相手の見事な連携の前に押される展開が続く。
その要因はもちろん、上空に鎮座する銀翼を持つ上位魔獣の存在だ。
(なんて見事な連携なんだ。リーダーを中心に完全に意思統一が図られている。彼らは人間の言葉とは違う意思疎通の手段を持っているのだろうか?)
マスカリオンは『超集団統率』という、通常の『集団統率』スキルの最上位スキルを保有していた。
『集団統率』自体、統率する数が増えれば増えるほど能力値に補正がかかるという強力なものであり、その最上位ともなると能力が二倍以上に底上げされる驚異的なものとなる。
もはやグレートタングルたちは、グラヌマーハ〈剣舞猿将〉と同レベル以上にまで強化されていた。
このままではジリ貧。最悪の事態も考えられる。
「頭を潰せば!」
スザクが無弾銃でマスカリオンを撃つが、悠々と回避される。
それに加え、銀の翼から発せられる粒子が『分身』を生み出し、こちらの狙いを惑わしてくる。
「くっ、距離が遠すぎるうえに分身までするのか! 近づかないと話にならない! バンさん、僕を投げて!」
「いいんですかい? かなり危険ですよ」
「この状況を打開するには勝負に出るしかない! 大丈夫! あの時よりは絶望的じゃないよ! 頼む!」
「了解です!」
バンテツがスザクを抱えると、空に思いきり放り投げる。
彼も相当なパワーを誇るので、面白いように地上八十メートルにまで飛んでいった。
が、マスカリオンがいるのはさらに上空だ。
「翼の無いニンゲンに、ワレは倒せぬ」
「人間を侮るな! 道具の扱い方は、こちらのほうが一日の長があるんだ!」
スザクが無刃剣と無弾銃を合体させて、本来の形である『インジャクスヒュペルソード〈魔光銃剣〉』に統合。
「僕だって今まで何もしてこなかったわけじゃない! この作戦のために鍛えてきたんだ!」
スザクが膨大な戦気を魔光銃剣に吸わせると、魔力で出来た刀身が生まれる。
それはどんどん伸びていき、五十メートルほどの長さになった。
「ナニッ…!」
「ボスが来たのならば好都合だ! ここで落とす! 切り裂けぇえええええええええええ!」
マスカリオンとの距離はまだあるため、このまま斬ることはできない。
が、これは銃の特性も持っている術式武具であることを忘れてはいけない。
刀身を―――飛ばす!
斬るように放ったので、五十メートルの刀身が回転しながらマスカリオンに向かっていった。
マスカリオンは風で迎撃するものの、今回は出力が大きい。
風ごと切り裂いて到達した刃が、片翼を抉り斬る。
「ヌッ! ワガ翼に傷をツケルとは!」
「くっ、浅かった!」
「ニンゲンはやはり、コザカシイ真似をする。ふん、コンカイはこんなものか」
マスカリオンが合図を出すと、ヒポタングルたちが空に舞い上がる。
再び空からの攻撃かと警戒したが、そのままスザクたちから離れていく。
「ニンゲンよ。これ以上ススムのならば、ゼツボウと死を与える! さっさと山からハナレルことだ」
そう言い残すと、マスカリオンの群れは遠くに消えていった。
突然の撤退を呆然と見つめるスザクたち。
「凌いだ…のか?」
「妙な動きですな。あのまま攻撃していれば、我々にもっと打撃を与えられたはずです」
「高い知性を持っているようだった。今回は警告にとどめたのだろうか?」
「ここまできて魔獣が人間に手心を加えるとは思えませぬ。何かしらの意図があるのでしょう」
「…どちらにせよ、僕たちは最初につまずいてしまったね。この被害は相当なものだ」
周囲には傷ついたたくさんの海兵の姿。
相手の奇襲は成功し、この戦闘だけでスザク軍は死亡者170数名、負傷者800人超という大打撃を受けた。
たった一度の奇襲で六分の一の兵力を失ったのだ。
しかもこちらが倒した魔獣は、降りてきた時にかろうじて仕留めた通常種二頭のみ。
拠点用の建築資材も失い、完全なる負け戦であった。
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